legendary soldier   作:ナイトメア・ゼロ

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Ep.8 戦車隊撤退支援作戦

 ヨーロッパ行きのヘリに乗っているレイブンは、ゆっくりと葉巻を吸っていた。

 

「レイブン、まもなく作戦エリアに到着します」

 

「了解だ」

 

 レイブンは、アサルトライフルとハンドガンにサプレッサーを取り付け葉巻を捨てて踏み潰した。そして再度、ゴップからの指令書を確認した。

 

『レイブン、今回君に頼みたい任務は、ヨーロッパにあるコールッグ基地の破壊工作だ。そこの基地は、なんとか抵抗を続けている我が軍の戦車部隊をなぶり殺すように攻撃をしている。何かしらの情報を求めて降伏させようとしているのかただ単純に殺戮を楽しんでいるのかは知らないが彼らも限界が来ている。陸軍も彼らのことは見捨てているが今後のことを考えれば少しでも戦力をとっておく必要がある。君は、コールッグ基地に単独潜入し中にあるザクを3機破壊して来て欲しい。ザクを破壊してしまえばあそこの戦力は、歩兵だけになり撤退も楽になるはずだ。頼んだぞレイブン』

 

「チッ、ゴップの野郎。少しは、休ませてほしいものだ」

 

 レイブンは、舌打ちをするとヘリはゆっくりと降下し始め着地した。指令書をライターで火をつけそのまま捨てるとレイブンは、ヘリから降りた。

 

「武運を祈ります!レイブン!」

 

「あぁ、お前も気をつけて帰れよ」

 

 そう言って、ヘリは、作戦エリア離脱した。

 

「さてと、向かうか」

 

 レイブンが降ろされたのは基地から離れた広い荒野だった。まずは基地の近くにある小さな町へ向かうことにし歩き始めた。3時間かけて歩き続けるとやっと町に到着した。

 小腹が空いたレイブンは、とりあえず近くのレストランに向かいそこで食事をとることにした。町はジオンの制圧下になっており町の中には、そこら中にジオン兵が我が物顔で歩いていた。レストランを見つけ中に入ろうとすると。

 

「オヤジ!俺達のメシ代は、ツケで頼むよ!」

 

 数人のジオン兵が出て来た。幸いなことにマントを羽織りマントの下も私服に着替えマントの中にアサルトライフルを隠していたから気づかれなかったがレイブンが連邦軍だとバレたらリンチをされていたかもしれなかった。

 ジオン兵達に道を譲りレストランの中に入ると適当な席に座り。

 

「黒パンひとつと水だけでいい」

 

と、注文をした。

 出された黒パンを齧り水で黒パンを流し込むと簡単な食事を終え金を払い店を出て行った。怪しまれることなく堂々と町を歩きコールッグ基地に到着すると怪しまれないように基地の近くを歩き通り過ぎた。上から基地を偵察できそうな廃墟のビルを見つけるとそこから基地を双眼鏡で偵察した。

 

「戦力は、歩兵と軍用車が数台、ザクが3機。情報通りだな」

 

 基地の司令部近くにザクが3機待機しており整備兵達が3機のザクを整備していた。

 

「さてと、ザク3機を破壊しろって無茶振りが来たがどうやって破壊したものか」

 

 レイブンは、葉巻を口に咥え火をつけゆっくりと煙を吐いた。

 

(まず、潜入するとしたら夜は確実。コックピットに乗り込んでザクを鹵獲して戦うか?)

 

 もう一度、双眼鏡を覗いた。

 

(いや無理だな。コックピットを開けっぱなしにするようなバカはいない)

 

 そう考えていると整備兵達の様子がおかしかった。双眼鏡のマイクをオンにしイヤフォンをつけると整備兵達の声が聞こえた。

 

『なぁ、どうするよ。これじゃザクの整備はできないぞ』

 

『仕方ねーだろ。戦線が拡大してあちこちで補給が必要になってるんだからよ』

 

『そもそも地上にF型を送るんじゃねーよ!ちゃんと地上仕様のJ型を送れよな!』

 

『文句を言うな!さっさと膝の駆動部を直して呑みにでも行こうぜ』

 

 マイクをオフにしてイヤフォンをはずした。

 

「あのザク、足が悪いのか」

 

 レイブンは、ポツリと呟くと作戦が決まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜中の3時。レイブンは、慎重に壁を乗り越えてコールッグ基地内に潜入した。

 

「行くか」

 

 レイブンは、サプレッサー付きハンドガンを構え建物の後ろや物陰に隠れながら動いた。時折、ジオンの警備兵の首をへし折って殺したりナイフで喉を掻っ切って殺しゆっくりと道を作っていた。

 基地司令部の施設にようやく近づくと近くにザクが肩肘をつけて待機していた。

 

「やっぱり、コックピットは閉まってるな」

 

 正直、コックピットが開いていたらそのままザクを奪うのもありだと考えていたが現実は、なかなかうまくいかなかった。司令部の建物の裏から遠回りをして移動をした。警戒をしながら角を確認すると大あくびをしながらタバコを吸っているジオン兵を見つけた。サプレッサー付きハンドガンを構え静かに撃つとジオン兵は、頭を撃ち抜かれそのまま静かに倒れた。そしてようやく、ザクに近づいた。

 

「・・・・・」

 

 レイブンは、ザクの足に近づき膝の部分にC-4爆弾を仕掛けた。3機のザクにC-4爆弾を仕掛け終えその場から離脱をしようとすると。

 

「誰だ!!」

 

 ジオン兵に見つかってしまった。

 

「!!」

 

 レイブンは、アサルトライフルを手に持ち走り出した。ジオン兵もアサルトライフルを構えレイブンに向けて発砲した。

 

「敵襲だ!!連邦軍の破壊工作だ!!」

 

 ジオン兵が大声を上げそれと同時に基地内からサイレンが鳴り響いた。レイブンは、走りながらアサルトライフルを撃ちまくり軍用車に向かった。軍用車に乗り込みハンドル下のパネルを壊し、配線を繋げエンジンをかけた。アサルトライフルからハンドガンに持ち替え車を走らせながら応戦した。門に向かっていると門番がレイブンを逃さないようにするために門を閉鎖しようとしていた。

 それを見たレイブンは、門番を撃ちそのまま基地の外に出るとC-4爆弾の起爆スイッチを押し爆破した。

 

「これで狙い通りならいいんだけど」

 

 レイブンは、ボソッと呟くとそのままクルマを走らせ続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ったく!なんで、歩兵1人追いかけるのにモビルスーツを使えって言うんだよ!?」

 

「文句言うな!急いで乗れ!!」

 

 3人のザクのパイロットは、コックピットに乗り込みザクを起動させた。ゆっくりと立ち上がりザクマシンガンを構え走り出そうとした時だった。ザクの膝が突然、爆発した。

 

 

「な、なんだ!?」

 

 3機のザクは、簡単に倒れザクマシンガンを落とした。

 

『大丈夫か!?』

 

「クソッ!あの侵入者、ザクに爆弾を仕込んでやがったな!!オートバランサーがイカれやがった!!」

 

『まずいですよ!もうこの基地には、予備のパーツなんか無いのに!』

 

 隊長らしき男がコックピットから出ると

 

「整備兵!そっこうで直して追いかけるぞ!応急修理でもいい!お前らも整備兵を手伝え!!急ぐぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うまく脱出できたレイブンは、なんとか戦車隊と合流することに成功。そのまま隊長と面談していた。

 

「つまり、ジオンのサイクロプス共は、潰したと言うことでいいのか?」

 

「膝を潰しただけだ。すぐに修理されるだろうがそれでもしばらくは、時間を稼ぐことができるはずだ」

 

 レイブンがそう伝えると隊長は、少し考え始めた。

 

「今なら撤退も可能なはずだ。ゴップの指令書にもアンタらの撤退支援になっている」

 

 レイブンは、そう言ってゴップの指令書を見せるが。

 

「このまま、負け犬に成り下がるのは、俺達の誇りが許さない!」

 

 そう言って、指令書を叩きつけた。

 

「ゴップの命令は撤退だぞ?命令を無視するつもりか?」

 

「アンタはザクを弱らせてくれたんだろ?だったら今がチャンスだ!今の俺達ならあのサイクロプスを倒せるはずだ!」

 

 隊長は、そう言って仲間達の方を見ると。

 

「聞いたか!今、あのクソ野郎共のサイクロプスが身動きを取れない状態になっている!今こそ、戦争の主導権を奪ったあの巨人共に目にものを見せる時だ!」

 

と、鼓舞した。

 それを聞いた隊員達は、「うおおおおっ!!」と、叫び声を上げ士気が向上した。

 

「全隊、61に乗り込め!突撃だ!!」

 

 そう言って、戦車部隊は、進軍を開始した。レイブンは、ため息を吐き葉巻を咥え火をつけるとそのまま通信機でゴップに繋いだ。

 

「ゴップ、任務失敗だ。アンタの名前を出しても特攻を選びやがった」

 

『そうか、ということは生身でザクを破壊することができたということか?』

 

「破壊してねーよ。足止めとして膝を破壊して無力化しただけだ。パイロットが乗ってたわけでもねーし簡単だった」

 

『・・・・やっぱり、君に任せるの正解かもしれないな』

 

「?任せる?何をだ?」

 

 不穏な言葉にレイブンが反応して目を鋭くした。

 

『いや、こちらの話だ。ヘリをそちらに送るから一度ジャブローに帰還したまえ』

 

「ちょっと待てゴップ!!今は、不穏な言葉が聞こえたぞ!!アンタ何を任せるつもりだ!?もう無茶苦茶な任務はごめんだぞ!!おい聞こえてんのか!?ゴップ!!」

 

 すでに通信は切られ応答がなかった。

 

「くそ、そろそろ本気で殺したくなるな」

 

 そう言ってしばらく待つとヘリが来た。レイブンはそれに乗り込みジャブローに帰還するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 余談ではあるがレイブンが支援しようとした戦車隊は、ちゃんと全滅した。レイブンの支援のおかげでザクを3機破壊することには成功したが連邦軍から鹵獲した戦闘ヘリの部隊が援軍として到着し簡単に壊滅したのだった。

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