ジャブローの格納庫。そこにレイブンとゴップ、ミンシュェン、そしてキャリアンを筆頭としたレイブンクロウ隊隊員達が集まっていた。彼らの前には、ライトアップされ黒いガンダム、プロトタイプガンダムが威風堂々と立っていた。
「すっげぇ!」
レイブンクロウ隊の隊員のひとりがプロトタイプガンダムを見て興奮した。
「これがガンダムか。・・・・・・スペックは、資料を読んで確認したがよく、こんな機体を回せたなゴップ」
「元から手続きはしていたさ。色々とデータをとるために時間はかかったが後は、実戦データの回収のみ」
レイブンは、フーッと紫煙を吐き葉巻を口に咥えるとゴップから渡された任務を確認した。
「任務は、北米南部グアテマラシティ。そこは今や連邦とジオンの国境線のようなものだ。ジャブロー攻略の橋頭堡として北米を確保したジオンは簡単に北米に進軍させないよう小さな町を要塞化した」
「戦力は?」
「ザクJ型が9機、マゼラアタックが6台、戦闘ヘリが6機、歩兵が500と報告を受けている」
「かなりの大部隊だな」
「おまけに防衛能力を強化するためにガトリング砲台を5台も配備している。レイブン、君には、このプロトタイプガンダム《ガンダム》でグアテマラシティを単独強襲、ガトリング砲台を無力化してくれ」
ゴップの無茶振りを聞いてレイブンは慣れたのか紫煙をため息のように吐き出した。
「制圧部隊はどこが動く?」
「サラマンダー戦車大隊だ。61を15台、歩兵が1000人の部隊で真正面から進軍し制圧攻撃をすることになっている」
それを聞いたレイブンは、更に嫌そうな顔をした。
「それって俺1人で制圧しろって言われてるような気がするんだが?」
「我々もバカではない。伝説の連邦兵という二つ名を持つ君が大暴れをしジオンが君に夢中になっている間に背後になった正面から撃つ。それに君ならこの程度の任務は、肩慣らしにちょうどいいだろう?」
レイブンは、葉巻を携帯灰皿に入れ。
「プロトタイプガンダム《ガンダム》の整備を完璧にしておけよ。いざとなって動けませんでしたとかだったら話にならないからな」
レイブンは、そう言うとさっそく出撃の準備を始めた。
『今回の任務は、知っての通りグアテマラシティの攻略ですレイブン』
レイブンは、レイブンクロウ隊専用のミデアに乗りミデアに搭載されたプロトタイプガンダムのコックピット内でキャリアンのブリーフィングを受けていた。
『作戦は我々が単独でグアテマラシティ上空を通過しプロトタイプガンダム《ガンダム》を降下します。レイブンは、降下後まず、ガトリング砲台を破壊しサラマンダー戦車大隊が合流するまで戦闘を続けてください』
「キャリアン、これはな、作戦じゃなくてただの特攻だ。旧世紀の日本軍がやっていたカミカゼ特攻と同じだ。こんな作戦、本気で成功すると思ってるのか?キャリアン?」
『並のパイロットなら絶対に不可能でしょう。ですが、レイブン。あなたならきっとうまくいきますよ』
「その期待はどこからくるんだ?プロトタイプガンダム《ガンダム》からか?」
レイブンは、呆れたように葉巻に火をつけ葉巻を吸い始めた。
『まもなく、作戦エリアに到着します!レイブン、出撃の準備を!』
レイブンは、吸い終えた葉巻を携帯灰皿に入れレイブン専用に用意されたワタリガラスのエンブレムが描かれた黒いノーマルスーツの襟首を整え直し黒いヘルメットを被った。
『レイブン、ジオンのガトリング砲台が攻撃を始めました。機体が少し揺れますが問題はありません』
「了解。降下タイミングが来るまで待機する」
そう言ってるとガトリング砲台の弾幕を躱しているのか激しく揺れた。
『降下ポイントに到着しました!レイブン、行けますか?』
「いつでもどうぞ」
レイブンがそう答えるとアラームが鳴り響いた。レイブンもコックピットハッチを閉めてプロトタイプガンダムを起動した。ミデアの後部ハッチが開いた。
「降下5秒前!・・・・4・・・・3・・・・2・・・・1・・・・降下開始してくださいレイブン!」
レイブンは、ミデアから射出され空に放り出された。
「うぐっ!ぬぅっ!」
レイブンは、操縦レバーを激しく動かして自由落下をしているプロトタイプガンダムのバランスを制御していた。バックパックのブースターとサブスラスターを吹かしまくりガトリング砲台の弾幕を躱してなんとかスラスターを吹かしながら衝撃を殺しうまく着地した。
レイブンは、腰に装着していた100ミリマシンガンを右手に持ち左手には、逆手に持ったヒートナイフを構えた。
まずは、近くにあるガトリング砲台に100ミリマシンガンを向けて100ミリ弾を連射した。最初のガトリング砲台は破壊され次のガトリング砲台に100ミリマシンガンを向けようとしたがガトリング砲台はすでにレイブンに向けていた。
レイブンは、ブースターを吹かし高速移動をしてガトリング砲台の弾幕を躱すとそのまま背後から100ミリマシンガンを連射してガトリング砲台を破壊した。
次はザクJ型が3機現れた。新型の連邦製モビルスーツを見て驚いたのか一瞬、動きが硬直したがすぐにザクマシンガンを構えて連射した。レイブンは、所々でザカマシンガンの120ミリ弾が命中するがそれでも可能な限り躱しながら100ミリ弾をくらわせた。先頭にいたザクJ型は、右腕が吹っ飛びあたりどころが良かったのか黒煙を出しながらそのまま倒れメインカメラが停止した。
プロトタイプガンダムの装甲に120ミリ弾では傷一つついてないのを見たザク達は、ザクマシンガンでは倒せないと考えたのか2機目のザクJ型がヒートホークを抜いた。
3機目のザクJ型が左足を前に出しミサイルポットからミサイルを3発発射した。レイブン100ミリマシンガンを連射してミサイルを迎撃するとそれに合わせてヒートホークを抜いたザクJ型が襲ってきた。レイブンは、ヒートナイフでヒートホークを受け流し背後に回ると頭部バルカンでザクJ型の頭を破壊しバックパック越しからヒートナイフを突き刺した。
ある意味で2機目のザクJ型は、肉盾にされ3機目のザクJ型もどうしたらいいのか分からず後ずさった。それを見たレイブンは、100ミリマシンガンを向け連射をし撃破した。
すると今度は戦闘ヘリが3機現れミサイルを撃ってきた。レイブンは、バックパックのブースターを使って大ジャンプをし戦闘ヘリ2機には、100ミリ弾をくらわせて撃破し3機目は蹴りを入れて撃破した。
「急がないと」
レイブンは、そう呟いて大ジャンプをすると残り3台のガトリング砲台を発見した。レイブンは、ガトリング砲台に合わせて100ミリマシンガンを撃とうとしたすると。
「!?なんだ!?」
レイブンが狙撃され撃墜された。
倒れた場所には、マゼラアタックが2台が待ち伏せていた。それを見たレイブンは、撃たれる前に100ミリマシンガンを向け連射した。100ミリ弾をくらったマゼラアタック2台は破壊された。
レイブンは、急いで立ち上がりガトリング砲台の砲を向くとガトリング砲台は、レイブンの方を向いていた。そしてガトリング砲台近くのザクやマゼラアタックから分離したマゼラトップ、そして戦闘ヘリもレイブンの方を向いていた。
レイブンは、ブースターを吹かしてスライディングをして建物の後ろに隠れてジオンの攻撃を躱すと建物の後ろから100ミリマシンガンを構えて連射した。戦闘ヘリは、レイブンの100ミリ弾が命中して戦闘ヘリは全滅したそれと同時に100ミリマシンガンの弾が切れてしまい建物の後ろに再度隠れて100ミリマシンガンのマガジンを交換した。
すると。
「?なんだ?」
突然、ガトリング砲台が破壊された。メインカメラをズームして確認するとレイブンが暴れ回ったことで背後をとる結果になったサラマンダー戦車大隊がガトリング砲台を2台破壊したのだ。
結果的に挟み撃ちすることができたレイブンは、100ミリマシンガンでザクを攻撃しようとすると。
「!」
レイブンに向けてロケットランチャーが飛んできた。ミサイルが飛んできた方向を見るとそこには、ジオンの歩兵部隊の一部がいた。
「これも戦争だ悪く思うなよ」
レイブンは、そう言って100ミリマシンガンを向けて100ミリ弾を連射しジオンの歩兵部隊を吹っ飛ばした。
サラマンダー戦車大隊の61や歩兵達がグアテマラシティに突撃し次々と制圧を始めた。61の砲撃を連続で受けたザクは、ザクマシンガンを落としてそのまま撃破されそれを見たレイブンは、サラマンダー戦車大隊に合わせてザクの頭後ろから掴みそのまま地面に叩きつけるとそのままヒートナイフでザクを突き刺した。
「ベルゼルガ少尉!」
隊長機の61がレイブンに近づくとレイブンの本名で呼んだ。
「攻略支援に感謝します!後はこちらにお任せください!」
サラマンダー戦車大隊の大隊長がそう言って敬礼をすると指揮をとりながら制圧戦闘を開始。ジオンの兵士を次々と殺し降伏した兵は捕虜とした。
そしてグアテマラシティ攻略戦は1時間とかからずに成功したのだった。