どうも、ハリーの伯母のペチュニアです。 作:Ψ( 'ω'* )
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P.S.今回は少し短めです。
ハリー達が学校に戻った翌日チャイムが鳴った。案の定幼馴染みだった。何の用かだなんて言う必要も無いわね。クリスマス前後はウチでブラマンジェを食べていたもの。
リリーが結婚して暫くしてからゴドリックの谷に移り住むまでは。その頃からかしら幼馴染みと連絡が取れなくなったのは。それなのにまたこうして話す事になるとはね。
・・・てっきりあの時以降もう関わる事をしようとしないのかと思ってたわ。頭で分かっていても認めたくは無いものね。結婚式後のメンタルケア大変だったわ。
どれだけ愚痴を聞いた事か。それなら出席しなければいいものをと尋ねたがそれも違うらしい。妹の晴れ姿は一生に一度だからと。それはそう。いつもより数段輝いて凄く綺麗だった。
それ程までに妹に対して幸せを祈っていた幼馴染みなのに死喰人になって例のあの人に預言を告げるだろうか。義弟に嫌悪の感情を抱いてるのは仕方ないが本当にそうしたとしても憎めないわ。私だって妹を護れなかったんですもの。
嗚呼湿っぽくなったわ。話を戻しましょう。デザートの話ね。両親が生存していた時は時々作ってくれてよく遊びに来ていた幼馴染みも美味しいと食べて居た思い出の品だ。今じゃエバンズ家のレシピで作れるのは私くらいね。皮肉なものだわ。
「ブラマンジェなら冷蔵庫よ」
「それは後で頂こう。その、ルーピンは居るか?」
「リーマス?居るわよ」
話し声が聞こえたのかキッチンからひょっこりと顔を出す彼。オーブンからほんのりと魚のいい匂いがしてくるので多分スターゲージパイだろう。見た目は兎も角味は意外と美味しいの。
「誰かと思ったらスネイプじゃないか」
「・・・貴様も料理するのだな」
「料理は順番制でね。今日は私さ」
あれ?待って、リーマスに用事?
この幼馴染みが?嘘、つまりもうアレが出来たの!?レポート渡してまだ経ったの三ヶ月くらいよ?幾ら何でも早いわ。だってあれはあくまで私の知識を活用してセブルスに渡しただけなのにもう出来上がっただなんて。
「貴様は怒るだろうが睡眠時間を削って試行錯誤した甲斐が有るというものだ。最終的な経過を確認するべくルーピンにはこの薬を飲み続けてもらう。一応実験体としての報酬は出すがな」
睡眠時間ね。なら納得かも。例のあの人が復活してない今の内にやっておきたい事の一つだったのだろう。何よりそれがある事で仕方なく闇側陣営に付く人狼の人達を減らせるのだ。私がした事も少しは無駄じゃなかったと思いたい。
最後の過程として人狼化しないかどうかを確認する目的でサンプルとは言えそれを用意しているのはやはり幼馴染みは優しいわ。実験体と言いつつも放っては置けないのだろう。なりたくも無い人狼になってしまう人を。
話の内容に着いていけないのか彼はポカンと目を丸くしていた。薬だの実験体だのなんだのと言い、訳が分かる人の方が少ない。そこでこれ以上黙っている意味も無いと決断し今回の事について全て語ると今度は心底驚いた表情で私の方を向く。
脱人狼薬を改良したレポートを幼馴染みに渡した事実を知ったらまぁ、そうはなる。普通は魔法界の人達が作るべきレポートだものね。それに至るかは不明ね。でも放置なんて出来ないわ。それで苦しんでる人を無視なんて到底ね。
「君って人は本当に・・・」
(どれだけ私を惚れさせる気なのかな。そんなのもう・・・君を諦める選択肢が無くなるじゃないか)
「身内は助けたい。それだけよ。それを完成させたのは幼馴染みだもの。飲むか飲まないかはあんた次第だけど」
「実験体でも何でもいい。是非飲ませてくれ」
「ならば期限は丸々一年、毎日欠かさず飲め。念の為満月の日はこれまで通り家には帰るな。良いな?定期的に様子を見に行く」
「嗚呼構わないよ。ありがとうスネイプ」
「ふんっ、礼ならペチュニアに言うが良い。吾輩は薬の実験体を探していただけだ」
その言葉を最後に冷蔵庫のブラマンジェを取り出しポットに玄米茶を煎れていた。照れ隠しだわアレ。案外可愛い所も有るのよね。弟みたいで。
(・・・・・・・・・ペチュニア、その男は人狼ではなくなり次第積極的に貴様にアピールするだろう。吾輩には関係ないが用心する事だな)
チンッと料理が焼けた音がし彼はキッチンへと戻った。幼馴染みとすれ違いで。基本的には合わないのよねこの二人。このような事が無ければ本当に並行で居るというか。交わることがないって意味で。
滅多に喧嘩もしなければ互いを攻撃もしない。すれ違っても目線すら合わない。そんな人物達だ。妹の結婚式の時ですら殆ど顔すら合わせなかったもの。
ことりと目の前に置かれる玄米茶を受け取り口を付ける。その前でデザートを食べ始めた幼馴染みは話の続きをし始めた。
「嗚呼それと脱人狼薬・改を開発した一人として貴様の名前を書く事となった」
「え、名前ダサいわね?ではなくて、私の名を!?流石にそれは辞めた方が良いわよ。私はただの非魔法族だもの」
「だろうな。だからそのままでは無い。ペンネームを決めろ」
「出すことは確実なのね・・・それなら無難にジェーン・ドゥが良いわ」
「ジェーン・ドゥ。確か名前不明の女性の仮名か」
「そうよ。名が知れ渡るのは作家としてだけで良い」
「そうか・・・ならばその名で通しておこう」
そもそも薬を作ったのは幼馴染みであり私はきっかけを作ったに過ぎない。それなのにペンネームとしてでも普通に世に出すなんて烏滸がましいわよ。
私は有名な作家では有るだろう。だがあくまで仕事をしている一般人であり研究者や専門家ではない。本来なら名前を載せてもらえる立場でもないの。魔法界では特に。
その好意はありがたいけれど今後それで例のあの人側の人物に目を付けられて魔法界の事件に巻き込まれるだなんて勘弁だわ。あ、ハリーは別よ。可愛い可愛い甥っ子だもの。伯母さん幾らでも体張るわ。
デザートを食べ終えた幼馴染みは食器とコップをキッチンへと持っていき彼に次いでに洗えと言い今回はドアから帰って行った。ちょっとした嫌がらせなのだろうが彼はいつも通りふわりと笑い料理中に出た洗い物と共に次いでに洗っていた。
「あんたが洗えって言っても良かったのよ?セブルスは言わなきゃ案外気付かないことも多いわ」
「良いんだ。これは改良版の脱人狼薬を貰ったお礼って事で。それに今私は凄く機嫌がいいんだ」
「あらそれは何よりね」
「うん」
(だって、付き合う所か結婚だって夢じゃない。ケネディとか言う男に何もせず取られない。私も欲を持っても良いんだと。好意を寄せた人に積極的になってもいいんだと。何よりその切っ掛けをペチュニアが開いてくれたんだ。だから・・・逃がさないよ)
何故だろう何か押してはいけないボタンを押してしまった気がする。悪寒とまでは行かないけど第六感が働いてるとか?こういうのは当たり易いから気を付けましょう。特に魔法関連については。
折角彼が魔法社会で普通に働けるんですもの。満月の時だって強制的に変身せずに済む。こんなに優しい人が虐げられるだなんて可笑しいわよね。
「・・・ありがとうペチュニア」
「気にしないで、私は出来ることをしたまでよ」
「それでもさ。この恩は必ず返すよ」
「じゃあシリウスを無罪放免にする為に力を貸して欲しいわ」
「それは勿論協力するよ。ダンブルドア校長からも手伝っていいと言われたからね。でもそれは恩返しじゃないだろう?」
「いいえ。巡り巡って恩返しになるわ」
あの名付け親が自由に動ける事で不死鳥の騎士団の活動も幾分かスムーズになるでしょうし、ハリーが名付け親と堂々と仲良くしても誰もなんとも思わない。それがいいのだ。
闇の魔術に対する防衛術の先生にとお願いしたのも五年目は魔法省から役たたずな上に甥に『私は嘘をついてはいけない』という傷跡を刻む糞婆・・・コホン、失礼。アンブリッジが来る。それを防止する為にも。
もっと詳しく説明するならばアンブリッジはどちらにせよホグワーツには来る事でしょう。魔法省が色々ゴネて。その時に先生として居座らせない為にである。
幼馴染みは大反対するわ。断言する。でもねハリーにとって試験が有る年で例のあの人が復活しているからもっと質の高い実技の授業が必須なの。筆記だけだなんて巫山戯た真似はさせないわ。
後絶対に甥にあんな傷跡を付けさせないわ。罰が陰湿を越えてるわよあんなの。体罰以外何物でもない。多感な時期な思春期であったとしてもあれは明らかにやり過ぎでしょう。
甥の為になるのだから私にとっても助かるわ。特に裁判所では私はそこに立てない。魔法界での事だもの。彼頼りだ。証拠集めとあの鼠を捕まえるかその写真を撮って証拠を掴む。
そこまでしないと魔法省は一度捕まえた冤罪人を無罪放免としないだろう。面倒な事に足を突っ込んでしまった。貸し二つ目よ!
一つ目はそうね、甥の為にファイアボルトを買ってくれたらチャラでいいわ。二つ目は勝手に闇の魔術に対する防衛術の先生に推薦してしまったからそれの承諾をすること。割と悪くない条件じゃないかしら。
甥に関してしか貸しを使わないのかだって?それはそうよ。貸しが有ったとしても私個人としては別に要らないもの。それなら全て甥に回すわ。目に入れても痛くない程可愛い甥っ子の為に生きてる様なものよ。妹にちゃんと甥は立派に生きてるっていつか天国で伝えられる様に。
「それならせめて出掛けた時奢らせて欲しいな。ハリーと三人でさ」
「そこまで言ってくれるなら甘えようかしら。楽しみにしてるわ」
(結婚どころか誰とも付き合う気が無いと昔聞いたけどそれでも私は彼女が、ペチュニアが好きなんだ。抑えなくていい気持ちをどうやって伝えようか。先ずは外堀から埋めようかな。彼女は身内に甘くハリーに至っては教育面ではしっかりしているもののそれ以外では甘々だ。うん、ハリーに相談するのもいいかもしれないね。覚悟しててねペチュニア)
・・・さっきから時々感じる寒気は本当に一体何だろう。風邪でも引いたのかしら。今日は早めに寝ることにしよう。
閲覧ありがとうございました( ᴗ ᴗ)"