フリート・エスケープ(Fleet・Escape)   作:水岸薫

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プロローグ

南極の氷が解けた…そのほんの僅かな情報で世界は混乱に落ちた。

 氷は解けて水面が上昇し多くの大陸は水に沈んだ。しかし日本はそれを察知していたため対策はしていた。独自に開発した水を弾く装置を日本の大陸に設置し日本列島は水没化から逃れた唯一の島国。

 しかし水没化から逃れたとは言え交通手段に限りは出た、国際線もあった飛行機は国内線に限られ。海外との船は許可書がなければ外との移動は不可能、そのため海軍の活躍は計り知れないレベルまで達しており、今は多くの学生は海軍に憧れているものがいた。

 

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 水没化から約100年後…日本は今のところ水没化に巻き込まれるほどの事件は発生していない。

 日本の関東にある|神奈川県立海原寅羽吏女子学園《かながわけんりつうながらとらばしじょしがくえん》ではある生徒が登校していた。その生徒は橙色のロングヘアーをしていて、顔にそばかすをしているがその少女は明るい表情をしていた。彼女の名は夢命瓦八千穂(むめいがわら・やちほ)、この学園にやってきて2年。彼女は入学から親友である|花園真由(はなぞの・まゆ)、クリーム色のショートツインテールをしているのが特徴の少女と一緒に学校に登校していた。

 

「今年も席同じだね、真由ちゃん!」

「うん、そうだね八千穂ちゃん!」

 

 二人はよほど仲が良いのか、キャッキャッと仲良く話をしていた。

 しかしその光景を不機嫌そうに見ていた人物が一名いた、その人物は灰色の縦巻きロールが特徴でツリ目をしている女子生徒…彼女の名は緒川亜久和(おがわ・あくわ)。日本で有名な財閥『緒川財閥』の一人娘、彼女の両親は会長から降りているため現会長は阿久和となっている。

 

「いつも見ていますが…やはり気にいりませんわね、あの小娘」

 

 亜久和の言葉を聞いた取り巻きの少女は「そうですね阿久和様」と頷くように同意する。取り巻きの彼女は八千穂を見ながら「入学してすぐ、あの阿久和様を何も知らずに近づいてきたなんて…世間知らずにもほどがありますよ」と言うと他の少女らも「そうねぇ…」と深く同意する。

 そして阿久和は「そしたら、彼女を少し痛い目を見ませんといけないわね」と言うと取り巻きの少女は「何をするのですか? やはり傷をつけるのですか?」と興奮しながら言うと、阿久和は「いえ、もっと自分にとって不利なことを、しませんとね」と怪しげに微笑む。

 

「不利になること…ふふっ、あれを使えばいけますわね。あなたたち、協力はできますか?」

「もちろんですよ、阿久和様! 彼女を陥れるためなら私たちは協力しますから!」

 

 何か策略があるのか、阿久和は「ふふふっ」と不気味に微笑んでいた。そしてこの時、彼女は夢命瓦八千穂をとんでもない穴に落とす行為をする…。

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