ヒロアカ世界に転生した者が千手を背負い過ごしていく。   作:名も無き住人

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二十八話

 職場体験明けの朝。

 

 俺は五時半に起きた。

 今日から通常通りの学校がある。

 台所に下りて、湯を沸かした。白飯と、昆布だしの味噌汁と、納豆を食べた。今日の朝食はシンプルにする。そういう気分であった。胃に余計な負担をかけない食事も偶にはいいものだ。

 食べながら、職場体験の一週間を振り返っていた。

 真数千手の上限……ねじれとの職場体験……リューキュウさんからのヒーローとは何か……そしてヒーローを志した俺……

 考えていても始まらない……か

俺は学校に向かった。

——————————

職場体験明けの学校

 職場体験が終了した翌日はやはりというべきかクラスの皆職場体験の話で持ち切りだった。

 例えば爆豪の髪型がおかしくなって爆笑する切島と瀬呂、女子達が職場体験の話をしていると「とても……有意義だったよ……」と何かのオーラを放つ麗日、そんな麗日を峰田が何かを理解したような雰囲気で爪をかじる。1週間という短い期間で全員各自行ったヒーロー事務所で経験したのが分かる。

 (麗日は百歩譲ったとして峰田は一体何をしたらああなる?)普段の峰田を知ってるからこそ不思議に思った。

 

 ……そう思っていると上鳴がある事を指摘して来た。この前のヒーロー殺しの事件に関連した事だった。それに続いて他の皆も心配の声を出す。

「エンデヴァーが救けてくれたんだってな!流石No.2だぜ!!」

「そうだな……救けられた……」

 轟がそう呟いて緑谷が相槌を打っていた。

 (やはりあの三人が……)

 「でもさぁ、ヒーロー殺し確かに怖ぇけどさ例の動画見た?アレ見ると一本気っつーか執念っつーか、かっこよくね?とか思っちゃわね?」

「上鳴くん!」

「お前さぁ、縁起でも無い事言うなよ!!」

上鳴が言う例の動画というのはヒーロー殺しが捕まる事件当日の様子、またそれに至るまでの過程が映された動画で奴の主張が前面に出ている動画のことである。そういう色々な事もあってヒーロー殺しは今世間でもいろいろ評価が分かれる存在となっているようである。

上鳴は恐らくは何気なく言ったと思うが、飯田の事もあり緑谷が指摘して切島もそれに続いて声を出すと、上鳴は口元を押さえて失言した事を自覚して飯田に謝る。飯田は静かながらに左腕を見る。

 

「……いや、いいさ。確かに信念の男ではあった……クールだと思う人がいるのも分かる。ただ奴は信念の果てに粛清という手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ。

俺のような者をもうこれ以上出さぬ為にも!!改めてヒーローへの道を俺は歩む!!」

「さァそろそろ始業だ!席につきたまえ!!」

「五月蝿い……」

「なんか……すみませんでした……」

(とりあえず飯田は大丈夫のようだな……)

 

「ハイ。私が来た」

 

 午後の授業になり、ヒーロー基礎学の時間になった。

 何か凄い久しぶりな気がする…職場体験で色々あったもんな…そう思いながらオールマイトは訓練の内容を説明した。

 

「職場体験直後って事で今回は遊びの要素を含めた救助訓練レースだ!!」

「救助訓練ならUSJでやるべきではないのですか!?」

 飯田がいつもの様に腕をビシッと上げて質問する。ヒーローコスチュームはどうやら職場体験中に壊れてしまったようで、今は体操服を着用している。

 

「あそこは災害時の訓練になるからな。私は何て言ったかな?そうレース!!」

 オールマイトが訓練の説明を始める。ここ運動場γガンマは複雑に入り組んだ細道が続く密集工業地帯を模した障害物が特に多い運動場だ。五人四組に別れて1組ずつレースを行う。(一グループ五人)

 

 運動場にてオールマイトが救難信号を出す、そしたら街外から一斉にスタート。誰が一番早く着くかを競うレース対決のようだ。

「もちろん、建物の被害は最小限にな!」

「指さすなよ……」

 オールマイトが爆豪に指さしをしてそう言う。

(いや普段の行いを見たら仕方ないだろ……)

 

「飯田まだ完治してないんだろ?見学すりゃいいのに……」

「クラスでも機動力良い奴が固まったな……」

「うーん……強いて言うなら緑谷さんが若干不利かしら……」

「確かに、ぶっちゃけあいつの評価ってまだ定まんないんだよね」

「何か成す度大怪我してますからね……」

 

 モニターから見学している者達が話を交わす。切島や上鳴達がトップ予想をしている様子が見えた。

それぞれ切島が瀬呂で上鳴が尾白で峰田が芦戸を推して、麗日と蛙水の2人が飯田がトップになると予想。爆豪は緑谷が最下位だと言う。

(トップ予想なんだがな爆豪……)

 

 そんな掛け合いがある中、アナウンスでオールマイトの声が響き渡り、合図が下ろされた。

 

「START!!」

 

 一斉にスタートしてモニターの先で競争が始まる。最初は瀬呂が優勢だったがすぐに緑谷が追い越した。

 レース中の皆もモニターで観戦している皆も全員緑谷の劇的な動きの変化に驚愕し驚きの顔を隠しきれていない。

 (ほぉ……緑谷……一皮剥けたな)

 

 その光景を見て思わず少し笑みが溢れた。飛び跳ねながら動く姿はまるであの爆豪の動きを彷彿とさせる。

(緑谷は戦闘訓練の時もだけど、何処かあいつは爆豪を意識してる節があるな……)

 そのままゴールするのかと思っていたが、緑谷は途中で足を踏み外してしまい結果は瀬呂の優勝で第1レースは終わった……折角活躍出来るのかと思ったのだが……残念だったな緑谷……

 

 今日の訓練が終わり皆更衣室に戻ると、峰田が何やら話していて飯田が止めようとしていた……声が大きいから聞こえていたが……

 (それで止まれば苦労はないのだが……うん?)

覗こうとしてる峰田にはお仕置きがあると勘めいたものが頭に浮かび、さらにこういった事には天罰があるというのが相場で決まっている……

 案の定耳郎のイヤホンジャックを目に刺され悶絶する。

 因みに俺も透の事を言われた為一発拳を喰らわせその威力に少し引かれた(ただし妥当な判断だなと思われた)がその音が女子更衣室まで響いたのか、女子全員からは良くやったと言われた。……因みに峰田は血涙を流していた。

 (反省しないやつだなぁ……)




更衣室の流れは原作通りでそこにオリ主の一撃を追加したという感じです。次回から期末試験及び林間合宿編に入ります。
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