〈個性〉を奪い、ストックし、与える能力の転生者:ヴィラン   作:アマテス豆

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書くことが無い…

てことで本編にどうぞ!


第八話 ヴィラン連合大・集・結!![前編]

「ただいま帰りました」

 

買い出しを終えたユニは、重い扉を開けてヴィラン連合の本拠地であるバーへと戻った。

 

「どこ行ってた?」

 

カウンターの奥から、死柄木が不機嫌そうに声をかけてくる。

 

「ちょっと近くのショッピングモールまで。あ、もうお昼ですね。何か作りましょうか? リクエストとかあります?」

「……何でもいい。」

「よ〜し!黒霧さん、厨房借りますね!」

 

俺は、厨房に入り買ってきた食材たちを冷蔵庫に入れてから、得意料理を作り始める。

 

「黒霧、アイツなんなの?」

 

厨房に入ったのを確認後、死柄木は、黒霧にユニの素性について尋ねる。

 

「分かりません、先生曰く使えるとの事で…それ以外は何も」

「はぁ…」

 

死柄木は腑に落ちなさそうな顔をしながらも、先生の指示なら仕方ないと諦めたようだった。

それから程なくして、俺は死柄木の前に料理を差し出した。

 

俺の得意料理――ナポリタンだ。

 

「ナポリタンいっちょあがり! ……って、ここはバーっぽい雰囲気だし『お待たせしました、ナポリタンです』の方が雰囲気出るかな?」

「どうでもいい」

 

死柄木は無愛想に言いながら、フォークでパスタを一口、口へと運ぶ。

 

「……うまいな」

「よっしゃー! 『うまい』いただきました!」

 

(意外だったけど、あの死柄木に褒めてもらえるのは普通に嬉しい! これから料理のレパートリーを増やしていこう)

 

「うっさい、黙れ」

「そう言えば、私たちはあなたの名前くらいしか聞いていませんでしたね。あなたは一体、どのような罪を犯してきたのですか?」

 

カウンターのグラスを拭きながら黒霧は、ユニの素性を探ろうと静かに話題を振る。

あれ、まだ言ってなかったっけ。

 

「うーん……最初は完全な冤罪だったんだよ。あのトガの共犯者ってことで警察に追われるようになってさ。その後は義蘭さんに出会って、バイト感覚で色々なヴィランの手伝いをしていくうちに、窃盗やら軟禁やら、公務執行妨害やらの罪を重ねちゃった感じ。……だけどなぜか世間じゃ、ずーっとトガの共犯者として扱われてるんだよねぇ」

「しょぼいな」

「あ、しょぼいとか言うな! これでも立派な指名手配ヴィランなんだからな!」

 

そんな何気ない、まるで部活動のような会話を経て、俺は死柄木との距離をほんの少しだけ縮めることに成功した。……たぶん、おそらく、きっと。

 

その後、死柄木が荼毘とトガの受け入れを決めたことで、バーの空気は一気に賑やかになった。

荼毘とは、なんだかんだ上手くやれていると思う。が! トガとは全然合わないし、どうしても慣れない。

……正直、毎日めちゃくちゃ疲れたよ。

 

そんな日々が数日経った頃、義蘭さんがまた新しい人たちを連れてきてくれた。 Mr.コンプレスと、マグネ、そしてトゥワイスだ。

 

「また、連れてきたよ。」

「おぉ!義蘭さん!何か入ります?作りますよ!」

 

(やった! ヴィラン連合の中でも、比較的まとも枠のお二人方が来たぞ!! マグネさんとは、ちゃんと距離を保っておかないと後々面倒なことになりそうだけど……)

 

「俺は〈Mr.コンプレス〉、しがないエンターテイナーさ」

「私は〈マグネ〉。格好いいね、あなた!」

「俺は! 私は! 〈トゥワイス〉。この連合に入らせてくれ! いや! 入りたくないね!」

 

それぞれ、自分からきっちりとした自己紹介をする。少なくとも初手で相手を貶したり会話破綻する様なことは言ってない。(トゥワイスは別だが…)

 

「なんか面白い人たちが来ましたよ、荼毘くん!」

「どうでもいい……」 

 

トガヒミコはしゃぎ、荼毘が相変わらずダルそうに返す。

今日はトガと荼毘もバーに集まっていた。

普段は基本別行動なんだよね~、それが唯一の救いなんだけど。

 

(本当…早めにまとも枠が来てくれて嬉しい!!)

 

俺が心の中で安堵していると、カウンターの奥から死柄木の低い声が響いた。

 

「はぁ~……でお前たちの“個性”は?」

 

「エンターテイナーが、自らタネを明かすと思うかい?」

「ああ、こいつの“個性”は『圧縮』。空間を圧縮できる“個性”だ。ちなみに長年、怪盗として全国指名手配されてる悪党さ」

 

コンプレスさんがカッコつけて、はぐらかそうとしたが、義蘭さんの容赦ない暴露によって、無にきす。

 

(義蘭さん! 容赦ね〜、カッケ〜!)

 

「ちょっと、義蘭さん! そりゃ無いぜ?」 

「組織に入るってのはそういうことだ」

 

( こういうビジネスライクな正論をビシッと言ってくれるの、見ていて本当に助かるんだよな~)

 

「んで、こっちの彼女は、強盗致傷、殺人、殺人未遂、などをだいたい四十件以上やった奴だ」

 

義蘭さんは、続いてマグネの方へ目を向ける。

(殺人か……あれ? マグネさんって、原作設定だと殺人までやってたっけ? すっかり忘れてたわ。)

 

「私の“個性”は『磁石』。人に磁力を付与する事が出来るわ」

「は? どう見ても男だろ」

 

死柄木は、義蘭さんの彼女発言に引っかかったのか、デリケートな部分に直球で突っ込む。

 

「失礼ね! 私はレディよ!」

「……男でも女でも、なんでもいいだろ」

 

荼毘が心底興味がなさそうに、ボソリと呟いた。 (荼毘って、こういう多様性的な部分には意外に寛容だよな)

 

「最後は、俺か!? ちげぇー、最初だ! 俺の“個性”は『二倍』、そのままなんでも二倍に増やせるぜ!! 減らせるんだ!!」

「なんだそれ……どっちなんだよ」

 

最後にトゥワイスが割り込む様に“個性”を紹介するのだが…一見聞くと支離滅裂な文に死柄木もツッコミを抑えられなかった様だ。

 

(まあ、俺も前世で初視聴したときは『何言ってんだコイツ』状態だったよ、トゥワイス)

 

「ああ、コイツは二重人格なんだ。最初に言ってることが真実だから、そこら辺は臨機応変に頼むな」

 

義蘭さんが、またしてもさらっと流れるようなトゥワイスの解説を入れてきた。解説役として完璧すぎる。

 

「分かった。アンタが連れてきたんだ、実力はあるんだろ……お前たち、入れ」

 

死柄木くんは腑に落ちなそうな顔をしながらも、彼らの加入を認めた。こうして、死柄木くんは頼もしい(?)仲間を手に入れた。

 

「よっしゃー! 最悪……」

 

「てことで、俺はもう帰るよ。後は好きにしてくれ」

 

義蘭さんはそう言うと、いつものようにスマートにバーから帰っていった。




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