勝手に【ラブライブ 第3期、4期】を作ってみた。 作:スターダイヤモンド
真姫は悩んでいた。
「そこはもっと、のびのびと歌って!」
「何回も同じこと言わせないの!そこのアクセントを直して」
あの口調、あの性格が災いして、後輩と上手く接することが出来ないからだ。
海未も練習の時は鬼と化すが、普段は穏やかだ。
『彼女の本来の姿(?)』を知らない者からすれば、文武両道の大和撫子。
下級生から憧れの存在として、ファンも多い。
もちろん亜里沙もその一人。
そして『日本文化オタク』であるデルフィナも、海未の事を好いてるらしい。
…
それに比べて私は…。
部員以外の1年生からは『孤高のピアニスト』と呼ばれていると聴いて、苦笑した。
「カッコいい!凛もそういうあだ名が欲しいにゃ」
凛はそう言うけど…つまり、それは『ひとりぼっち』って意味でしょ?
気にしない素振りはしてるけど、内心、傷ついているのよ。
どのように接したらいいか悩んでいるのは、1年生も同じだった。
必要最低限なこと以外喋らない真姫に対して、雪穂と亜里沙でさえ自ら話し掛けることができない。
…
このままじゃいけない…。
真姫は思い切って、絵里に電話をした。
「私の場合は…先輩後輩を禁止して距離を縮めたけど…それは花陽がやめたっていうし…」
「あったとしても変わらないわよ」
「そうかしら…でも…そうね…無理をしなくてもいいんじゃない?いずれ、時が解決するわ」
「そういうもの?」
「自分を信じなさい。私はμ'sに入って変わったわ…真姫はどう?」
「…」
「あなただって1年前の真姫じゃないでしょ?まずは挨拶から初めてみたら」
「挨拶…ね…」
…
「お、おはよう…」
次の日の朝、後輩に会った真姫は先に声を掛けた。
彼女たちは驚いた顔をしたが、すぐ、にこやかに「おはようごうざいます!」と返事があった。
「真姫ちゃんが、先に挨拶なんて…熱あるにゃ?」
「ないわよ」
「それじゃあ、雪でも降るのかにゃ」
「どうしてそうなるのよ!花陽、凛が虐めるの…何とか言って」
「ふふふ…凛ちゃん、そんなこと言っちゃダメだよ」
「にゃ?真姫ちゃんは、かよちんといるとすぐ甘えんぼさんになるにゃ」
顔を赤らめる真姫を、凛が冷やかす。
「ちょっと凛!」
「ひょえ~真姫先輩も、あんな表情するんだね」
「…デレる真姫先輩…なんか意外な一面を見た気がする…」
「そういえば…花陽先輩といるときの真姫先輩って、すごく穏やかな顔をしてるよね」
「ナルホド、ナルホド」
「なにが、なるほどなの?」
「ツマリ真姫先輩ハ、花陽先輩ノコトガ…」
「あっ!」
デルフィナの言わんとすることを理解した一同。
イチャつく2人を想像して顔がにやける。
「なぁんだ、真姫先輩も可愛いところあるじゃん」
真姫の意図とは少し違ったようだが、どうやら後輩との距離は少し縮まったようだった。
「くちゅん!」
「ほら、真姫ちゃん、風邪ひいたんじゃない」
「だから、違うってば!」
先を歩く3人の姿を、ぼーっと見つめる雪穂。
「どうかした?」
「!!…ううん、なんでもない…さ、行こう!」
雪歩は、あさっての方向を向いて歩き出した…。
〜つづく〜