ヒロアカ世界に転生した者が千手を背負い過ごしていく。   作:名も無き住人

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今回は職場体験までの繋ぎとなります。


二十三話

結局爆豪も名前となりミッドナイトから相澤先生にバトンタッチし、職場体験に戻った。

 

「職場体験は1週間後、肝心の職場だが指名のあった者は個別にリストを渡すからその中から自分で選択しろ。

指名の無かった者は予めこちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる、よく考えて選べよ」

そう言って説明が終わって各々が行きたい事務所を選択する。だが期限は今週末までのようであと2日しかなく先生曰く効率的に判断しろとの事らしい……マジか。

 

 昼休み、皆んな職場体験先を何処に行くか迷っている人もいるが、やはり体育祭で悔しい思いをした者、逆に成長を感じた者等様々でその話で盛り上がりを見せていた。かく言う俺も何処にしようか考えていたのだが……

 ……リューキュウ事務所……確かねじれがインターンをしてると前に言っていった事務所……ドラゴンになる個性で活躍しTOP10に入っているヒーロー、俺の個性真数千手と少し近しいものを感じるな、巨体となる個性で街中でも活躍してると聴く……ねじれもいるというし知り合いがいる方がやりやすいかもな……

 

——————————

 放課後相澤先生に希望を出しに行くと丁度話があったそうで。

 

「千手」

「はい」

「お前は体育祭で傷を軽く扱っていたな。オールマイトからも話があったはずだ。」

「……はい」

「職場体験中は一般市民も近くにいる。自分の傷を軽く見て動き続けることで、判断が鈍ることがある。気をつけろ」

「わかりました」

「それを踏まえるとリューキュウの事務所で良いのかもしれんな。」

「何故です?」

 と聞くと

 

 「行けばわかる」

 と言うだけで希望用紙を受け取った。

 

 そして帰ろうとした時先生に呼び止められ振り返ると先生が少し間を置いた。

「……体育祭良い試合だった」

 それだけ言って、帰れとシッシッと手を振った。

 

 俺はその言葉を受け取った。

 相澤先生の口から「良い試合」と出てくるのは——それだけで十分だった。

 

——————————

 その日の夜。

 職場体験の話が出た。

 ねじれも来ており三人でいつもの台所にいた。

 

「ねえ、悠太。職場体験の話、もう決めた?」

「来週から始まる。相澤先生に希望を出した」

「どこにしたの?」

「リューキュウ事務所だ。ねじれが声をかけてくれたから」

「本当に来てくれるの?!嬉しい!!」

「ねじれと一緒にいられる。それが理由の一つだ」

 ねじれが止まった。

 

「……悠太、今また正直に言った」

「事実だから」

「……ありがとう」

 ねじれの声が静かになった。嬉しいときの声だ。

 

「透ちゃんはどこにするの?」と聞いた。

「私はね——〇〇さんとこにお願いしようと思ってる」

「〇〇さんか!!いいじゃん!!」

「まだ正式に決まってないけどね。でも見つけちゃったからね」

「透ちゃんに合いそうだね!あそこ」とねじれが言うと

「うん。私もそう思って」

 俺は透の顔を見た。

 

 透が行き先を決めている顔をしていた。迷いのない顔だ。

「透、それで良いと思う」

「……ありがとう。悠太にそう言ってもらえると安心する」

「なんでだ」

「悠太の判断は信頼できるから」

 俺は少し黙った。

「……そうか」

「そうだよ」と透は言った。

 

 食事が終わって、片付けをしながら、ねじれが言った。

「悠太、リューキュウ、凄くいい人だから。絶対気に入ると思う」

「どんな人だ」

「強くて、でも丁寧で。若手の育成にも熱心な頼れる人!それにランキングも上位なのに驕ることなくて周囲を立てれる謙虚で何処か温かい人でもあるの!。本質を見てくれるって感じ」

 

「楽しみだ」

 

「私も、悠太と一緒に行けるの楽しみ!!毎日一緒じゃん!!」

「ああ。毎日一緒だな」

 ねじれが「やった!!」と言った。

 

 透が「二人とも、楽しんでね」と言った。

「透は?」

「私も、楽しんでくる。〇〇さんとこで、たくさん学んでくる」

「そうしろ。帰ってきたら話を聞かせてくれ」

「……うん。悠太も、ねじれさんも、無事に帰ってきてね」

 

「帰る」と俺は言った。

 

「約束」

 

「約束だ」

 

 ねじれが「私も絶対帰る!!約束!!」と言った。

 三人で、静かに夜が終わった。

 窓の外が暗くなっていた。

 体育祭が終わった。

 次は、職場体験だ。

 リューキュウ事務所。ねじれのいる場所。

 俺は皿を拭きながら、少し先のことを考えた。

 そこで何が学べるか。どんな人間に会えるか。

 

(楽しみだ)

 

 俺は静かにそう思った




今回少し短くてすみません。
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