ヒロアカ世界に転生した者が千手を背負い過ごしていく。   作:名も無き住人

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今回は繋ぎのような話になります。


二十九話

職場体験が終わった翌週

 ホームルームで相澤先生が言った。

 「えー、そろそろ夏休みも近いが、もちろん君らが1ヶ月も休める道理は無い」

 まさか……

 「夏休み、林間合宿やるぞ」

 

『知ってたよー! やったー!』

 

「肝試そー!」

「風呂!」

「花火」

「風呂ぉっ!」

「カレーだな」

「行水!」

「自然環境ですと、また活動条件が変わってきますわね」

「湯浴み!」

「……峰田そろそろ黙ってくれ」

「はい」 

 前の更衣室の件から俺の警告に素直に聞くようになった……そのお陰で相澤先生から頼んだとされてしまったが……

 (あんまり関わりたくないが目を離す訳にはいかないからなぁ……)

 はぁ、と溜息をつくと察した何人かに同情の視線を感じた。そうこうしてると相澤先生から……

 

 「……ただし、その前に行われる期末テストで赤点だった奴は、学校で補習地獄だ」

「みんな頑張ろーぜ!」

「女子!頑張れよ!」

「峰田」

「はい」

 (すぐこれだ……)

 

『まったく勉強してねー!』

 悲壮感漂う上鳴と、なぜか笑顔の芦戸が異口同音に叫んだ声が教室に響く。

 中間テストの成績は21人中、芦戸20位、上鳴21位である。

 名誉の為に言うと頭が悪い訳でなくあくまでA組の中でという話である。また単に、ヒーロー科の授業が途轍もなく速く、結果的に試験範囲が異常に広いのもあるのだ。

 

「体育祭やら職場体験やらでまったく勉強してねー!」

「いやー、あっはっは!」

「……上鳴の反応割には芦戸、随分と笑顔だが」

「もーね、ここまで来たら笑うしかないよね!」

「ああ……そうか」(重症だったか……)

その後、緑谷、轟、飯田の成績上位人の悪意のない言葉に傷つきていた中。

 中間一位の八百万が力を貸しましょうか?と言い二人は涙目になりながら感謝していたが、何故か実技は自信ないように話している……何故だ?

 ただ他にも頼る人が出てくると途端に元気になり、ぷりぷりし始めなんか可愛くなった……こんな擬音が仕事する日を見ることができるとは……

————————

昼休み

 

 食堂に来て昼食をいつもの緑谷や麗日、飯田、に加え梅雨ちゃんと透、そして轟と一緒に昼食を取っている所に便乗させてもらっている。(いつもはお弁当)

 「珍しいね、千手君が学食なんて」

 「確かに」

 「何かあったのか?」

 と緑谷、麗日、飯田の順に話すと

 「いや……偶には皆んなと食べようかな……と思っただけだ」

と言うと皆んな何故か謝り倒してきてビックリした。何故?

 

 暫くすると緑谷が……

「普通科目は授業範囲内からでまだなんとかなるけど…演習試験が内容不透明で怖いね」

「突飛な事はしないと思うがなぁ」

「普通科目はまだなんとかなるんやな……」

「こっちは普通科目もいっぱいいっぱいなんだけど……」

 と麗日と透が悲観的な雰囲気を漂わさながら話す。なので

 

 「……安心しろ透、今回も手伝うよ」

 「えっ!ホント!ありがとう!!これで筆記は大丈夫だ〜!」

 

 食堂である事を忘れたかの如く立って喜び、すぐに飯田が注意して座った。因みに俺は八百万に続く成績二位である。一学期でした事といえば、戦闘訓練や救助訓練等のヒーロー基礎学と基礎トレーニングのみである。それらを纏めた演習試験をやるのか……

 

 「試験勉強に加えて体力面でも万全に……あイタ!!」

 食事を取りながら今後の対策をどうするか喋っている緑谷の後頭部に何者かが肘をわざと当てる姿が見えた。

 B組の物間だった。奴は謝りはするが申し訳なさは全く感じず、さっきのも十中八九わざとだろう。緑谷も流石に反論しようとするが奴はこっちの事など無視して話を続ける。

 

「君ら、ヒーロー殺しに遭遇したんだってね」

「……!!」

「体育祭に続いて注目を浴びる要素ばかり増えてくよね。A組って……ただその注目って決して期待値とかじゃなくてトラブル引き付ける的な物だよね?」

 

「キサマ……!」

ゾクッ!!

「あー怖い!いつか君達が呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかもしれないなぁ!ああ怖……『トッ!!』ふっ!!」

 嫌味を言っている物間の首に手刀が入り奴は気絶した。手刀を入れたのは同じくB組の拳藤だった。

「ごめんなA組、こいつちょっと心がアレなんだよ」

「だろうな、でなければ危うく個性で攻撃しようかと思ってしまった、まだまだ心が弱いな……」

 と言うと俺の個性をよく知るA組の皆だけでなくB組の拳藤も息をのんでいた。

 

 「それは流石にちょっと……でももしかしたら頼むかも……」と拳藤が言うと続いて……

 「あっそういえば、あんたらさ、さっき期末の演習試験不透明とか言ってたね。入試ん時みたいな対ロボットの実践演習らしいよ」

 それを聞いて目を見開いた。何故彼女は知っているんだと、緑谷も似た様な反応をしながら拳藤に聞いた。

「私、先輩に知り合いいるからさ、聞いた。ちょっとズルだけど……」

 すると緑谷が……

「ズルじゃないよ……そうだきっと前情報の収集も試験の一環に織り込まれてたんだ。そっか、先輩に聞けば良かったんだ。何で気付かなかったんだ……」

 緑谷がブツブツとまた念仏のような独り言を呟く。俺はもう慣れたが拳藤はその様子を見て引いていた。そうこうしていると気絶していたあの物間が目を覚ました。

「バカなのかい拳藤、せっかくの情報アドバンテージを!!ココこそ憎きA組を出し抜くチャンスだったんだ……「憎くはないっつーの」

『(B組の姉御的存在なんだな……)』

 

————————

放課後

「んだよロボなら楽チンだぜ!!」

 さっき拳藤から聞いた事をクラスの皆に言ったら何人か安心しきった表情を見せている特に上鳴と芦戸の二名、演習試験がどんな内容か分かって俄然やる気になっているのが見える。すると爆豪が……

「人でもロボでもぶっとばすのは同じだろ、何が楽チンだアホが」

 上鳴と芦戸が喜んでいる所にいらない釘を刺すように爆豪が悪態をつきながら暴言を吐く。流石にこれには上鳴も怒り反論する。

「アホとは何だアホとは!!」

「うるせぇな!!調整なんか勝手に出来るもんだろアホだろ!なぁ、デク!」

 上鳴にそう返した後に緑谷に話を振る。

「個性の使い方……ちょっと分かってきたか知んねぇけどよ、てめェはつくづく俺の神経逆撫でするな」

 緑谷の個性の動きに対して言ってるようだ。(確かにこの前のヒーロー基礎学のレース見たらはならそう思うか……)

 爆豪は声を荒らげながら緑谷に対して言った。

「体育祭みてぇなハンパな結果はいらねぇ…!次の期末なら個人成績で否が応にも優劣つく!!

完膚無きまでに差ァつけて、てめェぶち殺してやる!」

緑谷に指をさしてそう宣言したその直後に俺と焦凍の方にも目線を向ける。

「轟ィ、そして特に千手ゥ……てめェらもなァ!!」

 そう言い残してガタンと教室の扉を壊れそうな勢いで開けて帰ってしまった……

「久々にガチなバクゴーだ」

「焦燥?或いは憎悪……」

 切島と常闇が爆豪の様子を見てそんな会話をしていた。

(しかし、爆豪のやつ何故あんなに怒っているんだ?体育祭の件は確かに俺のせいだがそれ以外ともなると……よくわからん)




次回試験スタートです。因みに原作通り進めます。
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