白狐のシキガミ、全身全霊で主人に仕えます。   作:Kagura_fbk89

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どうしてもホロライブの二次創作小説が書きたくなったので初投稿です。
先に言っておくと、俺の趣味全開すぎて最初のシーンはマジで導入を作る為の物なんで作中と関係ないです()
気持ち程度の銃要素が入ってますので、
「ホロライブ×銃とかはちょっと…」
みたいな人にはブラウザバック推奨かもです。

あ、あと 別で連載中作品があるんで、こっちの更新は不定期になると思われます。
思ったよりウケが良かったら更新が早まる…かも?

この手の書き方やシナリオは初めてなので、温かい目で見てくださると助かります。
















第0話-Prologue

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズガァァァァァァンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1発の銃声が、山中に響き渡る

 

「……やったか」

 

未だ残響や白煙が残るその場にいた、1人の男

 

手には上下二連式の散弾銃が握られており、先の銃声の主も彼であろう

 

それを裏付けるよう、銃口からは少量の煙が立ちのぼっている

 

「多分バイタル抜いてると思うが…どうだ」

 

そんな彼の名前は、“九重(ここのえ) (ゆう)

 

趣味である銃猟に勤しむ、ちょっと変わった社会人である

 

ガッチャン

 

一発撃った薬莢を銃身内から取り出し、ポケットへとしまう

 

今日撃つのは一発までと決めていたため、今日はこれでおしまいだ

 

半矢や熊との遭遇などを考え、3発ほどベストに入れているが…俺はそれを取り出す事は無かった

 

「…よし、逝ってるな」

 

先程撃った標的の元へ辿り着くと、そこにはピクリとも動かなくなったニホンジカが

 

「雄の…80kg前後ってとこか」

 

完全に息の根が止まっているのを確認し、撃った後処理を始めた

 

『お~い、今撃ったのだれだぁ』

 

「…あー、『こちらマチ3九重、5-3東で撃ちました。アタリです』」

 

無線機から、猟友会ベテランの先輩から呼びかけがあったので返事する

 

『おぉ〜、また今日も最初持ってかれたかぁ…まったく、羨ましいねぇ』

 

すると今度はそこそこベテランの先輩からも反応が…

 

『今、そっちに人手と軽トラ送ったから。道の近くまで引いといてくれや』

 

「『了解です。では、九重 下山します。他の皆さんも引き続き頑張ってください』… っと、これでよし」

 

血抜きは引きずる際一緒にできるからせず、そのまま後ろ両脚にロープを括り付け 最も近い道路に向かい下山し始める

 

今日はもうおしまいだ、アタリがあった人はそのまま解体作業へ移行する

 

「中々に、慣れた もんだっ、と…えーっと、今何処だ…地図地図_______ 」

 

現在地を確認しようとベストのポケットから地図を取り出す

 

 

 

 

______瞬間

 

 

 

 

ポロッ

 

「…あっ 薬莢が…!!」

 

地図と同じポケットにしまっていた、先程撃って 少し煤けた薬莢

 

それが地図を取り出した拍子に、転がり落ちてしまったのだ

 

空薬莢の不始末、それは猟師界隈ではタブーであり、最悪の場合不法投棄といった刑罰が待っている

 

今まで何事も無くやってきたこの趣味、今になってこの経歴に傷を付ける訳にはいかない

 

「まっ、待ってくれ!!」

 

必死になって転がる薬莢を追いかける姿は、はたから見ればさぞ滑稽だろう

 

だが、それくらい必死になるのも仕方ないのだ

 

ましてや、鹿ロープを一度その場に置き 更に追いかける

 

だが、落ち葉など知らぬが如く 時間に比例して段々と転がる速度が上がる薬莢

 

これ以上離れたら見失ってしまう…

 

そう思った俺は、次がラストチャンスだと腹を括り…

 

「…ッ!!」

 

一瞬、速さが緩まったと思った瞬間 転がる先を見据えて、一気にジャンプで飛び込んだ

 

そしてついに、指先が硬い円柱状の物に触れる

 

………だが

 

 

 

「やった!!掴んだ_______ 」

 

 

 

________失念していたことがあった

 

確かに、今飛び込んだ事で薬莢を掴むことはできた

 

だが、それ以前に 疑問に思うべきだっただろう

 

 

 

“なぜここまで転がり続けるのか?”と

 

 

 

今狩猟をしていた地域は、いくつもの山が連なる山岳地帯だ

 

それが故に猟場としても知られているが、今いるような場所の傾斜は当たり前で 当然高低差は激しく、そして多くの()が点在している

 

目の前の薬莢に意識を割きすぎたせいで、その事がすっかり頭から抜けていた俺

 

とにかく 掴んだと思った瞬間、着地で全身に襲いかかるであろう衝撃に身構えた俺

 

だが、その必要は無かった

 

「_____は?」

 

…いや、必要はあるが()()()()()()と言うべきだろうか

 

衝撃の変わりに押し寄せた物、それは……

 

 

 

 

 

 

浮遊感だった

 

 

 

 

 

 

…どうやら、俺は崖から落ちたらしい

 

 

 

 

 

内臓が浮くような、頭に血がのぼる感覚と、全身で受ける風圧

 

「ちょっ!!これっ、嘘だろッ?!_______ 」

 

木や植物、落ち葉などで眼前や足元が見えにくくなっているせいで、正面に崖がある事に気付かなかったようだ

 

 

 

ここから助かるのは…

 

 

 

「______あっ」

 

 

 

もう不可能だろう

 

自由落下しながらも、なんとか身体を捻った物の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐ眼前に、地面が迫っていたのだから_______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地面に一つ、大きな赤い花が咲く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…こうして、現世(ウツシヨ)では、また一つの命が散った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________暗い

 

意識が灯る

 

だが、朧げで 思考が纏まらない

 

 

 

 

 

 

______ここは、どこだ

 

朧げで、真っ暗な視界の中 どうにか自分の所在を探ろうとする

 

…が、そもそも身体の感覚が無いため 諦める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________それより、俺は…

 

身体の感覚の消失

 

ただ浮いているような未知の感覚だ

 

とにかく、何があったのかだけを思い出そうと 徐々に記憶を掘り返していく

 

 

 

 

____ああ、死んだのか

 

思い出されたのは、自分が死ぬ寸前であろう景色

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________ただの空薬莢一つであんなにムキになって

 

全身に襲いかかる自由落下の感覚

 

 

 

 

 

 

 

_______ほんと、馬鹿みてぇだ

 

幸い、落下の瞬間に痛みを感じなかったのが救いだろう

 

…まぁ、死んでいては 救いも何もありはしないが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________俺は、どうなるんだ

 

ここはいわゆる死後の世界とやらなのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________ん?

 

すると突如、視界の真ん中に青白い光が映る

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________ここが死後の世界だとしたら霊的な何かか?…つっても、俺も似たようなもんなのか

 

その光は段々と光を増し…否、こちらに近づいている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

________________白い、()?…

 

浮かび上がってきたシルエットは白く、鋭く尖った口先や目尻に同じく尖った大きな耳。

その見た目は、まさしく()()と言うざるを得なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、自分の目の前でピタリと止まる白狐

 

蒼く透き通った目が、こちらの視線を射貫く

 

…どうやら、こやつには俺が見えているみたいだ

 

 

 

 

 

 

 

 

____________なぁ、ここは何処なんだ?

 

白狐に、そう尋ねてみる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________________案内、してくれるのか?

 

返ってきたのは言葉ではなく、まるで「付いてこい」と言うような仕草だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______…動いてる?

 

すると、突如として 先ほどまで動けなかった自分の身体が流されるように進み始める

 

白狐はその様子を見て、満足そうに目を瞑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____________お前は、一体何者なんだ?

 

あれから暫く、白狐に先導されるように流され続けた俺

 

道中いくつか出口のような物が見えたが、白狐はどれにも目をくれず ただひたすら、深く深くへと進んで行く

 

また、このように何度か白狐に対して尋ねているが…

 

 

………

 

 

だんまりである、だが 無視している訳ではなさそうで、毎度毎度耳がこちらを向くのだ。

 

まるで、その様子からは「いずれわかる」のような意味が込められているように思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______________おい、もしかして これか?

 

間もなくして、白狐はある一つの球体の前で止まった

 

 

 

 

 

 

 

_____神社か?写ってるのは…

 

目を凝らすとその球体には、神社のような風景が写っている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________ここに飛び込めって事か?

 

未だ立ち止まる白狐に、その意図を尋ねるが…反応は無い

 

 

 

 

 

 

 

 

…ただ、チラリと覗く横顔には 球体をとても優しく、慈しむように見る目が見えた

 

 

 

 

 

 

 

ここで漸く、白狐がこちらに振り返る

 

 

すると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…お主になら任せられる…あの娘を、幸せにしてやってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一度も開かなかった白狐の口が、初めて開いた瞬間だった

 

 

 

 

 

 

 

_______えっ、あの娘って?…

          てか、お前 喋れ_______

 

 

 

 

 

 

 

言い切る前に、俺は球体へと吸い込まれ始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、その間も 最後の最後まで、見送るかのように白狐はこちらを見つめていた

 

 

 

 

 

まだまだ聞きたい事は山程あったが、それを聞く間もなく 俺の意識は球体の中へと共に引き摺り込まれていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……行ったか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…お主には恩があるでのぅ…こんな形ではあるが しっかり果たしたぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………お主に命を救われたのなら、今度は妾が命を救うのが道理というものじゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ただ、ついでで構わん……どうか、あの娘の事を幸せにしてやってくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、意識が戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お~い、式神さん 大丈夫かー

 

 

 

 

 

 

 

……なんだ、今 俺はどうなったんだ

 

 

 

 

 

 

 

うーん、意識はありそうなんですが…困りましたね

 

 

 

 

 

…また意識飛んでたのか?

 

 

 

 

 

あ、なんか起きそうかも、おーい

 

 

 

 

…てか、なんかさっきから声が…

 

 

 

 

…水かけたら起きますかね?

 

 

 

 

……ん?今なんか不穏なワードが…水を、かける?

 

 

 

 

行きますよ〜…

 

 

 

 

ちょ、待った待った待った!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと待った______ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ばっしゃーん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…す、すいません…まさか起きてるとは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いや、すぐ起きれなかった俺が悪い、大丈夫だ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

止めの言葉は間に合わず、()()に水気を帯びた俺は水の滴る前髪を除けて 漸く声の主と顔を合わせる

 

 

 

「よい… しょっと……えっ_______」

 

 

 

しかしその瞬間、俺はその姿に言葉を失う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「尻尾と…耳?……白猫?」

 

「いや狐じゃい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キレのある突っ込みが炸裂する…

 

 

 

真っ白な髪、ここまでならまだわかる…だが

 

俺は今、自分の目を疑っている

 

それは何故か……そう________

 

 

 

 

 

 

「うわ〜どうしよう…風邪引いちゃったりしないかなぁ…タオルとか持ってくる?…」

 

 

 

 

 

__________なんと、目の前の彼女には 頭上に耳が、腰には尻尾が付いてい

 

今の心情を表すかのように、それらは気持ちしゅんと下がっている様に見える

 

だが、それよりも…

 

 

 

「… 背…でかくない?」

 

 

 

耳や尻尾以前に、特筆すべきは彼女の身長だ

 

今の俺の数倍はある

 

最後に身長を測った時の身長が180いかない程度だった為、彼女は…何mあるのだろう

 

…いや、それどころか 周りの物もデカい

 

どうなっているんだ?

 

 

 

「ん?…いやいや…私が大きい訳じゃなくて…________ 」

 

 

 

彼女が大きい訳じゃないだって?…それって…

 

 

 

 

「_______あなたが小さいだけですよ?

 

 

 

 

「……は?」

 

 

…試しに、手を使って他の物とのサイズを比べてみる

 

 

手を伸ばして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……え、手?…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確かに、前に向けて伸ばした己の右手

 

 

 

だが…それは、俺の知る右手ではなかった

 

 

 

手のひらを何度も開いて閉じるが… 目に映るのは青い肉球と猫のようなくっついた4本指

 

腕や手の甲には、表面を隙間なく覆うように白い毛が

 

きめ細かく、それでいてふんわりとした いかにも触り心地の良さそうな毛並みだ

 

 

 

「……って違う!!そんな事考えてる場合じゃねぇ!なんだよこれ?!」

 

 

肌表面に関しては他も同じで、全身が同じようになっている

 

 

「ていうか、尻尾と耳に関しては貴方にもありますからね?」

 

 

ここで再び爆弾が投下される

 

 

俺はすぐさまその言葉の真偽を確かめるべく 短くなった右手を頭上に、左手を腰に回す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モフっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…冗談…きっついぜ」

 

 

 

「冗談じゃないですよ、そもそも あなたは…恐らくシキガミでしょうが。シキガミには耳なり尻尾なりはあって普通です」

 

そう、当然かのように言う彼女を 俺はジッと見つめ

 

「…てか、そもそも俺はシキガミとやらになったつもりは無い」

 

「…確かに喋るシキガミってのは珍しいですね。でも、その姿や魂の形的にシキガミには間違い無いです」

 

 

魂の形?何を言っているんだ彼女は

 

…いや、俺は一度死んでるんだ…魂どうたらも、案外自分に身近な話なのかもしれない

 

 

「たまにあるんですよ。現世(ウツシヨ)から幽世(カクリヨ)に人やら物が迷い込んだりする事が」

 

物とかは頻繁に迷い込むが、意思を持つ者が迷い込むのは初めて見たと彼女は付け加える

 

「…とにかく、家に上がりませんか?ずぶ濡れですし…風邪引かせたらいよいよ合わす顔がなくなります…」

 

「…ああ、俺も一度落ち着いて情報を整理したい…お邪魔するよ」

 

今上がってる情報や、彼女から出てくる言葉の意味など 理解できてない事をまとめたい

 

というわけで、俺は彼女の後ろを歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……なるほど、何となく現状がわかってきたぞ

 

あれから、暫く石畳の上を歩いた先に見えてきた大きな神社の本殿…の奥にある、社務所へと通された俺

 

居間へと案内され、彼女にタオルで全身を拭かれる際、半ば虚無になりながら質問と整理を繰り返した

 

それでわかったことを軽くまとめると…

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、俺が死んだのは間違いなく、半ば転生のような現象が起きているという事

 

もといた世界を現世(ウツシヨ)と呼び、今いるこの世界を幽世(カクリヨ)と呼ぶ

 

ウツシヨとカクリヨは表裏一体であり、俺が白狐によって連れられたあの暗い空間は、恐らくその2つの世界の間であること

 

また、白狐については詳しい事はわからないが、彼女によれば神では無いかと言う話だ

善行を積んだり気に入られた者の魂は、このようにカクリヨへと運ばれる…的な文献があるらしい

 

…俺にそんな覚えがあるかはさておきだが…

 

因みに、ウツシヨからカクリヨに迷い込む人間も2~300年に一度くらいの頻度でいるとかで、そう言った者達は文字通り(マヨイ)と呼ばれるらしいが、俺の場合は少し違うかもしれないそう

 

今の俺は死んだ後、成仏するはずの魂があの空間へと入り込み、あの球体を通過するまでの間、白狐から多くの神力を浴びてシキガミ化した…と考えられる

 

俺の外見は…どうやら狐のようだ

 

まぁ、俺が浴びたと言われるのは白()の神力だから、当然と言われればそうなのかもしれない

 

まぁ、今わかるのはこのくらいだろうか

 

話を目の前の事に戻そう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…… で、だ」

 

「ん〜?どうかしましたか?」

 

「…何故俺はあんたの脚に乗せられてるんだ」

 

事を遡ると数分前、粗方の水気を拭き取られ 風にでも当たろうと縁側へ歩いて行こうとすると…

 

 

 

(まだ乾き切ってないんですから、ここに居なさい)

 

 

 

…と言われ、全身を覆うサイズのブランケットで包まれたと思うと、そのまま持ち上げられ 膝上に着地したのだった

 

「何でって…可愛いから、ですね」

 

「…は?」

 

「いやだって、小さくて 私と同じ白い狐ですよ?…なんだか、弟っていうか、我が子みたいで…」

 

「…冗談はよしてくれ」

 

可愛い、別に 褒め言葉ではあるので嫌な気分にはならないが、中身は立派な成人男性だ…色々と来る物がある

 

しかも、我が子だって?

 

…生憎、そういう趣味はない

 

「えぇ〜、良いじゃないですかー」

 

そう言って彼女は俺に倒れかかってくる

 

「…もう、好きにしろ」

 

…これ以上反抗したって意味が無さそうだ

逃げようとしたって簡単に逃がしてくれるわけ無いだろう

 

俺は、そのまま彼女に身を任せる事にした

 

「…あ、そう言えばなんですが。名前って聞いて無かったですよね」

 

「…本当にそう言えばだな」

 

一番必要で一番大事な事を忘れていた

 

「俺は…“九重 悠”だ、君は?」

 

「私は白上、“白上(しらかみ) フブキ”、狐獣人こと()()…神様の方じゃないですよ?まぁ種族的なカミで、ここ“白上神社”の神主をやってます」

 

「白上、フブキか…良い名前だな……てか、この神社あんたのだったんだな」

 

今になって、漸く自己紹介を果たした2人

 

それから暫く、何も会話しない時間が続く

 

「…これからどうするかねぇ」

 

情報整理を終え、お互いの名前も知り、漸く別の事を考える余裕が出てきた

 

だが、その別の事も 簡単に答えが出るよう物ではなかった

 

「そうですねぇ……それなら_________ 」

 

……が、その時白上から出てきた言葉に目を見開くことになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私と、(チギリ)を結びませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…契って」

 

「はい、悠さんはシキガミですよね」

 

「ああ、自分ではよく分からんが…」

 

契とは…またよく分からない言葉が出てきた

 

「実は野生のシキガミって、数は多く無いんですが カクリヨの色々な場所に住んでいるんですよね

 

それぞれ変わった()()…謂わば、特殊能力的な物を持っているんですが、それを目当てに一部の人達がそのシキガミと交渉したり戦って勝ったりして契約を結ぶんです」

 

「…で、その契約ってのが契なんだな」

 

「そういうことです」

 

 白上は続ける

 

「そもそもシキガミは術者である第三者が呼び出す物で、術者がいる前提の霊体です。契を結ぶ事で()()()…まぁ身体を維持したりワザを使う為のエネルギーが安定し、常に存在を保てる様になります」

 

「なるほど…だから、野生にいるようなシキガミは術者無しで存在を維持できるくらいに力があって 一部の人達がそれを目当てに契を結ぼうと躍起になるのか」

 

「大正解です…賢いですね〜」

 

「…流れで頭を撫でるな」

 

えぇ〜、良いじゃないですかー

 

…などと頭上で喚く白上を一度無視して、彼女の提案について考える

 

…せっかく貰った第二の生?何だから、消えてしまうだなんて勿体ない…それに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの娘を、幸せにしてやってくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…あの白狐から、最後言われた言葉だ

 

()()()が誰を指すのか、裏付ける証拠や要素などは全く無い

 

だが、俺は何となく、ただ何となく

 

指す相手は彼女…白上フブキなのではと思っている

 

だから、俺は決めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…俺と契を結んで、本当に良いのか」

 

改めて、問い返す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!…ええ、そもそも私の神社で生まれたシキガミですし、ある程度の責任は取るつもりでしたから!

 

それに、こんなに可愛いシキガミならどんと来い…むしろウェルカムです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……後悔しても知らないからな」

 

「それって…!」

 

ああ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…白上フブキ()、今この瞬間より 私、九重 悠は貴方のシキガミとして全身全霊を持ってお仕えする事を誓います故

 

…契を、結ばせて頂きたく存じ上げまず」

 

 

 

 

 

膝上から飛び降り、正面を向いて相対した上で 俺は頭を下げる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…九重 悠、貴方の誓いは、然と受け止めました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…私、白上フブキも、貴方と契を結ぶ事を望みます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、俺は晴れて()()()シキガミとなったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







白上可愛い!白上可愛い! (←すこん部)

どうでしょうか…誤字とか抜けとか くどいとことか無かったかなぁ…

あったらガンガン言ってください、今後の参考にします

あ、あと 本作の主人公、九重くんの見た目は

モンハンアイルーの白い狐verにすこん部要素混ぜた感じ

…です、一応(中身以外)可愛いです。


では、次合うのは感想欄か…それともお別れか。楽しみです()


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