〈個性〉を奪い、ストックし、与える能力の転生者:ヴィラン   作:アマテス豆

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これでリメイクが、終わりました!!
やった!

てことで、今後、新話を投稿していく訳なのですが…さすがに毎日投稿は、無理そうです…
毎日投稿を目指しますが、現実的な話週3ぐらいになると思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

それでは、本編へどうぞ!


第十七話 遭遇。かいとう

そして俺は、風力発電システムからタワー内部へ戻り、再び階段を駆け上がり始めた。

 

「ここからは完全単独行動。楽しい時間は終わり……!」

 

息を整えながら、誰に聞かせるでもなく呟く。

 

「今から協力者……デヴィットさんを仲間に引き入れる、そのためにはウォルフラムとオールマイトに捕まらず、この島から出させる!」

 

言いながら、自分で自分にツッコミたくなる。

 

「いや、難くね? 我ながら無茶なことやろうとしてるな……。じいちゃんからもらったスーツケースがアイテムじゃなかったら…ていうか映画の知識がなかったら成功率は0パーだよ!」

「まあ、今も50パーなんだけど、オールマイトが運ゲすぎる!あと一人は、多分…」

 

そんな独り言を漏らしながら階段を上っていると――

 

「見つけたぜ、侵入者! 覚悟しな!」

 

上の階から、武装した男が飛び出してきた。

ふわりとした、素早い動きで間を詰めてくる。

 

「『特性顕現:キリサメ』……シャークスラッシュ!」

 

反射的にナイフを抜き、昔奪ったままになっていた、シャークヒーロー・キリサメの技を再現する。

刃が空気を裂き、男の頬をかすめた。

 

「危ねえ……!! て、お前、その技……?!」

 

男は驚愕したように目を見開く。

 

「外しちゃった……。あぁ、やっぱり個性乗ってないと速くないよね……」

 

くそ、技だけ再現できても身体能力が足りない。

…まあ、当てる気はなかったんだけど…

 

「お前。〈ユニークバンパイア〉だろ」

 

バレてしまった…

だがここは冷静に、とぼける。

 

「いや〜、誰ですかそれ。俺は普通のヴィランに対抗する一般人ですよ?」

「とぼけても無駄だぞ! てか俺のこと覚えてないのか?」

 

男はすこし悲しそうな表情をする。

 

「警察に身バレしてる自称〈怪盗〉のことなんて知りませんよ」

「やっぱり知ってんじゃねーか!」

 

その男は、〈怪盗バルーン〉だった。

 

巷を騒がせる予告状系ヴィラン。

俺と同い年のくせに、自分からヴィランになったバカ。

“個性”は「風船」。爆破性の空気を詰めたり、ゴム部分で変装マスクを作ったりできる、地味に強い個性だ。

 

ただし、ヒーローと警察に喧嘩売りすぎて、顔も住所も全部バレて逃亡生活中。

……まあ、俺も似たようなもんだが。

そして、たぶん協力者の一人、見かけなければよかった…

もとは、メリッサとデヴィットさんだと思ってたのに…

 

「てか時間ないから、ここ通して。バルーン」

 

単刀直入に頼む。

 

「ダメだ。今回の業務内容的に通せねーよ。あと“怪盗”バルーンな!」

 

こういうところだけ妙に真面目なんだよな、こいつ。

 

「う〜ん……じゃ! 今回の報酬の二倍出すから、こっちに着いて!」

 

金を出せば寝返る。

大体のヴィランはそうだし、変な所で真面目なこいつでも例外じゃない。

 

「ダ……メ……じゃないな……。でも裏切るのは……」

 

揺らいでる。あと一押し。

 

「いいから。この後このグループ捕まるから裏切っても大丈夫だよ。多分お前のこと、アイツら裏切るし。」

 

事実を淡々と伝える。

 

「そうなのか!? ならいいぜ! その業務受けてやるよ!」

 

助かる、これで少し確率が上がった。

 

「よーし、なら今から言うことをやってくれ!」

 

俺は今回の目的と、元のプランに少し変更を加えた作戦を説明する。

 

「あ…え…うん、分かった。……それマジですか? 名怪盗でも難しくねーか?」

 

バルーンですら怯むレベルの作戦だが、やるしかない。

 

「じゃ、そゆことでよろしく。大丈夫、捕まる時は一緒だ」

 

そう言い残し、俺は階段を駆け上がる。

 

「いや、ちょっと待てよ! ……置いてくなよ……!」

 

バルーンの情けない声が後ろから聞こえた。

 

ーーーーーーーー

 

「待って、誰かいる」

 

緑谷は、サーバールームへと到着していた。

そしてメリッサは、そこにいた人物をみて目を見開いた。

 

「パパ!? どうして最上階に…!?」

 

デヴィットは端末の前で震える指を止めた。

 

「コードを解除できた。1147ブロックだ」

 

サムが端末を確認し、興奮気味に声を上げる。

 

「やりましたね博士! 全て揃っています!」

 

デヴィットは装置を抱きしめるように持ち上げた。

 

「ついに取り戻した……この装置と研究データだけは誰にも渡さない。渡すものか……!」

 

サムが笑う。

 

「プラン通りですね! ヴィランも上手くやってるみたいです!」

 

メリッサの顔から血の気が引いた。

 

「……パパ……プラン通りってどういうこと……?」

 

デヴィットは振り返り、娘の姿を見て固まった。

 

「誰だ君は……って、メリッサ!?……」

「もしかしてこの事件、パパが仕組んだの? その装置を手に入れるために……?」

 

沈黙。

その沈黙が、何よりも答えだった。

 

「……すまない。メリッサの言う通り、これは私が仕組んだことだ」

 

緑谷が叫ぶ。

 

「どうして……どうしてあなたがそんなことを……!」

 

サムが代わりに答えた。

 

「博士は奪われたものを取り返しただけです。機械的に“個性”を増幅させる画期的な研究を」

「“個性”を……増幅……?」

「ええ。薬品とは違い、人体に影響を与えず“個性”を増幅できる装置です。しかし――」

 

メリッサが震える声で叫ぶ。

 

「嘘でしょパパ……嘘だと言って! 私の知ってるパパはこんなことしない! なのにどうして!」

 

デヴィットは苦しげに目を閉じた。

 

「オールマイト……いや、この社会の未来のためだ。お前たちは知らないだろうが、オールマイトの“個性”は消えかかっている」

 

この言葉に緑谷は、少し反応する。

 

「お願いだ……見逃してくれ。せめて一年……いや、この装置をオールマイトに渡すだけでもいい! そのあとならどんな裁きも……!」

 

メリッサの叫びが響く。

 

「命懸けだった! 囚われた人たちを助けようと、デクくんやクラスのみんながどれだけ危険な目に遭ったと思ってるの!!」

 

デヴィットは顔を覆った…

 

「犠牲が……本当に友虹くんの言った通りなのか……。サム、装置を…緑谷くんに渡す。」

「え……はい……」

 

デヴィットが、サムから装置を受け取ろうとした

 

その瞬間――

 

「させないぜ?」

 

低い声が響き、“個性”で緑谷を拘束しながら…

ウォルフラムが姿を現す。

 

「サム、装置を……というか、デヴィット・シールド。気づいてやがったのか」

 

サムが震える手で装置を差し出す。

 

「ここに……」

「サム!? ……お前も騙されていたんじゃ……!」

「だ、騙したのはあなたです。あなたは手に入れるはずだったもの……全てを失ってしまった。せめてお金くらいもらわなければ……割に合いません!」

 

ウォルフラムが笑いながらサムに銃を向ける。

 

「約束の謝礼だ」

 

そして引き金を引く。

サムの肩から血しぶきが散る。

その光景に慣れていないであろう、緑谷やメリッサは、一瞬怯んでしまう。

メリッサにこれは見せたくなかったな~

 

「な、なぜ! 約束が違う!」

 

サムが困惑しながら恐怖で後ずさる。

 

「約束? 忘れたなぁ……これは謝礼だよ」

 

そして、ウォルフラムは、止めを刺そうともう一発放つ…

そこへ、デヴィトが身を挺して守り脇腹を負傷する。

 

「パパ!」

 

ウォルフラムは少し苛立ちを覚えながら冷たく言い放つ。

 

「今更ヒーロー気取りか?どんな理由があろうと、アンタは悪事に手を染めた。俺たちが偽物だろうが本物だろうが、アンタの罪は消えない。アンタはもう科学者でいることも研究を続けることもできない。ヴィランの闇に堕ちていくだけだ」

 

「連れてけ!」

「はい。」

 

「返して……」

 

メリッサが震えながらそう口に出す。

…ごめんなそれは、できない。

 

ウォルフラムの部下…に変装した俺は、デヴィッドさんを抱えながら緑谷とウォルフラムが戦ている隙に部屋から出ていく。

 




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それではまた次回!

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