【悲報】昭和のおばちゃん、宇宙世紀に転生したと思ったら、最推しの姉だった【あんまり過ぎる】 作:佐世保の中年ライダー
少し西に傾いた麗らかな春の日差しを受けて、コンクリートと強化プラスチックで造られた建物の、長い廊下にヒタヒタと小さな足音を響かせて、私は最愛の弟と並び歩みを進める。此処は私が通う小学校。
その廊下を進み到着した、とある教室の扉の前。その扉に手を掛けて横へとスライドさせると。あまり抵抗は無いが、摩擦による軽い擦過音をたてて扉は開かれて。私とカミーユは、室内に居る人達に一声かけて、その教室の中へと入室していく。時に宇宙世紀0077年・四月初旬。
月日の流れは早いもので、私が前世の記憶を思い出してから六年半ほどの時間が経過して、現在私は九歳で八月には十歳になる小学四年生。そしてカミーユも今年から小学生。ヤッフォー、まだ小さな身体には大き過ぎるランドセルを背負ったカミーユが、尊としゅぎゆぅ〜ッ!!
幸か不幸か、雷荒れ狂う晩に未来の世界から、将来自分が産む赤ん坊がタイムスリップして来たりなぞしていないし、将来自分の旦那になるちょっと意地っ張りな幼馴染と出会っても居ないしね。
未だ破局を迎えていない、夫婦仲良好な両親と素直で可愛いけれど少し生意気になり始めた弟と暮らす、ごく普通?の小学生
さて此処で、私の宇宙世紀ライフをザックリと振り返ってみようかな。
あの日、佐世保で思いがけなく邂逅を果たしたテムさんとアムロくん。うちの両親とテムさん、そして私とカミーユはアムロくんとの交流は今でも続いてる。尤も、仕事柄宇宙と地球とを行き来しているテムさんは兎も角として、まだ現在中学生であるアムロくんと私達とは基本SNSメールや通話でのやり取りになってるけどね。
普通の勉強の傍らで、私は両親からは機械工学や材料工学を学んでいて、アムロくんとは互いに得た知識などを共有したりして楽しく交流している。そうそう、ゼータの時代では完全に冷え切っていたビダン夫妻の仲だけど、この世界では今のところ二人の仲はきわめて良好で、おしどり夫婦の如き仲の良さを見せつけらて、此方の方が小っ恥ずかしくなる始末。でもまあ私も二人の仲が壊れない様に良い子ちゃんムーブをかまして、アレコレと二人の間に介入してるし、結果私の思惑通りに事が運んでいると喜ぶべきなんだろうな。
『お父さん、此処教えて!』
『お母さん、これってどう言う事?』
なんて具合にそれぞれの分野に対して質問し教えを請うてみせる。両親共々自分の仕事に対して、我が娘が興味を持って学ぶ姿勢を見せているのが親としては嬉しいんだろうね。やっぱりそれがかなり奏功しているのかもね、うん。お二人さんには今後もどうか、このまま良い夫婦で良いご両親でいて欲しいものだわね。
そんでもって、時はもう一年戦争の勃発まで二年を切りってしまってて、きっとジオンでは開戦に向けてモビルスーツの生産は着々と進んでいるだろうし、いざ開戦となった暁にはそれを運用する為の準備(パイロットの育成その他)も進んでいるんだろうう。そんで連邦のお偉方もその辺の情報は掴んでるとは思うんだけど、それに対しての動きがあるのは私には分かりませんよ。仮に連邦軍の上層部がジオンの動向を掴んでいたとして、きっとジオンの戦力を舐め腐ってて、どうせ大した事ない、一刀のもとに討ち取ってくれるわってな風に思ってんのかな。その結果がブリティッシュ作戦でコロニーを落とされたりとか、ルウム戦役での敗戦の挙句にレビルのジッチャンが捕虜になったりとかの惨憺たる結果になったんだよね。
どうして私がそう思うのか、それはフランクリンパパやテムさんが軍の上層部に対してモビルスーツの有用性とか脅威とかを、都度
その辺りはきっと原作の展開通りなんだろうけど、
さてテムさんとの邂逅と、情報交換を行って間もなくフランクリンパパは、軍からのゴーサインを待たず、独自に人型兵器の研究を始めた。それはあの日の佐世保でのテムさんとの話の俎上に上がったジオンの情報が切っ掛けなんだけど、そんなテムさんもパパと同様にモビルスーツの研究を進めてて、先にも述べたけど互いに技術や情報の交換なんかも行っている。
現状、連邦軍はミノフスキー粒子散布下での戦場に於ける人型兵器の有用性に注目して無い、と言うよりミノフスキー粒子がどんな代物なのかを理解していないんだろうか、その辺りの設定ってどんなだったんだろうかね。
まあ兎も角、こうして水面下で二人の技師が交流を始めた事で、もしかするとこの世界の連邦製モビルスーツは、正史以上の性能を獲得する事になるかも知れないと、私は密かにそう思ってたりするんだ。そう都合よくは行かないかもだけどさ、そうなると良いな!
そんなある日の事じゃった。
『これはにはどう言う意図があるんだいアイカナ?』
小学一年生の夏休みのある日、私はフランクリンパパに一つの提案をしてみた。
『えっとね。この間、お父さんが軍の偉い人たちがジオンのモビルスーツ?を軽視してるって言ってたでしょう』
私は確認する様にフランクリンパパにそう問うと、フランクリンパパは不本意そうに私の問いに頷いた。その数日前にヒルダママ相手に、そんな愚痴を吐いていたところを見てたんだよね。そこで私はある計画をパパに提案してみたんだ。
まあ言ってしまえば軍部が乗り気じゃないなら民間から火をつけてみれば良いんじゃないなって事。ゼータの時代だとカミーユが学生の競技としてジュニアモビルスーツの大会に出場して勝ち得た、優勝って実績を『そこのMP!』が厭味ったらしく論ってたけど、私はその前段階として、もっと小さい遠隔操作型のメカをつかった競技を想定してるんだ。まあぶっちゃけるとアニメ化も果たした漫画、エンジ◯リックレイヤーとかプラレ◯3四郎みたいに、自作のロボットによるバトルを民間レベルで行えないかって事を思いついたんだよん。
さて、そんな事を子どもぶって辿々しくプレゼンすると、アニメとは違い結構な良パパなフランクリンパパは私の言葉を子どもの戯言と一笑に付す事なく、一技術者として興味を持ったのか、ふむと頷きつつ私のプレゼンに対して吟味し始めた。
まあ言うても、手作りロボットによるバトルって西暦の時代でも行われてたし、取り立てて斬新な提案をした訳じゃ無し実現のハードルも低いと思う。更にはこの世界ってば、元の西暦の時代から百年以上経っている事だし、科学技術のレベルも数十段階上だろうから当時よりもすごい物が出来るんじないかな。
『ハハハッ、まったくアイカナには驚かされるな。結果がどうなるかは分からないが、確かに技術のすそ野を拡げるには有効かも知れないな。まあその分技術の流出によるリスクもあるだろうが』
そう言って、フランクリンパパは笑って私の提案に興味を示してくれて、なんとその日のうちに軍関係では無く民間企業に勤める知り合いの技師仲間の方と連絡を取ってくれて、私が行った提案を元に話を先方に提案してくれたよ。
その話を聞かされたフランクリンパパの知人は面白いと思ってくれた様で、その数日後には私も交えて直接会う機会を作ってくれて、話を煮詰めた上で会社の上層部に企画案を提出、結果ゴーサインが貰え二年の時を経て手作りロボットの作成キットと、その完成品を用いてのバトル競技が発足するに至るんだけど。
その企画段階で(コレは流石に私も想定外だったんだけど)話を進めてくれたフランクリンパパの知人の技師(ぶっちゃけて言うと、後に悪名を馳せるアナハイム・エレクトロニクス社の社員で技術部の企画課課長だそうな)が逆に私達にさらなるアイデアを加えてくれた。曰く。
『この企画は地球を越えて、絶対にスペースノイドの間にも広く流行るに違いないですよ』
そう力説した。だけど、地球と宇宙に住まうプレイヤーとが直接ほ矛を交えるには物理的な距離が余りにも離れ過ぎている。地球にコロニー、どちらに行くにしても莫大なマネーが掛かる。
だから各プレイヤーは作り上げたマシンのデータを
『そうすれば、各地での直接戦闘を行う大会と並行して、コロニーを含めた地球圏全域の規模でのバーチャルな戦闘大会を行う事と可能になります。まあ言ってみれば地球圏一体規模で開催する大々的な、戦闘シミュレーション大会ですね』
思いもよらなかったその提案に私は思わず、プラ◯狂四郎かよ!と心の中でツッコミを入れたのは言うまでもないよね。
『考えたな。それは良いアイデアだ。それが上手く行けば、将来的には戦闘用のシミュレーターとして軍に売り込む事も出来るのではないか』
『待てよ、以前アイカナが見せてくれた絵の様に、その前段階として兵器としてでは無く重機として売り出し、その存在をアピールする手もあるな』
その提案にフランクリンパパは、ものっそい企み顔で北叟笑んでた。技術者とすりゃ今すぐにでも新しいモノの研究をしたいんだろうけど、現時点での連邦軍ではそれも叶わずだしね。
と言うかガンタンクなんて見た目まんまキャタピラタイプの建設重機にロボの上半身載っけて、大砲と機関砲をくっつけただけだよね。だけど何気にしれっとパパさん重機として売り出すって言ったけど、ORIGIN版だとジオンがソレやってたっけな。暁の蜂起後のシャアが地球に島流しにされてモビルワーカーのオペレーターやってたし、でもこの世界ではどうなってるかは分からんのよね。
『フランクリン先輩、その話詳しく!』
そんなパパの呟きを耳聡くキャッチしたアナハイムの技師さん、商魂逞しく食い付いてきた。この、生き餌に飛び付くマグロの如き食い付きっぷり、この人技術だけじゃ無く商才も備えてるのかな。ま、そう言う鋭い嗅覚を備えてないと、魔境アナハイム・エレクトロニクス社内の出世競争ってサバイバルレースを生き抜く事は出来ないのかもね。それはさておき、技師さんがこの話に食い付いたって事で、ジオンがそれをやってない事が判明したね。結果この世界はORIGINルートじゃ無い事がハッキリしましたわ。
「ああ、要するにな………」
パパさんってば、声を潜めて技師さんの耳元でボソボソと説明を続け「成る程それは行けそうですよ」と技師さんも大乗り気だよ。まるで新しい玩具を手に入れた子供みたいに。その心境は『オラ、ワクワクすっぞ!』って感じかな。
そうして民間企業を巻き込んで、ホビーロボットバトルの企画と人型重機の企画が動き始めて二年、宇宙世紀0076年。
新春、満を持してホビーロボットバトル用の組み立てキットが、先ずは先鞭を切ってアナハイム・エレクトロニクス社から発売された。と言ってもそれはあくまでもスターターキットに過ぎず、大会に参加するに当たっては自分で一から組み上げたロボを用いても構わないし、ミニ四駆とかみたいに市販のカスタムパーツでチューンとかドレスアップをしても構わない。但し、一応ルールとしてロボのスペックには制限が設けられているけどね。
そのスペックはざっと、全長は800MM以内、重量は15KG以内、モーターの出力は最大で3.8KW以内とする。そしてモーターの電源は小型バッテリー。武器兵装は機体への内蔵式は不可、外付け装着式の物とする。剣とか、矛とか、槍の様なリーチのある物でも、エアーガンの様な遠距離攻撃用の武器を用いても、はたまた徒手空拳でも良い。
一つのやり方として、ボクシングガンダムことガンダムマックスターみたいにグローブっぽい物を装着してちょっとリーチを伸ばしての格闘戦でも良さそうだね。
最大全長に関しては、個人的に少し大きい様な気がするんだけど、その辺りは個人の裁量で、レギュレーションに抵触しない範囲内で軽量小型な機体を組めば良いし、逆にギリギリまで大きくしてやっても良い。
重量に関してもそう、モーターの出力をパワーに割り振った重量型や、スピードに特化した軽量型にしたって良い。
エンジンと言うかモーターの出力は、昔の原付バイクよりも少し低い程度じゃないかな、その辺バイク乗りだった前世の兄と違って、私はあんま私は詳しくないから知らんけどね。
まあそんな感じで始まって一年、ホビーロボットによるバトル競技は瞬く間にってのは誇大表現だけど、わりと早く世界に浸透して行って、更にフランクリンパパの友人が睨んだ通りにスペースノイドの間にも広まって行ったよ。もしかすると、世間全体が近年のあまりよろしく無い空気の様なモノを感じ取ってて、そんな空気を払拭しようと何かに打ち込もうとしていて、そんな状況にピタッとハマったのかな。
到着した教室の扉を開いて先ず私達の目に映るのは、椅子に腰掛けておしゃべりを楽しみながら、それぞれに作業をしている私と同世代の三人の男女。各自の机にはパソコンをはじめとした電子機器や電動工具と言った活動に必要な機材や資材。
室内の壁際の一角、入り口から見て左側の壁際には私たちの身長よりも高いスチール製の棚があり、資材や参考資料の書籍などがきちんと整理されて並んでいる。
それから向かって右側には高さが60センチ広さが4メートル四方の、リングの様な高台が設置されており、その対面にはちょっとした機器が置かれている。
更には、そのリングの奥、室内の一番奥の壁際には大きなモニターと通信装置とリング際と同じ様に、何やら色々な機器などが設えられている。何というかちょっと近未来感が溢れる室内のあり様に、私のオタク心はテンションが爆上がりだぜぃッ!
「あっ!やっはー、カナちゃん。カミーユちゃん!遅かったね」
教室の扉を開いて告げた私の挨拶に、直ぐ様返答してくれたのは私と同い年の女子児童。
「うん。ちょっとね」
「アリアお姉ちゃん、こんにちは」
アリア・G・ラインちゃん。私と同じ小学四年生、肩の辺りで切りそろえられたショートカットでサラサラの綺麗な金色の髪と、少し大きめの黒縁の所謂アラレちゃん眼鏡の似合う可愛い女の子だ。いや懐かしいな。前世の私も中学に上がる頃には視力が悪化して眼鏡っ娘になってたんだよね。だもんで、何となくこの娘には親近感があるんだけども、だがしかし。
「きゃ〜ん!カミーユちゃん今日もカワイイ!!ねぇねぇ、カミーユちゃん、私の弟にならない!?」
カミーユの可愛さにやられ己が物にせんとし、欲望の赴くまま虎視眈々と付け狙うアタオカ娘(自分の事は棚上げ)だ。カミーユの姿を見た途端に腰掛けていた椅子からガバッと立ち上がって、カミーユに駆け寄り欲望の侭に行動に移ろうとしたアリアちゃんの服の襟首を掴んで、私は力一杯に引き戻してカミーユとアリアちゃんの物理的接触を阻止してやった。
「グェ〜ッ!?」
締め付けられた喉から無様にカエルの様な呻き声を発しるアリアちゃん。不埒にもカミーユに言い寄ろうとするからそうなるんだよ全く、いい気味だよ!だけどまだだよ、毎度の事だからね後でしっかりとO・H・A・N・A・S・H・Iしないとだ。
ギンッとガン決まりな目を向けて、私はアリアちゃんにお話を始めた。そんな私の圧にアリアちゃんは次第にガクブルし始めて、周りに助けを求めて目玉を彼方此方に動かしだした。すると。
「愛加那ちゃんもうそれくらいで赦してあげようよ。それにアリアちゃんも、わざと愛加那ちゃんを怒らせないで」
そんな私とアリアちゃんとの虚しき攻防戦を止めようと、控えめに諌めるのは同じく、井坂十………同じく小学四年生の阿部真理亜ちゃん。艶々とした輝きを放つ長い黒髪のストレートヘアーで控えめな性格の如何にも深窓の令嬢然とした白皙の肌も映える美少女ちゃんだ。
「まったくな。何時も何時も、本当に飽きないよなお前達、マジ止めとけよ」
そして真理亜ちゃんと同様に、私たちの茶番に呆れ苦言を呈すのは、カミーユを除いて黒一点。ちょっぴり気取った生意気君は一つ年上の小五男子の、ディッド・エィネィアース君。黒髪の褐色に近い肌色のエキゾチックな男の子。将来は多分、かなりの美形キャラになりそうだわ。
「ああ、うん。そうだね、ごめん」
「にゃははっ」
私は二人に軽く頭を下げて謝罪すたんだけど、アリアちゃんはちょっと戯けて軽くペコリと頭は下げたけど、にゃははと誤魔化し笑いでテヘペロしやがった。こんニャロメ!反省しなさいよ。
さて、くどくどと長い前振りも一旦コレ位いにしといて、ここいらでこの集まりについて“説明せねばなるまい”(CV富◯敬)
「部長、今日の活動は本当に昨日言った通りで良いのか?」
と、それそれを遮る様にタイミングが良いのか悪いのか、ディッド君が本日の活動内容に付いて私に問いかけて来たよ。因みに部長ってのは私の事ね。本当なら年上のディッド君が部長を務めるべきなんだろうけど、この部の創設を学校に訴えたのが私で、フランクリンパパも機材の一部提供を申し出てくれて発足した経緯もあり、その流れで私が部長の座に就くことになったんだ。
「うん。それで!」
ディッド君の問いに私は簡潔に答えて、自分の席に腰掛ける。そして活動の用意を始める。カミーユも私の隣の席に一旦ランドセルを置いてから、あぁ〜ん!ディッド君の席の方へ向かって行ってしまったよ。ちょっと寂しいけど、男の子同士だもんねしゃあない。
「分かった。じゃあ時間までコイツをイジってて良いよな」
そう言ってディッド君は自分のマシーンをデスクの上に置き、専用工具も用意していじり始める。そう、この教室にて行われている私たちの活動は『ホビーロボットバトル部』なのであるよ。
「見てて楽しいか、カミーユ?」
「うん。ディッド兄ちゃん!」
自分のホビーロボ(近距離パワー型)を整備しているディッド君の様子を、ものすごくワクワクと興味いっぱいに見つめているカミーユにディッド君が問うと、カミーユは見えざる犬耳と尻尾をフリフリしている姿を幻視させる程の喜びっぷりで返事を返す。可愛い。
「そうか」
「ごめんディッド君。邪魔にならないならカミーユに、ディッド君のホビーロボの事とか教えてあげてくれない?」
カミーユに興味を持って見られていることに満更でもなさそうなディッド君。なんだか微笑ましいね、男の子同士の触れ合いを見るのって。だからちょっとゴメンだけど私はディッド君にカミーユの教師役を頼んでみた。
「ああ、別に構わないけど。お前はカミーユに教えてないのか?」
一年間この部の活動を通して分かったんだけど、基本的にディッド君って結構面倒見が良いんだよね。まあこの部で一番年上だってのもあるんだけど、今日も私の頼みに嫌な顔一つせずに了解してくれたし。
「そんな事ないよ。家では私とお父さんが色々教えてるけど、カミーユも男の子だからさ、同じ男の子と一緒にやってみたいんじゃないかな」
あと序でにディッド君からの問いにも答えといた。流石にカミーユも小学生になったし、以前みたいにずっと私やヒルダママにベッタリってのは少なくなって、私的にちょっと淋しいんだけど、カミーユがちゃんと成長している証明だと思って喜ぶべきなんだろうなと。
「そんなモンなのか」
「そうじゃないの、知らんけど」
「いや、知らんのかいッ!」
私の適当な返しにツッコミも入れてくれるし、一見
ー
カチャカチャと工具を扱う音や、PCへのデータ入力の為にキーボードやマウスを操作する音に加えて、それぞれが決して大きな声ではないけど楽しそうな会話の声が部室に響いてる。みんなメカが好きなんだよね。もし西暦の時代の日本に生まれていたなら、みんなきっとボンクラメカ◯員になってたに違いないな。うん同好の士の集いって何か良いよね、重くない、柔らかな雰囲気があってさ。
「だから、こんな大きな所は
「そうなんだ!僕も欲しいな電動工具」
ディッド君の説明にカミーユの好奇心をすっごく満たしてくれているみたいで、傍から見ていて私はとってもほっこり気分。
そんなこんなでおおよそ一時間を過ぎた頃合いかな。もうそろそろよい時間かな。
「みんな、もうそろそろだね」
部員のみんなに声を掛けて、私は自席を立ち上がって大型モニタースクリーン席へと向かい、着席する。そうして五分ほど待っていると、着信を伝える電子音とランプが点滅し私はモニターをオンにして、直ぐ様通信を開始する。モニターに受像したその通信の相手は。
プラレス3四郎プラスプラモ狂四郎な競技がちょっとしたブームになっている、一年戦争間近の宇宙世紀世界の一隅の、小学生の日常でした。