恋姫†無双   作:ヨコミチ

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第3話

 ここ、洛陽では最近董卓という者がやってきて統治を行っている。

 その者がやってきてからというものの、洛陽では活気が付いてきているように感じた。

 洛陽の中枢から末端の方にあるこの場所でも、活気付いていることが感じられる。

 良い統治者のようだ。

 しかし、董卓というものの存在は秘匿されているらしく。姿を知るものは少ない。

 胡伯子こと、俺は董卓という存在に憧れていた。俺の夢を実現へと向けてくれているのだ。

 いつかそのご尊顔を拝見してみたいものだ……。

 

 

 

 

 洛陽から少し外れた場所に作られた隠れ家。

 そこには、胡伯子に呼び集められた、銀二、参緋、珀護の三人と、幾人かの年長と、年中の子供がいた。

「おい、これを見てくれ!」

 そう言ったのは茶色の髪の毛を立たせている胡伯子である。ここ数年で、立派な青年に成長していた。

 胡伯子は、持っている木簡を広げて見せる。

「何だこれ?」

 珀護はその木簡を覗き込んだ。

 昔はチビだった珀護も、今では胡伯子より少し背が小さい程度までには成長し、精神的な部分でも成長していた。

 銀二と、参緋は興味がないのか。銀二は自分の刀を手入れし、参緋は横になり目を瞑っていた。

 胡伯子は、ただ一人興味を持った。珀護を見て得意げに笑う。

「よくぞ、聞いてくれたな! これは、軍の兵士募集の事が書かれた木簡だ! これによると、どうやら董卓を直接守る親衛隊を募集しているらしい!」

 珀護は胡伯子の表情を見た。ここ最近見た中で最も生き生きしている表情だった。

「しかも、親衛隊であるから、何名か募集しているらしい。幸い、俺達は身体を鍛えていて、それなりの武もある。そこでだ! 隠れ家メンバー全員でこれに受けてみようとおもうんだが!!」そう言って胡伯子は、辺りを見渡す。その顔はどうだ?と聞きたいようだった。

「俺は別にかまわない」

 いち早く、反応したのは珀護だった。

 続いて同意を得ようと胡伯子は、銀二と参緋を見る。

「お前らはどうだ?」

 二人は溜息をついて胡伯子を見た。

「はぁ、お前がそういう顔して言った時はうなずくしかねぇんだよ」と、銀二

「しょうがねぇから、つきあってやるか」と参緋

 胡伯子は続いて回りにいる皆に聞いた。

「お前らはどうだ!?」

「もちろん、良いに決まってるぜ!」

「よぉし! 皆ありがとう!!」

 胡伯子はそう言ってその場から離れ、そこにいる皆を見渡せる位置まで走る。

「俺達は、これから軍へと入る。軍、すなわち戦争に関係する仕事だ。兵士となる俺達は命がけで一戦一戦を闘っていかなければならない。その途中不幸ながらも、命を落としてしまう事もあるだろう。そこでだ! 俺は一つの決まりを作ろうと思う。聞いてくれ。絶対に死ぬな! 生きて帰ってまた、隠れ家(ここ)で笑い合おう!!」

 胡伯子が空に向かって拳を掲げる。それを見たほかの面々も同じく拳を空へとあげた。

 

 

 

side 珀護

 

 それから数日後、一同は同じ日に面談へと来ていた。

 この、親衛隊という物は面談と、軽く手合わせをして決めるらしい。

 というのも、あの時頷きはしたのだが、胡伯子の言うことであったから大して内容も、聞いてはいなかった。ずっと一緒だと思っていたのだ。

 しかし……。

 溜息をつく。

 ふと、前を見てみると、歳幾ばくかの少女。隠れ家のヤツラでいうと年中組と同じ位の容姿だ。

 間違いじゃないだろうか……。

「何、じろじろ見てるのよ」

 観察していたら、どうやらばれてしまったようだ。

 確かに、年頃の女子をじろじろ見るのは良いこととはいえないかもしれない。

「申し訳ない。」

「まっ、いいわ。私の名前はカクブンワよ。貴方の名前は?」

「聖響珀護だ。皆からは珀護と呼ばれている」

 そう言いながらカクは、持っていた木管になにやら書き込んでいく。

 しかしながら、この人は少し気が強い人だ。苦手なタイプである。

 皆はどうしているだろうか。

「そう、珀護。貴方はどうして親衛隊に立候補したのかしら?」

 と、今はいない皆の事を思案していたら、質問が。

 しかし、それなら簡単だ。

「俺達のリーダー、胡伯子がやりたいといったからだ。皆で一緒に受けたいといったからだ」

 それを聞いた。カクはなにやら興味深そうな笑みを浮かべた。

「それはつまり、貴方はうちの事については一切興味ないのね」

 その問いに俺は頷いた。

 正直のところ興味は無い。胡伯子が言ったからやるのであって、別にそっちのトップが暗殺されようと知った事ではない。

「いいわね。その狂信的なまでの崇拝心。裏切りという不安を感じさせないわ。」そう言ってまた、木簡を見る。「武力も良し、少しは頭が回りそう。そして、貴方のトップがこちらについている限り、董卓製を裏切る事はない。よし、いいわね。貴方達全員を親衛隊として採用するわ」

 そう言うとカクは奥の扉まで消えていった。

 どうやら、受かってしまったらしい。

 

 

 

 全員の面談並びに手合わせが終わる頃には空は随分暗くなっていた。

 隠れ家のメンバーは、待合室に集っていた。

「はぁー。くったびれたぁー」

 胡伯子が肩を慣らしながらまわす。

 ここにいるメンバーは各々中が良い者達と話し合っている。

「それにしても発表は明後日かぁ」と、胡伯子。

 その胡伯子の呟きに「えっ!?」と、珀護。

「皆、もう結果は発表されたんじゃないのか?」

「なに言っているんだ。珀護、お前も部屋を出るときに言われただろ? 発表は来週になりますってな」

 そう、胡伯子が珀護に言ったが珀護は言葉を失ってしまった。

 そして、空気的に皆、発表をもらっていない中、珀護は受かってしまっている。という事を言えなくなっていた。

「もしかして、珀護? お前、もう合格をいわれているのか?」

「…………。」

 直ぐに返答が返ってくると思っていた胡伯子は、黙りこむ珀護を見てまさかという思いを込めて尋ねる。

 再び妙な沈黙が訪れた。

「おいおいおいおい。マジかよ! すげぇぜ!! みんなー! 聞いてくれー! 珀護はよぉ! 今日、合格発表を貰ったらしいぞ!」

 胡伯子が大声で、その場にいる全員に伝える。すると、うおぉぉおおおお!!と興奮でかなりうるさくなってきた。

 しかし、そこでふと引っ掛かる事が珀護にはあった。

「待ってくれ胡伯子。そういえば、俺が受けた相手。カクブンワと、いったのだが彼女は全員採用するといっていたぞ」

 珀護がそう言うと先ほどまで喧騒の中にあったこの部屋は一転、まるで生き物が何一ついないかのような、静寂を放った。

「マジか?」

 胡伯子が尋ねる。珀護は頷いた。

 それからの隠れ家は凄かった。かつて行われたようなちゃっちぃパーティではなく本当にパーティが行われた。

 隠れ家に住む皆がお金を出し、大量の食べ物を購入。買った胡伯子はこんなに食べ切れるのか?と怒られていたが、笑ってごまかしていた。

 隠れ家の皆は来るべき希望有る未来を夢見て笑っていた。

 そして、そのパーティも終わりに近付いていた。

 

 

 

 隠れ家の中はさんさんたる光景だった。

 胡伯子が買った酒を飲み、年中、年少組はそこらへんに捨てられたように眠っていた。

 胡伯子、銀二、参緋、珀護の四人は隠れ家の中心に自分の頭が中心に来るよう円になって仰向けになっていた。

 各々の表情は様々で笑っている者、険しい顔をしている者、目を半分だけ開き眠そうにしている者、特に表情に変化の無い者。色々だった。

「さぁて、これから俺達は始まる!!」

「全く、これだから考え無しの奴は困るぜ」そう言って銀二は笑った。

 その言葉を聞いた胡伯子は、うつぶせになり肘で身体を支え、銀二を見た。その顔はこれからのことが楽しみでうずうずしている顔だった。

「けどよ、これでようやく。俺の夢が現実に近付いているのかと思うと、俺は、今まで生きててよかった。生かしてくれてありがとう。そして、お前らと出会えてよかったってそう思う」

 胡伯子が、そう言うと3人はピクリと表情を動かした。

 そして、全員が薄い意味を浮かべる。

「「「俺も、お前(胡伯子)と出会えて、本当によかったって思うよ」」」

 言葉が見事に揃う。その事に4人は噴出した。ハハハと、笑いながら胡伯子はデカイ声で「これからも、よろしくな!!」と叫んだ。

「「「おうよ!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 夢への取っ掛かりを掴んだ。胡伯子。

 胡伯子はその夢を見事掴み取る事ができるのか?

 この時から少し経ち、胡伯子は運命の厳しさを思い知る。

「みんな、スマン。俺と供に死んでくれないか?」




登場人物紹介
 胡伯子;隠れ家のリーダー。戦闘力は優れている。頭の方は足りないが、ここぞというときに頼れる奴。慕われる存在。
 銀二 ;隠れ家のリーダーその2。戦闘力はそこそこ優れている。足りていない分は技術的な面でカバー。頭は、そこそこいいが軍師ほどではない。隠れ家の用心棒的存在。
 参緋 ;隠れ家のリーダーその3。戦闘力良。頭は使わない。
 珀護 :元ちびっこ達兄的存在。戦闘力はよくない。胡伯子のことを尊敬し、崇拝している。

 全員、戦闘力と書いてあるが、原作のキャラには勝つ事は出来ない。しかし、造兵より、弱いという事は無い。
 ちょっと、銀魂の影響を受けているかもしれない
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