同人ゲーに転生したけど、肝心の主人公が死んだ 作:一般ユーザー
5月17日 新規エピソード追加
追加箇所◇◇から◇◇の間の文字+◇◇◇から◇◇◇の間の文字
第1話 転生してすぐ行動出来る主人公に俺は、なれない
◇◇
大人になるにつれて昔の記憶は、薄れていく
もし、小学1年生の時の頃の覚えているかと聞いて、あんまり覚えてない人もいるだろう。
ただ、俺にとって小学1年の記憶は、ある意味人生の大きな転換期だった。
きっと人にとっては、大げさかもしれないが俺という人物が形成された最も大事な時期だったの事実だ。
今でも、あの時の事を思い出すことが出来る。
なんせ、俺が転生した事を自覚した年なのだから。
◇◇
「気が付いたら、小学1年生だった件。」
当時の事を振り返った時、小学生だった私の口から真っ先に出る言葉は、それだった。
創作物のように、赤ちゃんの時から意識があったわけでもなく、急に前世の記憶が憑依する事もない。
思い出すのは、小学一年生の時に、高熱がでて意識が朦朧とした時に、見た走馬灯のような記憶。
自分が社会人だった事や、25歳でその時の仕事に少し慣れてきて後輩もできた。
学生の時からの友人と暇があったら飲みに行ったり、親を旅行に連れて行ったりとそれなりに充実していた。
前世で恋人は、いなかったが別にそれに不満があるわけでもない。
人生の劇的な変化や出会いはないが、自分の人生が十分幸せであると思っていた。
走馬灯の中で特に事故にあったわけでもなく、気が付いたらこの体に生まれ変わっていた。
最初は、うまく現実と前世の記憶が結びつかなく夢だと思っていた。
只、熱で頭が回らずフラッシュバックするかのように前世の記憶が湧き出てくる。
時間がたてば前世の記憶と今世の記憶は、ゆっくりと体に溶け合う感じで熱の気怠さと合わさってあまりいい気分にならなかった。
きっとよく読んでいた、転生する物語の主人公だったら直ぐに状況整理出来たかもしれないが自分には、無理だ。
学校は、熱が引くまで3日間と土日の2日間の計5日間休みがあったのだけが幸いだった。
「おかげで、だいぶ記憶の整理がついたな」
前世の記憶と今世の記憶、5日間のおかげでだいぶ整理できたけど不安は募るばかりで気分が暗くなる。
「ただこれ以上は、家族に心配をかけてしまう」
母も父も、仕事や家事の合間に交代しながら面倒を見てくれていた。
母なんて、いつものんびりしているのに熱が出た時にすごく慌てる姿や、いつも仕事で忙しい父さんも会社を休んで急いで病院に連れて行ってくれたのを、熱でおぼろげながらも覚えている。
記憶がゆっくりと体に馴染む感じと熱で気分が悪かったが大切にされているのが分かった。
前世の記憶があろうと関係ない、この人達は、大切な家族だ。
前世では、親孝行出来なかった分今の家族を大切にしたい。
「・・・・そうか、もう会えないのか」
前世の自分に良くしてくれた職場の人も、学生時代からの友人も、自分を育てくれた家族にも会うことがない、もう二度と……
「もっと、こんな事ならもっと」
それ以上、あの時言葉が出ることがなかったのをきっと生涯忘れないだろう。
その日、家族が帰ってくるまで俺は、溢れ出す涙を止める事が出来なかった。
◇◇◇
あれから、家族に心配されながらも体調が回復して学校も登校できるようになった。
親には、だいぶ心配されたがいつまでも家にいるわけにはいかない。
結局、5日間の間に熱が引いたのだが、熱が出た理由が分からないのだから親が心配するのも分かる。風の症状もなく病院で検査しても熱が高いがそれ以外の異常が分からなかったからだ。
ただ、現状体に異常がないのだから休むわけにもいかない。
「行ってきます」
最後まで、母親に心配されながら学校に向かう ランドセルをからって
「マジで、この年でランドセルを背負うとかかヤバいな いや、この体の年齢的には、問題ないんだけど」
前世の記憶がある分、違和感もあるが
今世の記憶もあるからか、そこまで嫌な気分にもならない。
「・・・辛かったが、あの5日間の休みがあって よかった」
前世の記憶だけだったら、まず学校までたどり着けなかっただろう。
例え、たどり着けても自分のクラスまで行っても席が分からなくて詰む可能性もあったのと思うと、物語の転生系のような主人公達みたいな現状を把握してスマートな行動なんて自分には無理だ。
「・・・みた感じ、記憶との相違もないから問題もないからよかったけど」
学校についたので遠目から観察するが、見た感じ特に自分が知っている学校と違いがないのが分かる。
「あれ・・・」
なんか、おかしいような気がする
「よぉ 元気になったのか○○」
後ろを、振り返るとクラスメイトの友達がいた
どうやら休みだったので、心配して声をかけてくれたみたいだ。
「うん 問題ないよ、熱も引いたし」
「なら、いいけどみんな心配していたぜ」
そうか、心配してくれたのか・・・
クラスメイトの皆にも早く会いたいな
「そっか とりあえず僕は、元気だから、大丈夫だよ」
「そうか それなら早く行こうぜ ちなみに・・・」
クラスメイトの言葉に相槌をうちながら周り様子を見る
登校している人達や、学校の入り口に見える先生の姿
登校していた時に、みえたいつもの通学路どれも記憶通りでつい目の前の話に夢中なクラスメイトに聞こえないほど小さい言葉でつぶやく
「あぁ・・・■■■、■■■■■」
「それで・それで 今日の給食は・・・」
どうやら、話に夢中で聞こえてなかったらしい。
この後、学校についたらクラスメイトや先生に心配されたが問題なく一日が終わった。
クラスメイトの皆は、記憶通りいい子達でなんだか記憶で知っているはずなのに新鮮な気持ちになった。
前世の記憶があるから、授業なんてつまらないかと思ったらそんな事なく
多分だけど、授業内容が分かるから気楽なのと今の体の精神年齢に引っ張られているからなのか、退屈にならなかった。
また、給食をたべるのも、前世の記憶があるからか新鮮で
給食後の昼休みは、皆で遊んだ。
午後の授業も終わり気付けばあっという間に放課後になった。
帰りのホームルームも終わり、皆と話しながら下校する。
「また、明日」
家の帰り道が違うから、クラスメイトと別れて家まで帰る。
少し、寄り道しながら、帰る下校も楽しかった。
帰ったら、親に心配されたり学校の事を聞かれたりと、本当に体調も良くなり今日の一日は、久しぶりに賑やかな一日だった。
きっと、この後の人生の事は、俺には分からない。
でも それは、前世と同じで転生しようが変わらない。
今まで通りに、自分にできる事を一生懸命するだけだ。
今日も一日が終わる。
明日からも、学校があるのだがすごく楽しみだった。
だから、あの時 クラスメイトの友人に呟いた言葉なんて忘れていた。
◇◇◇
その場のノリで書いてます。