仮面ライダーウィザード  in第四次聖杯戦争   作:T氏@pixiv

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ここからは「Carnival Fantasm」と「ネット版仮面ライダー」みたいなノリのコメディタッチの話になります。


Carnival Fantasm ウンメイノ0
File1:ガチ!サーヴァント運動会!!


晴人&仁藤「「オールサーヴァント、大運動かーい!!」」

 

仁藤「実録!一番早いサーヴァントは誰だ?」

 

晴人「ちなみに参加するサーヴァントの敏捷性は以下の通りみたいだ。」

 

 

   パラメータ「敏捷」の記録

 

1位 ランサー |ディルムッド・オディナ | A+

 

   バーサーカー| ランスロット     | A+

 

2位 セイバー  |アルトリアペンドラゴン | A

 

   アサシン   | ハサン・サッバーハ   | A

 

3位  アーチャー | ギルガメッシュ    | B

 

4位 ライダー | アレクサンドロス三世 | D

 

   キャスター  | ジル・ド・レェ    | D

 

 

晴人「...こうやって見ると案外、サーヴァント同士で速さに違いがあったんだな。」

 

仁藤「おいおい、あのアホ強かった金ぴかが五番目!?」

 

晴人「みたいだな...お、そろそろ選手たちが入場してきたな。」

 

陸上のトラックにサーヴァント七体が各々のレーンに並ぶ。

 

『第一コース! セイバー、アルトリアペンドラゴン。』

 

「競争か...望むところだ!」

 

剣を構えながら深呼吸して精神を維持するセイバー。

 

『第二コース! ランサー、ディルムッド・オディナ。』

 

「その騎士道精神、素晴らしいものだな。セイバー。」

 

「そなたもだランサー。」

 

二本の槍を器用に回すランサー。

 

『第三コース! アーチャー、ギルガメッシュ。』

 

「ふん...くだらん催しに俺が参加するとはなぁ。」

 

黄金の鎧を身に纏い、腕を組んでため息をつくギルガメッシュ。

 

『第四コース!ライダー、アレクサンドロス三世。』

 

「まぁそう言うな、英雄王...このような催しこそ楽しむべきだと思うが?」

 

「傍から見る分にはその通りだが、俺は闘技場の戦士ではない...実に不愉快だ。」

 

マントを羽織った戦闘時の姿...ではなく、ジーンズにT-シャツの恰好のライダー。

 

ライダーはニコニコと宥めるものの、アーチャーは面白くなさそうだ。

 

『第五コース! キャスター、ジル・ド・レェ。』

 

「我が麗しきジャンヌ! かならずや、あなたを一位にしてみせます。」

 

「真剣勝負の邪魔をするな、キャスター! それに私はジャンヌではない!」

 

大きな眼をセイバーに向けるキャスターだが、遺憾をしめすセイバー。

 

『コネクト、プリーズ』

 

司会席で見ている晴人が魔法陣から禍々しい魔導書を取り出す。

 

晴人「ちなみに観客席への安全のため、彼の宝具、螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック )は没収しているから安心して見てくれ。」

 

仁藤「あの出目金が持ってると収集つかなくなるからな。」

 

『第六コース! バーサーカー、ランスロット』

 

「...」

 

仁藤「あ?鎧の奴がなんかあったみたいだぞ?」

 

漆黒の鎧に纏ったバーサーカーがスタッフを手招きする。

 

やってきたスタッフは耳打ちするバーサーカーに頷きながら耳を傾ける。

 

スタッフ「あの...ランスロットさんが狂化させる必要なんてあるのかと聞いております。」

 

晴人「おっとバーサーカー選手からの抗議が来てるな。監督の言峰綺礼さん、対応頼むぜ。」

 

スタッフに連れられ、バーサーカーのもとにやってくる綺礼。

 

「バーサーカー、君の狂化に何か不備なことはあるのかね?」

 

スタッフ「はいはい...暴走の危険は特にないようですが、この姿だとFate/Zero本編での行為がフラッシュバックして恥ずかしくて耐えられないと言ってます。」

 

「ほう...それは実に愉え、これは失礼。恥ずかしいだけなら問題ない...それに狂化でステータスが上昇しているのだ、ハンデとしては小さいと私は思うが?」

 

そう言って立ち去る綺礼に、俯いて膝から崩れ落ちるバーサーカー。

 

晴人「おっと、どうやら抗議は否決されたようだな。」

 

仁藤「おい、今愉悦って言おうとしてただろ!?」

 

『第七コース! アサシン、ハサン・サッバーハ 。』

 

「このザイード...本編での不遇をここで取り返して見せますぞ!!」

 

「「「「ザイード?」」」」

 

骸骨の仮面に黒ずくめのアサシンに首を傾げる一部のサーヴァント。

 

「アサシンはたくさんいたと思うが...お前は見たことがないな。」

 

「そうだな、ランサー。小柄だったり、大きかったり、女性のようなアサシンは見たが...お前は知っているのか?征服王。」

 

「余もこいつを見た記憶はないな...なんせ蟻のようにたくさんおるのだ、いちいち覚えて」

 

「ちょっと待ってください!」

 

話し合うセイバー、ランサー、ライダーに待ったを掛けるアサシン。

 

「たしかに多重人格により個にして群のサーヴァント。ですが、私は一番最初の戦闘で登場したのですよ。ねぇ、アーチャ」

 

「お前など覚えておらぬわ、雑種。」

 

「えぇ!?」

 

戦ったはずのギルガメッシュさえも覚えていないことにバーサーカーと同様に膝から崩れ落ちるアサシン。

 

晴人「しかし、第四次聖杯戦争の面子を見ると結構個性的だな...」

 

仁藤「そうか?俺からすればほぼ全員男子の陸上競技にしか見えねぇが?」

 

晴人「まぁ、俺や他の世界のアーサー王が史実では男だからな。」

 

仁藤「とりあえず、マヨネーズ片手に楽しませてもらうか。」

 

晴人「相変わらずだな、お前は...では、ここでマスターの皆さんに誰が一位か予想してもらおうか。」

 

おにぎりにマヨネーズをかけて頬張る仁藤を横目に晴人は挑戦者であるマスター達に視線を移す。

 

晴人「セイバーチームの衛宮切...あれ?旦那さんはどうしたんだ、アイリさん?」

 

「あの...すいません、切嗣は仕事に出かけてて来られないみたいです。」

 

晴人「...なんか嫌な予感がするが、とにかく紹介を続けるか...セイバーチームは奥さんのアイリスフィールさんと衛宮の助手の久宇さん。」

 

「マダム...このような催しで裏方の私が参加していいのでしょうか?」

 

「いいのよ、舞弥さん。せっかくなんだから女の子同士で楽しむ良い機会だと思わない?」

 

「はぁ...」

 

ウキウキするアイリに対し、なんとも言えない返事で返す舞弥。

 

晴人「そして次は、ランサーチームのケイネスとソラウさん。」

 

「魔術師ともあろうものが運動会のようなことにサーヴァントを呼び出すことになろうとは...」

 

「いいじゃないケイネス。あなたには遊び心がないから、今回の競争にはちょうどいいわ。」

 

「ふん、サーヴァントのパラメータを見れば明らかなことを...ともかく、我がサーヴァントのランサーには一位を取ってもらいたいものだな。」

 

「あなた、意外にノリノリじゃない。」

 

夫婦漫才に少し苦笑いを示す晴人。

 

晴人「で、次はアーチャーチームの遠坂時臣と凛ちゃん。」

 

「皆さま、初めまして。私は遠坂家当主の遠坂時臣と申します。そしてこちらが娘の...」

 

「遠坂凛です。」

 

晴人「おぉ...結構固いな。」

 

「我が家訓は常に余裕を以て優雅たれ...このような催しでも品格が求められるものです。」

 

「さ、さすがお父様!」

 

「凛、喜ぶお前の姿は素敵だが、人前で見せるものではないよ。」

 

キラキラと自分の父親に対して目を輝かせるも、すぐに平静を保つ凛。

 

晴人「俺としてはこのぐらいの子は元気いっぱいに振舞ってくれる方がいいんだけどな...続きまして、ライダーチームのウェイバー。」

 

「なぁフォーリナー、家族系のチームが多い中で僕が場違いに思えて仕方ないんだが...」

 

晴人「あー...たしかにお前の気持ちは分からなくはないな。」

 

キョロキョロと見回すウェイバーに同情する晴人。

 

「なら、うちの子にならない?ウェイバー?」

 

「何を言っているのだ、ソラウ!?」

 

「いいじゃない!私たちの仲が冷え切っているのは子供がいないからなのよ、ケイネス。」

 

アーチャーチームを挟んだランサーチームが話しかけてくる。

 

「ぼ、僕が息子ですか!?」

 

「そう!君は可愛いし、どこか母性をくすぐってくるのよ!」

 

「ソラウ...だが、一人くらいみっちり教え込んだ弟子がいるのは悪くないな、ウェイバー・ベルベット。」

 

「ひぃ!?」

 

呆れた様子のケイネスだが、悪くないと思ったケイネスは嫌な笑みを浮かべる様子にウェイバーは怖気づく。

 

晴人「良かったじゃないか、ウェイバー。親になってくれそうな人がいるみたいで。」

 

「いや、いいですよ!」

 

晴人「それにそもそも参加資格すらない人もいるから幸せなことだそ?」

 

『旦那の活躍を見たいんだけど...なんでトラックの方じゃなくて参加者の方?』

 

司会席の隣にはテレビが置いてあり、雨生龍之介が囚人服姿で写されていた。

 

晴人「別にこれ、あんたが楽しめるような催しじゃないからな。」

 

『いやいや、いくら他人とは趣味の方向性が違ってても、同じ志の旦那の活躍は見たいものでしょ?』

 

晴人「...殺人鬼に見せてやるようなショーではないことを覚えておいてくれ。」

 

モニターから参加者の席の方へ視線を戻す。

 

晴人「そして、最後はバーサーカーチームの雁夜と桜ちゃん。」

 

「なぁ、晴人...俺らのチーム名はどちらかと言うとフォーリナーチームじゃないのか?」

 

晴人「それもそうなんだが...俺は今回の競争に参加しないんでね。原作準拠ってわけだな。」

 

「え?お兄さんは参加しないの?」

 

座席から立ち上がる桜。

 

「うん、参加しない...俺が参加すると中の高岩さんが走ることになるからね...」

 

「高岩さん?」

 

「...桜ちゃんもしばらく経てばこれが何か分かるよ。」

 

困惑する桜だが、司会を優先してポジションに戻る晴人。

 

晴人「では、参加者の皆。誰が一位になるか予想してみてくれ。」

 

シンキングタイムが始まる...かと思いきや、参加者同士で議論が始まる。

 

「議論するまでもなく、勝者はランサーだ。パラメータで明らかに結果が出ている。」

 

「いや、セイバーよ。だってこのFateシリーズの顔なんですもの!」

 

「乗り物がありならライダーじゃないか?」

 

まずはケイネス、アイリ、ウェイバーがコースの番号を掲げて主張する。

 

「桜は誰が早いと思う?」

 

「うーん...私はセイバーお姉ちゃんがいいかな。」

 

「待って、桜ちゃん。私たちのランサーの方が早いわよ。」

 

雁夜と桜が話しているところにソラウがねじ込んでくる。

 

「私はセイバーお姉ちゃんに買ってもらいたいからセイバーお姉ちゃんがいい。」

 

「まぁ、これはもうイリヤと一緒にうちの子になってもらおうかしら。」

 

「な...あなたには桜ちゃんを譲れないわ。ねぇ、ケイネス?」

 

「そうだな。」

 

競争の結果そっちのけで親権の話が始まる。

 

「...一応、俺が保護者なんだけどな。」

 

「そういえば、あなた原作で桜ちゃんをそっちのけで奥さんを奪われた嫉妬に狂っていたじゃない。」

 

「なっ...」

 

ソラウのクリティカルヒットに思わず絶句する雁夜。

 

「そういうあなたも解除できるはずの愛の黒子にわざとかかって旦那さんそっちのけで燃えていたじゃない?」

 

「...」

 

晴人「ちょ、ちょっと火力高すぎるよ、アイリさん。」

 

思わぬブーメランを食らって黙ってしまったソラウと気まずいケイネス。

 

「完全に浮気よ!浮気!」

 

「...マダム、彼女はもう反省していますからこれ以上は止めてください。」

 

桜を巡って...というより黒歴史を掘り返すような話を外から見ている凛はどこか寂しそうな顔を浮かべる。

 

「凛...彼らのようにバカ騒ぎを起こすものじゃないと反面教師にするんだよ。」

 

「はい...お父様。」

 

(桜、結構愛されているじゃない!!)

 

凛は父親が自分から視線に逸れた瞬間、口を膨らます。

 

晴人「そういう顔がいいと思うんだけどな。」

 

「そういう顔...とはどういうことかな、フォーリナー?」

 

勝手に騒いでる三チームから離れて、凛に話しかけにきた晴人に時臣は眉をひそめる。

 

晴人「あんたももう少し娘さんを自由気ままにしてやってもいいと思うんだけどな...ともかく、あんたの予想はどうだ?」

 

「...もちろん、私の召喚したサーヴァント、英雄王ギルガメッシュだ。」

 

晴人「随分と凄い自信だが...あいつが素直に走ると思うか?」

 

「…もちろん、走るでしょう。彼は私が召喚したサーヴァントなのですから。」

 

「さすがお父様!」

 

走るビジョンが見えてこない晴人にとって首を傾げざるを得ない。

 

(あくまで競争とうたっているが、私と綺礼は繋がっている...残りのハサンで抑え込めば問題ない。臣下として示してきた私であればアーチャーは歩いてゴールに向かうことをお願いしても問題ないだろう。)

 

晴人「...まぁ、いいか。じゃあ、全チームの結論としては今挙げている番号でいいな。」

 

セイバーチームはセイバー、ランサーチームはランサー、アーチャーチームはアーチャー、ライダーチームはライダー、バーサーカーチームはセイバーとなった。

 

仁藤「晴人!出走の準備が整ったようだぞ!」

 

晴人「そうか。ちなみに乗り物はなしだからな。」

 

「フォーリナー!?」

 

晴人の言葉に愕然とし、肩を落とすウェイバーだった。

 

 

 

『まずはスタートラインにつこうしています。どの馬がサーヴァント一位の称号を得るのでしょうか。』

 

ほとんどのサーヴァントがスターティングブロックに足を置き、クラウチングスタートの構えをおこなう。

 

「ふっ、俺は屈まんぞ。」

 

「余は普通のスタートダッシュでいかせてもらう。」

 

ギルガメッシュは棒立ち、ライダーはスタンディングスタートの構えを取る。

 

『スターターは言峰璃正です。』

 

『Set!...Go!』

 

ピストルの発砲音とともにサーヴァントたちは飛び出す。

 

「「「「!?」」」」

 

セイバー以外のスターティングブロックがボロっと外れ、ランサー、バーサーカー、アサシン、キャスターがずっこける。

 

誰もいない観客席で二席、親子連れがその競争を見ていた。

 

「えぇ!?皆どうしちゃったの!?」

 

「言っただろ?イリヤの予想通りセイバーが勝ちそうだ。」

 

その親子は白髪の少女と目の死んだコートの男。

 

「どういうことだ!?...もしや切嗣!?」

 

ゴールまで半分という時にセイバーは後ろの4人がこけていることに気が付き、振り返る。

 

一方、その親子は...

 

「僕がスタート前に仕込んでおいたのさ...」

 

「ずっるぅい!切嗣ズルいズルい!」

 

「だってなぁ~、こうでもしないとセイバー勝ち目ないしw」

 

「そういうまたズルいことばっかやっていたら、切嗣ともう遊ばないもん!」

 

「そ、それは困る!?ごめんごめん...」

 

本編のサワグルミのような親子イベントをやっているのであった。

 

「ぷ、はは!! セイバーのマスターは実に面白いことをするが...そのままの展開では面白くない。」

 

ずっと立ち止まっていたギルガメッシュだが、腹を抱えて笑った後にゴールに向かって歩き出す。

 

「...」

 

「ランスロットさん、そうですよね...」

 

もう諦めてしまったのか、ザイードとバーサーカーは不遇なもの同士で意気投合して座って話し合う。

 

「まさかセイバーのマスターめ...」

 

「うちのマスターがすまない、ランサー...」

 

「セイバー!?」

 

なぜか逆走してランサースタート位置に戻ったセイバー。

 

「もうこんな競争に私は1位など求めていない...だがランサー、私はあなたとの雌雄を決したい。」

 

「...セイバーよ、お前の曇りなき闘志に胸の内に涼風を呼び起こしてくれた。」

 

お互いが頷いた後、傍にいた言峰璃正に顔を向ける二人。

 

「すまないが、私とランサーの勝負のためにもう一度スタートをやってもらえないだろうか?」

 

「え?」

 

いきなりの申し出に困惑する璃正。

 

「あなたたちにとっては無駄にしか思えないと思うが、このディルムッドと騎士王に免じてお願いできないだろうか?」

 

「は、はい...」

 

スタンディングスタートの体制を取るセイバーとランサーに思わずピストルを構える璃正。

 

「セット...ゴー!」

 

合図である発砲音が再び鳴り響く。

 

「何!?」

 

「ジャンヌよ!!」

 

スタート直後、キャスターがなんとかランサーの足を掴む。

 

「何を馬鹿なことをやっているのだ!キャスター!」

 

中盤近くまで進んでいたが、ランサーとの勝負を汚されたセイバーはもう一度ランサーの下へ戻ってくる。

 

「貴様らはそんなにも...そんなにも勝ちたいのか...」

 

「それは」

 

「そうまでして優勝を取りたいのか!!」

 

掴まれたまま伏せているランサーは拳で地面を叩きつける。

 

「貴様らは...何一つ恥じることが無いのか!!」

 

「ま、待て、ランサー!!」

 

「ジャ、ジャンヌ!?」

 

怒りで周りが見えなくなり、ランサーは空へとキャスターを放り投げた。

 

「騎士の誇りを貶めたこの試合にもう興味はない!!」

 

「ランサー!?」

 

「ついてくるな!!」

 

━━━━━ランサー試合放棄

 

一方そのころ...

 

「おいおい...まさかアサシン全員来ているとは思わなんだ。」

 

あと少しでゴールとなるライダーの前に乱入者であるアサシンの集団が邪魔をしている。

 

「これは貴様の計らいか?」

 

「...時臣、下種な真似を。」

 

歩きで追いついてきたギルガメッシュへ視線を向けるライダー。

 

「征服王よ、俺が変わりにこの奴儕(やつばら)を死をもって償わせてやろうか?」

 

「まぁ、待て英雄王。遊戯に水を差す愚か者に対しても王の器は試される...」

 

突如、ライダーを中心に旋風が巻き起こり、眩い光が辺りを飲み込んだ。

 

「こ、固有結界!?」

 

「ま、まさかまた...」

 

展開した王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)に戸惑いや絶望を見せるアサシンたち。

 

「安心しろ、アサシンども。余は別にお前たちの死を望んでいるのではない。」

 

ライダーの背後に舞う砂煙の中から軍勢が現れ、その中の何人かが前に出る。

 

「今から余の臣下とお前たちで騎馬戦を行ってもらう...お前たちが勝てば余は勝負に降り、負ければこの徒競走に去ってもらう。それで良いか?」

 

「...」

 

「...」

 

一瞬、理解が追いつけずに固まっていたアサシン達だが、理解したのか頷いて4人一組になり騎馬を構成する。

 

それを見てライダーが自分の臣下に視線を向けた後、王の軍勢の兵士たちも騎馬を組み始める。

 

「余の剣を掲げたときに戦を始めるぞ...蹂躙せよ!!」

 

「「「おぉー!!」」」

 

剣が天を向けて両者一斉に敵に向かって走り出した。

 

「まったく...無意味なことを。」

 

「これが王の器だ。」

 

「...まぁ良い。」

 

勝負の行く末をライダーとギルガメッシュは見守っていた。

 

 

 

「...」

 

「そうでしたね...ランスロットさんはどちらかと言うと私とは違う不遇さですよね。」

 

バーサーカーとアサシン、ザイードはトラックの上で胡坐をかいていた。

 

「アサシンにバーサーカー。」

 

「マスター...」

 

「...」

 

そんな談話の最中に監督役の言峰綺礼がやってくる。

 

「これ以上長引かれるとここを貸してくれているスタジアムの延長料金がかかってしまうのでね...棄権するなり、ゴールに向かうなりしてもらわないと聖堂教会や魔術協会から怒られてしまうのだ...」

 

「私はあなたが迷惑になっても構わな」

 

立ち上がって綺礼に反抗しようとしたが、バーサーカーが肩に手を置き立ち上がる。

 

「...」

 

「一緒に...ですか?...アサシン程度の私とあなたのような英霊と肩を並べてゴールに向かっても良いのですか?」

 

声が振るえるアサシンに対して、バーサーカーは頷きを返す。

 

「...マスター、私は彼と共にゴールしてきます。」

 

「ご自由にどうぞ、アサシン。」

 

ゴールテープに向かって俊敏性Aの速さで走る。

 

(まだ私には共感してくださったランスロットさんがいる。こんなに嬉しいことはない...わかってくれるだろうか、他の人格よ...)

 

並走して走る中あともう少しでゴールテープ手前...

 

(まだ切れていない...これでランスロットさんと1位に)

 

その瞬間手前に大きな何かが現れる。

 

『ゴォール!! 優勝はライダー、アレクサンドロス三世だ!!』

 

「征服王イスカンダルが、この競争の覇権を取った!!」

 

ゴールテープを切ったのはライダーだった。

 

「...此度の催し、悪くなかったと言ってやろう。」

 

呆然として立ち止まるランスロットとアサシンの傍を歩いて通り過ぎ、切られたゴールテープを横切る。

 

「すいません、ランスロットさん...私に合わせていなければ、あなたが1位に...」

 

「それは違いますよ、ザイードさん...」

 

「ランスロットさん!?」

 

狂化が解けたランスロットが口を開く。

 

「あなたがいなければ、私はゴールテープに向かおうと思わなかったんですよ。」

 

その後、アサシンとバーサーカーがゴールテープを横切った後、ゴールに向かうものはいなかった。

 

こうしてオールサーヴァント大運動会は終了した。

 




※元ネタは「ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ」のFile11:ガチ! 平成ライダー運動会!! となります。
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