同人ゲーに転生したけど、肝心の主人公が死んだ   作:一般ユーザー

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  「・・・・・・・・・」



※残酷描写・曇らせ注意





第2話 主人公がいない世界

 

「あれ・・・ここは」

 

目が覚めたら、周りが何もない真っ白な空間で目が覚める。

 

「ここは、どこだよ・・・」

 

辺りを見回して自分以外に一人遠くに誰か倒れている。

 

「あれは・・・嘘だろ・・・・・」

 

そこに倒れているのは、死んだはずのトウヤだった・・・

 

(どういう事だ、どうしてトウヤがこんな所にいるんだよ)

 

頭がこの非現実的な状況に混乱して何故か吐き気もするがそれでも体は、トウヤのいる所に向かわないといけない気がして体を動かす。

 

(何が起こっているか分からないがそれでも、トウヤの所に行かなければ)

 

震える体を無視して、前に進む・・・進めば進むほど吐き気がひどくなるし眩暈や頭痛、気をしっかり持たないと意識を失いそうになりながらも一歩前に進む。

 

(後少し、後少しでトウヤの所にたどり着く)

 

ほぼ、目の前まで・・・今にも倒れそうになりながらも後少しで手が届く距離までに進んだ体が急に動かなくなる

 

■■■■が俺の体に・・・

 

「やばい、意識が・・・それに、さっきと比べるまでもないほど体の震えが止まらない・・・でも・・・後少しで・・・」

 

手が届くほど目の間にいるんだと、とびそうになる意識を奮い立たせて一歩前に進む

手がトウヤの体に後ちょっとで届く前に

 

■■■■が今まで以上に俺の体を包み込んで

 

(・・・クソ・・・後少しだったのに・・・・・トウヤ・・・)

 

俺の意識がここで完全に黒く染まった・・・

 

 

 

■■「いや・・・まさか、本当に君には驚かされるよ、もう少し気づくのが遅かったら危ない所だったよ、おかげで大量の■■■■を使ったし」

意識を失う直前に■■の笑い声が聞こえて・・・

 

■■「それじゃ 君の事だ・・・また会おうね♪」

 

 

 

 

気が付けば、いつのまにか目が覚めていた。

 

(なんだ、夢か・・・)

 

夢を見ていた気がするがどんな夢なのか忘れてしまった。

 

「とりあえず、学校に行く前にトイレに行くか」

 

そのまま何の疑問も思わずトイレに向かいそのままトイレで吐いた。

 

何故自分が吐いているのか、どうしてこんなにも起きてから悔しい気持ちを抱いていたのか、どんな内容の夢を見ていたのか・・・俺の気持ちが落ち着くことはなかった。

 

 

その後、いつものように着替えてから学校に向かう。

 

親友がいなくなった学校に一人で・・・

 

 

 

 

 

教室についたが、クラスメイトの空気がとてつもなく暗い。

 

(そうだよな、なんせクラスメイトが一人亡くなったからな)

 

トウヤが亡くなってからしばらく経ったが、その間にいろんな事が変わってしまった。

 

まず、トウヤを轢いた相手だが・・・飲酒運転だったらしい。

当時帰っている花園とトウヤが歩道を歩いている時に信号を無視して車が突っ込んできたらしい

トウヤが咄嗟に花園を庇ったから花園に怪我はなかったが、庇ったトウヤは、そのまま車の衝突に巻き込まれてしまったみたいだ。

 

当時直ぐにニュースにもなったがその後・・・

 

(飲酒運転の相手は、自殺した・・・)

 

ニュースでその事を知った時に俺は・・・・・

 

(いかんな、俺がしっかりしないでどうする)

 

教室は、突然のクラスメイトの悲報に動揺している生徒ショックを受けている生徒、中学からトウヤの事を知っている生徒には、スクールカウセリングを受けている生徒もいる。

 

「おはようございます・・・天堂さん」

 

挨拶をされたので振り返ると、九藤さんがそこに立っていた。

 

「・・・おはよう 九藤さん・・・」

 

挨拶を返しながら、九藤さんの様子を見ると一見普通に見えるがよく見ると化粧で誤魔化しているのが分かったが・・・・・俺には、なにも出来なかった。

 

「その・・・アカネさんは・・・今日も学校には」

 

「・・・さっき、家に行ったが特に反応がなかった・・・」

 

事故の後、しばらくして花園が学校に来なくなった。

何度か、花園の家に行ったがたまに花園の親が出てくれて話をしたが部屋に引き籠って中々外に出ないみたいだ。

 

(俺は、その話を聞く事しか出来なかった)

 

花園も、事故の被害者だ・・・なんせ目の前で好きな人が轢かれたのだから

 

(俺は、花園にかける言葉すらも見つけられない)

 

転生して、この中にいる誰よりも人生経験しているつもりだったが大切な親友も今も苦しんでいる友人に何もする事ができない・・・・・俺は、無力だ

 

 

 

この後、しばらくしてホームルームが始まった。

 

今日も、一日が過ぎていく・・・この世界は、主人公がいなくても時が進んでいく。

 

 

 

 

 

 

放課後・・・

 

今日も学校での一日が終わった・・・先生の話や見ている景色がどこか灰色に見えるほど変わってしまった日常になってしまったがそれでも俺は、生きている。

 

「・・・後輩君・・・後輩君」

 

「・・・あっ すみません先輩」

 

どうやら、青崎先輩から声をかけられていたのに気づけなかったみたいだ。

 

「・・・いや、声が聞こえているなら良かった」

 

先輩が少しホッとした顔をしている。

 

「それで、先輩どうしたんですか?」

 

そう、先輩に聞くと少しだけ間をおいてから

 

「その・・・よかったら一緒に帰らないか・・・後輩君は、今日もアリスちゃんの家に行くのだろう」

 

先輩は、高校に入ってから原作と違い生徒会に所属していないから放課後それなりに時間がありいつもだったら皆で遊びにいったりした。

 

いつもなら、原作と違う方向に進んでいる事に喜びながらみんなと遊ぶ時間が何より楽しかったのだが・・・今は、あの日からみんなで集まる事がなくなってしまった。

 

「・・・分かりました・・・先輩が来ればアリスちゃんも元気になるかもしれません」

 

「・・・そうだな、それじゃ一緒に行こうか後輩君」

 

アリスちゃんの家まで、先輩と一緒に家に向かう・・・俺がなにも出来なかった、トウヤの家族がいる家に・・・

 

 

 

アリスちゃんの家に向かう途中先輩が話を振ってくれる。

簡単な世間話だが先輩の顔を見ていると・・・

 

(心配されている・・・だいぶ、俺も・・・顔に出ているみたいだな)

 

灰色の光景の中、家族や彼女達のみ色がはっきりと見えるがそんな中の一人である先輩からの表情は、ひどくこちらを心配しているのが見て取れる。

 

(それでも、俺から先輩にかける言葉がない・・・)

 

簡単な世間話なら出来るが、あの日なにも出来なかったどころか先輩がトウヤの事を好きなのにその思いを裏切って花園を応援していた俺に先輩と話す資格がないように思えて心が酷く痛む。

 

そんな、お互いの微妙な距離感を保ったまま気が付けばトウヤの家に着く。

 

そのまま、インターホンを押した後しばらく待つとトウヤの母のエリさんが出る。

 

「あら・・・レン君にミサキちゃんね 今日もアリスに会いに来てくれたのね」

 

エリさんが、俺と先輩を家に歓迎してくれる。

エリさんは、息子の事件から家での在宅ワークが増えたみたいだ・・・アリスちゃんが心配で家で仕事をしているのだろう。

 

(それに、さっき挨拶した時のエリさんの表情・・・化粧でも隠していたが目元にクマが出来ていた。)

 

たぶん目の前で気丈に振舞っているだけで、夜も寝れていないのだろう。

 

唯一、色が見える人達が皆俺の前で苦しんでいるのに俺は・・・・・

 

 

 

 

その後、アリスちゃんの部屋まで先輩と一緒に行く

 

そのままドアをノックするとアリスちゃんが出てきた。

 

「あー 先輩、きてくれたんですね」

 

アリスちゃんが、先輩に気づいて声をかけた

 

「・・・ああ、今日も来たよ アリスちゃん」

 

一見・・・アリスちゃんは、普通に見えるし学校にもいつも通り通っているので傍から見たら普通に見えるのだろう・・・ただ・・・

 

「それと・・・おかえりなさい パパ♪

 

「・・・ああ ただいま アリス」

 

・・・俺をパパとよぶアリスちゃんの目が酷く濁っていた。

 

 

 

あの事件から、しばらくたってアリスちゃんが急に脈絡もなく俺の事をパパと呼ぶようになった。

 

当然俺は、否定してアリスちゃんと呼ぼうとしたら・・・

 

「・・・どうして、パパは、アリスの事を他人行儀で呼ぶの・・・いつもみたいにアリスって呼んでよ」

 

そう、こちらの目に光がなく・・・本当に俺の事をパパと呼んでいると分かってからアリスちゃんの前でアリスちゃんのパパを演じる機会が増えた。

 

それから、ほぼ毎日花園の家とアリスちゃんの家を往復する事が日課になり今日は、夜遅くまでアリスちゃんの面倒を見るつもりだった。

 

「もう、ほんといつもパパは、仕事で帰ってこないからアリス心配だよ・・・」

 

「・・・ごめんな でも今日は、アリスと夜まで一緒にいるから」

 

「本当! やったー!」

 

アリスちゃんは、純粋に喜んでいる。 明らかに異常な光景でもアリスちゃんの中では、いつもの光景なのだろう。

 

「後輩君・・・」

 

先輩が凄く痛ましげな表情でこちらを見るのでジェスチャーで大丈夫である事を伝える。

 

「そうだ パパ、良かったら先輩と一緒にゲームするからパパも遊ぼう」

 

「ああ・・・分かった 皆で遊ぼう」

 

今日は、夜まで先輩とアリスちゃんでゲームをした・・・昔と違い、どこまでも歪な関係のまま・・・

 

 

 

 

 

「寝ちゃいましたね・・・アリスちゃん」

 

「そうだな、・・・後輩君もお疲れ様」

 

ゲームを遅くまで三人で遊んでいたが、途中でアリスちゃんが眠たそうにしていたのでベットに先程寝かしつけたのだが

 

(・・・ずっと俺の服を握っている)

 

先程も、眠たそうにしながらもずっと俺の服を握っていておりそのままアリスちゃんをベットで寝かしつている間も服を握ったままだった。

 

(・・・ゴメン、アリスちゃん)

 

本当ならこのまま、一緒にいてやりたいが明日も学校があるし家族も心配させてしまう。

 

内心でアリスちゃんに謝罪しながら断腸の思いで自分の服からアリスちゃんの手を離すのだった。

 

 

 

あの後、すごく申し訳なさそうにしているエリさんに別れを言ってから先輩と二人で帰る

エリさんは、送っていくと言ってくれたが今のアリスちゃんを一人にさせる方が危険なのでエリさんにはアリスちゃんの事をお願いした。

 

「・・・本当にゴメンね・・・トウヤ君」

 

エリさんに謝罪されながらも玄関前まで見送りしてくれたので、また来ますと伝えて先輩を家に送る。

 

帰りの途中は、行く時と比べてお互い無言だった。

 

そのまま気づけば、先輩の家の前まで着いて・・・

 

「それじゃ・・・後輩君またね・・・何かあったら連絡してね」

 

「・・・はい、先輩も・・・」

 

先輩も・・・俺もぎこちない笑顔で先輩家の前で別れる。

 

 

そのまま一人で灰色の帰り道を帰るのだった。

 

 

 

自分の家に着いてからは、花園にアリスちゃんの家に着く前に簡単なメッセージを送っていたが再度、違う内容を送り家族の前では、心配をかけないように笑顔を作る。

 

そうして、晩飯を食べてから風呂に入りいつものように自分のベットに入り眠る。

 

 

 

こうして今日も俺の一日が終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうして、トウヤじゃなく・・・俺が生きているんだよ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






本作の裏設定

第1章、第19話の最後に各主人公とヒロインとの好感度がどれぐらいかの数値が出ているがこの世界で好感度が高い人物が亡くなった場合に好感度の数値分ストレスが上昇する。


ストレスによる影響は、その人の精神力によっても結果が変わるが好感度が高ければ高いほどストレス値の上り幅が上がる仕組みになっています。
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