勝手に【ラブライブ 第3期、4期】を作ってみた。   作:スターダイヤモンド

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第23話『一心不乱に』

 

二次予選の当日。

天気は快晴。

昨年の大雪を思えば、嘘のように穏やかな朝を迎えた。

 

準備万端。

メンバーの体調もすこぶる良い。

あとは本番で自分たちの力を出し切るだけ。

 

「楽しもう!結果はあとからついてくる!!」

 

会場入りを前に円陣を組むメンバー。

 

 

 

そこにUTXのチームが現れた。

『HOT SPICE(ホットスパイス)』と言う5人組だ。

その中のひとりに…天野織音…がいた。

 

「おはようございます…ν'sの皆さん」

彼女が近寄り、声を掛ける。

 

 

 

「おはようございます」

 

 

 

「確か…あなたたちがトップバッターだったわよね?しっかり頼むわよ。初めがコケると、連鎖反応でみんな失敗したりするから」

 

 

 

「そうね…頑張るわ」

代表して和香が答えた。

 

 

 

「じゃあ…またあとで…」

 

 

 

「まったく…嫌味しか言えないのかしら」

奈美が呆れるようにして、肩をすぼめる。

 

「そう言うなって…あれは織音なりの激励だよ」

 

「ダトシタラ 素直ジャ ナイネ」

デルフィナは、そう言って苦笑した。

 

 

 

…

 

 

 

ν'sのパフォーマンスは終わった。

 

ノーミスの完璧なステージ。

舞台袖で見守った花陽たちの目に、うっすらと涙が浮かぶ。

 

あとは…結果を待つのみ。

 

 

 

そして…いよいよ…

 

 

 

…

 

 

「第3位…UTX…『HOT SPICE(ホットスパイス)』」

司会者の声に、会場が』どぉ』っと、どよめく。

優勝候補がまさかの3位通過となった。

 

 

 

 

「第2位…横浜湾岸高校…『Seagull girls(シーガルガールズ)』」

準優勝は前評判通り、神奈川代表のチームが入った。

順位はともかくとして…誰もが納得の通過だった。

 

 

 

「そして1位通過は…群…」

 

 

 

歓声と悲鳴…。

 

 

 

この瞬間、音ノ木坂の連覇は消えた。

 

 

 

…

 

 

 

泣いて…泣いて…泣いて…泣き疲れたのだろう。

桃子とデルフィナは、自宅に戻ったあと、制服を着替えることもなく、ベッドで抱き合いながら寝ていた。

 

 

 

…

 

 

 

「最高だったよ!結果は残念だったけど…私の中の順位は奈美たちのステージが1番だったよ!」

家に帰った奈美は、姉の言葉にまた泣いた。

 

「あのステージに立てただけでも、凄いことじゃない。私は、あそこまでさえいけなかったんだから…」

 

うん…と彼女は千代の胸の中で、小さく頷いた。

 

 

 

…

 

 

 

「おめでとう」

和香はスマホの向こうにいる相手に、賛辞を送った。

 

「ふん…あんまり嬉しくないね…」

 

「3位だから?贅沢言うなよ…」

 

「違うよ…お前たちが通過しなかったからさ」

 

 

 

「!!」

 

 

 

「当たり前だろ?…アンタたちはここで落ちるようなチームじゃないって…それは私たちが一番わかってるから…あんな異質なチームに負けるようなチームじゃないから!」

 

 

 

「織音…」

 

 

 

「正直、納得いかないよ…いや、私が怒っても意味ないけどさ…お前が一番悔しいのにな…」

 

「…変な気遣いはいらないよ…」

 

「気遣い?…確かに…」

 

 

 

彼女はそう言うと、一度大きく息を吸い込んで

「ふざけんじゃねーぞ!こんなとこで落ちやがって!私を裏切って音ノ木坂に行ったんだ!根性見せろよなぁ!這い上がってこいよ!来年も待ってるからなぁ!」

と一気に捲し立てた。

 

 

 

「おぉ!言われなくてもそのつもりだ!…その前に…全国大会…優勝しろよ!リベンジしてこいよ!!」

和香もスマホに向かって、叫び返した。

 

 

 

…

 

 

 

「ほら、花陽…あなたがいつまでもグズグズしてちゃダメじゃない…」

 

「だっでぇ…花陽のぜいでぇ…花陽がぁ…もっど上手にぃ 指導じでればぁ…うぅ…うぅ…」

 

「かよちんが悪いわけじゃないよ!投票者の見る目がなかっただけにゃ!」

 

「うぅ…うぅ…」

 

「花陽ちゃん…一旦、落ち着こう…」

 

「はい…悔しい気持ちはわかります。私だって信じられない気持ちでいっぱいです。…ですが…今、ここで泣いていても結果はかわりません」

 

「アナタは精一杯やったわ。1年生だって、花陽がせいだなんて思ってる娘はいないわよ…」

 

「そうにゃ!そうにゃ!」

 

「でぼ…でぼ…」

 

「あ、花陽ちゃん!お腹空いてるようね!あそこにGOHAN-YAさんがあるよ!みんなで食べに行こう!」

 

「ご…ごはん…」

 

「はい、そうしましょう」

 

「いや…今の花陽は…それくらいで…気持ちは収まりません!」

 

「まぁまぁ…」

 

「行くにゃ」

 

「レッツ…ゴー!!」

花陽はことりと海未に小脇を抱えられ、引きづられながら店へと入って行った。

 

 

 

…

 

 

 

「おかわりです!」

 

 

 

「今、何杯目?」

 

「5杯目…かにゃ」

 

「さっきの話はなんだったのでしょうか?」

 

「花陽ちゃんはこうでなくっちゃ♡」

 

 

 

「むふ♡おいひぃ♡」

 

花陽に生気が戻り音ノ木坂の平和が保たれた。

 

 

 

 

 

〜つづく〜

 

 

 

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