ヒロアカ世界に転生した者が千手を背負い過ごしていく。   作:名も無き住人

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人に楽しく見てもらえる小説てっどう書けば良いんでしょうね。やはり自分から見ても面白いと思える作品でしょうか?そしてこの度UAが一万五千を超えました、皆さん本当にありがとうございます。


十三話

中央広場に近づくにつれ、音が聞こえてきた。

 

 爆発音。衝撃の音。誰かが叫ぶ声。

 

 俺は速度を上げた。

 広場の入り口に差し掛かった瞬間——目に飛び込んできた光景があった。

 

 相澤先生が——戦っていた。

 複数のヴィランを相手に、一人で。

 捕縛具を操りながら、消去の個性を使って次々とヴィランを倒していく。

 

 その動き方が——俺の目を引いた。

 

(……本物だ)

 

 一つの動きに無駄がない。個性を消去するタイミング、捕縛具を投げる角度、体の運び方、全部が合理的で、全部が洗練されている。

 

 だが——相手が多い。

 

 一人で受け続けている。消耗していく。

 

(先生……!)

 

 そして——広場の中央に、手で覆われた男がいた。

 

 死柄木弔。

 

 そして——広場の奥に、黒い霧が待機していた。

 

---

 

 広場を走りながら、俺は全体を把握した。

 

 生徒が何人か広場に残っている。

 

 透は——離れた場所にいた。土砂のエリア——そしてこの気配は……轟か!轟のそばで、動けていない様子だ。だが対峙しているヴィランは制圧されている。流石は推薦入学者だな

 

(透は轟が守ってくれていた)

 

 そして——広場の奥から、それが来た。

 

 脳無と呼ばれている。(先程倒したヴィランから聞き出していた)

 人のような形をしているが、その規模が普通じゃない。黒い体に異形の巨体、とても同じ人間とは思えない。

 

 地面が揺れた。

 

(でかいな)

 

 単純にそう思った。

 

 死柄木が言った。

 

「……計画が狂った。オールマイトが来るはずだったのに」

 

 黒霧が答えた。

 

 「仕方ありません、ならば作戦を変更し脳無を使い生徒達を襲い少しでも平和の象徴の矜持を少しでもへし折って帰りましょう。」

 

 「いいな……黒霧……それで行こう……うん?」

 

「……どうした」

 

「荒野エリアに派遣したヴィランが全員制圧されたようです。しかもたった一人に、だそうです」

 

「……面白い、まあいい。脳無に片付けさせる」

 

 相澤先生が複数のヴィランを相手にしながら、こちらを見た。

 

「……千手。お前、何人倒してきた」

 

「荒野エリアに十数人います。全員行動不能にしました」

 

「……そうか」

 

 先生が前を向いた。脳無が近づいてくる。地面が揺れた。

 

「先生、俺が行きます」

 

「待て」

 

「しかし——」

 

「待て、と言った」

 

 俺は止まった。

 

 相澤先生が低く言った。

 

「……まず俺が動く。お前は全体を見ていろ。生徒が死ぬような状況になったとき、初めて動け。今はまだその段階じゃない」

 

「……はい」

 

 そう答えた瞬間、死柄木から脳無へ意識を向けた瞬間、相澤先生が——死柄木に掴まれた。

 

「っ——!!」

 

 先生の肘が、崩れ始めた。

 

 脳無が再び動き始めて、広場の中央に向かって腕を振り下ろした。

 

 皆んなが散らばっていていないこの状況。

 

 俺は一瞬判断した。

 

(脳無の処理がが先だ)

 

 死柄木への対処より、今すぐ動いている脳無の方が皆んなの直接的な脅威だ。

 

 俺は前に出た。

 

 真数千手——

 

 俺の背後に、黄金の光が広がった。

 

 千の腕が顕現する。それぞれの掌に光のエネルギーが宿る。

 

 その瞬間脳無が動き巨大な腕を振り上げた。剛腕が俺たちに向かって降ってくる。

 

 た。

 

 壱乃掌——

 

 そんな声と共に脳無の拳が押し戻される。

 

 「——っ!!」

 

 「あの腕が……脳無の攻撃を止めた……!?マジかよ……脳無が!?クソガッ!チートかよ…!」

 

 死柄木の声が聞こえた。

 

「おまえ…どっから出てんだよそんな力!!」

 

 「……そんなに気になるか……ならいいものを見せてやる」

 

 脳無が俺に向かってくる。

 

(来い)

 

 俺は真数千手を——半分程展開した。

 

「真数千手——」

 

 光る腕が前方に向かって構えた。九十九本の腕が、脳無という一点に向けて集中する。

 

「——九十九の手!!!」

 

 ドゴオオオオオオン——!!!!!!

 

 九十九本の腕が同時に脳無を殴りつけた。

 

 ズドドドドドドドォォォォン——!!!!!!!!

 

 連続した超重撃音がUSJ全体を揺らし……脳無の体が——消し飛んだ。

 

 死柄木達は動かない。

 

 広場が静まり返った。

 

 その均衡を破ったのは死柄木弔であった。

 

 「ふっ……フザケンナよ……俺の脳無を!?クソチートがぁ!!」

 

 「落ち着いて下さい!死柄木弔!!」

 

「……倒した?」

 

「九十九の手……」

 

「USJが……」

 

「あのヤバそうな奴が……」

 

 ワープを逃れていたクラスメイトたちの声が、あちこちから聞こえた。

 

 その瞬間。

 

 施設の入り口が——爆発した。

 

 入り口から大きく扉が壊れる音が響き入り口の方に皆目を向ける。遠くからでも分かる。怒りの表情を見せるオールマイトの姿だった。

 

「もう…大丈夫…私が来た!」

 

 「……ゲームオーバーだ……帰って出直そう黒霧……」

 

 「逃がさん!!」

 

 入り口から一瞬で広場に来たオールマイトであったか一手遅かった……

 

 「今回は失敗した……今度は殺すぞ……平和の象徴……オールマイト!そして!クソチート野郎!!」

 

 奴らは黒い渦に飲み込まれ消えて行った……

 

 (……臨むところ)

 

 その後残ったヴィランをオールマイトが素早く捕縛した。

 

 俺はそれを横から見ていた。

 

(……速い)

 

 単純にそう思った。

 

 速くて、力があって——でも、それだけじゃない。

 

 動き方の中に、何かがある。迷いのなさ、というか——圧倒的な確信というか。

 

 強い人間の動き方だ。

 

 俺はその背中を見ながら、少し思った。

 

 俺の九十九の手もそうだが更に上頂上化仏は、地形をも変える。でも——オールマイトのあの動き方は、別の次元にある気がする。

 

(まだ上がいる)

 

 俺はそれを——楽しみだと思った。

 

 ---

 

 救護の手配が終わって、クラス全員の安否が確認された。

 

 相澤先生が地面に膝をついていた。死柄木に掴まれた右肘を

庇いながら。

 

「相澤先生!!」

 

 麗日がそう叫ぶ。

 

 「これくらい問題はない」

 と崩れた肘がチラ見してる中答える

 

 (流石はプロ……と言ったところだな……)

 

 その後ヴィランを捕縛し終えたオールマイトが全員を見渡した。

 

「……よく生き延びてくれた。全員無事で何よりだ」

 

 俺を見た。

 

「……千手少年。ヴィランを倒したのは君だね」

 

「はい」

 

「どうやったんだい?」

 

 「壱乃掌で怯ませた後すぐさま九十九の手で攻撃しました。」

 

 「…… oh(……うーむ。相澤君に聞いた限り、全盛期ならまだしも今の私では百発以上はかかる程の相手の筈……それだけの可能性を秘めた少年。この子がヴィランに唆されるようなことにならず喜ぶべきか、この子の抱える危うさを気をつけるべきか……)」

 オールマイトが何やら考え事をしてる間に飯田と大勢の教師が到着した




ホントは頂上化仏にしようと思いましたが流石に過剰攻撃になると考え変更しました。出すとしたらAFOやハイエンドとかですかね〜あと九十九の手はこの作品では頂上化仏の完全下位互換とさせていただいています。HUNTER×HUNTERを好きな方がいらしましたら、大変申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
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