転生先がゴブリンだった。   作:ひまなめこ

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6話 人が来ちゃ!

リムルドside

 

リムル達がドワルゴンに行って早数日。

あっという間にリムル達が4人の職人達を連れて戻ってきた。

 

「リムル様!お帰り!」

 

「おう!リムルド。お留守番ご苦労だったな。紹介するよ。コイツらがこれからこき使う職人達。鍛治の達人カイジン、防具職人ガルム、装飾職人ドルド、建築に精通しているミルドだ。」

 

うおー!

本物のドワーフだ!

本当に髭が濃いんだな。

腕も太い…。

腕相撲とか強そう。

 

「これから旦那達には世話になるぜ嬢ちゃん。…だが、それにしてもその格好は…。」

 

「うーん…。これは…服を早急に見繕った方が良いかな?」

 

「だな、まずは衣食住の衣からだ。」

 

「ウンウン。」

 

…何だかカイジン達の視線が痛い。

そう言えば俺の格好、かなり際どかったな。

 

最早服としての役割すら果たせてない…。

これでは俺が痴女みたいだ。

 

いっそのこと、アダムとイヴみたいにそこら辺の葉っぱで大事な所を隠した方がマシかも。

 

「確かに服は死活問題だな…。カイジン、早速お前達にこの村の発展の為に働いて欲しいんだが、良いか?」

 

「御安いご用だぜリムルの旦那!おい!お前ら早速一仕事開始だ!」

 

こうして、俺達の村は頼もしい技術者を得た。

 

でも、まだ仕事を開始するには早いかも。

 

「リムル様、ちょっと待って。カイジン達に働いて貰う前に伝えておきたいことが…。」

 

「ん?」

 

俺はリムルがドワルゴンに行っていた間に起きた出来事を全て話した。

 

内容は他の集落のゴブリン達がリムルの庇護を求めて、この村に来た事。

それによって、かなり村が手狭になってしまった事。

 

「えーと…集まったゴブリン達は何匹だ?」

 

「色々あって全部で4つの集落から、リムル様のオーラを辿ってやって来たのが、おおよそ500匹。」

 

「ごひゃ…!」

 

ああ…リムルが固まっちゃった。

ごめん、リムル本当に…。

 

それから一旦村の復興作業は保留にして、村にいるホブ・ゴブリン達、新しく仲間に加わったゴブリン達総出で大きな引っ越しを行った。

 

ちょうど、暴風竜ヴェルドラ様が封印されていたと言われている結構大きな洞窟の近辺に良さげな土地があったので、そこに移り住むことに決めて、引っ越しは無事に済んだ。

 

お次はリムルによる500匹のゴブリンの名付けだ。

 

「なあ、リムルド。少し…いや、半分…半分だけ手伝ってくれないか?」

 

「俺に死ねと?」

 

半分って事は250匹だよな?

死ぬて…。

そんな大量に名付けしたら、俺普通に死ぬよ!

 

大体、弱い魔物であるゴブリンに対してとは言え、大量に名付けして3日寝込んだだけで復活するリムルがおかしいんだよ。

 

普通は寝ても復活しません!

 

「ちっ。ケチ…。」

 

「ケチで結構コケコッコー。流石に今この場では命張れないわ。」

 

まあ、と言うわけでリムルによる大量名付けが行われた。

 

「お前は…ルグルド…お前はレグルド…お前はログルド…。そして、お前はリリナだ。」

 

※リムルは特殊な身体構造をしております。良い子は絶対にマネしないで下さい。

 

そして無事に500匹の名付けを終えてリムルはまた3日間寝込む事になりました。

 

「たまげたな…。ドワルゴンからこの村にくる時、たった2日であの距離を走破したことにも驚いたが、魔物500匹に名付けとは豪快と言うか、命知らずと言うか。」

 

流石のカイジンもこの反応である。

これから仕える主の非常識っぷりに度肝抜かれたようだ。

 

「リムル様はまあ、普通じゃないんで。」

 

こうして、我が村に500匹のゴブリンと四人のドワーフと言う愉快な仲間達が加わり、村の復興が本格化するのだった。

 

「そう言えば、ゴブタが見当たらないな…。」

 

「鼻の丸いゴブリンなら旦那が牢屋に置いてきちまったぜ。」

 

「何してんの!て言うか牢屋!?どういう事???」

 

この後、俺はリムル達がドワルゴンから出禁を食らった事を知るのだった。

 

 

1ヶ月後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

リムルside

 

カイジン達ドワーフが来てからと言うもの。

村の復興が驚く程のスピードで捗っている。

 

カイジン達の豊富な知識と進化したことで体力と知力が大幅に上昇したホブ・ゴブリン達のチームワークは抜群で、前世のごく普通の建設業者が行えば半年は掛かるであろう作業をたった1ヶ月で済ませている。

 

進化がもたらした恩恵は俺が思っている以上に大きいようだ。

 

「ほら、リムルドよーく見てるッスよ!こう…がっとやってどわーてやるんス!」

 

「うん、わからん。」

 

何かあそこでリムルドとゴブタが遊んでる…。

と言うのは冗談で、ゴブタがリムルドに嵐牙狼族を召喚するスキルの使い方を教えているらしい。

 

何でも、以前俺がゴブタをドワルゴンの牢屋に置いてきた時にゴブタは自らの影から嵐牙狼族を召喚して脱獄したのだとか。

 

そのスキルをリムルドはユニークスキル【受愛者】の効果でコピーしたは良いものの。

 

中々に癖が強くて習得に難儀しているらしい。

 

ただ…。

 

「こう、ガっ!て…ぐあぁ!ってやるんスよ!」

 

「いや、わかんねえよ。擬音使うな。」

 

教えるのが滅茶苦茶下手みたいだな。

 

俺の中で少し上がりかけていたゴブタに対する評価が著しく下がるのだった。

 

「リムル様!お伝えしたいことがございます!」

 

マッスルポーズを取りながら、リグルドが俺に話し掛けてきた。

 

ついこの前、うちの村にやって来た500匹のゴブリン達。

それをまとめていた4匹の元村長達に名前とゴブリン・ロードの任を与えた事で、リグルドはワンランク繰り上がってゴブリン・ロードを取りまとめるゴブリン・キングとなったのだ。

 

その為、何か前よりも筋肉量が凄い…。

 

「何だ?」

 

「リグル率いる警備班がジャイアントアントに襲われていた冒険者達を保護したので、そのご報告を。」

 

冒険者…、つまり人間と言うことか。

 

いつかこの村が街と呼べるくらいになったら積極的に関わろうと思っていたのだが、予定よりも少し早い接触になったな。

 

まあ、でも今のうちに交流を深めておいて損は無いだろう。

 

万が一魔物を毛嫌いしている少しお堅いタイプの冒険者だったとしても、俺とリムルドがいる限り、何とかなるだろう。

 

「おっ何だ?面白そうな話してるな。」

 

ゴブタから嵐牙狼族の召喚方法を教えて貰うのを諦めたリムルドが俺達の会話に割って入って来た。

 

「ちょうど良い。今からリグル達が保護したって言う冒険者達の所に行こうと思っていたんだ。リムルドも一緒に来るか?」

 

「おお!冒・険・者!!行く行く!行きたい!会いたい!触りたい!愛でたい!」

 

…何か変なテンションになってしまった。

 

「と、取り敢えずリグルド。案内頼めるか?」

 

「勿論ですとも!こちらへ!」

 

俺達はリグルドの案内の元、冒険者が待機しているテントへと向かう。

 

「スンスン…。何か良い匂い。」

 

匂い?

俺はスライムだから匂いは感じないんだが、何か飯でも食ってんのか?

 

「村に案内した直後、突然腹が減ったと言うものですから、お食事を振る舞ったのです。」

 

「おお!偉いぞ!リグルド。人に親切にするのは良いことだ!」

 

「お褒めに預かり光栄です!これからも精進致します!」

 

お得意のマッスルポーズで喜びを表現したリグルドはテントの暖簾をめくって中に俺達を案内する。

 

「お客人、寛いでくれておりますかな?こちらが我らが主 リムル様と私の娘リムルドである。」

 

「初めまして!俺はスライムのリムル!悪いスライムじゃないよ!」

 

「「ブフッ!」」

 

俺の渾身のスライムネタ。

あの某有名なドラゴン的なクエストに出てくるスライムの台詞だ。

 

その鉄板のネタは案の定、リムルドに受けたわけだが、意外にももう一人このネタに反応した人がいた。

 

仮面を被った黒髪の女性だ。

 

仮面を着けたまま、器用に飯を食ってる。

 

…この人、仮面で顔が隠れちゃいるが、多分この前ドワルゴンで占って貰った時に水晶ごしに見た運命の人…だよな?

 

「初めまして!俺はオーガのリムルド!見ての通り鬼だ。悪い子はオヘソを取っちゃうぞ~!」

 

「「「「「「…。」」」」」」

 

ドン滑りだな。

 

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