妖精の大罪人   作:ラーメンは豚骨

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オリ主の二つ名を変更しました。


六魔将門編
5話


 樹木や雑草が至るかしこに生い茂る、樹海の奥に聳え立つ別荘の中に、とある一団が集まっていた。

 

「うぷっ、早く座らせてくれ」

「立派ね!」

「魚置いてあるかな」

「コレが、青い天馬(ブルーペガサス)のマスターボブの別荘」

「あいつか...」

「昔に比べて、更にデカくなってねぇか?」

 

 ナツ、グレイ、ルーシィ、エルザ、ハッピーの何時もの面々に加えて、何故かランスロットまで来ていた。

 ランスはマカロフに言われ、ここに来た理由を思い出していた。

 

六魔将門(オラシオンセイス)に新たに加わった者がいるという情報があるんですが、それ以外の情報が何も無く、嫌な予感がしましてな。貴方の目的もあるでしょうが、どうか一緒に行ってやくれませんか」

 

 マスターとしての勘が働いたのか、神妙な面持ちで頼まれ、急遽同行することとなった。

 ナツは―ランスがいなくても、俺だけで片付ける!―と、闘志を燃やしていたが、馬車に乗ったせいで出発前の威勢は何処へやら、両手を付いてダウンしていた。

 グレイはマスターボブの別荘と聞き、初の顔合わせの際の強烈なインパクトを思い出し、頬を引きつらせる。

 エルザが、昔マカロフが手を焼いた程の実力者だと言えば、ルーシィは俄には信じがたいと言った表情をする。

 そんな話をしていると、タンバリンの音が聞こえてくる。

 

「はぁい、到着ゥ」

「「到着」」

「「「「「?」」」」」

「アイツらか」

 

 ナツたちが頭に?を浮かべ、ランスは誰がやってくるのか気づき笑みを浮かべる。

 

「はい!はい!はい!はい!ようこそ♪」

「「ようこそ♪」」

妖精(フェアリー)♪」

「「妖精(フェアリー)♪」」

尻尾(テイル)の♪」

「「尻尾(テイル)の♪」」

「「「皆さぁーん!お待ちしておりました!」」」

 

 リズムよくタンバリンが鳴りながら、階段から三人の男がやってくる。

 派手に登場したいのは分かるが、音響ラクリマの無駄遣いじゃないか?

 そんな事を考えていると、他の面々は反応に困り唖然としていた。

 そういや、あのパフォーマンスを見るのは初めてだったか、俺もボブに見せられたときは、思わず苦笑いしたっけ。

 当時の事を思い出しているとルーシィは、トライメンズと呼ばれている青い天馬(ブルーペガサス)のヒビキとイヴにレンの三人組に夢中となっており、ナツは酔いが治まっていないのか壁にへたりこみ、グレイは上着を脱いでいたため、床に落ちていた上着を投げ渡す。

 だが、エルザだけは三人の実力を見定めるように観察していた。

 そんな事をしていると、イヴとレンが巨大なハートが付いたソファを運んで、ヒビキがエルザをソファに連れていき持て成す。

 レンがルーシィを、エルザをイヴが口説いたりしていると、階段から良い声が聞こえてくる。

 

「一夜?」

「久しぶりだねエルザさん」

 

 その声の主がエルザの名を呼べば、エルザは金縛りにあったように体を強張らせる。

 エルザからは恐怖というより、苦手な生物を前にしたときと同じ雰囲気を感じる。

 まぁ、強烈だもんな一夜のキャラ。

 

「会いたかったよ、マイハニー。あなたの為の一夜でぇす」

 

 そして、階段から姿を現したのは、二頭身で大分顔が濃ゆい男こと、一夜が現れた。

 マイハニーという言葉に、ハッピーとルーシィは顎が外れんばかりのリアクションを取っていた。

 アイツも出てくるってことは、ボブも本気で六魔将門(オラシオンセイス)を潰す気ってことか。

 これは随分と頼もしいメンツだな―顎をさすりながら考えていると、ルーシィとエルザの名を呼んだかと思えば、ナツとグレイをその他扱いしていた。

 ルーシィとエルザが苦手そうに対応する姿を見て、漢を見せるグレイだったが一夜の直球な帰還命令に苛立ち、真っ向から対立しようとする。

 俺のほうにもチラッと顔を向け冷や汗を出していた。

 多分、俺が此処にいるなんて露ほども考えてなかったんだろうな。

 最近は、S級とかにも行かず適当なクエストばっかしながら、人探ししていたからなー、一夜からしてみれば急に闇ギルド討伐なんて大仕事に出張ってくるとは思わなかったんだろう。

 そうこうしていたら、エルザの匂いを至近距離まで接近して嗅ぐ一夜(へんたい)

 何やってんだと見ていると、流石のエルザも我慢の限界だったらしく、一夜の左頬に強烈な右ストレートを浴びせる。

 自業自得なので放置し勢いよく飛んでいく一夜を眺めていると、吹き飛んできた一夜をアイアンクローで掴み、一夜の頭を氷漬けにする銀髪の青年が現れる。

 

「こりゃあ随分ご丁寧な挨拶だな。貴様等は蛇姫の鱗(ラミアスケイル)上等か?」

 

 アイツは確か、蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の、えーっと誰だっけ?

 必死に頭の中から捻り出そうとしていると、グレイが彼の名前を口にする。

 

「リオン」

「グレイ」

 

 ん?グレイってば、知り合いか?

 前にジュラと会ったとき、伸び代のある新人が入ったと嬉しそうに話してたっけ。

 とはいえ、その位しか情報を知らないわけで、隣にいたルーシィが知ってそうなので聞こうとすると、ルーシィのいたカーペットが途端に動き出し、ルーシィを転ばせる。

 転ばせた犯人の名はシェリーというらしい。

 

「威勢のある新人に面白れぇ魔法を使うヤツ、今年の蛇姫の鱗(ラミアスケイル)は豊富で良いな」

 

 成長の見込みがありすぎる面々に思わず、口を開いてしまいウチのメンバー以外から、誰だ!?と言わんばかりに驚いているが―ボブんとこのガキ連中は、最初から気づいてただろうが―と声を掛けると、音が鳴らない口笛を吹いていた。

 そんなコントみたいな時間も束の間、青い天馬(ブルーペガサス)はリーダーの一夜をやられ、グレイは何故かリオンと対峙しかけ、ナツは嬉しそうに喧嘩を始めようとするし、まさに一触触発の雰囲気が漂っていた。

 若いって良いねぇ―と静観していると。

 

「やめい!」

 

 この状況を一喝するように、屋敷内に声が響き渡る。

 蛇姫の鱗(ラミアスケイル)所属にして聖十大魔道序列10位の岩鉄のジュラが登場し、仲間内で争う場合じゃないと悟らせる。

 まさかの聖十大魔道の一角が現れた事により、周囲は静まり返り落ち着きを取り戻す。

 

「ランスロット殿も、状況を楽しまず止めてくだされ」

「ワリィワリィ、ジュラ坊」

 

 討伐前に仲間内で壊滅なんていう、情けない状況になりかけていたのにも関わらず、面白いという理由だけで静観していたランスにも一言苦言を呈すジュラ。

 そんな顔を顰めなくても、流石に重症とか負う前には止めるって、そんな話をしていると。

 ランスを知る青い天馬(ブルーペガサス)妖精の尻尾(フェアリーテイル)は、平常運転という事で互いに謝罪とかしているが、蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の面々だけはジュラに対して、坊などと子供のような発言をするランスに怪訝な顔をしていた。

 にも関わらず、ジュラに対して軽口を叩くランス。

 その光景に世間知らずの奴めと、内心で嘲笑うリオンたち。

 ヘイトを買い続けるランスは―ギルドが一つ足りねぇな―と、口にすると一夜からそのギルドから一人だけ参加すると聞いて、グレイは冗談だろと口にし、ルーシィはどんな恐ろしい人が来るか不安になっていた。

 この魔力って、まさか!?

 すると、外から近づく魔力にランスは気づいた。

 タッタッタと走ってくる音に振り返れば、音を出した本人は盛大に転ぶ。

 痛いと言いながら立ち上がり、顔を上げる。

 

化猫の宿(ケット・シェルター)から来ましたウェンディです。よろしくお願いします!!」

 

 グレイたちは子供と驚き、ナツは彼女の名前を聞き、思い当たる節があるのか、首を傾げていた。

 ランスは―まさか、そんな―と口にし胸に下げたペンダントを握りしめ、一筋の涙を零す。

 横にいたルーシィは、その姿を見てギョッとする。

 

「……姫様ッ」

 

 




百年クエストを読んでも、ウェンディの出生に関して孤児以外の情報が無いため、亡国の姫という設定を生やしました。
このくらいなら原作のストーリー的には何の問題もないと思い改変しました。
尚、原作の続編である百年クエストで、その辺の設定が新しく出てきた場合は変更せずに、このまま続行させていただきます。
書き直すのが面倒とかいう気持ちは、全然これっぽっちも微塵も無いですよ。
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