陰キャVtuberな私は隣のギャルスクドルに今日も負かされる   作:あっぷる

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3敗目 バスケは偉大なスポーツって話

体育という授業の存在意義について、私は以前から疑問を持っている。

 

学習指導要領にあるから、で済ませるな。なぜ、わざわざ国語と数学と英語の合間に、ジャージに着替えさせて、グラウンドや体育館に集め、球を追わせたり走らせたり跳ばせたりする時間を週に二回も突っ込んでくる必要があるのか。

 

健康のため、という説明をたまに聞く。

それなら、歩けばいい。各自で。

なぜ集団で球を追う必要があるのか。なぜ並んで号令とともにストレッチをする必要があるのか。

健康は個人の領分であって、集団でやることに健康増進効果はない。むしろ、運動苦手側の精神的健康はゴリゴリ削れている。差し引きでマイナスだ。

 

協調性のため、という説明もある。

だったら、それは別の科目としてやれ。「協調性」という独立した授業を週一回でも組んで、グループワークなり何なりで真っ向から教えればいい。それを体育に抱き合わせるな。運動神経と協調性を同じ秤に乗せた結果、運動が苦手な人間は協調性まで欠けていることにされる。理不尽だ。

 

百歩譲って、それでも体育という授業が必要だとしよう。

百歩譲った先で待っているのが、成績への組み込みだ。

運動神経を成績に変換するな。50メートル走のタイムが、なぜ大学受験の内申点に影響する世界になっているのか。

マット運動の前転後転がきれいに回れたかどうかが、なぜ通知表の数字になる。あれは適性であって努力ではない。努力で覆る部分もあるが、覆らない部分の方が大きい。覆らない部分を成績にされる絶望、わかるか?

 

私の高校生活で最も許せない授業、それが体育である。

そして今日、その許せない時間が、二限目に控えている。

 

 

「ユッキー、バスケ楽しみだね〜!」

 

「あ、はい……」

 

更衣室でジャージに袖を通していたら、宮下さんが満面の笑みでこちらに寄ってきた。

 

楽しみ、か。

私の辞書では、球技と屠殺(とさつ)は類義語と分類されている。運動音痴は家畜の如く(しめ)られるからだ。

 

「ユッキー球技得意?」

 

「いえ、まったく……」

 

「マジで? アタシ意外と好きだよ〜、バスケ」

 

意外でもない。あなたの全身から「運動神経のオーラ」が出ている。それに宮下さんがクラスの運動部の子に大会の助っ人に呼ばれているところを何度も見ている。わりと強豪らしい部活からも呼ばれるってどういうこと?

 

「ユッキー細いね〜! かわいい〜」

 

「いや、私はただ運動してないだけで……」

 

宮下さんの指が、二の腕を、つん、と押す。

近い。距離が近い。陽キャの距離感おかしい。ソシャゲなら「親密度MAX」にしないと近づけない距離。

 

そして、こっちもこっちで思う。

近距離で見ると、改めてこのギャル、顔が整っている。

顔が小さくて、目が大きくて、鼻筋が通っていて、肌がきれいで、髪が艶やかで、つまり、めちゃくちゃ美人である。

持つ者と持たざる者の差を、近距離で見せつけられる。

 

私のジャージは学校指定の標準仕様、何の特徴もない。同じ学校指定のはずなのに、宮下さんが着ていると不思議とサマになる。

 

「……宮下さん、顔ちっちゃいですね」

 

ぽろっと出た。

 

宮下さんが、一瞬きょとんとして、それから、

 

「えっ、なに急に〜! やめてよ〜照れるじゃん〜」

 

頬を片手で押さえながら、笑った。

照れた。顔の良すぎる女が照れた。えぐい。

私の方が動揺した。

 

 

***

 

 

「はい、じゃあ5チーム作って〜」

 

体育の授業。

準備運動を終えると、青木先生が手を叩いた。

5チーム、5人ずつ。来た、ぼっちを殺すイベント、チーム分けである。

 

周りを見渡すとすでにまとまりででき始めていた。

こんな時シングルプレイヤーの私は四人チームにいそいそと無言で参加することとなる。

私は運動が大変得意な方でもないので、引き取ったチームの人は微妙な顔をすることとなる。誰も幸せにならない。地獄かな?

 

「ユッキー、こっち〜!」

 

すると意外なことに声がかかった。

宮下さんが手招きをしている。隣に田辺さんもいる。

 

「友紀ちゃん、よろしくね〜」

 

田辺さんがにこっと笑う。

田辺さんは先日一緒にお昼を食べた時に「優しい人」のラベルが付いた。準安全圏の人だ。

 

私たちのチームは、宮下さん・田辺さん・私、それと、あまり話したことのないクラスメイトが2人。計5人。

他の4チームとトーナメント形式で短い試合を回していくとのこと。

 

「よっしゃ! みんな、楽しくいこー!」

 

宮下さんが両手を腰に当てて、にこやかに号令をかけた。

 

 

***

 

 

試合が始まる。

1ゲーム3分、コートも半面サイズのミニゲーム。

 

宮下さんはやっぱりうまかった。

ドリブルが滑らかで、パスが速くて、相手のディフェンスをひょいとかわしていく。スポーツ漫画の主人公みたいな動きを、平然とやっている。相手チームも観戦しているクラスメイトも、宮下さんの動きにくぎ付けだった。

 

私はと言えば、開始30秒で「置物」のポジションを確立していた。

コートの隅で、ボールが回ってこないことを祈り続ける役職である。みんなの動きについていけないし、しかたないね。

 

田辺さんはバレー部だけあって、コート上でちゃんと動けていた。バスケ自体は専門外でも、宮下さんからのパスをきっちり捌いて返す。

同じチームに二人もまともな運動神経の持ち主がいてくれて、私の存在感は限りなく薄まっていた。ありがたい。

 

相手チームにはバスケ部の人が2人もいた。本職である。観戦組から「あのチーム強くね?」みたいな声がちらほら聞こえてくる。

そして、田辺さんと同じバレー部の早坂さんもいる。ゲーム好きの弟さんがいる人だ。

試合開始前、早坂さんがこちらに気づいて軽く手を振ってくれた。私はたどたどしくだが、手を振り返すことができた。ちょっとうれしい。

 

そして試合は接戦だった。

宮下さんが点を取れば、相手のバスケ部の人が取り返してくる。コートの中の世界は、私が目で追うのがやっとの速さで動いていた。

 

やがて試合の終盤。

スコアは同点、残り時間は十数秒。

 

田辺さんが相手のディフェンスに囲まれて、苦しい体勢でこちらに目を向けた。

パスコースの先に、なぜか、私がいた。

 

ボールが、飛んでくる。

 

え。

え?

 

私の手の中に、バスケットボールが収まった。

重い。手のひらに、急に試合の行方が乗ってきた。

コート上のすべての視線が、こちらに集まっている。

 

——ど、どうしよう。

 

誰かにパスを渡したい。でも焦って周りがよく見えない。目の前の田辺さんはディフェンスに囲まれている。

他のクラスメイト2人もディフェンスがついている。

 

——わ、私がドリブルしてシュートまでいくってコト!?

 

その時宮下さんが、ふっと相手のディフェンスをかわして、こちらに向かって手を上げた。

 

「ユッキー、こっち!」

 

私はとにかく、宮下さんの方向に、ボールを押し出した。

力加減を間違えた。腕の角度も間違えた。ボールは弧を描かず、地を這うような低い軌道で、ふらふらと、宮下さんの足元に向かって転がっていった。

 

ヘナチョコパスである。

 

——終わった。

 

そう思った。

試合は同点、残り時間わずか、味方からのパスがコートを這って転がっていく。

コート上のA級戦犯。私の墓石にはそう刻まれるだろう。

 

ところが、宮下さんは違った。

 

転がってくるボールに合わせて、姿勢を低く落とし、片手でひょいとすくい上げた。すくい上げた勢いそのままに、ターンして、ディフェンスを一人かわし、もう一人をかわし、ゴール下に走り込んで、跳んだ。

 

ボールが、リングに、吸い込まれた。

 

ピーッと笛が鳴る。

試合終了。

 

体育館が、揺れた。

クラスメイトの「うおおおお!」「愛ちゃん〜!」「すごっ!」という歓声が、四方から押し寄せてくる。同じチームの田辺さんが両手を上げて飛び跳ねていて、相手チームの早坂さんまで「いまの何!?」と笑っている。

 

私はコートの中央で、立ち尽くしていた。

私のヘナチョコパスが、たった今、逆転シュートに繋がった。

 

——え?

 

宮下さんがこちらに駆け寄ってくる。

息を弾ませながら、汗を散らしながら、満面の笑みで。

 

「ユッキー、ナイスパス〜!」

 

右手が上がる。

ハイタッチを求められている。

 

私の右手が反射で上がっていた。

宮下さんの右手と、合わさる。

 

パンッ、と、乾いた音が、体育館に響いた。

 

「あのパス、足元低くて相手の意表つけたよ! 普通の高さだったら絶対カットされてた〜!」

 

宮下さんが、笑っている。

笑いながら、私のヘナチョコパスを、ナイスプレーということにしてくれている。

 

もしかして。

私の脳内で、ひとつの仮説が、立ち上がる。

 

小学校から中学校まで、私は体育の球技で常に置物だった。

だが、それは、本当の才能を発揮する場面に恵まれなかっただけではないのか?

 

中学までの体育では、こんなふうにギリギリの試合の最後にパスが回ってくることなんて、なかった。誰も私にパスを出さなかったから、私はパスを出す機会自体を持たなかった。

機会があれば、私は——できるのではないか?

 

アシスト。

あの低く転がるパスは、ただのミスではなく、相手の意表を突くための、計算された軌道だったのではないか?

私は、自覚しないまま、アシストの天才だったのではないか?

 

そういえば私は、目立たない場所で人を支えるタイプの人間である。表舞台のスターよりも、影で勝利を演出する黒子。古今東西、名アシストの担い手はだいたいそういう人間だ。

 

「ユッキー? どうしたの、ぼーっとして」

 

宮下さんが、首をかしげてこちらを覗き込んだ。

 

「あ、いえ……何でも……」

 

そんなわけないか。

宮下さんが拾ってくれなかったら、ボールはコート外に転がって、私は普通に戦犯として終わっていた。

妄想を現実と重ねるな。

 

「えー、何それ〜」

 

笑いながら、宮下さんが私の背中を、ぽん、と軽く叩いた。

軽く叩かれただけだが、思わず私はたたらを踏んだ。

 

――ズキッ!!!

 

瞬間、太ももの裏側が、きしんだ。

久しぶりに走ったからか、筋肉が文句を言い始めた。明日、確実に筋肉痛である。

 

体育という時間は、心身ともに、私から何かを削り取っていく。

やはり、必要な授業ではない。

 

***

 

寮の自室。

時刻は19時半。

 

シャワーを浴びて、髪を乾かして、配信用のジャージに着替える。

椅子に座って、太ももの裏を伸ばす。痛い。

明日、階段が敵になる。

 

PCを立ち上げ、軽く深呼吸して、配信を始める。

 

「ハロにゃ〜♪ 今日も楽しく配信していくにゃ〜♪」

 

> ハロにゃー

> ハロにゃー

> レモンちゃんハロにゃー

> 今日もよろしくにゃー

 

「今日はね〜、久しぶりにあのゲームやろうかなって思ってるにゃ〜」

 

> あのゲーム

> 例のシューティングか

> レモンちゃんのホーム

 

「そう、ホームにゃ。最近ぜんぜんやってなかったから、勘戻るかちょっと心配にゃ〜」

 

ゲームを起動する。

中学時代から続けているカジュアルなシューティングゲーム。本格FPS勢から見れば「お遊びゲー」と評される程度のお手軽さで、それが私には合っている。

腕前は、まあまあ上手い、というところ。上位勢ではない。ただ、何百時間も触ってきたぶん、久しぶりでも体は動きを覚えている。

 

マッチング、ロード、開始。

 

> いきなりキル取った!

> 動き軽くない?

> レモンちゃんがホームというだけある

> 久しぶりとは思えない

 

「ふふん、にゃ〜♪ 体が覚えてるみたいにゃ〜」

 

ゲームの中の私は、それなりに動ける。

壁の影に入って、相手の足音を聞いて、エイムを置いて、出てきた瞬間に撃つ。何百回もやってきた動きだから考える前に手が動く。連勝が続く。

 

「いやー、ゲームの中だと普通に動けるんよね。今日体育で散々だったけど」

 

> ん?

> 体育?

> レモンちゃん、体育やったの?

 

しまった。

ゲームの調子がよすぎて気が緩んだ。

 

> 何やったの

> 球技? 陸上?

> 言って言って!

 

「あー、その、バスケ」

 

> バスケ

> レモンちゃんがバスケ?

> 想像できない

 

「まぁ置物やってたけど。コートの隅でチームの勝利を祈る役割にゃ」

 

> 知ってた

> やはり置物

 

「でもね、最後の最後にパスが回ってきて、それが偶然通ってアシストになっちゃってさ」

 

> ええ?

> アシスト

> レモンちゃんがアシスト

> 嘘だろ

 

「嘘じゃないって。ヘナチョコパスだったんだけど、味方がうまく拾ってシュート決めてくれてさ」

 

> ええ話やん

> 救済されてる

 

「で、その後にハイタッチ求められて、反射で応じちゃって」

 

> ハイタッチ!?

> 陽キャムーブ

> レモンちゃんがハイタッチ!

> 写真は?

 

「ないにゃ。体育中に写真撮るやつおらん」

 

> 残念

> 歴史的瞬間が

 

写真求めてくるとか、みんなは私の親かな?

 

「で、ハイタッチした瞬間にね、なんか頭の中でスラムダンクの山王戦が再生されちゃってさ」

 

> 出ました

> 名作と現実を重ねるやつ

> ALAN:バスケの漫画?

> よくスラムダンク知ってるね

> レモンちゃんも知っていてうれしい

 

「スラムダンクは名作だからね、当然履修してるにゃ。ハイタッチって言ったらあのシーンしか出てこないにゃ」

 

なぜか学校の図書室に「ラピュタ」と「ブラックジャック」と一緒に置いてあった「SLAM DUNK」。

一年生の時借りて読んでいましたよ、はい。

 

> わかる

> わかってしまう

> 山王戦のラストの無音演出

> 桜木と流川のあれな

 

「そう! あれよあれ! わかってくれる人いてよかった〜」

 

> なお実際は体育の授業

> 桜木でも流川でもない

 

「それはそう」

 

ゲームに戻る。

1試合終わって、また勝ち。連勝記録更新中。

 

「ふー、調子いいにゃ〜♪」

 

> やっぱホームでは動けるレモンちゃん

> リアルとデジタルの落差で笑う

> 体育では置物、ゲームでは前線

 

「リアルで動けない代わりにゲームで動いてるの。エネルギー保存の法則にゃ」

 

> 物理法則ねじ曲げるな

> いい言い訳

> ALAN:エネルギー保存の使い方違う

 

 

***

 

 

その後3時間ほどゲームして、適当なところで配信を切った。

ヘッドホンを外して、椅子の背にもたれかかる。

太ももの裏側が、まだ痛い。明日は本格的な筋肉痛だ。

 

スマホが、震える。

 

ALAN:おつかれさま

 

Discordの個人DM。

中学時代から続いている、画面の向こうの古い友人。

 

レモン:おつかれー

レモン:今日見ててくれた?

 

ALAN:途中から

ALAN:シューティング、調子よかった

 

レモン:あ、見ててくれた

レモン:久しぶりにやったけど勘戻ったわ

 

ぽつ、ぽつ、と、短い文が返ってくる。

ALANさんはいつもこのペースだ。あまり長文は来ない。

 

ALANさんと知り合ったのは、中学の時だった。

今日配信でやっていたあのカジュアルシューティングゲーム、私は中学時代からそれを遊んでいて、ある日マッチングで一緒になった人と適当にフレンド申請を交換した。それがALANさんだった。

それから3年以上、画面の向こうの相手として、ぽつぽつと続いている。週1ペースで通話か、こうしてDMか。お互いに相手の顔も知らないし、本名も知らない。それでも、私の中で「友達」のカテゴリに分類されている数少ない存在になっている。

 

ALAN:そういえば

ALAN:新しい表情、作ってみた

ALAN:あとで送る

 

レモン:え、マジで?

レモン:いつもありがと、助かる

 

ALAN:泣き顔と、ちょっと怒った顔

ALAN:今のセットだと種類が足りない気がしてた

 

レモン:たしかに

レモン:あったほうが配信で使えるかも

 

ALAN:口調が素になった時にありそう

 

レモン:うっさい

 

ALANさんが小さく笑った気配がした。

文字だけのやり取りなのに、なぜ笑った気配が伝わってくるのかは、わからない。長く付き合っていると、そういうものがある。

 

ALANさんから3Dモデルを譲ってもらったのは、配信を始めて3ヶ月くらい経った頃だった。

それまではお絵描きツールで描いた静止画を貼り付けて配信していて、動かないアバターで「楽しく配信していくにゃ〜♪」とやっていた。今思うと、それはそれで味があったのかもしれないが、当時の私は「動くモデルが欲しい」とALANさんにこぼしていた。

 

ある日、「試しで作ったやつあるけど、いる?」と画像付きでメッセージが来た。送られてきたモデルは、私が「こういうVtuberになりたい」と漠然と思っていた像、そのままだった。

 

即座に「いる」と返し、「いくらで?」と続けたら、「いらない、練習で作っただけだから」。食い下がったが、「使ってくれたほうが嬉しい」の一点張りで、結局押し切られて無料でもらった。

 

そのモデルが、今も私の配信を支えている。有料で売っていたら、いくらの値段がついていてもおかしくないクオリティだ。それを「練習で作っただけ」と譲って、その後もアップデートを無料で続けてくれている。今日もそうだ。

 

レモン:ALANさんさ、いつもありがとね

レモン:モデル直してもらってばっかで悪いんだけど

 

ALAN:いいよ

ALAN:自分の作ったやつが動いてるの、見るの好きだから

 

レモン:それはそれで嬉しいけど

レモン:何かお返しできることある?

 

ALAN:……

ALAN:私はレモンさんの配信が見れれば、それでいい

 

少しだけ、間が空いた。

いつもの即レスではなく、3秒くらい「入力中…」の表示が出て、消えて、また出て、最終的にその一文が届いた。

何か言いかけて、やめた感じがする。

 

——まあ、いいか。

私もそうだから、わかる。

言いたくなったら、向こうから言うだろう。

 

レモン:じゃ、私もう寝るわ

レモン:明日筋肉痛で死ぬから、早めに寝とく

 

ALAN:おやすみ

ALAN:階段、気をつけて

 

レモン:気遣いの解像度が高い

 

スマホを閉じる。

 

ベッドに転がる。

太ももの裏が、抗議の声を上げる。明日、確実に階段で泣く。

 

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