転生した引きこもりのアニポケ冒険譚   作:ミカりん

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誤字報告等ありがとうございます
リハビリ兼ねてるので書き方にまとまりがなくてすみません


ポケモントレーナー、ケント誕生

 ここは1番道路。

 マサラタウンとトキワシティの間に位置する自然豊かな道路。

 ゲームと違い、川もあれば森もある。

 川にはコイキングやギャラドス、草むらにはオニスズメの群れも生息している。

 

 

「改めてヒトカゲははじめまして。俺はケント、よろしくな。」

「カゲッ!」

 

 サトシくんとピカ様の対面に水を差すのも嫌がった俺はマサラタウンから離れたこの1番道路の草むらでヒトカゲと顔合わせをした。

 カラカラもボールを出してヒトカゲと挨拶させている。

 

「ヒトカゲ、強くなりたいか?」

「カゲ?」

 

 ヒトカゲと目線の高さを合わせて俺は静かに問いかけた。

 

「俺はポケモンリーグに出て成績を残したい。強くなって生きている実感を沸かせたい。ヒトカゲ、お前は進化したらこんな姿になるんだ。」

 

 こうして俺はポケモン図鑑を懐から出してリザードンの画像を見せた。

 リザードンの姿を見たヒトカゲは少し嬉しそうに笑った。

 

「世界には強いトレーナーがたくさんいてな、強いトレーナーは強いリザードンを使うヤツがたくさんいる。ヒトカゲ、俺はお前とそういう仲間になりたい。着いてきてくれるか?」

「カゲェ……カゲ!」

 

 ヒトカゲは強く頷いた。

 そしてカラカラにも俺は話しかける。

 

「そしてカラカラ、お前は俺の最初の仲間でトモダチだ。ヒトカゲもカラカラも、俺の大切なトモダチなんだ。だから俺を信じてくれ、そして俺はお前たちを高みへと連れて行く。一緒に力を合わせて強くなるんだ、いいな?」

「カゲ!」

「カラァ!」

 

 2匹共右手を上げて応えてくれた。

 俺もこいつらのために頑張らなきゃな。

 

 

 

 それからしばらくして。

 ポッポやコラッタなどと戦いながらトキワシティを目指して歩いていると、空が暗くなってきた。

 

「雨雲か……急ぐか。」

 

 アニメではサトシくんとピカ様が今頃カスミから自転車を奪ってる頃かな。

 雨に当たるのも嫌なので2匹のトレーニングも切り上げてトキワシティに急いだ。

 トキワシティに着く頃には1番道路の方でデカい雷が落ちたのかすごい轟音が鳴り響いて立ち止まってしまった。

 

「……この距離でこの雷の強さ。これがサトシくんのピカ様か。」

 

 1番道路の方を振り返り、ニヤリと笑った。

 面白くなってきたな。

 

「……とりあえずポケモンセンターだな。」

 

 これ以上雨に濡れるのも嫌なので俺はポケモンセンターに向かった。

 もう少ししたらホウオウがサトシくんとピカ様を見に来る頃か、ホウオウに選ばれるのは俺じゃないしな。

 意味もないしさっさと休むに限る。

 

 

 

 

「おまちどおさまです!ヒトカゲとカラカラは元気になりましたよ!」

「ありがとうございます、ジョーイさん。」

 

 2匹を回復させた俺はポケモンセンターを後にする。

 あまり長居をすればロケット団に出くわしてしまうし、初期の描写的に多少の強さはあるはずだ。

 どうせ旅を続けていればサトシくんに巻き込まれる形で出会うだろうし今会う必要もない。

 いきなりサカキに喧嘩を売りにトキワジムに行くのもおっかないのでトキワの森でヒトカゲを鍛えるに限る。

 

 

 

 

 こうして俺はトキワの森を渡るための準備をしっかり整えてトキワの森へとやって来た。

 ゲームじゃただの簡単な迷路だがここはアニポケ世界で、現実に存在する森である。

 キャタピーやビードルだけじゃない、スピアーなんかも生息する魔境だ。

 

 俺はとりあえずまずは寝床を確保することにした。

 森は深く、薄暗い。

 しかししばらく歩けば少し開けた場所に辿り着いた。

 適度に広く、火をつけても比較的安全。

 そして川が近くにあり、いざという時の消火手段にも困らない。

 

「ここだな……よし、みんな出てこい!」

 

 俺はヒトカゲとカラカラを出せばキャンプの準備に取り掛かった。

 俺とカラカラで薪を集め、ヒトカゲには焚き火の火をつけてもらった。

 そしてよくわからない原理でたくさん物が入る四次元式のバッグからキャンプセットを出してテントを張り焚き火を利用して湯を沸かし始めた。

 

 余談だがこの世界、小さなバッグに明らかに入らない量の物が入ることが当たり前になっていた。

 よくあるサイズのリュックに野宿に必要なキャンプセットを入れてポケモンフーズを入れて人間の食料も入れる。

 更にキズぐすりやどくけし、空のモンスターボールなども入れれば生前の世界ではキャンプセットが精一杯なはずなのにこの世界では全部入ってしまう。

 しかも重さもあまり感じない。

 

 以前オーキド研究所の資料室を漁った際に見た資料ではシンオウ地方がまだヒスイ地方と呼ばれていた時代に基礎が生まれ、今では一般的になったと記載されていた。

 開発者の名前はシュウゾウと書いてあったがこれあの悪名高い銭ゲバ野郎のシュウゾウだよなと思ったものだ。

 

 さて、話がそれた。

 夕食を取った俺はまだトキワシティに近い場所にいたため、トキワシティの方から煙が出ているのが見えた。

 

「来たか、ロケット団。」

 

 時系列がわかりやすくてありがたい。

 ということはシゲルたちも今頃トキワの森か。

 ニノは元気でやっているだろうか。

 こうして夜は更けていったのだった。

 

 

 

 

 

 朝が来た。

 幸いスピアーなどに襲われたりはせず、無事に朝を迎えることが出来たらしい。

 手早く朝食を取り、2匹のコンディションをチェックしてキャンプを撤去した後はボールから出したまま出発をした。

 ボールから出したままなのは育成のためと、連帯感の向上のためだ。

 トキワの森は虫ポケモンも多く、道が歩きにくいためスタミナ向上にもレベリングにも最適解。

 むしろそのために急いだまでもある。

 まぁ、サトシくんの旅に少なくとも最初のうちは関与したくないのはあるが。

 

 そうしてしばらくキャタピーやビードルを始末しながら歩いていると、不意に後ろから声をかけてくる男がいた。

 

「やい!お主マサラタウンから来たでござるな?」

「……そうだ!マサラタウンから俺は旅に出た。あんた、何者だ?」

 

 何者かを問い詰めたが俺はこの男を知っている!

 その見た目、その声、その威勢。

 戦国時代でよく見る武士の兜に剣道着に近いタイプの鎧を着込んだその男。

 

「拙者はサムライ!いざ、尋常に勝負でござる!」

 

 そう言ってサムライはモンスターボールを懐から出した。

 俺は黙って頷けばヒトカゲ……ではなくカラカラを前に出させた。

 ヒトカゲでは相性有利すぎるし、今は炎技ではなく近接戦闘の練習をさせてやりたい。

 それならカラカラに経験を積ませて対タケシ戦を意識させた方が効率がいい。

 それにヒトカゲに優先的にムシの処理をさせたので休憩ついでにバトルを見学させたい。

 

「ゆけ、カイロス!」

 

 

 サムライはやはりアニメで出してきたカイロスだったか。

 思えばカイロスはこんな序盤で出るムシではないな、スピアーより余程ゲームなら強いぞ。

 

 

「先手必勝でござる!カイロス、はさむ攻撃!」

「カラカラ、カイロスの動きを良く見るんだ。横跳びでかわせ!」

 

 カイロスのパワーと勢いに任せたはさむ攻撃は簡単に避けきれた。

 アニメ世界なので『かわせ!』が通用するのは言うまでもないが、サムライのカイロスはパワーに任せた直線的な動きで速さも緩慢。

 やはりレベルは序盤相応の低さだったか。

 

「そのまま泣くんだカラカラ!」

 

 そのまま俺はカラカラになきごえを指示した。

 序盤技だからと甘く見がちななきごえという技、技が揃わないうちは相手の攻撃力を少し下げる効果はけしてムダにはならない。

 ましてや相手はパワー自慢のカイロス、警戒してしすぎることはない。

 

「小癪な……カイロス!とっしんでござる!」

 

 はさむ攻撃では命中に難があると判断したか。

 カイロスにとっしんを指示して直接殴らせに行ったか。

 しかしパワーがなきごえで相殺されたか先程より勢いが落ちていた。

 

「よし!再び横跳び!カイロスの脇腹にホネこんぼうだ!」

 

 ここで俺も攻撃に転じる。

 ホネこんぼうはじめんタイプなのでカイロスにこうかはいまひとつのようだ……が、今のカラカラの技ではこれが1番隙が少ない技だ。

 無進化故の耐久性でカイロスもそこまでダメージにはなっていないがバランスを崩してしまったカイロスはとっしんの勢いのままに前のめりで転んでしまった。

 これが俺の狙いだった。

 

「今だカラカラ、カイロスの背中にずつきだ!」

 

 起き上がる隙を見逃さずカラカラにずつきを指示した。

 ずつきはホネこんぼうと違いタイプ不一致だがカイロスにも通用するノーマルタイプの技なのでホネこんぼうより威力が上がる。

 流石のカイロスも背中に痛恨の一撃を貰い、ダメージの大きさが出たか動きが鈍るも流石カイロスの種族値か、何とか起き上がってきたようだ。

 

「こうなったらカイロス!一撃で決めるでござる!ハサミギロチン!」

 

 いや序盤で出していい技じゃないだろう!

 カラカラに回避に専念するよう指示をして何とかかわしていく。

 

「カラカラ、無理に殴りに行くな。隙を見てホネこんぼうをたたきつけてやれ!」

 

 カラカラは指示通りにかわしてはホネこんぼうを使うを繰り返していった。

 するとカラカラの動きにムダがなくなっていき、2発、3発と当てるようになってきた。

 これは……間違いないな。

 

「上手いぞカラカラ!新しくボーンラッシュを覚えたんだな?そのままボーンラッシュで攻めて行け!」

 

 カラカラの新技、ボーンラッシュの連打がカイロスを徐々に追い詰めていった。

 ボーンラッシュという技、連続技なのでカイロスにダメージなどまったく期待はできない技なのだがこれを10発も20発も貰えばまた話は変わってくる。

 塵も積もれば山となる、カイロスは技をたくさん使ったことで息も上がってきたようだ。

 

「カイロス!」

「今だカラカラ、トドメのホネこんぼう!」

 

 最後のホネこんぼうの一撃がカイロスを吹き飛ばした。

 木に背中を打ち付けたカイロスは完全に戦闘不能になっていた。

 俺たちの、初勝利だな。

 

「まだやるか?」

「くぅ〜、まだ拙者にはこいつがいる、いけトランセル!」

 

 サムライが出したのはトランセルだった。

 しかしトランセルは精々キャタピーより勢いがないたいあたりを使うくらいしか攻撃技がないポケモン。

 ヒトカゲに交代して近接攻撃のサンドバッグになってもらった。

 ひっかくを何度も繰り返すうち、ヒトカゲの右手が金属のように輝くようになった。

 

「よしヒトカゲ、メタルクローだ!」

 

 ヒトカゲも新技メタルクローを開発し、トランセルをKOさせた。

 サムライはまだ2匹しか手持ちがおらず、俺たちの完勝に終わったのだった。

 

「くぅ〜、またマサラタウンのトレーナーに負けたでござる!」

 

 どうやらシゲルとニノは早々と先に進んでいたらしい。

 ニノはともかくシゲルは車だもんな、そりゃあ1日で着くわね。

 そんなこんなでサムライを倒した俺だが、あまりにも地団駄を踏んで悔しがるサムライがあまりにも居た堪れないので一言だけアドバイスをすることにした。

 

「なぁサムライ、1つ俺からお節介だ。マサラタウンのトレーナーだから強いわけじゃない。ポケモンはトレーナーと絆を結び信頼に応える形で力を発揮する。」

「絆……信頼でござるか。」

 

 サムライは聞く耳を持ってくれたらしい。

 そのまま続きを語る。

 

「まだもう1人後から来るマサラタウンのトレーナー……そいつはピカチュウを連れたトレーナーだ。で、そいつは俺よりそれを実践し、尚且つ自分はそれが当たり前だから自覚もしてない。だが……そいつは『強い』ぜ?ピカチュウや他のポケモンを信じ切っている、トモダチだと言ってな。」

 

 サトシについて俺は軽く説明をする。

 最後にサムライに向けてエールを送った。

 

「いいか、あんたのカイロスは本来もっと強い。で、トランセルも進化してバタフリーになればもっと強くなる。サムライ、あんたはもっと強くなる。俺が初めて苦戦したのはあんたのカイロスだ。カイロスたちを信じて、もっと強くなったら……あんたとまた、戦いたい。」

 

 そこまで話せば返事を聞かず立ち去った。

 というよりこれ以上長居してスピアーを刺激したくはない、アニメだとこの辺りでスピアーに襲われるからな。

 

 

 

 こうしてまた開けた場所に出た俺は早いが野営の準備をした。

 焦って抜けるよりはもう少しヒトカゲとカラカラを育成したいし、流石にもう一匹ゲットしたい。

 開けた場所ならヒトカゲの炎技もあるし、訓練もしやすい。

 まだ時間は昼前だがキャンプの段取りをした俺は、訓練のためにまた目印をつけながら森の奥深くに歩いていったのだった。

 




キャラ紹介1、ケント 
アニポケ世界に転生したマサラタウンのトレーナー。
少しお節介が過ぎることもあるが基本的に楽天的に物事を考える。
相棒ポケモンはカラカラ、たまたまこの世界での両親と墓参りのために向かったシオンタウンで仲良くなり父親が代わりにゲットしてオーキド研究所でキープしてもらっていた。
後に前世の知識で魔改造される予定。
現在の目標は最強のリザードン使い、なのでサトシくんにも密かにライバル意識がある。

見た目と名前の由来は別の任天堂作品に出てきたあの人。
性格や口調は同じ声優がやってる同シリーズの別キャラが近いが賭け事は露骨にはやらない(一か八かの作戦はちょくちょく立てる)。
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