魔法が使えないという事で、
本来ならば、ナツとグレイにシャルルの部隊に、入りたかったのだが、俺がいなくても見つけれると、鼻息を荒くしたナツから言われてしまったため、一緒に散策することになった。
まぁ、こっちはこっちで、ジュラが成長した姿を見せるとか息巻いていて、リオンとシェリーには邪魔者扱いを受けていた。
俺、この二人に何かしたか?と、居た堪れない気持ちになりながらも、生い茂る樹木の枝を掻い潜り、拓けた場所に出てきた。
樹海から抜け出したと思えば、大勢の集団に囲まれてしまう。
退路も完全に塞がれ、逃げ場は無い状況となってしまう。
すると、前方の密集していた位置が、モーセの海割りのごとく、真っ二つに割れる。
割れた先にいたのは、眉の右上から左頬にかけて、大きな傷跡のある。リーダーらしき白髪の男が木箱に座り、苛つきを隠さず頻りに足を震わせていた。
「遅いぞ、
まるで、俺たちがこの場所に来るのを、分かっていたような口振りに、迎撃態勢に入る。
手に持った懐中時計を眺めながら、不機嫌そうにコチラを見る。
「よくも時間を狂わせてくれたな、倒す予定の時刻より、1分も遅れてしまった。大事な一分を無駄にしてくれた、貴様ら全員、即座に処刑だ」
目の前の男が手を翳し、白の魔法陣を出現させると、巨大な氷塊が射出される。
指に魔力を込めたジュラが、岩鉄壁によって庇おうとしてくるが、俺はそれを手で制する。
俺が何をするのか気付いたらしく、込めていた魔力を解除し、これから起きる出来事を予感し、静観を始める。
リオンとシェリーのコンビは、自分達の魔法で迎撃しようとするが、ジュラが二人の肩を叩いて止める。
「ですが、ジュラさん、アイツは魔法が使えないんですよッ!?」
現在、魔法が使えない俺が、先頭に立つことが気に食わなかったらしく、俺が魔法を制限されていることを叫ぶ。
おいおい、ソレは言っちゃ駄目だろと、溜息をつけば、白髪の男は激昂する。
「魔法が使えない?だと、まさか、劣等種が混じっているとはな。モノも扱えぬ獣風情が、私の時間を奪うなど万死に値する。死をもって償え!」
奴の怒りが乗ったのか、勢いが増して向かってくる氷。
ランスは、背中に背負っていた鞘を左手に下ろし、小剣の柄を右手で掴み、居合の構えに入る。
迫りくる氷に対して、ランスは僅かに剣を抜いたと思えば、キンッと、音を立てて直ぐ様納刀してしまう。
リオンは、ランスが諦めたように見えてしまい、魔法陣を展開しようとした、その瞬間。
「ッ!?」
巨大な氷塊が、縦一文字に真っ二つに割れ、氷塊はその勢いのまま、ランスたちの横を通り過ぎ去ってゆく。
リオンとシェリーは、目の前で起きた事象に、開いた口が塞がらなくなっていた。
それは、敵である集団も同じようで、周辺一帯が時が止まったように、静止する。
その中で、唯一ジュラのみが、満面の笑みで腕を組んでいた。
「また腕を上げましたな、ランスロット殿」
「だろ?」
「是非、ワシにも教えてくだされ」
「いやいや、俺から教えることなんて、もう何一つ無いんだけど?」
「謙遜はよしてください」
周囲が、目の前の状況を飲み込めていない中、ランスとジュラ和気藹々と話していた。
そんな、フリーズ状態から回復した敵ボスは、魔法陣を展開し攻撃しようとするが、突如目の前が暗くなり困惑するも、顔に衝撃と激痛が走ったと思えば、背中から何かに激突し前方に倒れ気を失う。
「って、気絶するの早ッ!」
気絶させた張本人であるランスは、まさか一発KOになるとは思っておらず、あまりの呆気なさに驚いていた。
すると、ヒース様がやられたと、俺たちを囲っていた一団が狼狽え始める。
一先ず、
まぁ、相手のリーダーを気絶させた事で、完全に陣形が崩れたため、いとも簡単に制圧できた。
その後は、この一味を起き上がっても身動きが取れないように、縄で縛り上げる。
何はともあれ、捜索を続けようと先に進むが、一難去ってまた一難と言ったように、立て続けに
バッタバッタと倒す俺に、要約リオンとシェリーは実力者だと気付いたようで、ジュラによって俺が、元聖十大魔道候補だと伝われば、目をひん剥いて驚いていた。
まぁ、驚くよな。聖十大魔道候補なんて、評議院か現聖十大魔道の人間しか知らない情報だし。
そんなこんなで騒がしい道中だったが、
俺とジュラがメイン、リオンとシェリーは、援護という形で戦おうとするが、ジュラは一人で相手取るつもりのようで、先に行けと合図を貰う。
シェリーは、それでも留まろうとするが、リオンが漢の覚悟に水を差すなと、シェリーを連れその場を離れた。
そんな、俺達は走り続けていると、ブォンという音と共に
何事だと思っていると、グレイがリオンの力を必要としているようで、後方に乗せて走り去っていく。
グレイによって齎された情報によれば、ウェンディはナツによって救出さたようで、俺はいち早く拠点に戻ろうとする。
シェリーは、リオンを追うようで武運を祈って、別れることになった。
拠点に戻る最中、地面が軽く振動したかと思えば、眩い光が樹海を覆い尽くした。
思わず目を瞑ってしまい、次に目を開ければ、黒い光の柱が天高く昇っていた。
やられた、ニルヴァーナを起動されちまった。
だが、どうやって起動させた?、封印には聖十大魔道級の魔力に加えて、毎分ごとに解除コードが書き換わる術式を施していたはず。
だが、起動されたからには、そんなもの考えている暇はない、どうにかして破壊しないと。
並大抵の魔道士では、突破出来ないモノを用意していた、ランスだったが突破されてしまったため、嘗てない程の緊張が押し寄せてくる。
起動されてしまっては、仕方ない作戦を練り直そうと、エルザたちの下へ向かうが、ポチャンという水に何かが落ちた音が聞こえ、近くを流れる川を覗けば、滝壺の近くに浮かんでいるルーシィとナツを見つけた。
俺は、慌てて二人を救出するも、水を大量に飲み込んだのか、目を覚ます気配が無いため、前世の記憶を頼りに心肺蘇生をやろうとすれば、何処からともなくメイドが現れる。
確かコイツは「バルゴです」、俺の心を読んだかのように自己紹介するバルゴ。
ルーシィの持つ、黄道十二門の星霊だ。
バルゴは、俺が行っている蘇生方法の意図を汲み取り、ルーシィに対して行ってくれる。
そうして、二三分程蘇生活動をしていると、二人ともゴホゴホと息を吹き返す。
一先ずは、これで安心だとバルゴを見れば、ルーシィを脱がそうとしていた。
人目を憚らず、実行しようとしていたバルゴをジト目で見つめれば、ポンと何かを思いついたように手を叩く。
「いくら姫が、魅力的とはいえ覗きは駄目ですよ」
「誰が覗くかッ!」
勝手な濡れ衣を、着せられそうになった俺の絶叫が響き渡る。
地の文書くの難しすぎる。
一応、あと一二話書いたら、オリ主と六魔将軍に所属する他原作キャラの対決を書こうかと考えています。
そこ迄、駄文多めですが、どうかお付き合いくださいませ。