真・恋姫無双 華琳の兄は死神   作:八神刹那24

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第一話

Side:刹那

 

今は軍議中である。この軍議には俺と華琳の他に四天王が参加している。

四天王というのは夏侯惇、夏侯淵、曹仁、曹洪の曹操軍が誇る名将達である。

 

姓名(真名)

 

夏侯惇(春蘭):曹操軍随一の武力をもつ豪傑である。猪突猛進、単純一途の<猪武者>である。すぐ突撃したくなる単純お馬鹿なのだが致命的な罠には絶対にかからない。本人いわくいやな感じがするらしい。羨ましいかぎりである。

 

夏侯淵(秋蘭):弓の名手である。春蘭の双子の妹でよく暴走する姉の手綱を引ける数少ない人。頭も良く内政でも活躍してくれて本当に頼れるお人だよ。

 

曹仁(煉華):武力は春蘭に次ぐ豪傑であり根っからの軍人だ。春蘭同様突撃大好きだが<猪武者>ではない。書類仕事などは嫌いで武官のすることではないといい調練ばかりしている。最低限提出しなくてはならない書類はやってくれる。

春蘭とは喧嘩するほど仲が良い関係。

黒髪、長髪。髪は後頭部の高い位置で一つにまとめて垂らしている。それを見た俺は馬の尻尾みたいだなと思った。本人にいったら馬の尻尾と一緒にするなと!と怒られた。ある時は両側にまとめていたので尻尾が二つになったといったら殴られた。……馬の尻尾可愛いのに。

武器:槍

 

曹洪(紅):……戦闘狂。血を見ると興奮して性格が激変し暴れまくる。はっきりいって怖い。

力を制御できないのではなく制御する気がないので達が悪い。ある意味一番扱いに困る。

普段はおしとやかなお嬢さんみたいだが割と毒舌。しかも結構腹黒い。

赤髪、短髪(秋蘭)より若干長い。

四天王で一番胸が小さいのが悩みの種。平均より若干小さい程度。

以前、春蘭と喧嘩した時に貧乳と馬鹿にされ切れて暴れまわり、落ち着かせるのが大変だった。ちなみに春蘭はその後、華琳にきついお仕置きをされた。もちろん本当のお仕置き。

武器:双剣

 

余談だがその事件で華琳も胸のことで悩んでいることが判明した。兄としては励ましておいたほうが良いと思ったのだが、適切な言葉が分からずとりあえず「華琳の胸は可愛いいから気にする必要ないさ」と言ってみた。びんたを食らった。それはもう凄まじいものを。なぜだ?何が正解だったのだ?

 

 

軍議再開

 

「今回は山向こうの賊徒退治か。少し遠いな。」

 

「本当ですよね、刹那さま。面倒くさいですよね。」

 

紅は笑顔で言うがなんか怖い。

 

「しかしそこまで行くともう華琳様の納める土地ではないのでは?」

 

「確かに私の納めている土地ではいけど、民を苦しめる賊徒を野放しにはできないでしょ」

 

「その通りです華琳様!煉華、一々細かいことを気にするな」

 

「お前はもう少し考えろ。まぁお前みたいな単純馬鹿は考えるだけ無駄かもしれんが。」

 

「なんだと!?」

 

「本当のことだろうが」

 

また煉華と春蘭の喧嘩……いやじゃれあいが始まったか。似たもの同士仲が良くてなによりだ。

 

「春蘭が馬鹿なのはいつものことなのでほっとくとして、他人の納める土地に勝手に軍をだすのはまずいだろう」

 

刹那様酷いです~。と春蘭が涙目で訴えてくるが無視だ。その顔を見ると何か悪いことを言ったようで罪悪感がでてくる。

 

「今回我らは盗賊追跡の名目で遠征します」

 

俺の質問に秋蘭が答えた。姉者は可愛いなぁと春蘭を見ていたのに切り返しが早いな。

 

「兵は守りのことも考えて三千でいいわね。よろしいですね、兄さん」

 

「異論はない。いつも通り華麗に賊徒を蹴散らし曹操軍の力を示そうか。そうすれば人々の間で名声がたかまり人も集まってくるだろう」

 

「よし、春蘭、煉華は装備品と連れていく兵の選定をしなさい。秋蘭、紅は私と進路についての確認。兄さんは糧食等を頼みます」

 

「「「「はっ」」」」 「了解」

 

 

 

 

といってもあまり俺が全部やってしまうと他が育たないので、ある程度やったら他の連中に任せておく。うちは結構人手不足で悩んでいるからな。

 

まぁ人がいないのは俺のせいなのだが…。人材募集は行っているがこれといった大物は今のところ見つかっていない。小粒ばかりだ。小粒の連中の中から少しでも成長してくれればいいのだが。

 

例外が一人いた。姓名は筍彧。試験管担当の秋蘭が気になり俺に任せてきた。良い機会なので軍の最重要である糧食を任せてみた。もっとも必要な数は俺が算出しやることは指示しているので実行するだけだ。本当は数の算出からやらせてもいいのだが時間が無い。指示したことを確実に実行できるかどうか確認させてもらう。

 

 

……監査官はどこだ。命令は部下に伝達させたので顔を知らなかった。

 

そこにいる少女にでも聞いてみるか。

 

「お嬢さん。すまないが監査官がどこにいるか知っているか?」

 

「……」

 

無視されているのか?周りがうるさいから聞こえなかったかもしれない。

 

「おーい、お嬢さん聞こえているかー」

 

「聞こえているわよ!なんなのよさっきから!!」

 

そんなに怒らなくてもいいと思うのだが。

 

「監査官から糧食の再点検の帳簿を受け取ろうと思ったのだが顔を知らないんだ。

知っていたら教えてくれないか」

 

「何であんたにそんなことを教えてあげなくちゃいけないのよ」

 

「一応俺が責任者で最終確認した後、華琳に報告しなくてはならないのでな」

 

「なっ!責任者ってまさかあんたがっ、あなたが曹進様ですか!?」

 

「ああ、そうだが」

 

先ほどまでの威勢が消え、少し青ざめている。俺ってそんなに恐れられているのか?

 

 

 

 

 

 


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