果てしなき戦争の行く末に   作:快晴Ⅲ

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第九話

「今日はもう、夜遅いので、ここに泊っていきませんか?部屋はたくさんあるので、用意しますよ。」

「んー、確かにそうですね。ですが・・・」

「呉鎮守府には、こちらから連絡しますよ?」

「ああ、ありがとうございます。」

しばらくの間、無言になる。にしてもここの提督、何かありそうですね。自分のところの艦息なのに、どこか他人事のような雰囲気がありました。それに、いくら特殊な実証実験艦艇であっても、修理できないのはおかしいです。これだけの鎮守府で、専用の整備場がないのは、問題になるはず。ここは、東京海洋研究所には近いですが、それでも・・・。

「やっぱり、おかしいですよね。」

「どうしました?」

「感じているでしょう?あの提督の違和感。」

「そうですね。いくら特殊な装備を使っているとしても、これだけの規模の鎮守府に、専用の整備場がないのは、おかしな話です。それに、これだけの規模であるからこそ、ああいう方がいるのではないでしょうか?」

「本当は、そのはずなのです。ですが、この鎮守府はかなり極端な練度至上主義でして、何年もいるのに、まったく練度が上がらない駆逐艦のために、これだけの設備を維持してられない、といって、設備や装備の差し押さえや縮小を行っているんです。」

「一体、なにをしているのですか・・・。呉とは大違いです。上からは何も言われないのですか?」

「はい。特段、不当な扱いを受けているというわけでもないですし、戦闘における指揮は、非常に的確で、高い戦果を出していることも確かですから、多少は多めに見られている、というのもあるのでしょう。」

「そうなんですね・・・。確かに、上も、これほど優秀な提督を失いたくはないでしょう。」

そして、少し気になっていたことを聞いてみる。

「少し話が変わってしまいますが、先ほど、夏月風さんの練度が上がらないとおっしゃっていましたが、それはどういうことですか?」

「えっと、夏月風ちゃ、あっ、・・・夏月風さんは、建造されて今年で21年になるのですが、練度がいまだに20しかなくて・・・。」

「そうなんですか。実は私も、練度が上がるのが異様に遅くて、私も建造されて21年になるのですが、最近23を超えたばかりです。呉にはあと一人いるのですが・・・。」

「練度が上がらないことの原因を知っていたりは・・・」

「しないですね。」

「そうですよね・・・。すみません。変なことを聞いてしまって。」

「大丈夫ですよ。私も、気になっていることですし。」

再び沈黙。

***

「えっと、ここが部屋になります。今日はここでゆっくりしてください。」

「ありがとうございます。」

あの後は結局、何も話しませんでした。だいぶ気まずかったですね・・・。さて、流石に疲れたので、夕食の時間までゆっくりしますか。

***

夕食では、ちょっとした歓迎会をして頂いて、楽しかったですね。二次会にも誘っていただきましたが、流石に疲れたといって、断りました。実際に、まだ慣れない強制高速稼働をやりましたし、そもそも強化型との戦闘は精神が削られるのでね。後は、夏月風さんの様子を見に行きたいというのもありました。病棟について、夏月風さんのいる部屋を探す。ここですね。中には誰もいないようです。まだ意識が戻っていないようですね。何かできることもないので、顔を見たらすぐに病室を出ます。ゆっくり休んでください。

 




こんにちは。甲斐駒です。この作者、ギリギリで間に合わせてきましたね。全く、こんなんでやっていけるのでしょうか?
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