しすこん☆外伝 ブラコン美少女のACLR!   作:アルファるふぁ/保利滝良

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タナトスの意地

 

「ジナイーダ・・・お前に殺られた仲間の恨み、忘れた訳ではあるまい!」

戦闘ヘリのパイロットが、対地ロケット砲を発射しながら憎らしげに叫ぶ

「数が多いな・・・二手に別れた方が得策か・・・」

楽々と避けたあと、ファシネイターはマシンガンをヘリに発射した 穴だらけになった戦闘ヘリは、ゆっくりと墜落していく

「後は任せる 手こずるような相手でもないだろう」

「逃がすか!」

ブーストダッシュで移動したジナイーダを、戦闘ヘリが追い掛ける

それを見送ったタナトスに、シーラから通信が入る

「南東に敵増援、ACよ」

「来たね」

緑色のいかにも重装甲そうなタンクAC(ファントム)が、バズーカやグレネードキャノンをタナトスに乱射する

「ジナイーダは逃したか・・・ま、賞金首には変わりねえ」

ミサイルを発射し、ファントムのレイヴンであるストレイタスが言った

「運が悪かったと諦めな!」

「何を諦めるのかな?」

大量の火線を回避しながら、ユウリはタンクACを見た

諦めろと言うのは、観念しろ、と言う意味だろう

そんな気はない ユウリは上へ飛び上がった

目標を見失ったミサイルが、後ろの建物にぶつかる バズーカやグレネード弾もぶつかる

しかし直撃はなく、無傷のままタナトスはファントムに接近する

「遊びじゃねえんだぜ」

着地の隙を突き、ストレイタスはタナトスに至近距離でショットガンを放つ

「悪いな、死んでくれや」

命中の反動で動けないタナトスに、ストレイタスは容赦なくグレネードを叩き込んだ

爆風に一瞬包まれたタナトス

ストレイタスが勝利を確信した 並のACならもう動けないはず

そう並のACなら

爆風を掻き分けるようにタナトスが左手を振る そこに装備されたレーザーブレードが、ファントムのコアを引き裂いた

「ぐっ・・・やるじゃねえか」

空中へブースト移動し、ストレイタスはこれ以上の追撃から逃れようとした しかし、ユウリはインサイドのナパームロケットを発射した

熱暴走を起こすファントム

「てめえ・・・」

「タナトス(お兄ちゃんの愛機)のAP(機体装甲値)は、下手なガチタン(ガチガチの重装甲タンク脚部機体)より多いんだからぁっ!」

ユウリが吼えた

タナトスの右腕の射突ブレードが、身動きの取れないファントムに突き刺さる ACの武器で最も威力の高いその杭に、タンクACのコアは砕け散った

「ついてねぇ・・・」

俗物で知られるストレイタスの、それが断末魔だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「伝えたいことがあったんだけどなぁ」

そのまま帰ってしまったファシネイターのことを考え、元中学生レイヴンは呟いた

色々と複雑なレイヴンであったジナイーダ この世界に来たならば、一度は話してみたいと、そう思っていた

「なんか言った?」

「ううん、なんでもない 帰ろうシーラ」

「そうね、お疲れさまユウリ」

過ぎたことは仕方がない ACの輸送ヘリに揺られながら、ユウリは次の依頼のことを考えていた

未だ過ぎない24時間を生き延びるために

 

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