「さて行くか……」
浅上さんはきっと口調もいつもとは違うしいつもとは違う話。俺もしっかりと向き合わなければいけない。
あの場所に行くと浅上さんは待っていた
「浅上さん」
「宗一郎さん待ってました。すみません呼びつけるようなことをしてしまって」
「いや、俺もそろそろまた会いたいなって思ってさ………」
「こんなに遅くなりましたし、あそこで一服しましょうか、それから大事なお話があるんです」
「(どんな結果でも俺は受け止める)わかった……じゃあそうしようか」
その後彼女はいつものように紅茶とケーキ、だけど顔にはいつもの慈愛のような顔はそこにはなく、
思いつめたような顔をしてそれがますます……
「(ここまで思い詰めてるんだ……きっと相当悩みぬいたうえでの結論だろうな)」
ホントなんて無神経なことしてしまったんだろう、
こんな女神みたいな人を泣かせるほど追いつめてしまって……
「本当にごめんなさい、忙しい時間を塗ってきてくれて、すぐに終わりますから、ここではなんですから……ちょっといいですか」
そういい浅上さんは、俺をあの初めて会ったあの場所に連れて行き
「今から聞く話、宗一郎さんにとっては聞きたくない話になるかもしれません。
でも私は宗一郎さんならきっと受け止めると信じて言います。私が宗一郎さんとこれからのことで大事な話です」
「…………そうだな、わかった」
そういってるときだった
「あれは、浅上藤乃じゃねえか、おいみんな来いよ、殺人鬼が男作って遊んでるぞ」
「(殺人鬼???何言ってんだこいつ)」
「…………」
浅上さんはいかにもってやつらの顔を見て目を背ける。当然か……浅上さんなんて明らかにこんな奴らとは無縁な清楚な人だ
こんな浅上さんみたいな人をどうするかなんて……誰でもわかる。助けなければ……
だが浅上さんはどうして何も言わないんだ……
「殺人鬼?何わけのわからねえこと言ってんだこのバカ、そんなことするわけないだろ」
「おい、あいつ………ああそうだよそう、最初だけ良くて今鳴かず飛ばずのプロ野球選手の日髙宗一郎じゃねえか、
野球ができねえから殺人鬼の女とくっついたのかこれはお笑いだ」
俺が侮辱される分は許せる、だが
「言いがかりもいい加減にしろ、この人がそんなことするわけないだろ」
「はは、やっぱりあの事は話してないかお笑いだ。この女はかつて俺の仲間5人と何も関係もない一般人も殺した極悪人なんだよ」
「そんなバカな!浅上さんもなんか言ってやれ」
しかし彼女は俺からも目をそらしていた
「はは、そら見たことか、何せ本当のことだからな」
「じゃあ、てめえも今やられるんじゃねえのか」
「それはねえだろ、いくらなんでもこいつはやりすぎた。だからこそ偽ってお前と一緒になったんだ。
殺すなんてことは考えられない。だからよ、浅上、ちょっとやらせてくれよ、あの時みたいに」
そうかなんとなく話が読めてきたぞ………
「(ひょっとしてあの事件……あれは本当だったのか。結局証拠がないから迷宮になったと聞くが……)」
「今お前の思ってる通りだよ、この女証拠が出ないで今も無罪でのうのうとして、
それで6人も殺しそれを何が罪滅ぼしだ、浅上全部お前のやってることは筒抜けなんだよ」
奴らが今までの逆恨みを吐き、そして
「だからよ、一回この前みたいにしてやるよ、それでいいよ」
そんなことしたらどうなるか目に見えてる、でも浅上さんは俺の前に出ると覚悟を決めていたかのように
「そうですね、私に生きている資格など……」
「何を馬鹿なことを言ってる!浅上さんが何も知らずお前らなんかと接触するわけがない!
大方お前たちが浅上さんをいわれのないことをしたんだろ!」
「そ、宗一郎さんいいんです。なるべくして……」
「いいことないだろ!生きている資格とか……価値がないとか……そんなの人が言う権利なんてどこもないんだよ」
「宗一郎さん………」
そんな空気が嫌なのかペッと唾を吐き
「ちっ……なんかムカつくな。てめえみたいの見ると……気が変わったよ
どうしてもその殺人鬼を犯させねえっていうなら、代わりにお前をボコボコにするよ
っていうかお前のほうがその殺人鬼泣きそうな気がするから面白いよ」
「駄目です!宗一郎さん、私なんかのために」
しかし、俺は浅上さんを守る姿勢をやめるつもりはない
「大丈夫、浅上さん、俺はこんなあほな奴らくらいなんともないよ。
仮にあいつらの言うことがそうだとしても俺はそう思わない。大丈夫、俺を信じて」
「宗一郎さん………私」
「へへ、じゃあお言葉に甘えてやるか、万が一お前が反撃何てしようものなら……」
「ほんとどこまでもクズな野郎だな、お前のやりたいことなんてよくわかるよ。安心しろ。お前みたいな弱い野郎殴るまでもねえよ」
「(宗一郎さん………私は何で迷ったりしてたんだろ……そのためにこんなに……それでも優しい…受け止めてくれる……この人なら)」
そこから宗一郎さんが私をかばって何もしなかった。
悪いのはすべて私………感情のままに人を何人も殺した私なのに……
それに言わなければいけないことを言わなかった最低の私を………
どうしてそこまでして私のこと………
「へっなんだそのパンチは、腰が入ってねえぞおら」
「そんだけボコボコにやられて減らず口を、いい加減、詫び淹れたら助けてやってもいいんだぞ」
宗一郎さんに近寄って、敗北宣言をしろと迫る、普通の人ならこれで詫びる……
むしろそうしてほしい……これ以上見るに堪えないお願い………
「ペッ!」
「てめえ………」
「誰がお前みたいにクズに、藤乃に渡すか触れさせるか」
私のこと名前で………それだけ………それだけ………なのに私ったら……
「大したことねえな、俺の周りのほうがよほどつええぞ、大の男がしかも集団でだらしねえな」
「てめえ………ふざけんなよ」
「宗一郎さん逃げて!!!!」
宗一郎さんの折れないで私を守ろうとするその姿勢についにその人たちはイラついていき
「ああ、そうかよ、じゃあその減らず口叩けねえように、これで殺してやるよ」
「おい、さすがにそれはまずいって!」
「知るか、目撃者は居ねえんだよ、ムカつくから殺すんだよ」
そこにはナイフ………かつて私がされそうになったことを今度は宗一郎さんが
「藤乃!何してる!早く逃げろ!!!」
嫌………私だけならいい………だけど宗一郎さんが、私を助けてくれて………私のことを………あんなに……
「楽しみだぜ、今にも泣きそうなあいつの面がもっと見れるかと思うと……じゃあな!」
私の力………そう、私は宗一郎さんにすべてを打ち明けると誓った……なら
「(藤乃………逃げろって言ってるのに……ったく俺も………だらしねえな、大事な人を一人守れないなんて)」
少しでもなんとかなるならいいか……そう思って目を閉じていた……
カラン!!!
「ぐっ!!!」
しかし、俺が目を開けるとそこには男が信じられない顔で、見つめていたものがあった
「な、なんで????これがあるんだ……?」
俺の傍らには、なぜか折れ曲がって全く凶器としては使えなくなったナイフが落ちていた……
そしてなぜかその男は藤乃を見て恐怖していた
「あ、あ、あ、………もう使わないんじゃなかったのか」
「そうするつもりでした。ですがあなた方は考えをまるで改めていないようですね」
今まで見たことがないくらい怒っている雰囲気なのは明らかだった。
顔つきこそ変えないもののその節が見て取れた
「へっ、どうせ脅しだろ、今すぐ」
「なら………」
ガキ!!!!
「えっ!?」
ドスン!!!
まただ……何かが倒れた音がする
「う、うそだろ、お、脅しじゃないのか」
「おいおい、なんであんなものが……」
そこには倒れるはずのない電柱がねじ曲がって倒れていた。
それを見ると今までの勢いはどこへやら……急に腰が抜けたようにすくみ出した
これはいったいどういうことだ。目の前の男は察しているようだがまるで意味が分からない
俺の前で何が起こってるんだ………
「脅しじゃないですよ、見ればわかりますよね」
「い、いいのか……そんなことすれば、お前の彼氏だって」
「もともと彼には言うつもりでした。それが遅いか早いかだけ、心配しないでください、一瞬で済んでしまいますから
それに罪悪感なんてないですよ、あなたのおっしゃる通り私は殺人鬼。
もう5人……いえあなたの話では6人でしたね、私は殺しました。今更どうでもいいことです。一人増えても変わらない」
慈悲の女神のような微笑みを浮かべるが、状況を見てわかるように戦慄なのは明らか
「ひいい!!!」
「今頃怯えてるんですか、大丈夫痛むのは少しだけ、あなたたちの周りの方もそうだったんですから」
「やめてくれええ!!!!」
以前の何かあったんだろう、すくんで動かない様子だ、しかし、藤乃にそんなこと関係なかったかのように、笑みを浮かべて
「にが……」
「逃がしは………」
何かあるか知らない、だけどこのままじゃあだめだ、俺は振り絞るように大声を出した
「やめろ藤乃!!!!」
「そ、宗一郎さん……」
何とか声をだし俺のほうを見つめる。もうこいつがなぜ、俺を呼んだか、そのことはやっとわかった。だからこそ俺は止めなくてはいけない
「もういい、藤乃のその気持ちだけで十分だから!」
「いいえ、宗一郎さんをここまでした報いを受けさせなくては、大丈夫、私の話聞いていたでしょう。何をしたところで」
「駄目だ、お前がそんなことしてなんになる!十分だろ!」
そうやっていると、なにも動けないで完全に腰が抜けて動けない男に言ってやった。こうしたほうがきっと藤乃は何もしないだろうということもあって
「どうすんだお前は?さっさと逃げたほうがいいぞ、じゃないとほんとにやりかねないぞ」
「ひ、ひいいいいい!!!もういい、この女のことなんかどうでもいいよ!!!」
そういう間もなくあいつは俺達の視界から姿を消した。もちろん周りの奴らも……俺は安心してついへたり込んだ
・・・・・
「宗一郎さん!!!!」
「藤?大丈夫か………?」
安堵した女神のような顔で俺のことを心配し駆け寄って頬を触る、やっぱりな……藤には……こいつはこういうやつだ………
「よかった……それにしても……なんであそこで止めるんですか、私は」
「ホントは藤乃はさ……やる気なんてなかったんだろ」
「何がですか???」
「あんなこと言ってたけど、やっぱお前はあいつらにやる気なんて毛頭なかったって言ってるんだ」
「いいえそんなこと……」
また嘘を目を見ればわかるぞ
「えっ!?そ、宗一郎さん何を!?」
そういって俺はあいつの頬に当てて軽く包むようにして優しく言ってやった
「とても優しい眼をしてるよ。昔何があったかそれは俺は言わないし……言える立場でもない」
「私……楽しんでいないんですか???今のみてたでしょ、私を見つめて怖くないんですか………?」
きっと私は楽しんでる、あの時みたいに………なのに宗一郎さんは怖がるどころか
「過去にそういわれたかどうか知らないけど……何かそういわれたんならそれでもいい、
ただ今のお前はこうして俺のことを心配してくれる、俺の大事な女、浅上藤乃だ」
この人は純粋すぎる。私にはもったいないくらい………でもそれがたまらなく………
それがうれしく……泣いてしまいそうです
「…………あなた変わってますよ、普通こんな光景見ればわかるでしょう、私がどういう人間か……過去かは知ってるはず……それなのに」
「ふふ、ホント変わったやつだ。あんなことして脅したと思えばこうして泣いてくれる。立派な人間で、優しい女だよ」
心の奥底で私は自分で自分のことを化け物と思い、知らず壁を作っていたのでしょう、
だからこそ今の私はこうして感覚として、涙を流し、そしてこの宗一郎さんに居合わせたことに神様に感謝をしている。
「だからこそ、藤、俺はお前のすべてを知っておかなくてはいけない……きっと藤お前もそのつもりだったんだろ」
ホント、なんてこの人はこう素晴らしく、そして………優しいのでしょうか……
「わかりました。そうですね、それと」
「お、おい!?」
私は頬を振れて
「宗一郎さんの大事な顔を直さないといけませんよ。仮にもテレビにも出る身なんですから。
眼も私は少しは見えますし、学園で多少なら心得ありますから。話も聞きたいんですよね、だったら尚更です」
「ったくかなわねえな、もっとも俺が一番知りたかったことだ。俺の家でいいのか?」
「ええ、宗一郎さんの家でまったくかまいません。そこで今のことお話します」
・・・・・
「見た所大丈夫なご様子でした。これで大丈夫でしょう。
しかし宗一郎さん無茶も大概にしてください。何かあったらどうするおつもりだったんですか!」
「あっいや……だってさ、お前のこと護りたかったからその……」
本気で心配してたようでひどく怒られた………しかしよかった………
「でも本当に無事でよかったです。もう痛いより怖い思いをするのは沢山ですから……宗一郎さん、少しそのテーブルに腰かけてくれませんか?」
「なんだ大げさなことでもするのか?」
「宗一郎さんが知りたがっていること先ほどありえないものを曲げた、それをご講演しますから」
・・・・・
「で??どうするんだ???」
「宗一郎さん、スプーンあります?」
「そりゃあそんくらいあるぞ、で?これを今テーブルに置いたけどどうすんだ?
まさか超能力でもするってか、俺は真面目に聞いてるんだぞ」
しかし、藤乃は黙ったまま、しかもスプーンすら取ろうとしない
「おーい藤乃」
そして一言
「………凶れ」
「えっ!?」
バキ!!!
「えっ……なんでスプーンが曲がるんだよ!?」
「ふぅ……わかりますか今のが」
急に藤が凶れっていったら何の動作もなくスプーンがぐしゃりと曲がったとしか……何が起きたんだ………
このスプーンは別にマジック用にあるやつじゃない……っていうか藤乃は触れてもいなかったし……
「今何やったんだ」
「簡単に言うと、私は念じると物を曲げられる力があるんです。それは物量を問いません、
力を込めてやってしまうだけで……それが街にあるような照明であってもなんであっても、
だから宗一郎さんを助けようと思って……照明を曲げて、彼らを引かせたんです」
と言われても……
「どうにもしっくりこないが……だとしたらこれって、やっぱり生まれてからずっとか?」
「わかりません、私、他にもおかしいところがあったんです。痛覚というものがなくて、それを知りたくて……
でもある日、そうさっき会ったあの方たちに言葉でも言えない酷いことをしてから、急に痛みだして……………それから」
藤乃は言葉に詰まる。辛そうな顔もしている………無神経だったなホント
「……悪い、言えなくてもいい、言いたくないんだろう」
宗一郎さんの優しさが私の心を暖めてくれる。でもだからこそ言わなければ
「ありがとうございます……でも大丈夫です……私は痛み出して、気が付いたらこの力を持っていました
痛くて痛くてどうにもならない辛さから、私は5人もこの力で殺しました。宗一郎さんはこの事件ご存知ですよね。
大きく取り上げられましたから」
良く覚えてる。廃ビルでいいたくもない行為をしているという、有名なワルが全員死んでるというむごたらしい事件だ
殺傷原因が明らかに人間のそれでできるものではないほどだったので、それから迷宮入りになったというが、まさか……
それが藤乃だとは夢にも思わなかった。ただ何となく予感みたいなものは会ったんだろう、
藤乃に会った時の違和感はそれだったんだ
「はい………もう言わなくても宗一郎さんはすべてを知ったみたいですね。警察ももちろん聞きました。
ですがごらんのとおりまずありえないことで証拠もなく……あとは宗一郎さんの想像通りです」
「だからといって、お前が望んでやったわけじゃない、あいつらだって。確かにやったことは取り返しがつかない、だけどこれから」
「それは宗一郎さんにダメです。宗一郎さんはこれからの人……それに私なんて」
もう私は普通の人じゃない。人として穏やかに生きてはいけない人……私は5人も……いいえ6人も殺めてしまった、そんな人がどうして……
「これからどうにもならないことがきっと来る。だから私はこんな力をもってまわりを不幸にしてしまう。
だから私は宗一郎さんとは居てはいけないんです。だから」
「………」
藤乃はきっとずっとこういう思いできてたんだ、だから本人にその気がなくても自殺するような感じに見えたんだ
これから長いこの時で、今まで辛い目にあってきた彼女に対してどうしても黙っておくことができなかった。
俺はそんな姿に最初は守りたいって思ってそれが次第に………でも今俺がしないといけないことは
「藤乃の馬鹿野郎!!!!」
「えっ…………???」
彼は私に怒った。でもその言葉はすごく暖かくて
「藤、俺のことを気にかけるのはすごい嬉しい
だけどな、もっと自分を大事にしろ、自分を責めるな俺を頼れ!俺はお前がなんだっていい!そんな残酷な子じゃないってことくらいわかる。
自分で背負えないなら俺も背負う!だから一緒に一緒に!」
「でも………」
「俺は今のお前が好きだ過去に何があったかは知らない、だけど俺は会った時からお前が好きだった
きっとお前に最初に会った時からそうだった」
だからこそ俺はああしたんだ……。やっとそれに気づいた
「………宗一郎さん」
ああ………なんてことでしょうか、私と同じ気持ちだったなんて……私だって……私だって
「私………良いんですか?私は宗一郎さんと一緒に居たいでも……」
「ああっ!!ったく!!!」
「そ、宗一郎さん!?」
彼は私をぐっと抱きしめて
「誰にだって幸せになる権利はあるんだ。それを人が無理矢理ダメだっていうことなんて
あまりにも身勝手なことなんだ。ダメなら二人でやればいい。人は支えて生きるんだからな」
私は涙が止まらなかった。キスまでしてくれたのに
それでも怖いといってくれた私に対してここまで………
「宗一郎さん………ありがとうございます。こんなにも私を支えてくれる人がいたんですね
私、ちっともわかってませんでした、改めてお願いします。これからもずっと」
「ああ」
……これだったんですね、私の求めていたもの………だから私はずっとどこかで、
やりきれない思いで過ごしていたのは、この温もりが欲しくて……
【世界はこんなにもきれいで素晴らしい】
いつか級友が教えてくれた言葉……。理解しているつもりでここまで来ました、
しかし本当のことは理解していなかったのかもしれません。今ようやくそれがわかったのですから
・・・・・
「どうだ、落ち着いたか?」
「ええ、ありがとうございます。私今言いますけど、助けるとき名前で呼びましたね」
そういえば、そうだった………あの時は一生懸命で
「いやごめん………夢中で、気を悪くしたら……」
「いいえ、嬉しかったです。とっても大事に思ってくれててだから踏み出せました。
良ければこれからもそうしてください、私たち両想いで、一緒にがんばろうって言ってくれたんですから」
「ああ、そうだな。頑張ろう」
「はいっ」
・・・・・
そして私はもういろんなことで裏で何かを助けるというのはやめました。もちろん本当に困っている人がいれば話は変わりますが
そして宗一郎さんと一緒になるのにふさわしいために、宗一郎さんと一緒になって恥ずかしくないように花嫁修業も始めました。
そんな時、私と優しい宗一郎さんはいつものカフェで一緒に食べてて付き合ってくれて
「ちょっと悪い、トイレ行ってくる。外で待っててもいいぞ」
「いいえ、ここで待ってます。置きになさらないでください」
宗一郎さんがいなければこうして明日もと思える日は来なかったのかもしれない
私はひとりで行けると思えただけでホントは壊れそうなのを必死に我慢していたのかもしれない
だからこそ宗一郎さんの目には、自殺してるように見えたのでしょう
「だからこそ私は今度こそあの方のために報いなければいけません」
そんなときでした
カラン
「少しいいかい」
「はい………えっ????」
そこにいたのは5年前、狂っていた私を直してくれた
「し……式さん………」
「久しぶりだな浅上藤乃」
どうして式さんがここに……それよりも
「そんなツラすんな、別にもうあのことなんてどうも思ってねえよ」
「いえ、その………腕はもう大丈夫なんですか………」
「ああ、特別性でな、全く支障ねえよ。ところで今の奴は、彼氏か」
どうやら彼と話しているのを見ていた様子です。それで声でもかけたのでしょうか………私はどんなことになっても良いです、ですが
「え、ええ………でも宗一郎さんは関係ないです。だから……」
「わーってるよ。お前のその顔つき見る限りほんとにいい男なんだろうな。しかもお前のことを受け入れた。そうなんだろ」
その通りだった。いや、私の顔を見たからこそ、式さんはそう思ったのでしょう
「大事にしてやんな、もう繰り返すんじゃねえぞ」
「それだけ???ですか???」
「ああ、俺もどっかのお人よしが映ったみたいでさ、それにまたお前にちょっかい出すやつが出たって
聞いてどうなるかなと思っていたが……なんもなかったみたいだからよかったけどさ。
だが浅上、お前がまた道を踏み外したら」
「はい、その時は私のことを殺してください。ですがもう私はそんなことしません。
もう自分の感情に赴いて、人を殺し後悔をして周りの人に迷惑をかけるなんて」
「ならいいわ、………あっ……ったくまたあいつか」
電話が鳴ったようだが、見るなりすぐ切った
「誰だったんですか???」
「お人よしだよ、ったくいいか、それだけだ」
・・・・・
しばらくすると宗一郎さんが帰ってきたみたいで……
「藤、悪いちょっと遅れた。ところで通りすがりであったんだが、今の人誰だったんだ」
「以前お話しましたよね、私をちゃんと叱ってくれた人ですよ」
「まだ若いな、藤の知り合いだから当然か。にしてもお礼いえばよかったなあ」
「大丈夫ですよ。宗一郎さんのことの話になって伝わってるみたいでしたし」
「そっか、藤もう一回言うぞ、何かあったら俺に言うんだぞ。俺達は二人で一人なんだ一人でなんでもしようとするな」
「はい」
「よし、じゃあ帰るか、帰りどうする?送って帰るか?」
「そうですね。お願いします。肩に寄せてもいいですか?」
「ああ。捨てたもんじゃねえだろ」
ああ、宗一郎さんのこの感じこれが私は欲しかったんですね………
「はい………宗一郎さん暖かいです」
「藤?今幸せか?」
「はい…………泣いてしまいそうです」
「良いか、やってしまったことはもう取り消せない、だから前を見てやり直すんだ」
「はい、しっかりと刻みます」
人は一人じゃない。そして世界はこんなにも素晴らしい、そんなことを教えてくれた人を私は絶対に手放しはいけないし守らなければいけない
宗一郎さん、ふさわしい人間になるまでもう少しだけ待ってください、そしてそれができたときには……
あとはこれにクリスマスの時のお話も
書いてあったりするんですが、
追々状況を見て出していこうと思います
見てくださってる皆様方ありがとうございます