フリート・エスケープ(Fleet・Escape) 作:水岸薫
新学期早々として与えられた授業は外部授業、外部授業とは山や森に廃墟などといった場所ヘ行き二人一組で行動するようにしている。課題の内容は自由、ただし町中へ行くことを禁じ自然のものを利用して活動する、サバイバルに近いが熊や毒を持った生き物などが近くにいた場合は先生に知らせるようになっている。
夢命瓦八千穂と花園真由はある無人島に来ており、その無人島の山岳部で活動することになっている。真由は初めてなのか「わぁ、海が綺麗だね八千穂ちゃん」と言うと八千穂は「そうだね、でもここにいると潮の満ち引きで界面が上昇するからここから上に設置しないと」と言うと、彼女は「そうだね」と答える。
「外部授業って、なんだかサバイバルに近いね」
「うん、でもこれはこれで楽しいね」
二人はそう言って山菜を集めていた、山菜はビタミン・ミネラルに栄養が豊富でいつ食料が尽きるかはわからない状況の中で必須なもの。真由は「八千穂ちゃん、土筆があったからこれも一緒にいれよ」とジッパーを出すと彼女は「ありがとう真由ちゃん」とジッパーを受け取るとゼンマイを入れる。
すると、八千穂の通信機から『夢命瓦八千穂さん』と教官の声がしたため、八千穂は通信機を手にすると「はい、こちら夢命瓦八千穂。何かありましたかどうぞ」と言うと通信機越しから『こちら北神教官、至急入り江越しに来るように』と言うと彼女は「はい、わかりました」と答えると、真由は「何かあったのかな?」と言うと八千穂は「うん、でもすぐに終わるかもしれないから待っててね」と言うと彼女は「それじゃあ言ってくるよ」とその場から離れる。
その光景を見ていた阿久和の取り巻きは「おお、上手く言ってるね…」とニヤニヤしていた。
〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
八千穂は山から下って行き、教師がいるテントを発展すると「あった、入り江越し」と反応をすると走っていく…が、テントから何か話す声がしたため、彼女は立ち止まると話を聞くことに。
「夢命瓦八千穂さんが学生スパイ…何かの間違いでは?」
「我々も何度も確認しましたが、彼女の証拠が出てきまして。警視庁は彼女を重要参考人として警察に来るようにと」
「そうですか…確か学生スパイって懲役25から60年でしたね」
「ええ、それに罰金はなし…我が校の学生がまさかスパイ行動をしていたとは…」
教師たちの話を聞いて八千穂は「学生スパイ…私が…」と呆然としていた。一体何をしたのか、正直彼女は混乱していた。
「え、私が犯罪者? 何をして? スパイ、なになに何?!」
混乱していた八千穂は目を回していると、教師の一人が「それよりも、八千穂さんは?」と質問すると、北神教官が「すぐに来るように言いましたが…まだですね」と言うと、八千穂は我に返り「に、逃げなきゃ…捕まったら有罪になる…!!」と慌てて山のなかに戻っていく。
しかし山の方から生徒の声がしたため、彼女は「山はダメ…海に」と音を立てないようにそっと山から出ると教師たちがいるテントとは反対側の入り江に移動する。
反対側の入り江に来た彼女はリュックから一人乗りのゴムボートを出すと海に浮かばせ、そのまま無人島から離れていく。いつ捕まるかわからない状況、彼女は「ゴメンね…真由ちゃん。もう会えないかも」と小さく言うとそのまま本州へと向かっていった。