しすこん☆外伝 ブラコン美少女のACLR!   作:アルファるふぁ/保利滝良

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小説だとゲームでの敵の強さを上手く再現できないのが・・・



猛者は佇む

 

エヴァンジェは焦っていた

そう、焦っていた

リニアライフル(リニア機構で性能を向上させた特殊武器)は当たらず、月光(最強のレーザーブレード)の間合いには届かせず

「ただのレイヴンが、調子付くな!」

敵(タナトス)はエヴァンジェのACオラクルから適切な間合いをとり、逃げ続けていた

それもただ逃げるだけではなく、オラクルの移動する方向にちょうど当たるようにマシンガンやバズーカを撃ち込んでくる

タナトスはモグラ対策に持ってきた垂直ミサイルをパージし、身軽になっていた

しかしそれでも、速度に優れる機体構成のオラクルと渡り合うスピードにはなれない 機体の重量が違うのだ

そしてオラクルの機動力ならばタナトスに攻撃させる暇無く勝てるはずなのだ

しかしやはり、タナトスはオラクルの銃弾を避け、確実に攻撃を命中させてくる

「嘘だ・・・こんなはずがない・・・」

この世界(ユウリが今いる世界)の住人は知る由も無いだろうが、現実世界ではACのロックオンシステムの仕組みは大体暴かれている

偏差射撃 敵が移動した所に弾が着弾するように銃口の向きを調整する射撃方法だ ACのFCSは偏差射撃するように作られていて、ただブースターを吹かすだけでは絶対に攻撃を回避することはできないようになっている

だが、その性質を利用してしまえば話は別だ

 

ブースターを滅茶苦茶に動かせば?

機体を一瞬後に別の方向に動かせば?

 

ACは標的が移動する『であろう』位置に弾を送り込む なら無茶苦茶に動いて発射された瞬間に別の方向に動けば、当たらない

むしろ弾の方から避けてくれる

タナトスは重量級機体だ 高い機動力で無理矢理弾丸を避けるなどという芸当はできない

なら搦め手を使うしかない

リニアライフルの弾丸が飛んでいく しかしその弾は鈍足なハズのタナトスには命中せず、水色の機体スレスレを通過した

砂漠の砂が着弾の衝撃で巻き上げられる

「当たれえええっ!」

水色のACがバズーカを叩き込む その直撃に、オラクルは甚大なダメージを受けた 爆風が機体を包み、弾とオラクルの破片が辺りに散らばる

「これが・・・選ばれた者の・・・」

ボロボロになってしまったオラクルは、後ろへブーストダッシュする

一気に、下がりタナトスの方を向き、エヴァンジェはブツブツと呟いている

「これは本物か・・・!ヤツの言う通り・・・?」

火花を散らして逃げ出したオラクルの方向を見つめ、タナトスは直立していた ブースターを無茶苦茶に吹かすこともなければ、機体を無理矢理あちらこちらに動かすこともない

「上手く逃げられたわね」

ため息混じりにシーラが言った もしかしたらエヴァンジェの賞金を得られたかもしれなかったが、仕留めなければ意味はない

「帰還して・・・ユウリ?」

いつもなら飄々としながら相槌を打つあのレイヴンは、まったく返事の一つもしない

「ユウリ、どうしたの?ユウリ?」

通信機に応答を求めるシーラ

しかしユウリからの返事は来ない

まさか

「まさか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近くの輸送ヘリがタナトスに近付く そこには情報収集屋エド・ワイズが乗っている

ACのコアを叩き、通信機で名前を呼ぶ 応答はない

「開けるぞ」

コクピットハッチを工具でこじ開け、中を覗き見る

戦闘の熱気冷めやらぬなか、金属音とともに開いた鉄の扉

 

 

そこには気を失ったユウリがいた

 

 

 





次回から何話かまで戦闘が『ありません』
ご了承ください
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