ブラック・ブレット 贖罪の仮面   作:ジェイソン13

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前回のアンケート結果を見てみると、NOが多かったので、オリジナルキャラクターの容姿については本編中の描写で頑張ることにします。

(※前書き、後書き、感想の返信でちょっとこぼれ話程度には語るかもしれません)


あと、今回はゆる~い日常回を書く筈だったのですが、おじさんがガストレアウィルスについて延々と語る文章的に重~い回になりました。


家族の記憶 ③

 日向家のリビングでカタカタと鳴り響くコントローラーのクリック音。燦燦と晴れた夏休みの昼前、15歳と13歳の乙女はローテーブルを挟んで大型テレビの前であぐらをかき、某人気ゲームキャラクターを集めた対戦ゲームをしていた。

 

「よっしゃ! ! アイテム来た! ! 」

 

「美樹。動きがわかり易いよ。はい。そこ」

 

「まだまだー! ! ――――え! ? 落ちた! ? 」

 

 表情がコロコロ変わりコントローラーと共に身体が右往左往する美樹と冷ややかな顔で操作する詩乃はあまりにも対照的で、リアル戦闘の素人とプロの差はゲームでも歴然だった。

 

「あー! ! 無理! ! 勝てない! ! 」

 

 遂に負け続けた美樹はコントローラーを手放し、ソファーの背もたれに仰け反る。

 

「詩乃ちゃん本当に初心者? 実はけっこうやり込んでるんじゃないの? 」

 

「昨日の夜が初めてだよ。ネットで攻略法は見たけど」

 

「ネットで攻略法見ただけでもあの動きは出来ないよ」

 

「このゲームで求められるスキルは複雑な操作じゃなくて、キャラの性能とマップの把握。それと観察。美樹お姉ちゃんは大技当てることに拘り過ぎてるから、敢えて隙を作って誘い込めばすぐにこちらの懐に飛び込んでくる」

 

「ガストレア相手もそんな感じ? 」

 

「私は正面からガストレアを叩き潰すだけだから正直そんなに気にしないけど、壮助はかなり気にしているね。武器の性能は何度も射撃場に通って性能の限界まで試しているし、暇な時は色んなところに行って地図には載っていない道を頭に叩き込んでる。ガストレアも最近はステージⅠよりもステージⅡやⅢを見かけることが多くなったし、ほとんどが初見殺しみたいな技持ってるから、被害が出ない限りは観察して能力を把握してから仕掛けるようにしてる。――まぁ、大抵のガストレアはじっくり観察する時間なんてくれないけど」

 

「へぇ~意外……。あいつ真面目に民警やってるんだ」

 

「まぁ、命がかかってるからね。誰かの命も、自分の命も」

 

 美樹は思わず押し黙った。自分の隣にいる少女はイニシエーターとしてガストレアと戦っている。命のやり取りが日常で、死が画面の向こう側のものではなくリアルな日常として存在している。そんな場所で生きる詩乃の口から出る「命」という言葉に、美樹は重みを感じた。学校に行くことが出来る、帰る家がある。鬱陶しいと思えるくらい家族の顔を見ることが出来る。そんな日常は彼女達によって瀬戸際で守られているのだと改めて感じさせられる。

 詩乃はリラックスしようとあぐらをかいていた足をローテーブルの下に伸ばす。ふと足先に硬い物が当たる。気になってテーブルの下に手を伸ばすと1冊の本が出て来た。

 白い表紙に何かしらの3Dモデルが描かれたデザイン。タイトルも著者名も英語で書かれており、付箋が挟まれたページを開いて中を見るも案の定全文が英語で書かれている。

 

「それ父さんの本。英語ばっかで全然分かんないでしょ」

 

『ガストレアウィルスがもたらす再生医療革命』

著者:ジャレド・L・コックス

 

 本のタイトルと著者名を読み上げた詩乃に美樹は驚愕する。

 

「え? 読めるの? 」

 

「うん。でも専門用語が多いから、完全に理解するには辞書の助けが必要かな」

 

「そ、そうなんだ」

 

 ゲームでは連戦連敗、英語のテストは赤点回避が目標、身体能力でもおそらく劣る。「お姉ちゃん」と呼ばせて年上を気取っていた手前、何一つ詩乃に勝てる要素が無い自分に美樹は膝から崩れ落ちる。

 詩乃は本の内容に興味を持ったのか1ページ目から目を通していく。

 

 

 2020年に突如出現した生物・ガストレアと彼らの体内に存在するガストレアウィルスにより人類は生存圏の9割を失い、ごく限られた土地での生活を余儀なくされた。その経緯から人々の目にガストレアは、文明の殷盛を奪った忌むべき存在、滅ぼすべき悪として映った。人類の被害拡大の防止、ガストレアの殲滅を名目に世界各国で研究が行われてきたが、その中で研究者達はガストレアウィルスが持つ驚異的な能力の数々を目撃することとなった。それを人の手で制御し、資源として利用する夢を誰かが抱き、その為に動くのはもはや時間の問題だった。

 ガストレアウィルスの資源利用にいち早く目をつけたのは再生医療分野だった。形象崩壊のメカニズムを調べていく中で、彼らは体細胞に全能性を付与するガストレアウィルスの能力を発見した。これは胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)といった「あらゆる器官を形成する能力を持った細胞(万能分化細胞)」を高速かつ大量に生成する能力を持っていることを示しており、これを応用することで万能分化細胞の研究を爆発的に躍進させるのではないかと注目されている。

 

 一家の大黒柱・日向勇志がリビングに入って来た。

 短る刈り揃えられた白髪の頭、皺の多い面長な顔と硬い表情、眼鏡を掛けた姿は聖居特別栄誉賞を授与された教授としての博識さを見事に表している。しかし今日は大学も休みなのだろうか、ポロシャツとチノパンというラフな格好をしていた。

 勇志はコーヒーでも飲もうと1階に降りて来たつもりだったが、詩乃が持っている本が目に入った。

 

「そんなところにあったのか。ありがとう。その本を探していたんだ」

 

 詩乃は開いていたページを閉じると勇志に差し出す。

 

「父さん。詩乃ちゃんヤバい。ゲームめっちゃ強いし、その本も読めるし」

 

「え? 」

 

 美樹の言葉が信じられなかった勇志は本を開いて確認する。自分の記憶では中身も英語だったはずだ。もしかしてカバーと中身が違うのだろうかと思って見たが、記憶の通り中身も全文が英語だ。

 

「君、読めるの? 」

 

「はい。ただ、分からない単語もあるので完全に理解するには辞書が必要ですが」

 

「この本のタイトルは? 」

 

「『ガストレアウィルスがもたらす再生医療革命』です」

 

「中身はどこまで読んだんだ? 」

 

「まだ最初の部分しか読んでいません。ガストレアウィルスの再生医療分野への活用、より高速かつ大量に人工多能性幹細胞(iPS細胞)を生成する能力が注目されている――という部分までです」

 

 内容に間違いは無かった。自分を驚かせるために美樹と詩乃が嘘を吐いているのではないかと疑ったが、今ので彼女が本当に文章を理解しているのだと分かった。これほど博識な彼女がどうしてイニシエーターという危険な仕事をしているのか不思議でならなかった。

 

「日向教授の研究もこれに関わるものでしょうか? 」

 

「ガストレアウィルスと細胞に関することという意味ではYESだな。一応、細胞生理学が専攻分野だが、このご時世、生物学者と名乗っている人間の大半はガストレア研究者だ。私もその例に漏れず、ガストレアやガストレアウィルスについてあれこれ節操なく手を付けている。最近だと、『ガストレアウィルス受容体の発見と機能の解明』で聖居特別栄誉賞を貰っている。メディアにはあまり取り上げて貰えなかったがな」

 

 それは余程、画期的な発見だったのだろう。勇志は不満げな顔を浮かべてコーヒーを啜る。

 

「ガストレアウィルス受容体? 」

 

「そう。ガストレアや君達、呪われた子供の細胞膜上に存在するタンパク質構造だ。これについて説明するには、一度、ガストレアウィルスの感染経路から説明しなければならないが……」

 

「ガストレアウィルスはガストレアや呪われた子供の血液に存在し、それを大量に取り込んだことで感染・発症する。所謂、血液感染ではないのですか? 」

 

「ガストレアウィルスの侵入経路の説明としては正解だが、感染の説明としては誤りだ」

 

()()()()は違うということですか? 」

 

「そうだ。順を追って話そう。数年前まで、ガストレアウィルスはガストレアや呪われた子供の血に含まれており、大量に体内に取り込んだ際に感染すると語られて来た。その説明に間違いは無いのだが、そこにはある矛盾が存在していた。それは何だと思う? 」

 

 勇志の問題に詩乃は腕を組んで「ん~」と唸るが、全く答えが出てきそうにない。隣で美樹も同じポーズで考えているが彼女も答えが出せていない。

 

「一つ、ヒントを与えよう。ガストレアウィルスの増殖方法はレトロウィルスの逆転写に似ている。細胞に入り込んだガストレアウィルスは宿主のデオキシリボ核酸(DNA)にウィルス由来のリボ核酸(RNA)を組み込み、その細胞をガストレア化させると同時にウィルスの複製体を作り、複製体は次の細胞へと感染する。宿主の細胞を利用して連鎖的に増殖する彼らの手段なら1個のウィルスでも指数関数的に増殖し対象をガストレア化させることが出来る。形象崩壊を見たことがあるならそのスピードは説明する必要までもないだろう」

 

 詩乃は答えが閃いた様で、「あ」と声を挙げる。

 

「もし定説通り、ガストレアウィルスが強力な感染力を持つのだとしたら、私と一緒に暮らしている壮助はもうガストレアになっていないと説明がつかないし、そもそも1個のウィルスで感染し爆発的に増加するなら、量という要素は意味をなさない」

 

「正解だ」

 

「え? 詩乃ちゃん。あいつに血でも飲ませてるの? 何そのアブノーマルプレイ」

 

「『見えない血液』のことだ」

 

「何それ? 」

 

「ガストレアウィルスと同様に血液を媒介するとされるHIVや肝炎ウィルスの感染経路の説明として出て来る言葉だ。赤く見える血液だけでなく唾液や尿、母乳や汗など、これらの体液にもウィルスが含まれ、媒介する可能性が示唆されている。これはガストレアウィルスにも当てはまる話で呪われた子供の体液にも微量ながらガストレアウィルスが含まれていることが判明している。ガストレアの紫色の血や呪われた子供の赤い血を見れば人々は当然警戒するが、不思議と唾液や汗に関してはノーマークだ。

 人は日々の生活の中で無意識のうちに体液を交換している。食器や風呂の使い回しもそうだし、今こうして会話している中でも無意識の内に唾を飛ばし、それが相手の口に入っていることもある。

 かと言って、呪われた子供を避けて生活しても無駄だ。ガストレアウィルスを殺す方法が見つかっていない今、世界中のありとあらゆる液体にガストレアウィルスが含まれている。我々が普段から飲んでいる水だって循環する中でガストレアの生息地となっている海や山を経由し、ガストレアの体液が混ざっている。循環の過程でウィルスが死ぬこともなく、今の環境下で人類は日常的にガストレアウィルスを取り込んでいる。そして、普通の生活の中で突然、人がガストレア化した症例は()()()()()()()()()()()

 

「それでは血液感染どころか、ガストレアウィルスの感染・発症という現象すら説明が出来なくなります」

 

「そうだ。そこで5年前、瑛海大学、勾田大学、歯朶尾大学の共同研究チームが発足し、ガストレアウィルスの感染・発症条件の見直し、メカニズムの解明に乗り出した。そして、ある事実に我々は辿り着いた」

 

 通常のガストレアウィルスは非常に感染能力が弱く、地球上の生物は既に抵抗力を有していた。

 

「え? 」

 

 まさかの逆説に詩乃はぽかーんと口を開け、目を点にする。

 

勾田大学の変人が提唱した時は私も同じ表情になったさ。だが、調べれば調べるほどガストレアウィルスの感染・発症の奇妙な条件に説明がつき、ほとんどに辻褄が合ってしまった」

 

 それからは新たな発見が連続した。掛け違えていたボタンが、噛み合わない歯車が、ちぐはぐなブロックが次々と合致していった。あの当時の自分も含めた学者たちの興奮は今でも覚えている。

 

「先程説明したようにガストレアウィルスの増殖やDNA組み込み方法はレトロウィルスの逆転写に似ているが、細胞内への入り方も似通っている。(一部例外はあるが)レトロウィルスは細胞膜上の受容体に融合することでRNAを細胞内に送り出している。ウィルスと受容体は鍵と鍵穴のような関係になっていて、お互いに形が合わないと融合することが出来ない。そして、幸いなことにガストレアウィルスと形が合致する受容体が受精卵などの一部を除いて、通常の細胞には存在しないんだ。鍵穴が無ければ鍵は意味を成さない。膜と結合できず細胞に入れなかったガストレアウィルスはいずれ体液と共に排出される。何らかの理由で細胞膜を突破出来たとしても細胞がウィルスを巻き込んでアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こすことで感染の拡大を防いでいく」

 

「受容体が無いのだとしたら、それこそ量や濃度といった要素は関係なくなります。鍵穴が無いなら鍵をいくら集めても意味がありません」

 

「いい質問だ。ガストレアウィルスがただのウィルスならどれだけ集めても無害でガストレアなんて怪物は出なかっただろう。しかし、感染経路の通説として大量や高濃度といった言葉が使われるようにガストレアウィルスの感染には量や濃度といった要素が重要になってくる。

 ガストレアウィルスにはある特異な性質があった。彼らは一定量集まると群体になり、群体を構成するウィルスの一部が自身を構成する分子を分解してエネルギーを放出する。それが核物質の臨界連鎖反応のように他のウィルスにも波及していき、ガストレアウィルス群体を高エネルギー体の塊に変え、細胞膜を破壊する能力を与える。鍵と鍵穴の説明に当てはめるなら、ドアを叩き割るハンマーを手に入れると言ったところだろう。そこから先に発生するのがガストレアウィルス感染症の発症、所謂『形象崩壊』だ。

 通常のウィルスなら量や濃度は感染する確率の指標と使われるが、ガストレアウィルスの場合だと閾値の指標として使われる。『感染するかもしれないし、しないかもしれない』ではなく『感染するか、しないか』の100%か0%かで語られる。その基準となる一定量のことを原子力用語から取って『臨界量』と呼んでいる」

 

「ちなみにその臨界量というのは? 」

 

「それは私に聞くまでも無いだろう。君たち民警にとって馴染み深い言葉で呼ばれているし、君たちは日々その数値に気を遣っている」

 

 勇志に言われて詩乃はすぐにその言葉が何か分かった。

 

「侵食率50%」

 

「そう。ガストレアが感染者を作る際に注入する体液――正確にはウィルス腺と呼ばれるガストレア特有の分泌腺を経由した高密度ウィルス輸送液を基準とした時、その50%がウィルスの連鎖的活性反応を引き起こす閾値の量だとされている。君達の場合だと血中のガストレアウィルス量で示されている。普通に生活していれば到底届くことはない量だし、呪われた子供と一緒に生活するプロモーターや養護施設の職員、ボランティアですら体内に蓄積される量は臨界量1000分の1にすら満たない」

 

「そうなると普通の人のガストレアウィルス対策は非常にシンプルになりますね。『ガストレアに襲われないこと。襲われたら二次感染防止のために大人しく介錯されること』以上」

 

 詩乃は身も蓋もない標語で締めくくった。彼女にとってガストレアを殺すことも感染者を介錯することも業務の一環だが、殺すこと・殺されることから疎遠な場所に住んでいる勇志は彼女の言葉から住む世界と価値観の違いを思い知らされた。

 

「ここまでが基本的な説明だ。ここから先は私の研究、君達の細胞膜上にあるガストレアウィルス受容体についてなのだが、これは君達の力や代謝機能に関係していて――――」

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 夕方5時頃

 

 夕日に照らされながら3つの影が日向家に向かって歩いていた。

 サダルスードフィルムでの用事を終えた鈴音と壮助は偶然、町内会と買い物の帰りだった恵美子と遭遇。自然な流れで壮助は恵美子から両手に買い物袋を持たされ、「鈴音とのデートは楽しかった? 」と茶化される。

 帰り道の中で鈴音はサダルスードフィルムであったことを楽し気に語る。積木プロデューサーがまた太ったこと、堀がまだまだ現役なこと、偶然会った壮助の商売敵がイケメンだったこと、小太刀の鞘にサインを求められたこと。壮助は2人の話す姿を1歩下がって見ていた。見た目は全く似ていないが、話し方や笑うタイミングを見るとやはり親子なんだなと感じた。

 まだ1日しか滞在していないが、我が家のように感じてきた日向家に付き、鈴音が玄関のドアを開けた。

 

「姉ちゃん助けて~! ! 」

 

 半泣き状態の美樹が飛び出して来て鈴音に抱き付いた。

 

「父さんと詩乃ちゃんがリビングでずっと宇宙語を話してて頭がおかしくなりそう」

 

 何のことか分からないまま3人は家の中に入り、リビングを除いた。

 

「何じゃこりゃ……」

 

 あれだけ整理整頓されたリビングは年末の大掃除のように散らかっていた。足の踏み場が無い程、床は分厚い学術書や辞書、論文のコピーが散らばり、勇志はノートパソコンを、詩乃はノートとペンを持ち、テーブルを挟んで激論を交わしている。

 2人は宇宙語ではなく日本語を話しているが、様々な学問の専門用語が飛び交い、その内容は勇志と詩乃以外、誰も理解出来なかった。

 何かしらの結論が出ると2人は互いを讃えるようにグッと親指を立てる。

 

「久々に骨のあるディベートが出来た。君、ウチの大学を受験して、私の研究室に来ないか? 」

 

「壮助が行くなら一緒に行く」

 

 詩乃がそう答えると、勇志は壮助の方を振り向いた。立ち上がってドシドシと歩き、壮助の両肩をガッチリと掴んだ。

 

「義塔くん。民警を辞めて、高校に行って、ウチの大学を受験して研究室に来ないか? 」

 

「俺は詩乃を釣るための餌かよ。ってか、そんな頭あったら民警やってねえよ」





今回の要約
・ガストレアウィルスはそこら中にあり、日常的に摂取しているが排出する機構が既に生物には備わっている。
・普段のガストレアウィルスは感染能力が皆無。ウィルスの中でも最弱。
・一定以上の量(臨界量)が集まると合体してパワーアップし、感染・発症(形象崩壊)する。
・ガストレアのウィルス腺、呪われた子供の体内侵食率上昇以外でウィルスが臨界量まで蓄積されることはない。
・呪われた子供のハーレム作っても全然感染しないし安全(←ここ重要)


アニメを見ている時にふと考えたのです。

「寄生生物相手に戦うのに格闘や近接武器で戦うプロモーターは無防備過ぎて危ないんじゃないか? 返り血が口や傷口に入って感染するんじゃないか? 」

その疑問から始まり、その疑問を自分の中で何とか解消としようとした結果、「いや、そもそもガストレアウィルスって殺せるのか? 」「呪われた子供と一緒に暮らす際に感染リスクを無視する根拠は? 」「抑制剤がもたらす抑制効果とは? 」「侵食率って何の50%が基準なんだ? 」etc……と次々と疑問が噴き上がり、作中の描写との辻褄合わせに必死にあり、結果としてこんなトンデモ理論が出来上がってしまいました。

けど、こういうの考えるのって楽しい! 空想科学大好き!

実は細胞膜上のガストレアウィルス受容体についてもある程度は考えているのですが、ちょっと疲れたのでまたの機会にします。

原作の説明と矛盾する部分があるかもしれませんし、素人がネットで調べた程度の知識で書いているのでその道のプロからするとツッコミどころ満載なデタラメ科学かもしれませんが、そこは「作中6年間で研究が進んで定説が覆ったんですよ」「SFですし。サイエンス“フィクション”ですし」ということでどうかご容赦を。

(昔、感想の返信で語った「特定の部分をリアルにすると他の部分でもリアリティを求められる」って自分の言葉が見事にブーメランとして刺さってるなぁ……)


次回 「家族の記憶 ④」

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