8000年と月の香り   作:文才の無い本の虫

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ほのぼの(当社比)


ヤチヨ「お願い♡」

 

 

 

 

 

抑止力に人理、ゴーストライナー。

まがい物の正義の味方、守護者、錬鉄の贋作者。

うむ、何処もかしこもクソみたいな話はあるものだな。

 

「・・・成程。ヤチヨは弓兵を助けたいと」

 

「見捨てるのはちょっとね」

 

()()()()過去を変える必要があるぞ?良いのか?」

 

「うん。もうこりごりだから・・・」

 

ヤチヨの寂しそうな顔。

ああ・・・そんな顔も嫌いではないが、嫌だ。

その顔をさせたものに嫉妬してしまいそうになる。

流石に被害者の弓兵を八つ裂きにするわけにもいかんしな。

 

「えへ・・・・・・狩人、お願い出来る?」

 

「良いぞ」

 

「「「軽?!」」」

 

「ぱぱ男前だ〜」

 

軽くはない。

俺がヤチヨの頼みを断るはずがない。

でもまあ、強いて言えば偶にはヤチヨの『お願い♡』ぐらいは欲しいが。

 

「・・・ふ〜ん、ふむふむ」

 

「?どうしたのヤチヨ?」

 

「えへへ、それぐらいお安い御用なのです!ヤッチョにお任せあれ♪」

 

トテトテと近付いて来たヤチヨは顔を下から覗き込む様に軽く膝を曲げ、ぶりっ子ポーズの上目遣い。

・・・ふむ。

 

「ねぇ、狩人〜・・・お願い♡」

 

「―――ふっ(吐血)」

 

ふう。

ここで一句。

――俺の嫁*1 可愛すぎて YOU DIED*2

 

「も、もうっ!狩人ったら『俺の嫁』だなんて!!あ・・・『あなた』とか呼んだほうが良い?・・・って、あれ?狩人?狩人ー?!狩人が倒れちゃったー?!?!」

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

「ぎゃははははは!!馬鹿だ!!ヤチヨのキツいポーズで死んだ馬鹿だ!!!!あははははは!!」

 

目覚めた『夢』で兎の特徴をもった少女、『かぐや』が笑いながら地面を転がる。

止めなさい、はしたないぞ*3

 

「いや、ヤチヨが可愛すぎてな。こう、『YOU DIED』という風にショック死してしまったのだ」

 

「・・・わかる」

 

そんなかぐやを見ながら微笑んでいた狐の特徴をもった超人――()()()()がうんうんと同意を示した。

だってヤチヨ可愛いもんな。

 

「えぇえ?!彩葉?!かぐやは?!かぐやは可愛いよね?!?!死んじゃヤダけども!!!!」

 

「かぐやは可愛いけど(かぐや)推し(ヤチヨ)は別!!」

 

「えへっ・・・えへへ・・・いや、やっぱ気に食わねー!!勝負しろヤチヨー!!」

 

「うむ、仲良きことは素晴らしきことかな」

 

かぐやと酒寄彩葉。

もう遠い、輝かしい日々の象徴とも言える二人組。

そして、もう死んでしまった二人でもある。

そんな二人が何故此処にいるのか?

それは・・・

 

「狩人〜キューにも構って〜」

 

「おーよしよし」

 

酒寄彩葉(超人)がキューに頼んで『保険』を掛けていたらしい。

その『保険』というのは『酒寄彩葉、酒寄かぐや両名の死後()()()()()魂をデータ化し、キューが保管する事』である。

うーん、何故魂をデータ化出来てるんだろうか??

というか死後にどうやってデータ化したんだ??

・・・まあ視た感じ原理は理解るし理屈も理解出来るのだが、どうやってその技術と発想に辿り着いたのかが意味不明である。

『あ、コペルニクス的転回だ!!』とか言って40代の時に思いついたらしいが・・・上位者よりも余程意味不明である。

まあ、キュー曰くそうして保存されていたデータはこれまでアップロードに

耐えられる器*4が無かったらしいのだかこの世界に来たことで『座』と『夢』が一時的に接触し、その衝撃で目覚めた超人(酒寄彩葉)が何やらした結果、『夢』を『座』とする『英霊』として起動したそうだ。

 

「うーん、やっぱり酒寄彩葉は人類のイレギュラーだな」

 

「そうだね〜彩葉は時代が違えば余裕で経済圏を一つ作れる位のイレギュラーだよ」

 

「いやいや、そんなわけないでしょ」

 

「「「いやいやいや」」」

 

「超過度な謙遜は良くないよ〜」

 

「それだったらかぐやミジンコ以下だよミジンコ以下!!」

 

「何時か自力で上位者とかになってそうなんだが・・・」

 

「そこまで言う?!」

 

曰く、『英霊召喚のシステムを参考に狩人さんの『秘儀』みたいな感じで再現してみたんですけど、ちょっと精神年齢が幼くなってるみたいなんですよね』とのことである。

まずどうやって『秘儀』を再現したのかがわからないのだがその技術のお陰で『永劫照らす月光剣』を造れたのでまあ、考えるだけ無駄なので無視することにした。

 

「で、どうするんですか?」

 

「まあ、過去の聖杯戦争に行くしかないだろう」

 

「かぐやも行きたい!!」

 

「はぁ・・・あんたと私はお留守番。あと多分ヤチヨもね。この世界は結構面倒な仕組みみたいだから狩人さんが介入するだけじゃなくて、あのアーチャーって人を助けるにはそこから『抑止力』と話さなきゃいけない筈。もし出番があるとすればそこぐらい」

 

「ほえー」

 

「まあ、ほら。それまでは一緒に観光でも行こうよ」

 

「え!!良いの?!」

 

「くく、ああ。良いぞ。酒寄彩葉と行ってくると良い」

 

「わーい!!久々のしゃばの空気だぜ!!」

 

「いやここ刑務所とかじゃないから」

 

「俺とヤチヨの家だが??」

 

「キューの家でもあるよ?」

 

「あ、ごめん」

 

「はぁ・・・」

 

・・・まあ、この賑やかさは嫌いじゃない。

きっとヤチヨも喜ぶだろう。

 

「酒寄彩葉、貴公に感謝を」

 

「私が好きでやった事ですから・・・ううん。礼を言うのは私の方。ありがとう、狩人(ヤチヨのヒーロー)

 

 

 

 

 

*1
事実。話で入籍しているし結婚式もした。断じて頭モルガンとかではない。

*2
英語の様子がおかしい上に字余り。

*3
かぐや(VR)の衣装って露出度狂ってるよね、というお話。

*4
最低でも彩葉が開発した義体レベルのものが必要。




狩人:可愛すぎて死。アホみたいな死因である。『夢』の中の時間は『夢』の主である狩人が自由に変えられる。
ヤチヨ:アワアワしてた。数秒したら帰ってきたので突撃した。

いろかぐりん&アーチャー:いきなりヤチヨが『俺の嫁だなんて〜』と発言を捏造しているように見えてドン引きしていた。

キュー:感想で勘の良い人がいた。キューが彩葉とかぐやのデータを保管していた。『方舟』という言い方はこれの伏線でもあった。
超人&かぐや:超人の保険により復活。座にいた理由がこれ。結局最後まで若返った後の『不老』と魂のデータ化による『保険』で迷っていたらしいがかぐやとヤチヨの事を考えて『保険』にした。『不老』とかは止めて、かぐやと人として生きて人として死ぬ。で、もし『保険』上手く行って来世があったら友人夫婦の旅に付いてくのもアリかなとの事。因みに『保険』な理由はこれから永い永い時を過ごす事になる(ヤチヨ)が寂しさに泣いた時に慰めてあげるため。『8000年待たせちゃったみたいだし、これくらいはね』とは本人の談。うーんこれはスパダリ。


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