宇宙世紀0077サイド3宙域を航行している一隻の艤装船があった。船内の喫煙室では、ノーマルスーツを着用しのんびりと葉巻を吸っている男が1人いた。
すると。
「レイブン」
1人の兵士が喫煙室に入ってきた。
「時間だ。葉巻を消して格納庫に向かえ」
レイブンと呼ばれた男は、葉巻を消して捨てるとそのまま格納庫に向かった。ヘルメットを被り背中にブースターパックを背負うとパキパキと骨を鳴らしながら格納庫立った。中の空気が消え真空状態になり重力システムも消されたのか無重力を感じた。
格納庫は、ゆっくりと開きサイド3の目的のコロニーであるダークコロニーが見えた。
「宇宙《そら》か」
レイブンがポツリと呟くとインカムから声が聞こえた。
「いいか、レイブン。今回のミッションは、ジオンからの亡命希望者であるVIP、ドクター・ミノフスキーを地球連邦へ亡命させることだ」
「あぁ」
「ダークコロニーの警備は厳重だ。ダークコロニーの警戒範囲のギリギリまで近づくことはできたがそこから先は戦闘機はなし。背中のブースターパックだけでダークコロニーに向かってくれ」
「無茶苦茶な事言ってるって理解しているか隊長?」
「その無茶苦茶を達成できるのが我ら特殊部隊【レイブンクロウ】隊だ。幸運を祈る」
そう言われるとレイブンは、宇宙空間に飛び出しブースターパックを使ってダークコロニーに向かった。時間をかけてダークコロニーの近くまで来るとレイブンは、先端がマグネットになっているワイヤー銃を取り出すとそれを発砲、ダークコロニーの外壁にマグネットを貼り付けるとそのまま巻き上げ無事、ダークコロニーの外壁に到着した。
「隊長、ダークコロニーの外壁に到着した。これから潜入を開始する」
「思ってたより早かったなレイブン。宇宙港の方は、警備が厳重だ。脱出口を探しそこから潜入するんだ」
「了解だ」
レイブンは、ダークコロニーの外壁を移動して脱出口を探した。
「あった」
脱出口を見つけるとレイブンは、外部につけられていた電子ロックにハッキングデバイスを取り付けるとハッキングが完了したのか脱出口が開いた。デバイスを回収して中に入ると最初のハッチがあった。それにもデバイスを取り付けハッキングをしてハッチを開け中に入ると二つ目のハッチがあった。そこも同じようにデバイスを使って開け中に入った。三つ目のハッチもハッキングデバイスを使って開けようとしたがさすがにセキュリティが高く手持ちのデバイスじゃハッキングできなかった。
「予想通りだな」
レイブンは、C-4爆弾を取り付け起爆させるとちゃんとハッチが破壊され中に入れるようになった。ハンドガンを構え中に入ると中は軍艦が何隻か建造されていた。
「ジオンの新造艦だな」
レイブンは、ブースターを使いダークコロニーの内壁に入るとターゲットであるドクターミノフスキーを探し始めた。慎重に行動し物陰に隠れ監視カメラの死角に入りながら動いていると。
「!」
休憩中なのかタバコを吸っているジオン兵を見つけた。レイブンは、気配を殺し音を立てないように慎重に回り込み。
「っ!!」
首を絞めナイフを向けた。
「ドクターミノフスキーは、どこにいる?」
「だ、だれだ・・・」
「答えろ」
ナイフを首にあてるとジオン兵はビビったのかドクターミノフスキーの居場所を吐いた。
「奥の10番エリアだ」
「ありがとう」
レイブンは、礼を言ってそのまま首を強く絞めそしてゴキッと骨が折れる音が鳴った。遺体となったジオン兵は近くにあった大人1人隠されそうな大きなゴミ箱の中に隠し10番エリアに向かった。
10番エリアに到着し双眼鏡で偵察をしてみるとそのエリアの奥にある大きな建物が厳重に警備されていた。
「あたりっぽいな」
レイブンは、近くの施設や鉄屑の山の陰に隠れながら10番エリアの奥の建物に向かいなんとか到着すると。建物の入り口の前には、マシンガンを装備した門番を2人見つけた。ハンドガンにサプレッサーを取り付け左手で左胸のサバイバルナイフを抜き物陰からハンドガンを構えるとハンドガンの引き金を引いた。サプレッサーのおかげで音は響く事なく1人目の門番をヘッドショットした。いきなり相方が死んでもう1人の門番は、驚愕し硬直していた。その瞬間を見逃さずレイブンもう1人の門番もヘッドショットした。
2人の遺体を鉄屑の山に隠し入り口に近寄り試しにドアノブを引いてみたが予想通り鍵がかかっていた。隣の電子ロックにハッキングデバイスを取り付けハッキングが完了しロックが解除された。改めてドアノブを引きドアを開けて中に入った。敵との遭遇戦に警戒しながら施設の中を歩いていると警備兵を見つけた。壁越しに隠れやり過ごそうとした。
「ん?」
しかし、わずかに音を立ててしまったのかそれとも勘がいいのかレイブンの気配を感じ取られレイブンのもとに向かって来た。レイブンは、息を殺し近づいて来るのを待った。
「!!」
警備兵が近づいて来るとレイブンは、その警備兵を捕まえてそのまま拘束しサバイバルナイフを首にあてた。
「なっ・・・・・だ、だれだ?」
「ドクターミノフスキーは、どこにいる?」
サバイバルナイフを押し当て警備兵の薄皮一枚切ると警備兵は、簡単に吐いた。
「上の・・・・研究室だ」
ドクターミノフスキーの居場所を聞くとそのまま警備兵の首を絞め首の骨をへし折った。
遺体を壁にもたれさせ奥へ進むとエレベーターを発見した。しかし、レイブンは、エレベーターに乗らず階段を選び上を警戒しながら上に上がり研究室を探した。見つからないように隠れながら進んでいると研究室を見つけた。なるべく音を立てないようにゆっくり慎重に扉を開けると。
「だ、誰だ?」
目の前には白衣を着た老人がいた。
「アンタがドクターミノフスキーか?」
「そうだ。トレノフ・Y・ミノフスキーじゃ」
レイブンは、ナイフをしまいドクターミノフスキーに近づいた。
「俺はレイブン。アンタの亡命の手助けに来た」
「地球連邦軍の者か!?」
ドクターミノフスキーの目は希望を見つけたようなキラキラした目をしていた。