芦花と幼馴染   作:キイカ

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これが投稿される頃には、立川の劇場で超かぐや姫見てます
今回は秋鷹の配信回

追記 立川の劇場すごかった音響が腹に響くぅ


戦場を舞う鷹

 

 

 

「よーし、今日も元気にぶっぱなしてこー! 秋鷹です!」

 

【トリガーハッピーの時間だ!】

【トリガーハッピーの時間だ!】

【トリガーハッピーの時間だ!】

 

 配信開始の口上に、リスナーたちからもいつもの挨拶が返ってくる。

 うんうん、今日も僕のリスナーさんたちは元気でなにより。

 昨日のツクヨミで皆とKASSENやってもうちょいやりたくなったので、本日は普段の予習復習が終わってから配信枠を取った。

 事前告知はしてるのでそこそこ見に来てくれている。

 

「今日は野良で『SETSUNA』しながら参加募集って感じ! 僕と戦いたい人はどしどしよろしくー!」

 

【今日は負けない!】

【今度はぶった斬ってやる!】

【面白武器で行きますよろしくお願いします】

 

 おーおー、今回もやる気満々なリスナーがたくさんだ。あと最近よく来る変な武器の人もいるね、あれ面食らうんだよね。最初は投石器、その次はフランベルジュ、前回は肉球ハンマーだったかな? なんだったんだあれ。

 さてさて、とりあえず野良で戦うか。

 早速マッチングして、決まった最初の相手は……刀持ちの近接かな? 

 

「さー、君はこの初見殺しを回避できるかな?」

 

【きゃー逃げてー】

【うわ、初見殺しの鷹だ】

【まーた初めての人に初見殺し押し付けようとしてる】

 

 わはは、押し付けてなんぼなものでしょ初見殺しは。

 モードは両方ともショットガンに。

 カウント開始、いざ、尋常に〜。

 0

 参るっ! 

 すぐさま相手に向かって一直線に飛び出す。

 もちろんお相手は遠距離職の後退を読んでたのでしょう、前に出張ってきた。

 ふっふっふ、それは悪手ですよ? 

 あっという間にお互いの距離が縮まる。

 でも、僕の方が射程は長いんだ。

 両の手のショットガンを即座に発砲。反動がなくなってすぐさま追撃。

 敵さんも諦めて刀を抜き、斬りかかろうとしてるところをあっという間に蜂の巣にした。

 1ゲージ目、勝利! 

 

「よしよし、いつも通りだね」

 

【あー、可哀想に】

【タチ悪い戦術】

【洗礼の時間】

 

「まあ、リスナーさんじゃないとそうそう受けれないんじゃない?」

 

【知ってても初見だと面食らう】

【実際食らった人です】

【ナカーマ】

 

 おお、そんなもんなんだ。

 次のゲージの隙間時間でコメントと会話する。わりと近接職の人にはこれがよく刺さる。

 銃持ってるからか遠距離と勘違いされるからね。セオリーは距離とって撃ち合いだろうけど、ツクヨミだと近接の方が人気だし、強い人が多い。

 そういう点で僕のこれはだいぶイメージとはかけ離れた動きなのだ。

 さて、次のゲージだ。

 

 0カウントとともに、お相手は警戒してバックステップ。

 今度は初手突撃はしない。あれは初回で輝く動きなので。

 サブマシンガンに切り替えて、弾幕ばら撒きながら接近を牽制。

 中距離くらいからのばらまきは、お相手さんにプレッシャーを与えるためだ。

 メイン刀のお相手にはさぞ苛立つ展開でしょう。寄れば削られ、近づかないと刀は振れない。嫌がらせプレイです。

 とはいえ刀でも弾は弾けるし、たぶんなんかしら遠距離も持ってそうだけど。

 

【お、刀で斬り払いながら突撃してきた!】

【やるねぇ、勇気あるタイプだ】

 

 確かに、ここで撃ち合いに入る人もちょくちょくいるけど、お相手は突撃にしたようだ。

 ならば、やることは1つ。

 

「じゃあ、蜂の巣だよねぇ!」

 

【あー】

【あー】

【いー】

【あー】

 

 なんか変なの混じったな。まあいいや。

 サブマシンガンの牽制は続けつつ、距離を一定に保つように後退。

 どこまで切り払い続けられるかな? 

 なんて思いつつ、片手だけに切り替えた牽制、弾数が減っていることに気づいたのかな? 多少の被弾を無視して強引に突き進んでくる。

 あーあ。僕の片手、空いてるんだけど。

 

【あー! ほらまたショットガンでぶち抜かれてる】

【せっかく寄り切ったと思ったのにね】

【意地が悪い鷹】

 

 もう一息というところでショットガンのプレゼント。

 ゲージは一気に削れるけど、まだ倒れてない。

 まあ、刀の1撃より僕の2発目の方が早いよ。

 

【これはお相手さんもよく頑張った】

【鷹退治失敗】

【次はリスナーか?】

 

 2度目のショットガンで体力全損。

 2ゲージ先取で、僕の勝ちだね。

 

「よしよし、あったまったのでリスナーさんも来てね」

 

 野良から参加型へ。

 あんまり来なそうなら野良でマッチさせるけど、しばらくはこれでいこう。

 

 

 

 7戦くらいして勝率は5勝3敗、やっぱり僕の動きに慣れてるリスナーは手強いね! だからこそもっと強くなれるから助かる。

 ちなみに途中でいつもの変な武器の人がパチンコ持ってきた。どうゆうこと? 普通に勝ったけど何がしたかったんだあれは。

 気を取り直してお次の相手は……お、この名前は。

 

「ハトモリじゃん」

「よっ、秋鷹。俺が相手もいいんだろ?」

「うん、誰でも歓迎だよ」

 

【知り合い?】

【ごつい槍持ってんねぇ】

【やだ、爽やかイケメンだ】

 

 コメント欄がにわかに騒がしくなる。

 あー、どしよ。

 一応確認しとくか。

 ボイスチャットを個別通信にして送る。リア友って伝えても大丈夫? と。

 お、OKか。

 

「ハトモリはリア友なんだー。最近ツクヨミに来たからビギナーだね」

「せっかくだし秋鷹にいっちょ揉んでもらおうかなとね、リスナーのみなさん応援よろしくお願いします」

 

【リア友対決! 俺はハトモリを応援するぞ!】

【俺も! 頑張れハトモリ! 鷹退治だ!】

【秋鷹圧倒的アウェーで草。だが俺もハトモリ派だ】

【秋鷹もほどほどに頑張れ】

 

「めっちゃ応援されてるじゃん」

「ありがたい。じゃあ始めるか」

「また蜂の巣にしてやるよ!」

 

 コメント欄を味方にした守と勝負だ! 

 フィールドに転送される。

 カウントが始まる。

 3

 2

 1

 0! 

 今回は突撃も様子見もしない、初手上空に飛び上がり空からの弾幕で制圧する。

 盾持ちには突撃しても塞がれることが多いので、釘付けにして削り切りを狙う。まあ、それ以外もあるけど。

 上空からの弾幕の雨に、守は盾を傘にしつつガンランスの砲弾で打ち返してくる。

 昨日よりも精度が上がってるね。まあ、まだまだ当たらないけど。

 

「初手飛ぶのはずるくねぇか!?」

「こういうのに慣れとかないと彼女を守れないよ騎士様!」

 

【ハトモリ彼女持ち!?】

【まじか、いやあの爽やかフェイスはいてもおかしくない】

【失望しました、秋鷹応援します】

 

 コメント欄がまーた盛り上がってるけど、今は放置。

 地対空の撃ち合いは盾のカバー範囲から撃たれた弾で少しずつ体力を削られてる守が不利だ。

 さーてどうする? 

 

「いつまでも上から撃ってんじゃ、ねぇよ!」

「おおっ!?」

 

 途中から砲弾来ないと思ってたら、飛び上がってきた! 

 どういう理屈? と思ってたら、あのガンランス、ブースト機能もあるみたい。すげーかっけー! 

 突っ込んできた守を交わして、上下が入れ替わる。

 上になった守は盾を下にして砲弾を撃ちまくる。

 

「ずいぶん荒っぽい騎士だね!」

「今は守るべきお姫様がいないもんでなぁ!」

 

 応対して撃ち返しても、盾がガッチリ防いでしまう。

 むう、落下してくるところで再度上下を入れ替えるか。

 とか思ってたら、僕とすれ違いざまに今度は横方向に突撃してきた!? 

 

「うおわ!」

「ちっ外した!」

「この! 背中がガラ空き!」

 

 目前を通り抜けたランスの突撃。

 その先の背中にすぐにショットガンに切り替えて追撃。

 が、再度上空にブーストしながら上昇。避けられてしまった。

 

「1日で成長しすぎでしょ!」

「めちゃ楽しくてなぁ! 色んな人の動画見たし、さっきまで野良で潜ってたんだよ!」

「楽しそうでなにより!」

 

【お、おお、思いの外上手い】

【なんだあの挙動、ごつい槍であんな動きしてるのすげぇ】

【ガンランスってあんまし見ないけどカッコいいな】

 

 おやおや守のおかげでガンランスの株が上がってら。

 僕らの攻防は互いの上を取り合いながら交差する。

 最初の削りで減った分僕が有利だけど、守の攻撃はどれも威力が高いから下手に食らうとまずいな。

 

「そろそろ地上に戻ったらどうだい!」

「案外空を飛ぶのも悪くないってな!」

「空は鷹の領域なんだよね!」

 

 弾幕の牽制はやめてライフルモードで盾をぶち抜くのに変更。

 威力のあるライフルなら当て続ければ盾を抜ける。

 発射間隔の最短で撃ちまくる。サブマシンガンほど連射は出来ないけど、その分守の砲弾も相殺できるので結果としてはこっちの方が有利だ。

 それは守も気付いたようで。

 

「なら、ぶち抜く!」

「それはこっちのセリフ!」

 

 こちらに照準を合わせてブースト突撃をしてくる。

 それを回避したところですれ違いざまにランスを振り回してきた。

 なかなか勢いのある攻撃だ、これなら真実たちにももっと勝てるね。

 でも。

 

「まだ、僕は負けてやれない、かな!」

「まじか!」

 

 翼を使って強制上昇。その場に舞い散る羽を残して飛翔する。

 再度上を取った、ところで今度は急降下。

 

「うわ、はや!」

「伊達に鷹名乗ってないんだ!」

 

 体制を立て直すより早く接近。ギリギリ間に合った盾を躱すように上下左右の揺さぶりで抜き去る。

 背後に回り込んで両の手のショットガンで終わりだ。

 

 

 

 1ゲージを奪取して、2ゲージ目はその動きも頭に入れて動いたので1ゲージ目より早く終わった。

 

「だーくそ! 負けた!」

「めちゃいい動きしてたよ! 次はもっと楽しくなるね!」

 

【ナイスファイト、鷹退治は持ち越しだな】

【今のが初めて2日目の動き? やば】

【才能あるね】

 

「確かに。2日目であの動きはすごいよ」

「やー、見てた動画にお前のもあったからな。絶対飛ぶと思ってたから、対策考えてたらあれが思いついた」

 

【ビギナー詐欺】

【そんなビギナーがいるか】

【今度はリスナーともやって欲しい】

 

「ハトモリと野良で当たったら戦ってね」

「そんときはよろしくお願いします」

 

 コメント欄も大盛り上がりの1戦になった。また今度配信に呼んでもいいかも? 

 ハトモリが抜けたところで今度のお相手は……? 

 スチームパンクな狐っ子? 

 

「初めまして、よろしくお願いします」

「よろしくですー。いろ、さん?」

「はい」

「……」

 

 ツクヨミでは交換してないのでリアルのスマホでトークを送信。酒寄さんでしょ? と。

 あ、返ってきた。そうだけど、黙っておいて欲しいです、か。

 そっか、りょーかい。

 あ、ついでにツクヨミ内でフレンド申請しとこ。お、承認はや。

 

「よーし、それじゃ行きましょ」

「対戦よろしくお願いします」

 

【おー、今度は狐娘】

【鷹を狩る狐が見られるか?】

【てかめちゃ可愛いなこのアバター】

 

 コメント欄は可愛い酒寄さんのアバター姿に大興奮だ。反応を見て酒寄さんもちょっと気まずそう。

 いろのアバターは青を基調としたストリート風だね。

 濃いめの青い和服に紺色っぽいパーカー。スカートの方は水色にグラデーションしてる。パーカーの上からちょっとごついベルトをして、スチームパンクっていうのかな? 

 足元は黒っぽいブーツ、片足だけあみあみの靴下履いてる。

 頭に狐耳、腰から尻尾。紛うことなき狐娘。

 

「コメント欄も盛り上がってるね」

「……」

 

 フィールドに転送されてから声をかけてみたけど、スルーされちゃった。

 酒寄さんらしい集中してる感じかな。あ、いや、ちょっと頰がぴくぴくしてる。恥ずかしいのかも。

 カウントが始まる。酒寄さんの武器は……双剣的な感じ? 

 0の合図とともに飛び出してショットガン狙い。

 反応は……横回避と双剣の先からのクナイ弾! 分かってる人の動きだね! 

 

「さては配信見てたね!」

 

 弾を避けつつそのまま接近、射程内な捉えて即発射。

 しかし酒寄さんは飛んだにしては不規則な加速でその場を抜けた。

 なんか急加速したぞ? 守みたいなブーストでもないし、なんだ? 

 僕が一瞬戸惑った隙を狙って今度は急接近からの右手の剣を振りかぶった。

 まずいまずい、考えるのは後にして離脱だ。

 上空に飛翔して攻撃範囲から離れる。

 そのまま空からサブマシンガンの雨を降らせる。

 彼女は走りながらそれを避ける。避けきれないものは双剣で切り裂いていく。

 うーん、隙がない。あの謎移動も分かんないし、どうしたものか。

 と、ここで両手に持ってた双剣をくっつけた。

 え、ブーメラン? 

 

「いや、投げつけてくるとかある!?」

 

 そのまま投げられたそれを避けて反撃の弾丸。しかし、背後から折り返してくるのは見えてたので長くは撃てない。

 守みたく飛んではこないみたいだけど、あのブーメランはなかなか厄介だ。

 あとクナイ弾もあるけど、あれは避けやすいから別に。

 

「とりあえず弾幕張って様子見かな?」

 

 しばらくこう着状態。僕の弾幕を酒寄さんが避けつつ、時折カウンターで飛んでくるブーメランとかクナイ弾を僕が回避する。

 当たり前に空を飛び続けてるけど、実はデメリットもある。

 まず防御力が下がるので、被弾するとダメージが増える。クナイ弾でもけっこー怪しい。ブーメランなんて食らったら墜落確実だ。

 でもそれを補って余りある機動力が美味しいのだ。やはりどかどか撃ちまくるなら距離を取れないとね。

 

「よし、今度はこちらからいこうかな!」

 

 見せ場もない絵面は、リスナーもつまらないだろう。

 装備をショットガンに切り替え、ブーメランを投げた隙を狙って急降下。

 まだ後ろにあるそれが戻る前に削り切る。

 そのつもりで突撃した。

 酒寄さんもそれに気付いてちょっと口元が引き攣ってる。

 バックステップで距離を取ろうとしてるけど、僕のほうが速いよ! 

 もう少しで射程範囲……というところで、何かに引っかかった!? 

 

「ぐえっ、なんだこれ、ワイヤー?」

 

 胴体を止めるように張ってあったのはワイヤーだった。

 もしや最初の不可解な高速移動はこれか? 

 

「て、やば!?」

 

 ワイヤーに気を取られて背後にブーメランが迫っていた。

 まずい、やられる……。

 

「そうはいかないよねぇ!」

 

 仕方なしに迫ってきたそれを剣の部分を使って弾き返した。

 そのまま酒寄さんの手に戻っていくのを見届けてから、話しかける。

 

「さすがに肝が冷えたよ」

『今のはやれたと思ったんだけどなー』

 

 個別回線で返事が来た。さすが現実で成績ほぼマックスの方。策士な動きだ。

 

『持ってかれてもおかしくなかったけどね』

『弾き返しといてよく言うよ』

 

 さてさて、振り出しに戻った。

 とはいえこのままではまたさっきの繰り返し。

 せっかく来てくれたんだし、ここはあれの使い所かも。

 

『せっかくだから、ウルト切るね』

『なんのせっかくなのよ』

『やー、こんなにひやひやした戦いのお礼?』

『いらないんだけど』

 

 にひひ、そうは言っても楽しそうですよ? 尻尾振れてますもん。

 さてさて、僕の1()()()()のウルトは自己強化。

 内容は、機動力と攻撃間隔の短縮。

 発動中は赤い羽根を撒き散らすから、赤鷹とか、火の鳥とか言われたりしてる。

 さあ、いくよ! 

 

【あっーと! ここでウルト!】

【秋鷹めずらし。普段は使わないのに】

【韋駄天じゃんかっこよ】

【火の鳥秋鷹見参!】

 

 ウルトを発動して、バフがかかる。

 酒寄さんも肌で感じたのだろう。ちょっと引き攣った顔だけど、その目は誤魔化せないよ? めちゃ楽しそうだし。

 立ち回りは……高速移動の撹乱と弾幕の押し付け! これに限る! 

 

「おりゃおりゃーー!」

 

 酒寄さんの周りを高速で飛翔する。周囲に赤い羽根の残光が舞いながら、弾幕を垂れ流していく。

 酒寄さんもそれらを双剣でなんとか相殺しているが、やはり数が多いので削れてきている。

 いや、3割くらいは相殺してない? 格好な量だよ? やばくない? 

 どういう反射神経してんだあの人、なんて思いつつでも手は抜かない。

 かなり周りを回っているので、もはや赤い輪に囲まれているように見える。

 そろそろかな。

 

【いや早すぎワロタ】

【残像が……これが質量のある残像!?】

【この速度で回ってたら目回りそう】

【あんまり使わないけど負担やばそうだしねウルト中の動き】

 

 それはそう。まあ、1人で練習して慣らしてはいるけど、たまに酔う。

 うん、まあ、それも何度もやれば慣れる。慣れさせる。

 そういうものだ。

 

 酒寄さんが頑張って切り払っているのを、真上から見下ろしてみる。

 周りの残光の羽根が多くて気付いていない。

 僕はその手の銃を合体させて、ウルト中だけ使える合体機構を発動。

 使えるのはウルト中に1発。

 効果はショットガンなら射程、発射数、威力の上がった強力な連結散弾。

 さあ、蜂の巣だね! 

 散弾が放たれる寸前でようやく酒寄さんがこちらに気づいたけど、遅いよ。

 

【あーっと、ここで真上からのバレットバスターが決まったー!】

【大変良い戦いでしたね。秋鷹のウルトを切らせたのは初見じゃリヨノさん以来かも?】

【狐娘はリヨノさんと同等くらいの戦闘力ってことか】

【ウルトでしか見れない合体機構も見れるとは今日は楽しい日だ】

 

 ぶち抜いて1ゲージ目終了。

 ウルトを切ったあたりからふじゅ〜のお布施がそこそこ来ていた。

 あんまり使わない分、使うと盛り上がるね。

 

『なにあれ反則じゃない?』

『いやいやちゃんとウルトの効果ですよ?』

『くっそ、いないの気づかなかったし、悔しい』

『でも初見でウルト切らせたのは酒寄さんが2人目だからね』

 

 アバターはむっすーとしたままだけど、回線では感情ダダ漏れだった。

 まあ、ウルト切って勝ったならなしだと勝てないのでは疑惑があるのでやや不満です。

 そのまま2ゲージ目へ。

 今度は、彼女が先制してクナイ弾を撒いてきた。

 どれにワイヤーが仕込まれてるかわからないので、相殺しつつ、距離を取る。

 しばらく攻防を繰り返しているうちに、結構ワイヤーがあちこちに撒かれてしまった気がする。

 これは動きづらいな。いっそ切り崩していくか? 

 邪魔なワイヤーを剣の部分で切りつつ後退。

 と、ここで足元にもワイヤーが!? 

 

「あ」

『もらい』

 

 迂闊に体制を崩してしまったところで飛んできたブーメラン。

 なんとか避けたけど、これ折り返しで……あぁ。

 綺麗に後ろから2つに割られてしまった。

 

『2ゲージ目もらい!』

『あのワイヤーのトラップはきついねぇ』

 

【2ゲージ目取った!】

【鷹退治達成なるか!】

【策士狐、鷹を狩る】

 

 おうおう、盛り上がってくれちゃって。

 まあ、接戦って燃えるよね。うん、分かるよ。

 さてさて、情けないところは見せれないし、たまーに芦花がアーカイブ見てたりするから負けられない。

 特に酒寄さんには、ね! 

 

「というわけで、速攻!」

 

 3ゲージ目開始すぐ。

 翼の飛翔で高速接近、酒寄さんも接近してきたのでショットガンをお見舞い。

 間一髪避けられたけど、体制は崩れた。

 もちろん追い討ち! 

 

「逃がさないよ!」

『しつこい!』

 

 そのまま距離を詰めてショットガンで追撃。

 散弾の端が掠って体力をほんのちょっぴりだけど削っていく。

 でも、彼女もクナイ弾を撃ち返して、ワイヤーを張ったりしている。

 絡め取られるのが先か、蜂の巣になるのが先か。

 ヒリヒリしちゃうなぁ。

 

「まあ、蜂の巣にするのが先だけどね!」

 

 片手をサブマシンガンに切り替えて、連射して攻撃範囲を広げる。

 すると彼女も避けるために大きく動かなければいけなくなる。

 そうして、連射と散弾を交えて追い込んでいく。

 体力が半分を切ったところで、酒寄さんが反転して攻勢に出た。

 1番弾幕の薄いところから、ダメージ覚悟の突撃。

 すぐにそこを見破るのは流石の一言。

 でも、もうちょい体力があればね。

 

「おーわり」

『あ』

 

 再度ショットガンに切り替え、こちらも急接近。

 一気に距離を詰めて、双剣を振られる前に散弾でぶち抜いた。

 体力全損。僕の勝ちだ。

 

『あー、もっと早く攻め込んでれば』

『そうだねー、受け切れたかもね』

『でも荒鷹くんやっぱり上手いじゃん』

『まあ、配信してるくらいなのでね』

『次は負けないよ?』

『何度でも来てね、僕も皆を倒してもっと強くなるので』

 

 この後はまた勉強に戻るらしいので、少し話して酒寄さんは離脱した。

 今更気づいたけど、結構酒寄さんの話し方がラフになってた気がする。やはり戦を通じて互いを理解するってことなのかな? 

 

【あー、惜しかった】

【めっちゃ面白い戦いだったな】

【また来てくんないかなあの狐ちゃん】

 

 コメント欄も大絶賛で、さすがは酒寄さんって感じ。

 勉強運動バイトにKASSENまでできると来たら、何が逆に出来ないんだ? 

 食生活か。そういえば夏休み中は学校ないから、お弁当お裾分けないけど、大丈夫かなぁ。

 さてさて、お次は誰かな……通知がきた。この専用の通知は!?

 僕が通知を入れているのは芦花と真実だけ。で、芦花の通知には専用の通知オンを設定してある。

 

「ごめん、今日はここで終わり! 推しの配信が始まるから終了またね!」

 

【え、終わり?】

【あー、秋鷹は推しの配信が始まったらすぐにやめるからな】

【前には戦闘中に強制終了したことなかったっけ】

【推しに荒ぶる鷹】

 

 そりゃあもう芦花の配信はどんな時でもリアタイ確実! 

 さくっと配信を切り、スマコンを外す。

 今日の配信は〜〜? おお、真実とコラボ配信か! 

 そういえば2人で遊びに行ってるとか聞いたな。

 最近流行りのスイーツを食べるらしい。突発なのは思いの外良い感じだったのかも?

 守も見てるんだろうなぁ。

 さてさて、今日も推しの幼馴染が可愛くて最高ですね! 

 

 

 







ウルトに名称つけようか悩みましたが、原作小説ではウルトとしかなかったので、コメント欄が勝手につけるスタイルで行きます
ちなみに、芦花の配信を全部リアタイで見てますし、なんなら変なこと言ってる奴は全部マークしてる主人公
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