フリート・エスケープ(Fleet・Escape)   作:水岸薫

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第九話

 桃華恋が会議室から出ていたとき、東日本の静岡県から西日本に移動していた駆逐艦の松風では、隊員が「艦長、報告です」と知らせていた。緑色のサイドテールをした松風艦長、松本(まつもと)純子(じゅんこ)は「内容は?」と質問する。隊員は「夢命瓦八千穂の姿を目撃情報が入りました。しかし場所は関西の大阪府です」と答える。

 話を聞いた彼女は「関西にいたのね…どおりで陸からの連絡は」と呟く。

 

「この情報を直ぐに警視庁に連絡を、内容は夢命瓦八千穂が発見したことを伝えなさい!」

 

 彼女は指示を出すと、隊員は「わかりました!」と答え連絡をしに行く。そして「関西にある組織…彼女の行動からすると、おそらく『模歌桃華恋』に近づいた庚背が高いわね…」と推測する。

 

「模歌桃華恋は不知火の艦長…そこにいるとしたら、調べる必要はあるわね」

 

 

 松風が関西に移動していた時、模歌桃華恋は風呂場から騒がしい声がした。桃華恋は「なんや?」と不審に思い風呂場に駆け寄ると、詠が出てきて「あ、艦長!」と反応をする。

 

「詠、どないしたんや?」

「それが…彼女、服を持っていませんでして…」

 

 詠の言葉に桃華恋は「は?」と目を丸くする。

 

〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇

 

 詠から話を聞いた桃華恋は「なるほど、つまり服と下着が少ないんか」と理解すると、詠は「はい、そうなります」と答える。

 

「しかし八千穂、服は少し用意したほうがええで。いくらなんでもジャージは」

「ダメだった…?」

 

 八千穂の言葉に桃華恋は「当たり前や」とツッコミを入れる。そして「まぁちょうど良かった。最終の買い出しと同時に不知火の発進用意を伝えとかないとな」と言うと、詠は「そうですね、日常品に食料は問題ありませんが。八千穂さんの服はさすがに買っておきませんと」と呟くと「補給班に相談してきます」と走っていく。

 そして桃華恋は「さてと」と八千穂に向くと「問題は代用の下着と服をどうにかするかや」と考え込むと、八千穂は「あ、だったら古びた服で」と提案するが彼女は「それはアカン」と即刻却下する。

 そして桃華恋が考えた結果「仕方ないな、誰か使ってない服とかあるか聞いてくるわ」と言いながら出ていく。

 

 数分後、薄紫色のショートポニーテールの古谷(ふるや)(はじめ)(ふるや・はじめ)が「服と下着を持ってきたから、自由に使って」と渡すと、八千穂は「あ、ありがとうございます」と受け取る。

 

「すまんな一、突然使ってしもうて」

「いえ、服は多めに持ってきたので気にしないでください」

 

 

 桃華恋の言葉に一は答えていると、八千穂は「よいしょっ」と服を着替えていく。そしてジャージは「これも洗濯しておくよ」と一が持っていくのであった。

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