同人ゲーに転生したけど、肝心の主人公が死んだ   作:一般ユーザー

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私にとってあの瞬間は、人生で一番の最悪だった。


※残酷描写・曇らせ注意





第3話 枯れた花

花園視点

 

あの日の光景を忘れられない。

 

「トウヤ・・・あのねぇ・・・私、トウヤの事が好きなの」

 

「えっ・・・」

 

 

 

ショピングモールの帰り道

天堂君に背中を押されて、勇気を貰えた私は、トウヤに話があるという名目でお願いして近くの公園に一緒に来てもらった。

 

「なんか・・・ここ、昔よく遊んだ公園に似ているね」

 

「そうだね・・・」

 

トウヤに言われて、思い出したが確かにここは、引っ越し前にトウヤと一緒に遊んだ公園に雰囲気がよく似ている。

 

「それで、アカネ・・・話って?」

 

「それは・・・・・///」

 

いざ、言葉にしようとすると恥ずかしくなって顔をうつむいてしまう。

今にも心臓がドキドキして張り裂けそうになる。

 

(やっぱり・・・やめようかな・・・告白)

 

・・・どうしても、今の関係を自分で壊すのが怖くなって告白をやめよとした時

 

 

『それに トウヤならきっと花園気持ちに向き合うと思うし、俺も出来る事ならなんだってフォローをするぞ』

 

『決めた! この後、トウヤに告白する  だから、もしトウヤに振られたらその時は・・・・・覚悟してよね 天堂君、いっぱい私に付き合ってもらうから』

 

『・・・ああ まかせろ、どこまでも付き合ってやるよ』

 

 

さっきの、天堂君とのやり取りを思い出して心が温かくなった。

 

(そうだった・・・天堂君にせっかく応援してもらったのにここで逃げちゃダメだよね)

 

天堂君の言葉を思い出したら緊張していた心臓の音も落ち着いてきた。

今も、ドキドキしているのは、変わらないけど・・・

 

(今なら、言葉にできる・・・)

 

あの時も、そうだ 自分の趣味を笑わず肯定してくれて告白を決めた時も応援してくれる天堂君のいつも真剣で頼りになる友人の顔を思い出して・・・

そんな、彼の言葉に勇気をもらったからこそ

 

「トウヤ・・・あのねぇ・・・私、トウヤの事が好きなの」

 

「えっ・・・」

 

この時の光景を私は、忘れられない・・・・・

 

 

 

あれから、トウヤに返事を保留にされたが

 

「ごめん・・・アカネの気持ちに、ちゃんと答えたいから少しだけ時間がほしい」

 

「・・・うん、分かった」

 

トウヤの顔をみれば、真剣に私の告白を聞いて考えてくれているのが分かる。

 

(でも、これで一歩前進だよね・・・天堂君に感謝しないと)

 

天堂君が勇気をくれなかったらきっと前と同じ関係で満足していた。

 

(でも・・・今は、なんだかいつもと違う)

 

まだ、トウヤと私の関係が変わったわけじゃないけどいつも見る景色が色鮮やかに見える。

 

(トウヤは、一日考える時間が欲しいと言ってくれた)

 

明日は、日曜日で学校が休みだからその時に自分から返事をすると言ってくれたので今日の夜は、ドキドキして眠れないかもしれないけど

 

(もしかしたら、トウヤ・・・天堂君に相談するかも)

 

なんとなくトウヤが天堂君に相談している光景を想像してから

 

(・・・天堂君には、後でお礼を言わなくちゃ)

 

そんな事を思いながらもトウヤの顔を見たらいつもより胸がときめく

 

(・・・トウヤ、好きだよ)

 

 

 

・・・今思えば、あの時ちゃんと周りを見ていれば気がつけたかもしれなかった。

 

 

 

「・・・アカネ! 危ない」

 

「えっ・・・キャ・・・」

 

トウヤに突然体を押された時にその光景がはっきりと見える

 

 

トウヤの体に車が衝突する光景が

 

 

「・・・え・・・」

 

私は尻もちをついた状態でトウヤが車に撥ねられる所をただ呆然と見る事しか出来ない。

 

トウヤの体が、人の体が吹き飛ぶのを初めてみた。

人の体が地面に叩きつけられ音が耳に残る。

・・・人の・・・トウヤの体から・・・赤い・・・血が・・・

 

「あっ・・・えっ・・・・・救急・・・救急車を!」

 

体が 頭が 目の前の光景に拒否反応を起こしてフリーズしたが救急車を呼ばないといけないと思い震える手で救急車を呼ぶ。

 

(どうして・・・やだ・・・やだよ、イヤイヤ・・・いやぁ!)

 

あの時は、混乱する頭で救急車に電話してから電話口から言われた対処法にただ従って行動していたけど、心の中でどうしてこんな事になったのか考えいって

 

(もしかして・・・わたしが・・・トウヤに告白したから)

 

その時、私の中で大切な何かが壊れる音がした。

 

 

 

その後の事は、あまり覚えてない。

トウヤと一緒に救急車に乗って、病院についてからお医者さんに告げられた言葉だけが耳に残っている。

 

「懸命の救命処置を尽くしましたが、残念ながら神条様がお亡くなりになりました。」

 

 

 

 

 

その日、私の好きだった人がこの世を去った

 

 

 

 

 

「・・・もう、朝だ・・・」

 

ベットの上で目を覚ましてから、時計を確認すると朝の7:00だ

いつもだったら学校に行かないといけない時間だけど

 

「・・・・・」

 

私は、もう一度ベットに潜り込む

 

トウヤがいなくなってから私の日常は、変わってしまった。

学校に行くのが・・・外に出るのが怖くなって家に引き籠るようになってしまった。

それから、ただ一日一が過ぎさっていくのを待つ事しか出来なかった。

 

親にも心配をかけているけど・・・今の私は・・・

 

ふと思いスマホを見ると、天堂君からメッセージが入っていた。

 

・・・天堂君がいつも家に来てくれているのも、何気ないメッセージを送ってくれる事も分かっているが今の私に天堂君と向き合う事が出来ない。

天堂君のことだ、きっと凄い心配をしているのも分かっているけど

 

(今は、誰にも会いたくない)

 

そうして、私の一日が今日も過ぎていく。

 

 

 

 

 

「今日も、既読だけついている」

 

いつもの花園とのメッセージのやり取りを確認しつつ花園の家に向かう。

昨日は、アリスちゃんの家に先輩と行ってから花園の家に行ってないから今日も花園の様子が心配で家に向かう。

 

(昨日は、既読ついてないから心配だったけどメッセージを見てくれたみたいだな)

 

花園にどう接していいか分からないけどこうやって連絡を取り合っている。

今の花園を家族がいるとはいえ一人にしたらマズいと思い連絡をしたり家に向かったりしているが今の所成果がゼロだった。

 

(とりあえず今日も行ってみるか)

 

 

 

結局・・・朝に花園と会うことは、出来なかった。

 

 

 

学校についていつものように授業を受ける。

トウヤと花園がいないクラスがどこか物足りなくて静かでいつも見ている景色は、灰色に見えて気持ちが悪い。

 

(九藤さんも・・・やっぱり元気がない)

 

他の人の前でも何気ないように振舞っているがあきらかに調子が悪そうだ

 

(・・・いや、人の心配をしている場合じゃないか、先輩にも心配されてしまったし)

 

昨日のアリスちゃんの家に向かう時や帰った後も先輩は、こちらを心配そうに見つめていたのを覚えている。

 

(だからこそ・・・今日は、しっかりしないといけないな)

 

今日も授業が終わり、学校が終わるまでの間をただ時間が過ぎさっていった。

 

 

 

 

 

学校が終わりいつものように皆に挨拶をしてから花園の家に向かう

先輩に今日は、花園の家に向かう事もメッセージで伝えている。

 

いつもの、花園の家に向かう道で今日も自問自答をする。

 

(俺は・・・どうすればいいんだよ・・・)

 

今の俺には、花園の件もアリスちゃんの件も九藤さんの件も先輩や自分の事でさえもどうしていいか分からなかった。

 

答えを出せないまま・・・気が付けば花園の家についた。

 

(とりあえず、インターホンでも鳴らすか)

 

いつものように、インターホンを鳴らし返事を待つ。

 

(・・・今日も出ないか・・・)

 

そう思い、家に帰ろうとした時家のドアが開き

 

「・・・天堂君・・・おはよう」

 

「・・・ああ・・・おはよう」

 

今まで、出てこなかった花園がパジャマ姿で家から出てきたのだった。

 

 

 

花園の案内で花園の部屋に向かう

 

「「・・・・・」」

 

花園の部屋につくまでお互いが無言だった。

家の様子から親は、出かけているのかいないみたいだった。

 

そうして、花園部屋についてから一緒に部屋に入る。

そのまま、部屋の中央まで行ってから花園がこちらに振り向いた

 

「天堂君一つお願いがあるの」

 

「お願いって・・・分かった、俺に出来る事なら」

 

お願いの内容が分からなかったが、花園の縋るような表情を見てから内容を聞くのをやめた。

 

(今は、花園の言葉を待とう)

 

そうやってしばらく待っていると・・・

 

「・・・天堂君、もう私の家に来なくていいよ」

 

「えっ・・・」

 

花園の言葉に体が固まってしまった。

 

「天堂君が私を心配してくれるのは、分かっているけど今の私は、誰とも会いたくないの・・・だからもうメッセージも送らなくていいよ」

 

花園の言葉を少しずつが理解していく

 

「・・・もしかして、俺は・・・花園の迷惑だったか」

 

「・・・・・ごめんね」

 

「・・・・・分かった 今まですまなかった」

 

花園との言葉は、それっきりで終わりそのまま花園の家を出てから自分の家に帰る。

家に帰る途中に、花園との家でのやり取りを思い出して

 

(そうか 俺は、余計な事ばかりしてしまったのか・・・)

 

あの時の花園のどこか自分自身をせめている表情を思い出し、そんな花園の前から逃げ出す事しか出来なかった自分

 

俺の中でまた一つ何かが壊れる音がした。

 

 

 

帰り道に見える光景は、今だに灰色のままだった。

 

 

 

 

 

 







本作の裏設定

実は・・・主人公と三人で帰っ場合、主人公が咄嗟に諸突する車から二人を守るので轢かれる事は、ありませんでした。


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