「着いたよ。」
あの国からそう遠くないところにある私たちの住まい。
旅をしなければここに住んでいる地。
「ここが温泉が流れている川。ちょうど良い温度だからそのまま引っ張って掛け流し。あとあっちには田畑がある。」
瀬那「綺麗でしょ?高天原とはまた違って。」
月夜見「うん。とても落ち着く。まるで
私がここに立ち寄ったのは月夜見に見せるためだけだったわけではない。
〜2ヶ月前〜
私は国内の木造住宅大工の学校に来ていた。
この国では木造以外が多いのだが、現在でも一つの美として建てられている。
もちろん、ある程度変形させ、今の建物と似ているようだが。
先生がここはこうと教える。
私もすかさずノートをとっている。
また、現代の建築様式だけではなく、歴史も解説している。
"木組み"*1も解説された。
この国の木造建築はその木組みを取り入れつつ、防腐加工など色々してさらに発展させているようだ。
そして実習。
いたのはほとんど男性で、女性は私とあと1人しかいない。
そんなことはさておき、電動ノコギリを持って製材の練習。
割と暴れると言うか、跳ねると言うか。これはものすごく危険。
他にも、やすりがけの練習、釘打ちの練習もした。
特に印象的だったのはかんながけ。
この国ではほとんど使用されていないようだが、先生はおすすめしていたため教えてくれたのだ。
かんなは2段階の練習。
まず刃の位置の調整。素人にはとても難しい。
次に削り。薄く、均等に、長く*2削る。
改めて、大工さんはすごいのだと感じた。
このように、紆余曲折あって大工として家を建てるのだ。
伝統技法"木組み"だけを使う。
木には朽ちないよう妖力と霊力と魔力を封入する。これは瀬那のも入れる。
人間のよりよっぽど自然的で、丈夫だ。
また、自分たちの居場所、というふうにもなる。
ということで、まずは木を切り出していく。
そこそこ密林となっているので、草などをはやせるよう間伐として伐る。
まずそこまで大きいのを作る予定じゃないし。
寝床、居間、客間で平屋で終わり。
お風呂はずっと露天風呂、便所も以前からあるものをそのまま使う。
まあ便所は浄化設備更新するが。
瀬那と阿吽の呼吸でどんどん製材し建てていく。
月夜見「なんて速さ…。」
「そういえば、月の都で木造建築はあるの?」
月夜見「ああ、確か高官の人らの何かは木造だったと思う。あと僕の住処も。」
瀬那「そっちにも作るんだね。」
月夜見「なんでも木造入れたほうが単調じゃなくなるとか。」
「それはそう。」
そう言っている間にもう力込めも終わり、基礎もほぼ終わるところまできた。
「瀬那も随分上手だね。」
瀬那「いやあ別に。教えてくれたからそれでできただけ。たまたま相性が合ったの。」
そんなわけで、日が暮れそうになったので製材と基礎で終わり。
ふと、瓦を作らないといけないのを思い出した。
だから、
今、永住の地が変わろうとしている。そして、進化するのだ。
月夜見もゆっくり泊まっていく。
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