妖精の大罪人   作:ラーメンは豚骨

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サブタイ思いつきませんでした。


2話

 ルーシィは要塞を睨むランスロットを見て、口に手を当て目を見開き驚愕していた。

 

「ランスロット・セブンズって、あの!?」

 

「あら?知ってるのね」

 

 ミラがルーシィに微笑みながら問いかける。

 

「知ってるも何も、王城に不法侵入した大罪人!」

 

 ルーシィは嘗て見た新聞の見出しを思い出す。

 数年前のこと、王城に何度も侵入しては投獄され、時には数多いる王国軍に憲兵を蹴散らし、病院送りにした極悪人。

 何故そんな罪人が、私たちのギルドを守ろうとしているのか、分からなかった。

 ルーシィの混乱を他所に、ミラはクスクスと笑う。

 そんなミラに、笑ってる場合じゃと語りかけるが

 

「ごめんね、でも大丈夫よ。混乱するのは分かるわ、でも今だけでも良いから、あの人を信じてあげて」

 

 真っ直ぐな瞳で、大罪人を見守るミラに宥められた。

 確かに極悪人であるなら、ジュピターによる攻撃なんて跳ね返さなくて良いはず。

 目の前でナツが勝負しろー!と、メラメラと体に炎を纏わせながら近づくのを見て、少しは信じても良いのかなと思った。

 

閑話休題。

 

 さて、償ってもらうとかカッコつけたけど、どうすっかなー。

 これ以上、評議会の連中に目を付けられると面倒だしな。

 すると、背後から熱い気配がしたため、振り向いた。

 

「勝負しろー!ランスのおっさん!」

 

 炎を纏ったナツが、果たし合いを望んでやって来ていた。   

 

「また後でな、ナツ坊ッ」

 

「ガァーッ!」

 

 そう言って、額に少し強めのデコピンをすると、ナツは強烈な痛みによってデコを抑え叫びながら、地面を右往左往転げ回る。

 

「つか、帰ってくるんなら一言くらい」

 

 そんなナツを横目に無視し、グレイが頭を掻きながら話しかけてくる。

 

「いやー、急いでたもんでワリィワリィ」

 

 帰ってきて早々、耳が痛い言葉を貰うが、グレイの姿を見て呆れる。

 シャツを脱いで、半裸となっていたため指摘すると、慌てて拾い上げ着始める。

 まぁ、そんなこんなでジョゼを無視していると。

 

「全盛期を過ぎた貴様が跳ね返せるのは一日一回。もう防ぐ手立ては残っていない、大人しくルーシィ・ハートフィリアを渡せ!」

 

 その声に、ギルドの皆は声を荒げ仲間を渡さねぇと宣言する。

 

「ならば、次は特大のジュピターで消し炭にしてやる!束の間の15分を堪能しろ!」

 

 そう言うと、砲台に魔法陣が生成される。

 それを見たナツは、妖精の尻尾が止める方法を考えるよりも先に、ハッピーによって空を飛び要塞へと突入していく。

 

「相変わらずだなー、ナツは」

 

 その光景を呑気に見つめるランスロットは、エルザとエルフマン、グレイに近寄る。

 

「三人共、暴れる準備出来てっか?」

 

「勿論」

 

「あぁ!」

 

「ピンチの仲間を助けてこそ漢!」

 

 気合を入れた三人と共に、要塞へと乗り込み先に来ていたナツと戦っていた炎の魔導士をエルフマンが殴り飛ばした後、動力源を壊すために道を探すと分かれた通路が現れたため、ナツとエルザ、エルフマンとグレイ、そして、俺の三組で別れる。

 そんな通路を道なりに走り続けると大広間へと辿り着けば、上空から気配がしたため地面を蹴り後退すると、衝撃音と共に土煙が舞う。

 寸でのところで避け、元いた場所を覗けば砂埃から手が突き出てきた。

 

「悲しい、最凶と歌われた魔導士が、こうもあっさり去りゆくなど」

 

 ポエムのような言葉を発する、目を布で隠した大男の大空のアリアによって、アイアンクローで顔を掴まれる。

 

「ワタクシの魔法の前には、かの偉人たちも無力、なんと悲しいことか」

 

 アリアの魔法である枯渇(ドレイン)によって、脱力したのかプランとぶら下がる。

 ランスロットを見つめ、悲しいと嘆き涙を流し始める。

 そんなランスを地面に捨てようとした、その時。

 突然、腕を掴まれ愕然とする。

 

「で、誰が無力だって?」

 

 そうして、腕を捻り上げ解放させる。

 解放され、バックステップで下がるとアリアが、捻られた腕を抑えながら此方を見て困惑する。

 

「何故だ、貴方の膨大な魔力は吸い取ったはず」

 

 本来、ドレインを発動された相手は魔力を空にされ、魔力欠乏により行動が出来なくなるのに、ランスロットは平然とその場でスクワットを始めている。

 

「何でって言われても、お前の魔法と俺の魔力じゃ相性最悪だからなー」

 

 そう言って、ポリポリと頭を掻くランスロット。

 

「悲しい、ワタクシの魔法が通用しないとは」

 

 悲しいという言葉とは裏腹に、何処か喜びが感じられる声を発しながら、目を隠していた布の結び目に手を持っていく。

 

「魔法が使えないと侮っていました。悲しい、本気を出さねばなりませんなぁ」

 

 布を外すと、×模様の瞳が現れる。

 瞳が現れたのと同時に、内に秘めていた魔力が解放される。

 

「かかってきてください、妖精の大罪(フェアリー・シン)

 

 アリアは自身の前に、巨大な円を作るように腕を出す。

 

「死の空域・零...発動、この空域は全ての命を食い尽くす」

 

「へぇ、命を......ね」

 

「さぁ、思う存分楽しみましょう」

 

 周囲を強風によって囲まれる。

 アリアと俺の前も、強風で塞がれ常人には到底突破できない、強固な壁が完成する。

 

 「子供たちの命を散々危機に陥れて、更に命を弄ぼうとしてんじゃねぇ」

 

 背中に背負った鞘から小剣を引き抜き、横薙ぎに振るう。

 その瞬間、周囲を囲んでいた強風は霧散し、アリアへと続く道が拓けた。

 

「コレは一体、魔法が使えないはずなのに、どうして!」

 

 突然、自身が作り出した魔法が消失して、慌てふためくアリア。

 

「百聞は一見にしかず、別に魔法が使えないとか言った覚えはねぇ」

 

 そう言って小剣を鞘に戻し、体内にある無限大の魔力を解放する。

 可視化出来るほど膨れ上がった魔力を見て、立ちすくむアリア。

 

「完全に空にした筈なのに......この魔力は一体何処から」

 

 アリアの口にする言葉を無視し、全体に魔力を回し体を金属に変質させる。

 

重金属(ヘビメタ)

 

 ランスロットは走り出すと瞬きする暇も与えず距離を詰め、足を踏み込み腰を構えれば、床はズシンと鈍い音を立て蜘蛛の巣状にヒビが入る。

 そんな姿に逃げようとするも、どうしてか、いつものように()()()()()()()()

 逃げれず、そのまま腹に重たい一撃を食らい、壁へと激突するも一枚だけでは止まらず、四枚目の壁に衝突し漸く止まる。

 あまりの一撃に、ガクリと頭を下げ気絶してしまった。

 気絶したアリアを無視して、先を急ごうとすればエルフマンにグレイ、そしてミラが別に道から現れた。

 何で、ミラがここに?

 そう考えていると、ミラによってジョゼが、マグノリアを丸ごと破壊できる威力を持つ煉獄砕破(アビスブレイク)を発動しようとしていて、動力源がエレメント4になっているという情報をくれた為、それなら一人は其処に転がってると伝える。

 

「ランスさん、流石ね」

 

「ナイスだ!おっさん!」

 

「それでこそ、漢!」

 

 グレイとエルフマンが一人ずつ、乗り込んだ際殴り飛ばされた魔導士に、俺が先程倒したアリアを含めれば終わり。

 そう考えていると、いつの間にかエルザが集まっていた。

 ナツはどうしたと聞こうとした時、大広間に禍々しい魔力が漂い始める。

 グレイは軽く身震いし、エルフマンは寒気を、ミラは吐き気を催し、エルザは死の気配を感じた。

 俺は、此方に向かってくる気配を察知した。

 

「まさかこれ程とは、見事でしたよ妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士の皆さん、ジュピターの破壊、エレメント4を下して、魔導巨人を跪かせるとはね」

 

 振り向けば、拍手をしながら歩く青い軍服のような衣装に身を包んだ。

 

「マスター......ジョゼ」

 

 邪悪な魔力を身に纏い、幽鬼の支配者(ファントムロード)のマスターが現れた。

 

 

 




因みにエルザとナツ側は、道が枝分かれしていたため二手に別れ、ナツは原作通りガジルの場所へ辿り着きました。
そして、アナウンスは流れていたという事で形でお願いします。
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