あんな奴を好きだった自分、ホント馬鹿じゃねぇ? 百合カップル? クソだよクソ! 過去に戻れたら絶対に選ばんわ!   作:Yunoko

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第10話 天ヶ崎亜紗(幕間①)

 

 それは高校卒業も間近だった、ある日の事。

 授業も終わってあとは帰るだけ、というところで呼び出しを受けた。

 場所は人がやってこない、閉鎖された屋上近くの階段。

 呼び出しなんて何度もあったけど、この日に私を呼んだ人物は意外な相手だった。

 

「あの、亜紗ちゃん……私、ずっと亜紗ちゃんの事、好きでした」

「いきなりごめん、気持ち悪い事言って……」

「彼氏と別れて傷付いてるとこに、こんな事言っちゃって本当にごめん」

「高校卒業したら、多分もう会えないから……最後に気持ちを伝えたかった」

 

 恥ずかしそうにしながら告白してきた相手は花咲穂乃花。

 物心つく前からの幼馴染みで、徒歩数分もしないご近所さん。

 小中高と同じ学校に通い、いつも近くにいた友達。

 小柄な子で、ちょっと目つきは悪かったりする。

 でも笑えば結構可愛い顔してて、物静かで自己主張の少ない、他人の悪口とか全然言わない、とても優しい女の子。

 

「穂乃花が私の事好きだったなんて。正直意外」

「ん……」

 

 紛れもない本音だ。

 私の事を慕ってるのは、なんとなく伝わってた。

 でも、それは友情だとか憧れみたいなやつだと思ってた。

 

 私も穂乃花に対して親近感? みたいなのはあった。

 いつも私の近くにいたし、私も穂乃花といたら落ち着いていられたのは確かだし。

 

 私が悩んでいたら相談にずーっと一緒に考えてくれるし。

 私が落ち込んでたら励ましてくれるし、愚痴だって相槌を打ちながら聞いてくれる。

 私が嬉しい、喜んでるってなったら、あの子も一緒に喜んでくれた。

 

 でもそれは、幼い頃からの幼馴染みだから、小中高と一緒だったから。

 私にとって長い付き合いだったから、落ち着くなんてそんなの当たり前だと思ってた。

 あの子が私にくっついてるのも、あの子が引っ込み思案で静かな性格してて、私が引っ張ってるからだと。

 そんなべたべたしてこないし、素直でワガママとか言わないから私はこの子が好きだった。もちろん友達として。

 それがまさか、私の事を恋愛的な意味で好きなんて。

 

 でも私の事が好きって事はだよ?

 私が今まで彼氏を作ったり別れたりしてた事についてどう思ってたんだろ。

 

「まぁ……男と付き合うのはもうウンザリだったけど」

 

 実際、この時の気持ちはそうだった。

 歴代彼氏達にとって私は、都合の良い時にエッチするための相手であり、外を出歩く時や学校で付き合っていると自慢するための存在なんだってよく分かった。

 要するにブランドバッグ感覚。

 飽きたらポイ。

 

 エッチにしたって、おっぱいで挟んでほしいとか、おっぱい吸いたいとかそんなんばっか。

 前戯は下手だし痛いし足りないし。

 爪くらいちゃんと切って、やすりで丁寧に磨いて。自分の顔とか腕とかに爪を立ててみて痛くないかとか、尖ってないかくらいチェックしてほしい。

 あと手洗い消毒もしてよ。汚い手で触られたくない。指用コンドームくらい用意して。

 

 男の挿入にしたってそう。

 ただ激しく動かせばいいもんじゃないし、こっちの気持ちいい場所なんて何も考えてない。私の反応を全然見てない。

 っていうか、ちゃんと濡れてるかとか、入れても大丈夫かくらい確認して。

 気持ちいいって演技すんのもすっごいしんどい。全然こっちはイケてないんですけど。

 うそでしょ、もう終わり? なんて事がしょっちゅうで。

 おまけに避妊だってこっちが言わなきゃ気にもしない。妊娠したらどうするの? 責任取れるわけ? なーんにも考えてないでしょ。

 

『ピル飲めばいいじゃん』

 

 これを言うやつはマジで無い。

 ピルをどこで手に入れるのか知ってる? ドラッグストアに売ってるとでも? それにピルに副作用があるって分かってる?

 アフターピルなんて1粒いくらすると思うの? 7500円(当時価格、それもジェネリック。これでもかなり安い方)だよ? 学生の時にそんなお金、ぽんぽん出せる? それとも君がお金出すの? 婦人科行かないとダメなんだけど?

 男の性欲満たすためだったら、こっちの負担ガン無視? マジありえない。

 

 デートしてても、早く家とかホテルに行きたい、すぐヤリたいっていうのが伝わってきて、気持ちがどんどん冷めていった。

 エッチしても面白くないし、気持ち良くもないし、なんなら無駄に痛くて疲れるし。

 

 別れると彼氏いなくてもいいやって思うんだけど、別れたと知ったら違う男の子が声かけてきて、私はその内付き合ってみてもいいかなと思ってしまう。

 私ってチョロイんだなーって思う。

 

 でも、付き合ってみないとその人の事なんて分からないし、良かったら続ければいいし、ダメだったら別れればいいやくらいに思ってた。

 あと、友達から「亜紗って今フリーなんだよね。可愛いのに彼氏いないの信じられない」みたいな気を遣うフリをしつつの煽りとかうざくて付き合ったのもある。

 

 初めて付き合ったのは中学1年生の時。

 相手は同級生で野球部の子だった。

 初体験もその子。

 まあ、かなり痛かった。その後も別に気持ちいいと思えなかった。

 でも、エッチなんてこんなもんかと思った。

 それ以外は特に不満もなかったし、学校や外で一緒にいて楽しかったし、彼氏と付き合うのも悪くないなとか思ってた。

 

 その子と別れる事になったのは、その子がいきなり転校する事になったから。

 私は寂しくて泣いた。家でも泣いて、教室でも泣いた。皆励ましてくれた。

 あの時、穂乃花も家に来てずっと慰めてくれたっけ。

 

 そうこうしてたら2年生になって、3年生で野球部の先輩が色々と相談に乗ってくれて、その内付き合った。

 年上の彼氏だって事もあり、頼りになった。

 身体もがっしりしてて顔つきも怖かったけど、怖いもの知らずって感じで当時はかっこよく思えた。

 

 ただエッチはやっぱりしんどかった。身体が大きいから重いし痛いし。前にも彼女がいたらしいけど、正直下手だなぁって思った。

 結構上手く付き合えてるって思ってたけど、先輩は卒業すると同時にフェードアウトしていった。

 別れのやり取りもなかった。

 

 私はまた泣いた。

 穂乃花はまたも慰めてくれた。

 

 そのあとも彼氏に困った事はなかった。

 だって放っておいても、誰かしら告白してくるし。

 かっこいいなと思った人とか面白そうな人を優先して選んでたけど、それでも候補はいくらでもいた。

 彼氏が半年以上いない時期は無かった。

 

 まあ、私はモテた。

 まず顔が整っている。

 お世辞でも思い込みでもなく、クラスで上から数えた方が早いと分かるくらい可愛いと自覚してる。

 スタイルも良くて間違いなく男受けする身体だ。

 整形なんて必要ないし、メイクをしなくても下手な子に負ける気がしなかった。

 

 愛想良くニコニコとクラスの皆と喋ってたら、誰に対しても優しいって言われた。

 ただ暇だから喋ってみたり、なんか面白い事ないかなって話聞いてるだけなんだけどね。

 なんにも考えてなかったけど、おかげで私に声を掛ける人は多く、なにかと世話を焼いてくれる人もたくさんいた。

 

 私を好きだって言う人もたくさんいた。

 同級生も後輩も先輩も、結構な数の人が私に告白してきた。

 私を一人になんて、周りがさせないでくれた。

 

 先生だって私に甘かった。

 まあ、歳が離れてる人からじろじろと見られたり、プライベートな事とか聞いてきたり、さりげなく肩とか触ってきたりするから、すっごい気持ち悪いとか思ったけど。

 でも、おかげで多少頭が悪くても、宿題や課題ができなくても大目に見てくれたし、悪い事ばかりじゃなかった。

 

「……んー」

 

 あぁ、つまんない事を思い出した。

 穂乃花はずっと俯き、それでも逃げ出さず、私の返事を待っている。

 待たせるの悪いし、さっさと断ろうかな。

 この子を傷付けるのは気が引けるけど、女の子を好きになるって分かんないし。

 

「……あー」

 

 女同士で付き合う。

 考えた事もなかった。

 

 女同士で付き合うってアレだよね、レズってやつでしょ?

 穂乃花もそうだけど、今までに女の子と手を繋いだり、くっついたりしても、ドキドキした事なんて無かった。

 お酒飲んでふざけてキスした事もあったけど、それでも好きって気持ちになった事がない。

 多分私はストレートな性愛対象なんだと思う。

 だから付き合ってもお互いに得しないと思うんだけど……でも男はしばらくいいかなって気持ちもあるし。

 

「穂乃花」

「うん」

「まずは告白してくれてありがと」

「うん」

「それと穂乃花の気持ちに気付かなくてごめん。私、全然分かんなかった」

「そんなの、亜紗ちゃんが謝る事じゃないよ」

「まぁ、そうだけど……」

 

 分かってるけど、そこは社交辞令? ってやつだよ。

 穂乃花って男と付き合った事なさそうだし、こういう経験もないんだろうし分からないか。

 もし付き合っても、引っ張ってリードしていくの私になりそ~。

 私はリードしてもらう方が好きなんだけど。

 

「穂乃花は卒業したらどうすんの?」

「私っ? 私は……」

 

 穂乃花は高校を卒業したら就職するらしい。

 この地元を離れて、そこそこの会社の事務とかなんとか。

 てっきり地元にいると思ってたから、ちょっとびっくりした。何でも知ってるつもりだったけど、いつの間にか全然知らなかったんだ。

 まあ私を好きな事にも気付かなかったもんね……。

 

「事務かぁ。まあ穂乃花って頭良いし、パソコンも得意なんだもんね。向いてるよ」

「そ、そうかなぁ……ありがと」

 

 我ながら、いい加減な事を。

 事務に向いてるかどうかなんて、私に分からない。

 まあ、私よりよっぽど仕事できるんじゃないくらいのノリだった。

 

 穂乃花は真面目な子だし、今はしばらく彼氏も欲しくないし、この子の性格も分かってるし、お試しに付き合ってみるのも悪くないかなー。

 どうせ女同士で結婚が出来るわけじゃないし、若い内の遊びみたいなもん。

 女同士での付き合いなんて経験なかったし、初めての相手が穂乃花だったら悪いことにはなんないだろうし。

 

「……いいよ。付き合おっか。でも私って女同士で付き合うの初めてだし、お試しって事でよろしくね~」

 

 穂乃花と付き合うのは正直気まぐれだ。

 たまたま男にうんざりしてて、高校卒業も近くて将来も考えてなくて、でもとりあえず地元から離れたいなぁってタイミングだったとか、付き合うのが穂乃花ならお互いの事は大体分かるし、なんて色んなのが重なってオッケーしたようなもん。

 一つでもずれていたら、この告白を受ける事はなかったよ。

 

「嬉しい……絶対ダメだと思ってた……うん、私頑張るね。亜紗ちゃんに好きになってもらえるよう、頑張るから」

 

 穂乃花が張り切ってるのを見て、私はちょっと後ろめたくなった。

 穂乃花とは幼馴染みだから、好き嫌いや趣味も大体知ってるけど、私と共通点はほとんどない。

 今まではともかく、恋人になってからの価値観のズレって結構致命的だ。

 正直、半年も続かないだろうと思ってる。

 

 だから、短い期間だろうけど穂乃花には良い思い出にしてあげて、私もいつもと違う刺激を楽しめばいいや。そう思ってた。

 結果は思った以上に悪くなかったのだけれど。

 

 

※ ※ ※

 

 

「ほのちゃん」

「あーちゃん」

 

 この名前で呼んで、呼ばれるのは中学1年ぶり以来かな。

 

 いつからか、私は穂乃花の事をあだ名で呼ばなくなってた。

 穂乃花にも私の事は亜紗って呼ぶように言ってた。

 幼馴染みってことを隠したいわけでもないのに、どうしてだろ?

 あだ名が恥ずかしかったのか、今となっては分かんない。

 

 でも付き合うようになったし、昔みたいに呼び合うようにしたんだ。

 

「あーちゃん、今日どうする? 今日は私がご飯当番でいい?」

「んー。ほのちゃんにお願いしよっかな。私、ほのちゃんの炒飯が好き~」

「分かった。頑張って作るっ」

 

 穂乃花との付き合いは正直悪くなかった。

 一緒のアパートで暮らし、家賃とか折半し、仕事と家事のバランスも二人で話し合って決めた。

 穂乃花は昔からあんまり料理が得意じゃなくて、でも私が苦手な掃除や洗濯はしてくれて、買い物とかは一緒に行って献立を考えるの楽しかった。

 

 デートにしてもそうだ。

 今までの彼氏はどこに行くのか、どんな内容にするのか大まかに決めたり考えたりしてくれてた。

 ただ、そのゴールはいつだって自宅でエッチか、ホテルでエッチの二択。

 私の身体目当てのご機嫌取りであって、エッチするための前払いでしかなかった。

 記憶には残ったけど、思い出にはならない。

 

 でも穂乃花は違う。

 私と過ごしてる中で私が何をしたいのか、何を欲しているのか、よく探り、悩んで考えてくれてた。

 

 私の体調にもよく気付いてくれたし、気遣ってくれた。

 考えてみれば同じ女だから、生理の事だってよく分かってくれる。私だって分かってあげられた。

 

 一緒にお出かけして、あちこち巡って写真に撮って、思い出をたくさん残せた。

 もちろんエッチ目当てじゃない。

 キスにすら恥ずかしがって俯くぐらいだもん。ちょっと唇が触れたくらいで喜んで、そのあとはしばらく顔を隠すとか、どんだけ純情なん。

 

「この調子で穂乃花とエッチなんてしたら、倒れちゃうかも」

 

 そう思ってた私だったけど……穂乃花と私の身体の相性はびっくりするくらい良かった。

 それは面白半分に誘った、あの子にとっての初体験がきっかけだった。

 

 今まで何度も男とエッチしてきたけど、満足した事なんて一度もなかった。

 男は出すものを出したら力尽きて終わっちゃうけど、女には明確なゴールなんてない。

 何回イッたとしても性欲や体力がある限り続けてられる。

 疲れてもういいってなるまで、何時間だって交わってられる。それこそ夜から始めて朝までだって。

 

 とはいえ、大人しい穂乃花はそんなの苦手だと思ってた。決めつけてた。

 だってキスするだけで身悶えするんだよ? それ以上の事なんて無理でしょ。

 でも、穂乃花は私と同じか、それ以上に性欲が強い子だった。

 

「ほのちゃんって処女なんだよね? 私が初めて?」

「え……あ、うん。そうです」

「あはっ。なんで敬語。でも、そういう事ならリードするから任せて」

「う、うん……不束者ですが……」

 

 初めてエッチする時、あの子に尋ねたら照れて顔を真っ赤にしてたっけ。

 汗もすごかったし、事前にムダ毛処理とか匂いとかすっごい気にしてて、見慣れない可愛い下着も着けてきて、まあ如何にも初めてって感じで微笑ましかった。初心な反応がとても可愛い。

 

 私にもこんな時があった、かもしれない。

 あっさり処女を捨てた気もするが、まあ気にしない。

 でも穂乃花を可愛いと思えたのは、最初だけだった。

 

 あの子はあっという間に私の身体を隅から隅まで知り尽くし、とにかく貪った。

 歴代彼氏達は一体なんだったのか、そう思えるくらい穂乃花のテクニックはすごかった。

 舌ひとつで何度イかされた?

 数十分キスされた時なんか、私の息も絶え絶えで、それでもあちこち舐めて噛んで、その力加減が絶妙で、私に休む暇がなかった。

 

 リードするどころじゃない。

 最初から最後まで穂乃花のペースだった。

 

「…………っ! はぁっ……んっ!」

 

 これで何度目。

 潮吹きについては知識で知ってたけど、実際に体験した事はなかった。

 元彼達が一生懸命出してやろうと指や腰を動かしてたけど、痛いし疲れるだけで、もうしんどいからおしっこ出して誤魔化したりしてた。

 こんなんでバレないんだから、イった演技なんて見抜けるわけない。

 

 でも、穂乃花はすぐに私の敏感なポイントを見つけ、執拗に、それでいて優しく丁寧に弄り続ける。

 私は自然に液体を飛び散らせた。されるがままだった。

 こんな風に出るんだ、イクのと別な感覚なんだ、どっちかというと我慢できなくなったおしっこをするような感じなんだって知った。

 指使いまで上手だった。

 

「ギ、ギブ……ほの、か。ちょっと休憩……水飲まして……脱水なっちゃう」

「あ、ごめん……あんまり嬉しくて……すぐ水持ってくる!」

 

 恐ろしい。

 初体験でこれ? うそでしょ? 今までの彼氏ってなんだったの。

 

 穂乃花の破瓜はものすごくあっさり達した。私の指で。

 処女膜を破った感触はよく分からなかったし、血も全然出なかった。

 私の時とは全然違う。

 痛くないのが羨ましい。個人差があるにしても、こうも違うもの?

 

「処女卒業おめでと、かな? ホントに痛くないの?」

「う、うん……でも、初めてがあーちゃんで嬉しい」

 

 恥ずかしそうにもじもじとしてる穂乃花。

 私はそれを見て可愛いと思ったが、同時に心の中が少しもやっとした。

 なんだろ、私の方は何度も経験してるから有難みもないんだよね。

 穂乃花は喜んでくれてるけど。

 

 こんなんだったら、初めてをこの子にあげたら良かったのかな……。

 でも、穂乃花と付き合ったのはたまたまだ。

 彼氏を作るのに嫌気が差してた中で、たまたま運が良かっただけ。

 

 最初から穂乃花と付き合うって選択肢は、きっとなかった気がする。

 たとえ、穂乃花が勇気を出してもっと早く告白してくれたとしても。

 

「あーちゃん、好き」

 

 穂乃花が無邪気に私に笑顔を向ける。

 本当に心の底から嬉しそうな笑み。

 私みたいな何にも考えてなくて、行き当たりばったりな生き方してるやつには眩しすぎた。

 

 穂乃花は私のどこを好きになってくれたんだろ。

 驚くべき事に、私は穂乃花のそんな事も知らずに付き合って、身体を交えてた。

 とんだビッチだ。相応しいとは思えない。

 本当なら早めに別れてあげて、この子はもっと良い子と会うべきなんだろうと思った。

 

 でも……。

 想像してたよりずっと、付き合ってるのは悪くなかった。

 なんだかんだで共同生活はちゃんとやれてた。家事の分担もできてた。

 デートだって楽しいし、エッチの相性も良いなんて。

 もう少し、このままでもいいかもと思えた。

 

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