【悲報】昭和のおばちゃん、宇宙世紀に転生したと思ったら、最推しの姉だった【あんまり過ぎる】 作:佐世保の中年ライダー
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機体の背後でアムロ君が放ったマシンガンの弾丸が、アスファルトや建物の外壁に着弾する音が響いてる。オッシャー!何とか当たらずに回避、逃走できたぞコンチクショー!
ちょっと言葉は悪いけど、未来の最強パイロットの射撃から逃げ切れたんだから此の程度は赦して欲しいよ。
「よし、此処から一回仕切り直しだ!」
四車線のそれほど破壊の跡が無い道路に飛び出した私だけど、着実にアムロ君も私を追って来てるし、直ぐにでもその辻から飛び出してくるだろうね。右腕に持たせてたマシンガンを改めて両手で構え直して、何時でも射撃が出来るようにしておく。
ガシャンガシャンと響く足音、もう隠密行動を止めたから足音なんか気にせずに私は機体を走らせる。もし、この戦いをネットで見ている人の中に転生者がいて、ATの事を知ってたら、多分突っ込むだろうな。
『スコープドッグだったら、何でアレを使わないで走ってんだよ!?』
とね。でもそんな事は百も承知だよ。私のこの機体にだって勿論それは装備しているからね。使う時が来たら使いますよ!
多分もうそろそろアムロ君の機体が、私が出てきた辻から姿を見せるはず。走りながら私は右後方にカメラを向けてその時を待つ。あの通りは私がミスったエレカの残骸とか、その他にも障害物があるから若干動き辛いけど、そんなのお構い無しに踏んづけて走ればそんなに時間は掛からない。
「もう、そろそろ………来る!」
モニターにはまだアムロ君の機体は捉えられていないけど、集音センサーが外部の微かな音を拾った。ガシャガシャと響く音が次第に大きくなってくる。もしかすると一瞬の後にはその辻からアムロ君の機体が姿を見せるかも知れない。なんて事を考えていると、遂にアムロ君の機体がこの四車線道路に姿を見せた。私が逃げた方角を知っているアムロ君は、飛び出すと同時にマシンガンを構えて素早く射撃態勢に移ってる。彼我の距離大凡二百五十メートル弱。
「来たね。今だ!」
〜アムロ・レイ〜
戦場跡地の様な崩壊したビルや道路標識やエレカの残骸が散らばる大きな通りに出た僕は、その先の小さな枝道の方から聴こえた何かが壊れる音に、其処にアイカナがいると確信して機体を走らせた。
予想通りにその小さな狭い通りにアイカナの機体が背を向けて逃走に移っている姿を捉えた。よし行けると判断した僕はアイカナの機体の背中を狙ってマシンガンを撃った。アイカナの機体の背部には幾つかの武器がマウントされていて、そこを狙えば火器の誘爆させて大ダメージを狙える。
「そこだ!」
アイカナの機体に照準を合わせて、すかさずマシンガンの引き金を引くとズガガガガっと轟音を響かせて、十数発の弾丸が飛び出してアイカナの機体の背部へ向かって飛んだ。だけど。
「チィッ、外した!?」
僕の撃ち込んだ弾丸がアイカナの機体に着弾するよりも速く、その機体は通りの辻からその先の通りの右側へと回避してモニターから姿を消した。
「逃げられた、追わなきゃ!」
通りのその先に逃げたアイカナを追わなきゃ。僕はマシンガンの射撃態勢を解いて機体を前に進めて歩かせる。狭い上にちょこちょこと障害物が散らばってて普通には歩かせ辛いけど、隠密行動をする訳じゃ無いからお構い無しだ。
「こんな物無視して、踏みつぶして行けば良いんだ」
壊れて放置されてるエレカや建物の残骸を踏みつけ、僕はアイカナを追い掛ける。アイカナが逃げた先までは、百メートルも無いみたいだ。せいぜい七〜八十メートルくらいだと思う。
「行くぞぉ、見てろよ。直ぐに追いついてやるッ!」
やっぱり少し走らせ辛いから、ちょっと時間は掛かるけど、そこまでの苦労は無いみたいだ。歩数にして十二〜三歩くらいでアイカナが逃げた通りに出た。僕は右方向に機体を向けながら、同時にマシンガンを構えて射撃態勢を取る。
「居たッ、見つけたぞ!」
マシンガンを構えてターゲットを照準に入れる。良しロックオン完了。距離は二百メートルと少し。隙かさず構えたマシンガンを撃つ為にレバーのスイッチを押す。
「そこぉッ!」
微かな反動を残してマシンガンから再度アイカナの機体に向けて銃弾が発射されたけど、モニターに映る映像は俄には信じられないモノだった。
「なにぃ!?」
四車線道路を北方へ僕から見て一番右の車線を走っていたアイカナの機体が、僕が撃った弾丸をすり抜けた。まるで横滑りするみたいにスーッと機体が上下動も起こさずに、アイススケートみたいに左側の車線へ移動した。
「何だあの動き?まるでスケートみたいじゃないか!」
咄嗟に僕が感じた思いが口を吐いて出たけど、そうか!アイカナの機体の脚にはスケートの様な機能が備わってたんだ。それをこの瞬間まで使わずにいたのか、全くあの娘は色んな事を思い付く。
「大したものだよ、アイカナ」
なんだか、やられたって気持ちと面白いって気持ちを僕は今、同時に感じている。鏡で見たら、きっと口元がニヤリと曲がっているんだろうと想像が付く。ゲームはこうじゃなくっちゃな。
背後でアムロ君の機体が射撃態勢を取りつつあるのがモニターに映ってる。あと何秒と掛からず私に向けでマシンガンの弾丸が放たれる。やるなら今だ!
ガシャガシャと動かしていた脚を私は止めずに先ずは前方に出ようとしている左脚から回転させる。そして今度は右脚を前に出しながら。両足が揃った所で私は機体の膝を曲げて姿勢を低くする。モニターに映るアムロ君の機体はもう、既に射撃体勢を取りつつある。もういつでもその銃口から火を吹き出して弾丸が放たれても可笑しくない。
『来る!』
ローラーダッシュを始めた私の機体、スコープドッグ・Mの右脚を開き両方の足首を左方向へ曲げる。アムロ君の機体のマシンガンの銃口が赤く光った。まだ最高速に達してないローラーダッシュ。当然だけどそれよりもマシンガンの弾丸の速度の方が圧倒的に速い。集音センサーが銃口の光よりも僅かに遅れて、射撃音を拾う。行けるかな?
「よし、躱した!」
ほんの数舜、瞬くほどの時間。やったね!私のスコープドッグ・Mの回避行動の方が速かった。私の機体の右側を、アムロ君が放った数十発の弾丸が追い越していくのを映した。まあ言っても、アドレナリン分泌状態で世界の動きがスローモーに見えてる訳じゃ無いから、漫画みたいに弾丸の一発一発までもを細部まで見えてるなんて事は無くいけど。
「あっ、ちなみにスコープドッグ・Mのエムはモドキのエムね!」
誰にも聴かれて無いけど、私は機体の名の意味を解説する。腕のアームパンチの機構は排除してるし、降着姿勢も同様だし、何よりも大まかなデザインは覚えてるけど細部までを覚えていた訳じゃ無いからね。
ととっ、そんな事はどうでも良いか。いくら最初の射撃を躱せたからって、追撃で当てられるかもしれないし気を引き締めなきゃね。後方確認すると案の定アムロ君はまだこっちを狙ってる。なら、私はアムロ君が私に照準を合わせられない様に動かなきゃだね。
「よぉ〜し、パラリラパラリラ♪」
アクセルを踏み込み、操縦桿を右へ左へと動かして機体を左右にウィービングみたいに揺らす。開いていた右脚も戻して前傾姿勢でゆらゆら動く。どや!?コレで簡単には狙いが定められないよね。と、思いたい。だけどアムロ君が今使ってるのはマシンガン。
もし機体を私と同じ様に左右に振りながら横薙ぎの無差別射撃をしてきたら、単発でのダメージは小さいかもだけど何度も食らえばチリツモで厄介だ。と言うかそれがこの状況なら有効な戦法だと思う。
最初にビルの屋上で食らったマシンガンの弾丸は二キロくらいの距離から撃たれたから、殆どダメージにはなって無いけど、現状私達の距離は三百メートルを超えたくらいかな。この距離だとさっきみたいな低ダメージじゃ済まないだろうね。
「それに、逃げてばっかじゃダメ!何度も言ってる!!」
私はちょっとした決意をする。ウィービングから大きく機体を左車線の一番端っこに寄せて、時計回りにUターンする。二人ともガンダムやザクみたいにシールドを持ってないから、きっとお互いに攻撃を食らってダメージを受けるだろうね。
そんでネットで観戦してるプレイヤーや視聴者からは、特攻みたいな戦闘は無謀だと言われるかも知れないし、中にはネットのコメ欄にヘイト的なコメントをカキコする人もいるかもだけど。
「そんなのッ、そんなの大きなお世話サマーだッ!」
気合を入れて私は吠えるとマシンガンを構えて、来た道を引き返すべくアクセルペダルを踏み込む。ヤッてやろうよ私、アムロ君とのガチンコ勝負に挑むんだ。
唸りを上げるモーターとアスファルトとの摩擦でバシバシと火花を飛ばす脚部のローラー。確かローラーダッシュの最高速度は80Km/hくらいだったと思うけど、この機体を作った後に計測した、シャシダイの数値がどれくらいの速度としてゲームに反映してくれるのか、ぶっつけ本番だから解らないんだよね。体感としては結構な速度が出てるっぽいんだけど。
そんな事を考えてる間にも私とアムロ君の機体との距離は近付いて来てるし、案の定アムロ君も私の移動に合わせて機体を操作して、マシンガンを横薙ぎに斉射しだした。やっぱり流石だね。まあ当然私もダッシュしながら腰を回して、アムロ君に向けてマシンガンを連射してるけどね。
当然だけど私もアムロ君も、お互いに弾丸を当てられて、装甲にダメージを受けている。私はローラーダッシュで、アムロ君は脚を使って移動しながらの射撃で、今の所私の方が多くヒットさせてるっぽい。モニターの左の隅に表示された得点と与ダメージ値と被ダメージ値が表示されてる。
「やった!ローラーダッシュが上手く行ってる!」
私の残りヒットポイントが八割弱で、アムロ君の方が七割三分くらい。道路を南下しながらアムロ君を狙う為に機体の腰部を左側に少しづつ回しながら射撃する私と、回避行動を取りながら北上と射撃を行ってくるアムロ君。だけど未来の最強パイロット、やっぱりただ者では無い。南下する私側から見て一番右端付近を走る私と、左側歩道近くを移動しているアムロ君の機体とが交錯したその時、コックピットに衝撃が走った。
「っ!やられた、あんな刹那の間に当ててきた!?」
交錯しアムロ君から遠ざかる。金属に強烈な衝撃が加わった時の嫌な感じの甲高い音が響いて、無残に赤い肩アーマーが吹き飛んだ。左肩部をモニター越しにチラッと見やると見事に肩アーマーが無くなって、左肩部が剥き出しになってる。
だけど不具合とかエラー表示とかは出てないみたいだから、肩関節部は普通に動きそう。良かった壊れたのは肩アーマーだけみたいで、左腕自体にはダメージは通ってないのはラッキーだったと割り切ろう。でもなぁ、せっかく“赤く”塗ってたのにさぁ〜もう、おにょれぇ〜ッ!!
「流石だよ、アムロ君!」
後方をモニターで確認すると、アムロ君は素早く方向転換を始めてて此方へと向き直ろうと動いてる。私も急がなきゃ、私の機体には背部にミサイルランチャーとマシンガンの予備弾倉とヒートソードを積んでるから、後ろから背部に直撃を食らったら誘爆するかも知れない。
このままじゃ不味いよね、さっさとUターンして後ろを晒さない様にしなきゃだ。
〜アムロ・レイ〜
四車線の道路をアイカナの機体がスラロームをしながら此方に戻って来ている。ローラー走行でスラロームをしているから上手く標準を合わせるのは難しいけど、今の装備はマシンガンだからトリガーさえ引いていれば勝手に連射されるんだから、横方向へ薙ぎ払う様に撃てばある程度のヒットは狙える。
「よし、今だ!」
横薙ぎに僕は面での攻撃でアイカナに攻撃を仕掛ける。排莢口から薬莢を吐き出し連射される弾丸が、アイカナの移動経路を塞ぎつつ同時にその機体に時折着弾している。だけど、同じ様にアイカナも手にしているマシンガンを横薙ぎに掃射して来る。
やっぱり同じ事を考えてたのか、僕の方もアイカナの撃った弾丸を被弾してしまった。やるなアイカナ。
僕の機体は速さを重視した軽装の仕様だから、装甲があまり厚くない。だからなるだけ当たらない様に気をつけなきゃならないんだ。でも予想外のアイカナの機体の機動力に少し想定外のダメージを受けてしまった。
「アイカナ、良くやる」
だけど本当に良く思い付いた物だなアイカナは、一見ズングリとした見た目の重装甲タイプで動きは速そうに見えないのに、まさかそんな機体にローラーを装着させての高速機動を可能にするなんて。
「でも、絶好のチャンスだ!」
背を負けて遠ざかるアイカナの機体の背面を狙って、トリーカー引く。だけど、その銃口から弾丸が放たれる事は無かった。
「どうしたんだ!?」
思いもしなかった事態に僕の口から戸惑いと焦りの混ざった声が出る。モニターを見てみると、何のことは無かった。ただ単にマシンガンの弾が無くなっていただけだった。
「そりゃ、そうだ。アレだけ撃ったんだから、無くなるのも当然だ」
遠ざかって行くアイカナの機体の背中を見やりながら僕は呟いた。百メートル、二百メートルと次第に遠ざかるその背中をモニター越しにどうするかを考える。マシンガンの予備弾倉はあと二つある。それ以外は、弾数三発のバズーカ砲と近接格闘用のヒートソード。
「どうする。多分アイカナはそろそろ此方へUターンするはず!?」
あまり長考は出来ないけど、手を考えなきゃ。僕の装備で取れる手立てを考える。
「なら、僕だって!」
脚にローラーを仕込むなんて策を考え付いたアイカナ。だったら僕も、セオリーに囚われない策を実行する。
何とか、左肩のアーマーの破損だけで済んだけど、アムロ君はまだマシンガンを此方に向けてる。次第に互いの距離は離れて行ってるけど、ステージとして設定されているこの直線道路は、南北で高々二キロにも満たない距離だ。
私た達が持ってる飛び道具の全てが射程内のはず。しかも二人とも遮蔽物が少ない通りに居るんだから、当たりどころが悪ければ即死もあり得る。そんなヤバい状況だから、後方から狙われてる私はヒヤヒヤ。
だったんだけど、マシンガンを構えてるアムロ君からの攻撃が来ない。なんでだろうと疑問に思ってたら、モニターに映るアムロ君の機体が射撃態勢を解いた。どうしたんだろうか、考えられるのは弾切れか何か武器を変更しようとしているのか。
状況からそう予想する私だけど、多分正解みたいだ。モニターに映るアムロ君の機体がパッと右手を振って、持っていたマシンガンを捨てた。
「えっ!?マジで此処でやりますか!」
ランバ・ラルさんと戦うよりも前に、捨てましたよ天パくん!!あ〜もうッ此処は言わなきゃ駄目な場面だよね。
「思いっきりの良いパイロットだな、手強い……しかし」
ランバ・ラルさん、お先に失礼します。言わせてもらいました。だってねぇ、アレをやられたら言うしか無いですよね。
「アニメではその後ビームサーベルを使ってのチャンバラだったけど、何を使うのかなアムロ君!?」
ネタは置いといて、改めて私は戦いに集中してモニターを通してアムロ君の次の行動を考える。互いに離れているからチャンバラや格闘戦はあり得ない。なら、マシンガン以外の飛び道具だよね。何が来る!?
機体を操作しながら、私はモニターの中のアムロ君の機体に目を向ける。その中のアムロ君の機体は自機の後ろに腕を回している。背部に懸架している別の装備を取ろうとしているんだね。さて何をする?
「と言うか、私もそろそろUターンしなきゃだ!」
スラローム走行をしてるけど、それでもアムロ君との距離は四百メートル近く離れてるみたいだし、そろそろ引き返さなきゃだった。私も手に持ってる武器はマシンガンだし、あんまり離れてるよりは近い方が良さげだからね。よし、ここら辺で、と思っていたら、アムロ君もその手に新たな武器を掴んでた。それはバズーカだった。
手早く掴んだバズーカをアムロ君は右肩に担ぎ、その右手は既に引き金に手を掛けていて、斜に構えて左手はフォアグリップに掛けていて発射体勢を整えている。
「バズーカで来るの!?」
チラリとUターンをすべく、反時計回りの回転を始めてた私はちょっと焦る。当たらなければどうと言う事は無いんだろうけど、当たらなくても至近に着弾すれば何某かのダメージを受けるかも知れない。
「ヤバい!?」
Uターンを完了してアムロ君いる北の方へと引き返し始める私、アムロ君の機体はバズーカの発射態勢を取っている。もう来るだろう。
そして、バズーカの砲弾は放たれる。
轟音と煙を吐き出して放たれたバズーカの砲弾。それは私の全くの予想外の場所に着弾した。現在私がいる場から五十メートル程手前の道路、前方左車線のアスファルトの上に着弾した。大きく弾けるアスファルトの破片が道路回りに大きく拡がり飛び散る。それから間を置かずに二発目が更に手前に、そして三発目は更に手前にと。
「そういう事か!」
私の、このスコープドッグ・Mのローラーは、それほど大きな車輪じゃ無い。だからさっきのアムロ君を発見した大通りじゃ障害物が多過ぎて、ローラーダッシュを有効に使えないと思ったから、この通りで戦う事を選択したのにぃッ!!
「やってくれたねアムロ君。でも、私がアムロ君の立場だったら、同じ事をしてたかもだよ」
アムロ君のバズーカの砲撃によって瓦礫でグチャった、少し前方の三百メートルほどの範囲の道路状況をみて私は思う。咄嗟の判断力と洞察力が異常なんだよ。本当にこの、戦闘民族テンパ人は!
確かバズーカの弾数は三発、と言う事はもうアムロ君の持ってるバズーカは無用の長物って事だよね。だったらまたやるのかな、武器放棄。
アムロ君の機体の動きをモニターで確認しながら、目前に迫るバズーカの砲撃によって荒らされたアスファルトを見る。三カ所の抉れた大穴とその周辺に飛び散った、大小様々なアスファルト片。もしかするとアムロ君はコレで私がローラーダッシュを止めて歩行するのだと予測しているのかも知れない。
だけどね、もしそうだとしたらその考えは、アメリカンな砂糖漬けにされた上にパウダーシュガーを全体にまぶした、ドーナツ並みに甘々ちゃんだよ。確かに障害物があるとローラーダッシュは使い辛いけど、やってやれない事は無い。
見てろよアムロ君、行くよ。
刻々と近付くアスファルトの瓦礫を前に私は機体の脚を少し開き気味にして、大きく膝を曲げて若干の前傾姿勢を取らせる。スピードは最高速に達し、ギャリギャリとローラーがアスファルトを削り火花を散らす。此処だ、そう判断した
「I Can fly!」
瓦礫地帯を目前に、私はスコープドッグ・Mを思いっ切りジャンプさせた。