妖精の大罪人   作:ラーメンは豚骨

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今更ですが、オリ主を二代目にしたら、元マスターということで大魔闘演武に出場出来なくね?となりました。
ですので、急遽ギルドでの役職を、補佐役に変更します。
権限的には、マスターと同等と考えていただければ大丈夫です。過去数話で、オリ主が二代目と記載した部分は、可能な限り変更しました。
それでも消し足りず、二代目と書かれている箇所がある場合がありますので、お手数ですが感想欄にて教えていただけると、幸いです。


12話

 俺たちは、化猫の宿(ケット・シェルター)跡地に別れを告げ、ハルジオンに向かって帆船を進ませていた。

 そういえば、青い天馬(ブルーペガサス)蛇姫の鱗(ラミアスケイル)は、帆船を用意していたらしく、港に着くと其々の船に乗り込んで行った。

 そんな青い天馬(ブルーペガサス)は懲りず、ウェンディに手を出そうとしていたため、睨みを利かせれば舌を出していた。

 ウェンディが、俺の弱点と分かったのか、コレ迄の仕返しのつもりで茶化しに来たのだろう。

 次に会った時は、もう少し厳しく指導するかね。

 あと、蛇姫の鱗(ラミアスケイル)といえば、リオンの俺に対する態度が軟化して、世間知らずから、さん付けで呼ぶようになった辺り、慕ってくれていると考えても良いだろう。

 それはそれとして、何やら青い天馬(ブルーペガサス)のレンと蛇姫の鱗ラミアスケイルのシェリーが、今回を通して怪しくなってきているようだ。

 二人して、ツンデレになっていたため、コチラとしてはニヤける顔を隠すのが大変だった。

 あの状態ならば、そう遠くない内にくっつくだろう。

 脳内で妄想をしながら、ゆっくり舵を回していると、マグノリア方面の気流に乗ったようで、ラクリマを使わずとも風による推進力で前進していた。

 そうと分かれば、転生した時に貰ったインベントリから、土の塊を取り出す。

 

土人形(フレンズ)

 

 すると、ただの土の塊が人の形を象っていく。

 最終的には、俺と瓜二つの人形が完成していた。

 俺が、適当にポーズを決めると、人形が物真似をする。

 その後も数回行い、動作に支障が無いことが判明すると、人形に舵取りを任せ、甲板へと移動する。

 ちなみに、異常があれば脳内に直接アラートが発生するので、操舵室を離れても問題はない。

 潮風に当たりながら、気持ちよく過ごす()()と二匹。

 甲板を楽しそうに走るナツだったが、例の乗り物酔いを止める魔法トロイアによる効果が切れたようで、糸の切れた人形のように倒れ込む。

 もう一度、トロイアを掛けてもらうよう懇願するナツだったが、連続使用すると効果が薄れるらしく、過剰摂取はダメですと、ウェンディは腕でバツ印を作っていた。

 ふむ、治癒魔法とは違って、薬のようなものか。

 知らない内に、そんな魔法まで会得していると分かり、誇らしくなり顔を綻ばせ頷く。

 そんな俺に、グレイとルーシィは気味が悪いと震えた。

 昔からの付き合いだから、グレイの行動は分かるが、新入りのルーシィの態度は無いだろと、顔を引き攣らせていると、『新入りじゃなくて、もう立派な妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーですッ!』と、鼻を伸ばし腰に手を当てて調子に乗っていた。

 普段であれば、天狗になって足を掬われる前に止めるが、なんせ六魔将軍オラシオンセイスの天使エンジェルを、ヒビキと一緒とはいえ討ち取った功績を認めて、今日は大目に見て小言は後日にするか。 

 そうして談笑していれば、ハルジオンの港が見えてくるが、先程までの明るい雰囲気から一変して、少し暗い表情をして俯くウェンディ。

 不思議に思い、どうしたのかと尋ねる。

 

「本当に歓迎してくれるのか、心配になっちゃって」

 

 不安そうにプルプルと、肩を震わせボソボソ呟く。

 俺は、腰を曲げて、目線を合わせる。

 

「なぁ、幸せって何処から来るか、知ってっか?」

 

 俺の問いに、フルフルと顔を横に振るう。

 そんな彼女に、優しく微笑む。

 

「幸せってのは、後ろを向いてちゃ、決してやって来ない。一歩一歩の小さな歩幅でも良いから、今日は楽しい日になるって、願いながら前に進むやつに、訪れるんだ」

 

 俺の言葉を、真剣に聞いてくれる。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)は歓迎するし、心を弾ませる日々を約束する。それでも心配なら」

 

 俺は、ウェンディの髪をワシャワシャと撫でる。

 

「ローパウルの友である。俺が保証する」

 

 そう言うと、一瞬瞠目するが、不安によって曇っていたウェンディの顔に、心地の良い陽の光が当たる。

 光はランスと重なっていたため、太陽みたいに心地良い雰囲気を放つランスに、ウェンディを覆っていた雲は消え去り、眩しい笑顔たいようが現れる。

 何とか吹っ切れたようで、シャルルに『どんな人がいるのかな』と、ワクワクしながら会話をしていた。

 

  

 

 ま、そんなこんなで妖精の尻尾(フェアリーテイル)に、連れてくるとマカロフは、我が子を見るように慈愛に満ちた様子で歓迎する。

 他の面々も、ウェンディを歓迎し、無事帰還した俺たちを出迎えてくれて、ルーシィはレビィに抱きつかれ、ナツは空飛ぶヘビの話をエルフマンにしていた。

 グレイはといえば、ジュビアの流す大量の涙によって、敷地外に押し流されそうになっていた。

 エルザは、今回の任務について報告をしていた。

 賑やかになる中、ウェンディが天空の滅竜魔導士ということを話すと、静まり返るが、それは束の間だった。

 ワカオとマカオの悪友コンビが、ウェンディを褒めると、フロアはドット湧き始める。

 褒められたウェンディは、嬉しそうに笑っていた。

 その様子を窺っていたマカロフから、今日は宴という宣言がされると、お祭り騒ぎになっていた。

 ナツがルーシィの服を燃やし、それに興奮する男共に、グレイはジュビアに飲み物を注ぎ、周囲は動向を見守る。

 エルザは、カナに雷神衆に今回の任務について聞かれ、ミラとエルフマンはバンドを組んで盛り上げていた。

 その光景から離れた位置で、酒を交わす俺とマカロフ。

 

「補佐役、あの子が貴方の探していた?」

「あぁ、そうだ」

 

 宴に燥ぐウェンディをチラ見し、酒を注ぐマカロフ。

 質問に答えながら、注がれた酒を呷るランス。

 俺が持ちうる情報、つまりは4()0()0()()()のこと、初代総長(マスター)であるメイビスと、彼氏であり俺の友でもある魔法バカ、その秘密をマカロフは知っている。

 とは言っても、歴代の総長(マスター)は知っている事だ。

 だが、俺が不死身によって、遠い昔から生き長らえていること以外は、門外不出としているため、S級魔導士であるエルザに、ミラ、ミストガン、ギルダーツ、あと修行(はもん)中のラクサスすら知り得ない。

 

「という事は、あと二人ですな」

「あー、それなんだけど」

 

 最近依頼で距離の離れた町で、スティングとローグは見つけたが、剣咬の虎(セイバートゥース)という新たに出来たギルドの紋章(マーク)を付けていたため、武運を祈って立ち去ったことを伝える。

 二人とランスが知り合いで、仮に記憶が失われていなくても、引き抜こうとすれば条約に反する恐れがあるため、仕様がないと納得するマカロフ。

 そんなわけで、過去の問題に関しては、ある程度片付いてきたので、当分はウェンディの付添人として行動するという旨を伝えると、快く承諾してくれるマカロフ。

 というわけで、秘密会議が終われば、近々行われるS級試験の内容を、軽く練ろうと話し合っていれば。

 

「あーッ!!!」

 

 何かを思い出したように、大声を上げるナツに、何だ何だとフロアにいた全員が振り返る。

 すると、フォークを使って俺を指差す。

 『最低限のマナー教えたんだけどな』と苦笑いする俺。

 何かを口にしようとするナツに、周囲は緊張感が走り、唾を飲み込む静観する。

 

「約束忘れてねぇよな!ランス!」

 

 約束……あぁ、あのことか。

 例の約束を果たしていない事を、思い起こし頷く。

 

「なら、明日の昼に修練場で勝負だ!」

 

 そのナツの言葉に、ギルドに絶叫が響き渡る。

 

 

オリ主編6月末に締め切り

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