「ゴップ!!これはどういうことだ!?」
レイブンは荒々しくドアを蹴破りゴップの席に近づくとバンッ!と力強く机を叩いた。
「おちつきたまえレイブン。葉巻はどうだ?」
そう言ってゴップは、葉巻を差し出すがレイブンは、葉巻を払いのけ。
「ごまかすなよ。報告はもう来てるはずだ」
ゴップは、困ったような顔をしながら両膝を置き両手を組んだ。
「報告は受けている。連邦海軍が気化弾道ミサイルを使いジオンだけではなく民間人ごと焼き払ったと」
ゴップは、ため息を吐いた。
「ゴップ、お前、まさかこの事を知ってたんじゃないだろうな。一体どれだけの人間が死んだと思ってる?ジオンのコロニー落としほどじゃないがそれでも連邦軍が民間人を殺したんだぞ!?」
レイブンは、強く机を叩いた。
「・・・・・今回の件は、連邦海軍の司令官、モウリ中将が発案した作戦だ」
ゴップは、葉巻を咥えてライダーで火をつけた。
「モウリ中将?連邦海軍の残存戦力をまとめ上げてる将兵だな」
ゴップは、紫煙を吐いた。
「その通りだ。連邦軍一の策士であり合理主義者でもある冷酷な男だ」
ゴップは、続けて言った。
「モウリ中将は、勝利のためなら部下の犠牲も民間人への被害も何も躊躇せずに行う。地球連邦という組織も自分の命すらも駒と考えている男だ」
「奴が今回の作戦を執行したんだな?」
レイブンは強く握り拳を作った。
「早まったマネをするなよレイブン。確かに民間人への被害は大きかったが実際に勝利自体はした。ジオンの水陸両用モビルスーツゴックを倒せはしなかったがジオンが奪った拠点をひとつ破壊した。拠点を取り戻し防御力を高めるよりも破壊して基地を使えなくする方が効率的でもある」
レイブンは、何も答えたかった。ただ、軍人としては納得するしかなかった。
「それとレイブン、重要な情報が入った。サイド7で行われているV作戦がジオンの赤い彗星のシャアに見つかった」
ゴップの話を聞いてレイブンは、目を見開いた。
「赤い彗星?将軍を助けた時に俺達を見逃したあの時の士官だな。ホワイトベースは?」
「パオロ中佐は、瀕死の重症で正規パイロットも乗員もほぼ全滅したようだ」
レイブンは、ソファに座ると葉巻を口に咥えライターで火をつけた。
「なら、もう破壊されたか鹵獲されたってところか?」
レイブンが訊ねるとゴップは、不敵の笑みを浮かべた。
「それがそうじゃない。民間人の年端もいかない少年少女達がガンダムとホワイトベースを操り赤い彗星を退けたようだ」
それを聞いてレイブンは、耳を疑った。
「民間人の素人が?シャアを!?ゴップ、エイプリルフールならまだ先だぞ?」
「それが嘘じゃない。どうやら本当のようだ」
ナイトメアは、信じられなかった。
「レビル君はホワイトベースを彼らに預け彼らの手でジャブローに持ってくるように伝えたようだ」
「自殺行為だな。だけど、本当にシャアを退けたのだとしたら可能性はあるか?」
ゴップは、立ち上がりレイブンの肩に手を置いた。
「レイブンしばらく身体を休めて力を溜めておくんだ。私の勘だがね。これからは更に君には働いてもらうから」