果てしなき戦争の行く末に   作:快晴Ⅲ

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第三話

鎮守府近海

「なぁ・・・あれって・・・」

「あんなに突破されてんの?」

水平線から、深海棲艦の艦隊が見えてくる。戦艦が砲撃をしてこないのは、対地攻撃の準備をしているからなのか。どちらにせよ、鎮守府に残された経験の浅い者たちには、重すぎる相手だ。

「やるしかないでしょ・・・!全艦隊、戦闘用意!」

その一声で、全員が砲を構える。そして、前衛の駆逐艦と接敵する。ここで、絶望的な練度の差があらわになる。味方の砲弾はほとんど当たらず、敵の砲弾は次々と着弾する。沈没こそまだ出ないものの、損傷が増えていき、壊滅も時間の問題だ。しかし、そこで状況が一変する。敵戦艦が次々と爆発、炎上する。そう、帰って来たのだ。主力艦隊が。

「今です!皆さん、離脱し、距離を取りましょう!」

そうして、敵艦隊は壊滅した。主力艦隊と合流し、鎮守府へと針路を取る。しかし、少し、少なくなっている。主力艦隊で、沈没艦が出たのだろう。顔が暗い者も多い。艦隊総旗艦として、艦隊全体を見回していた白龍が、あることに気づく。ここには、鎮守府に総力がいるはずなのに、一人少ない。さっきの戦闘では、沈没艦は出なかったはずだ。そして、そのいない者こそ・・・

「夏月風ちゃん・・・?」

「どうしましたか?」

「夏月風・・・さんが見当たらなくて。沈没は私たち主力の8人だけで、先ほどの戦闘では出なかったですよね?」

「確かに見てませんね。・・・誰か!夏月風さんのことを知っている方はいませんか⁉」

数人の表情が変わる。

「夏月風なら、提督の指示で、鎮守府の西側の海域から突破してきた深海棲艦を一人で迎撃しに行ったぞ。」

「どこにいるかはわかりますか?」

「いや・・・分からん。」

それを聞いて、通信回線を開き、連絡を試みる。だが、出る気配は全くない。すぐさま艦を風上に向けて、航空機を発艦させる。

「お願い・・・無事でいて。」

 

***

 

・・・ひとまず、艦隊の足は止められましたね。まだあまり時間が経っていないので、まだ動いてはいますが、喫水線下に穴をあけたので、すぐに止まるでしょう。現在は、ひとまず砲撃射程圏から退避しているところです。戦艦は二隻沈め、後は推進機を破壊して、もう一本を喫水線下に売って、穴をあけておきました。最悪、動き出したら残っている爆雷と機雷をうまく使って穴を広げるつもりです。空母はひとまず放置しておきます。此方には来ていないようですのでね。さて、このことを報告しましょうか。・・・あれ?通信機が・・・壊れてますね。仕方ありませんね。発光信号だけ打ち続けて、しばらくは休憩しましょうか。・・・さすがに、疲れました。

「・・・なんの音でしょうか。」

空から聞こえる。レシプロ機の音でしょうが、確認できるまでは油断できません。せっかく今座ったばかりなのに、すぐに立つ。そして、主砲と高角砲の仰角を上げる。しばらくすると、見えてきました。あれは味方のものですね。すぐさま発行信号を打ち、状況を伝える。理解した、と、此方に伝えようとしているのか、高度を下げて翼を左右に振っています。私は、手を振って返しておきます。そして、反対を見ると、そこには炎上した戦艦が。

「これで、終わりましたね。」

しばらく見た後、海域に背を向けて、鎮守府への帰路に就いた。

***

海上に人が見えてきた。向こうもそれに気が付いたのか、此方に向かってくる。あれは白龍さんですね。近づいてきても、まったく減速する様子を見せないので、横にそれる。そして・・・、白龍さんが盛大に転がる。

「なんでよけるの~?」

あなたは装甲空母、私は大型駆逐艦。分かりますよね?海上で、白龍さんに全力で来られたら、私なんか一瞬で沈んでしまいますよ。」

「そんなこと言わなくても。まあでも、無事でよかった。」

「いえいえ、白龍さんも無傷なようで何よりです。」

「でも、大丈夫?かなりひどい損傷だけど。早く鎮守府に戻りましょ。」

今の私の状態。それは、かなりひどい。強化型と戦った時に、軽く20発ぐらい喰らいましたからね。電探も通信機も射撃方位盤も、そして一部の主砲も、結構破壊されてしまいました。それに、服も少し破れ、焼け焦げ、出血もあります。

「西側から侵入してきた艦隊の中に、強化型の軽巡洋艦が1隻いました。それと戦った時にだいぶ喰らってしまいましてね。その時に、通信機や電探を破壊されてしまいました。」

「そうなの・・・。すぐに鎮守府に戻りましょ。そして早く入渠を・・・。」

「そうですね。」

「強化型がいたことは知らされていたのかしら?」

「いいえ、知りませんでしたよ。提督が知っていたかはわかりませんが。それまで、強化型を出さずに戦っていたか、報告される前にすべて撃沈したか。詳しいことはわかりません。ただ、行け、とだけ。」

「そう・・・。」

「ま、あそこにいたのが、私だけでよかったですよ。誰かがついてきてたら、守り切れる自信はありませんし。それに、撃破できましたから、問題はありませんよ。」

「そうはいっても・・・。」

「そろそろ体が痛くなってきたので、早く鎮守府に戻りましょうか。」

話が長くなりそうになったため、強引に終わらせて、速度を上げる。長時間同じ場所にとどまっていたら、潜水艦に狙われる。いくら私でも、今の状態では、守り切れません。早く戻りましょう。

 




この小説を読んでくださる皆様、投稿が大幅に遅れてしまい、申し訳ありませんでした。平行して投稿している小節の方にも書いたのですが、大会やテスト、学園祭などで非常に忙しく、その影響からか、体調も崩れ気味でした。また、この続きはすでに書き終えてはいたのですが、非常に分かりづらい文章が出来上がってしまい、その修正を行っていたこと、ストーリーが急に飛んでしまったりと、内容に苦戦していました。この小説は、私の中では、かなり先まで構想していて、細かい部分が荒くなってしまっていることもあり、読みづらい、ストーリーを理解しづらいなど、小説としては、かなり致命的な文章になってしまっています。その部分の修正を行いつつの投稿になりますので、時間が非常にかかってしまっています。なるべく早く書けるよう努力しますので、ご理解、よろしくお願いします。
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