同人ゲーに転生したけど、肝心の主人公が死んだ   作:一般ユーザー

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もし  もしも、あの時をやり直せるのなら俺は・・・・・




第2章 終わりの始まり
第1話 主人公が死んだ日


 

ハーレム♡スクールライフ

 

プレイヤーは、主人公(神条 トウヤ)を操作してクリーピング高校で3年間を過ごす。

ジャンルは、シミュレーションゲームでタイトル通りの学園物である。

プレイヤーは、学園に登場する4人のヒロイン(一人身内)の好感度を上げて個別ENDに行くもよし、ハーレムエンド(この世界では、重婚OK)を目指すもよしのゲームだ。

 

・・・また この作品には、NTR要素もあるがそれ自体の回避も出来る使用にもなっておりゲームでは、一度シナリオをクリアすると全CGの開放も可能である。

 

販売元は、大手の商業作品でなく個人の同人サークルから販売されている数々ある作品の一つでしかない。・・・いまだに、個人サークル名が思い出せないが

 

 

そして、俺が転生した世界でもある。

前世での、名前が転堂 蓮で今の名前が天堂 レンである。

学生時代に確かに、お世話になったがまさか同人世界に転生する事になるなんて思わなかった。

 

俺がこの世界で生きる上での目標がある。

この世界の主人公・・・いや、親友のトウヤに幸せに生きてほしい。

その為、彼や他のヒロイン・・・この世界にきて出来た大切な繋がりである彼女達に危害がおきても守れるように日々、肉体を鍛えてきた。

 

期限は、原作の舞台であるクリーピング高校に入学するまで。

それまでに体を鍛え、必要な知識を蓄え何がおきても対応できるように心掛けるつもりだった。

 

 

 

 

 

(そう、意気込んでいたが普通に平和だな・・・)

 

現在、原作と同じ舞台であるクリーピング高校に入学してそれなりに時間が経った。

その間、不思議と特定の警戒するイベントも起きてなく平和だった。

 

(さすがに、イベントの細かな日も忘れているし、全部のイベントを覚えているわけじゃなかったから最大限警戒していたのに入学してから一か月以上過ぎたが特に何もないな)

 

・・・もしかしたら、この世界で早期に原作ヒロイン・・・いや、彼女達の好感度をトウヤが上げたから特定のイベントをスキップした状態になったのか

 

(分らんな しかし、そうなるともう変に体も必要以上に鍛えなくていいな)

 

この世界に転生してから筋トレを今まで続けていたが、自分が思っていた以上に体が成長した。

 

(高校に入学した時には、身長が190cmまで伸びたし)

 

自身が想定したより筋肉もついたし、身長も伸びたが今の所特にこの肉体が活躍した事が高校に入学してからあまりない。

 

(一応、あいつらと一緒にいる時に変なヤツラから声をかけられる事もないが・・・)

 

今の所、変なちょっかいを入れてくる奴もいないが原作の描写的にクラスメイトでも油断できない。

 

(はぁー 原作で襲っていたヤツ特に名前が設定されていたわけじゃないからな)

 

原作でヒロインに無理やり迫る相手の名前は、特に設定されてなくてあくまでも男子生徒や不審者等の名前で登場していたが名前に対する言及がなかったと思う。

 

(特にイラストも、特徴があるわけでもなかったしあんまり覚えてもないんだよな)

 

他の有名なゲームなら覚えているかもしれんがさすがに同人ゲームの過去に一度やってからしばらく経ったゲームの全てを覚えている事なんて不可能だ

 

(・・・そう思えば転生してもう18歳になったのに、よくまだ覚えているよな・・・原作内容)

 

変にこの世界の常識に慣れてしまったが・・・この世界の高校生は、18歳になってからの入学だが、普通だったらそれまでに原作のゲームの内容なんて全部忘れていてもおかしくないし・・・

 

(いかん、いかん 今日は、トウヤと花園との買い物だし余計な事を考えるのは、やめよう)

 

今日は、土曜日で高校も休みなので久々トウヤと花園と買い物に行く約束をしている。

なぜ、花園がせっかくの二人のデートチャンスに俺を呼んだか知らんが

 

(おそらく、二人で一緒にいるのが恥ずかしいからって所だろうけど・・・もう花園から告白した方がいいと思うんだが、多分トウヤ気づいてないと思うし花園の気持ち)

 

二人を見たら時折じれったい気持ちに襲われるが、さすがに変に口出しするのも違うと思うし・・・

 

(仕方ない・・・今日は、花園のフォローを全力でするか)

 

とりあえず、目的地まで今後の事も考えながら向かうのだった。

 

 

 

 

 

ここは、大型のショピングモールでゲームセンターやフードコートに大きなスーパーや有名ブランドのお店等が入っておりここの近くで一番大きいモールである。

 

(まぁ、確か原作でも土日のみ行動できる範囲の一つだったな)

 

もちろん、休みの日によく来るからお店の中もだいたい把握しているしいつもの待ち合わせ場所であるモールの広場に一番のりでついたのでスマホをいじりながら二人を待つ。

 

しばらくして、二人同時に来たので挨拶をする。

 

「よぉ 二人とも同時に来るなんてやっぱり仲良しだな!」

 

「おはよう レン君 アカネとは、さっき入口であったの」

 

「・・・もう、天堂君からかっているでしょ」

 

トウヤの方は、返事をしっかりしてくれて花園は、さっきの俺の言葉で顔を赤くしている。

 

「それより、レン君相変わらず待ち合わせ場所に着くのが早いよね」

 

「たまたまだよ それに、こうやって三人で遊ぶのも久しぶりだし」

 

「そうだね、いつもならアリスちゃんやセイカちゃんに青崎先輩と遊ぶ事が多かったもんね」

 

そう、原作ヒロイン・・・全員でなにかと集まって遊ぶ事が多くこの前も皆で集まって遊んだばかりだ。

 

「とりあえず、まず映画館に先に行くのだっけ?」

 

「そうそう、クラスメイトの間で話題になっていたし行こうよ」

 

花園が返事してくれたが、今回見に行く映画がアニメだがえらく好評でクラスでも話題になっている作品だ

 

(たしか、よくある死後に転生して別の世界に行く話っけ、作品内容)

 

映画の内容に、転生して違う世界にいる俺からすると他人事のように思えないが前世でもよくある作品内容なので気にしないようにしている。

 

(とりあえず、チケットとポップコーンに飲み物でも買うか)

 

二人と話をしながら映画館に向かう。

しかし、映画なんて久々に見るから楽しみだ・・・

 

 

 

 

 

「ねえ ねえ レン君、映画すごく面白かったね」

 

「あぁ そうだな、映像作品としての完成度がえらい高かったな」

 

「私も、映画を見て感動したー・・・クラスメイトが話題に上げるのも分かっちゃうかも」

 

トウヤに返事しながら花園の意見に賛同しつつお互いに買った食べ物をフードコートの席に運んで映画の感想を言い合う。

 

「でも、もしあの主人公のような立場になったら別の世界で大切な物が出来たら元の世界に帰るのをあきらめちゃうのかな」

 

トウヤの何気ない一言に箸を止めてしまった。

 

(元の世界か・・・)

 

俺がどうして転生したか分らんが・・・もし、俺が元の世界に戻る事が出来るなら

 

(俺は、こいつらに別れを告げる事が出来るのか、それとももう元の世界に帰らないのか・・・)

 

そんな事を頭でぐるぐると考えていると

 

「 ‥君 レン君 大丈夫?」

 

「・・あぁ トウヤかどうかしたのか」 

 

トウヤの呼びかけに返事をすると

 

「・・・大丈夫ならいいけど・・・今のレン君、顔色が凄く悪そうだから」

 

トウヤがこちらを心配そうに見つめてくる、よく見れば花園からも心配そうに見られている。

 

「・・・すまん すまん、少し考え事していただけだよ それよりこの後、買い物に行くならどこから行く」

 

(いかんな、変に気を遣わせてしまった。 今は、前世の事を考えている場合じゃないな)

 

 

その後の会話で特に二人からそれ以上の言及は、特になかった。

 

 

 

 

 

現在、花園が服屋の中で買い物をしているので俺とトウヤは、外で花園が買い物を終わるのを待っている。

二人で、少し世間話をしているとトウヤから

 

「・・・ねえ レン君、少しだけ聞いてもいい」

 

「・・・別にいいけど、どうしたんだよ トウヤ」

 

トウヤの表情がいつになく真剣だったからつい返事をするのに間をおいてしまった。

 

「レン君って・・・何か悩みでもあるの」

 

トウヤが少しの間を置いてから悩みがないかを聞いてきた

 

(・・・さっきの、フードコートでの事か)

 

トウヤ達が特に言及してこなかったから気にしてなかったけどだいぶ心配させてしまったのか

 

(誤魔化す事も出来るが・・・多分、無理だな)

 

きっと誤魔化しても、トウヤならそれ以上、話しを振らないと思うけどこの先ずっとお互いモヤモヤした感情を持つことになる。

 

「そうだな、確かに悩みがあるが今は、言えない」

 

「・・・僕が頼りないから?」

 

トウヤが少しだけ悲しそうな顔をしたから

 

「違う、そうじゃない 俺が・・・まだ言う勇気を持てないだけだからだ」

 

トウヤに前世の事の話をして信じてもらえるか分らんしどこまで話しても分らん・・・いや多分、怖いんだ もしかしたら、今の関係が壊れるかもしれない、この世界にどんな影響がでるのか、本当に信じてもらえるのか

 

(そうやって、いろんな理由をつけて怖がっているだけだ、決してトウヤのせいじゃない)

 

トウヤに思いが通じたか分らんが

 

「そっか・・・でも、今のレン君の表情を見て納得したよ・・・最近のレン君特に悩んでいるように見えたから」

 

(・・・えっ、もしかして俺って結構顔に出やすいのか?)

 

どうやら、トウヤにはだいぶ前から気づかれていたみたいだ。

 

「すまん トウヤ言えなくて」

 

「いいよ・・・そのかわりに」

 

トウヤがこちらの顔を見て、笑顔で・・・

 

「いつか、教えてね レン君の悩んでいる事」

 

「・・・ああ 約束する」

 

この後、花園が戻ってきて三人でモールの中を一緒に見回ったりしたがこの時にした約束を俺は、忘れないだろう・・・・・

 

 

 

 

 

時間も夕方になり、そろそろ周りも暗くなるだろう。

 

今俺は、花園と一緒にトウヤがお手洗いから戻ってくるのを待っている。

 

「そうだ、花園・・・そろそろトウヤに告白したらどうだ」

 

「そうね・・・・・えっ!」

 

俺の言葉に返事をしたが意味を理解するのにだいぶ時間がかかったみたいだ。

 

「その・・・えっとまだ勇気が出なくて・・・」

 

「花園の気持ちも分かるが、多分トウヤには、直接言わないと伝わらないと思うぞ その気持ち」

 

花園の気持ちを考慮した上で口出しをしてしまったが

 

「それに トウヤならきっと花園気持ちに向き合うと思うし、俺も出来る事ならなんだってフォローをするぞ」

 

「・・・ふふ 相変わらずだね、天堂君は・・・」

 

俺の言葉の何が面白かったか分からなかったが花園が笑った後に

 

「決めた! この後、トウヤに告白する  だから、もしトウヤに振られたらその時は・・・・・覚悟してよね 天堂君、いっぱい私に付き合ってもらうから」

 

「・・・ああ まかせろ、どこまでも付き合ってやるよ」

 

その時の花園の笑顔は、俺も見惚れるほど綺麗な笑顔だった。

 

 

 

 

 

この後 俺は、二人と帰る道の途中で分かれて帰った。

 

(・・・花園頑張れよ)

 

二人と別れた後、この後の二人のこの先が上手く行くように心の中で祈った。

 

(しかし、九藤さんや先輩を応援しているなんて言ったのに二人を裏切ってしまったな)

 

アリスちゃんは、兄妹愛みたいな感じで原作のような異性に対する感情ではないみたいだが他の二人に関しては、しっかりとトウヤに惚れている。

 

(・・・いや、トウヤがこの先どういう選択をするか分からないが二人には、誠心誠意を持って謝ろう)

 

原作と違い、トウヤの性格的にハーレムとか無理だろうし花園の事を好意的に見ていると思うが、トウヤがどういう決断をするか分らんが花園が勇気を持って行動しているから俺が邪魔をするわけにいかん。

 

(九藤さんや先輩、二人の思いを無下にした以上責任は、取ろう)

 

そう決断して、自分の家に帰った・・・

 

 

 

 

 

もしも この時変に、俺が花園の思いを急かさずいつものように一緒に帰っていればあんな事件が起きる事なんてなかっただろう・・・・・俺がもしその場に入れば・・・

 

 

 

 

 

家に帰って、着替えてからテレビを見ているとスマホに着信が入る。

 

(あれ・・・こんな時間に誰だろう)

 

スマホの画面を見ると、花園からだった。

 

(もしかして、告白が成功したのか・・・いや分らんなとりあえず本人から聞かないと)

 

そのままスマホの電話に出ると

 

「もしもし、花園かどうした?」

 

もしもし、天堂君!!・・・私、わたし

 

電話口での声から花園がえらく混乱している様子を感じた。

 

「花園なにかあったのか」

 

花園のいつもと違うただならぬ様子に電話口で花園の言葉を待っていると

 

「トウヤが!・・・トウヤが・・・車に轢かれて・・・今救急車で運ばれているの・・・わたし何も出来なくて・・・わたし・・・」

 

「トウヤが・・・轢かれた・・・!」

 

花園の震えた声から聞かされた言葉の内容に頭が真っ白になる。

 

(どういうことだ・・・どうしてトウヤが車に・・・いや、今は!)

 

混乱する頭で花園に救急車でどこの病院に搬送されているのかを聞く為に花園を電話口で落ち着かせながら確認して向かう。

 

その間に、トウヤの家族に連絡をしてタクシーで先に花園から聞かされた病院に向かう

 

(頼む 頼む! トウヤ無事でいてくれ頼む!)

 

いるか分からない神様に祈りながらただ、トウヤの無事を祈る。

 

 

 

タクシーで病院について花園がいる所に向かうとそこには、泣き崩れている花園と病院の医師がいた。

 

病院の医師は・・・

 

「懸命の救命処置を尽くしましたが、残念ながら神条様がお亡くなりになりました。」

 

その言葉に 俺は、ただ茫然と立ち尽くす事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

この日、この世界から主人公がいなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

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