芦花と幼馴染   作:キイカ

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またまたツクヨミでの話し!


皆でSENGOKU!

 

 

 

 芦花との訓練から数日。8月の下旬に入った。

 バイト終わりとか、予定のない日に練習に付き合って、割と良い感じに仕上がって来たのでそろそろ皆で遊ぼう! ってことで5人の予定を合わせてツクヨミに集まった。

 本日は5人しかいないけど『SENGOKU』をやろうってことで、チーム分けの試行中。

 

「バランス取るならいろと僕は分けないとね」

「えー、そんなに私強くないよ?」

「この前僕から1本取っといてよく言うよ」

 

 やはり経験値的なところで、僕と酒寄さんが中心になってチーム分けを考えていた。

 

「え、アキくんから1本取ったの?」

「ん、あ、うん。ちょっと息抜きに参加した配信のやつでね」

「わたしそれ見てないかも〜。今度見よ〜たかちーがやられてるとこ」

「おいこら」

 

 僕から1本取るのなんて、慣れたら結構できると思うけどなぁ。

 リスナーさんにもぼちぼち負けたりするしね。

 もしかして、僕のリスナー鍛えられてる? 

 

「私も今度見とこ。参考にしないと」

「寄って集って僕の負けるところそんなに見たいのか……」

「まあ、秋鷹に負け越してるやつばっかだしなここにいるの。俺も見るわ」

「見んな。お前は蜂の巣にしてやる」

「当たり強いな!?」

 

 くそぅ、こうやって鷹狩りの輪が出来るのか……。

 もっと強くならねば! 

 

「で、まみまみとハトモリはペアでしょ?」

「え、いいの?」

「じゃないとハトモリのやる気が下がりそう。あとまみまみに粉砕されるハトモリが見える」

「ぷっ」

「あ、ROKAさん笑いましたね!?」

 

 芦花が吹き出してるけど、しれっと酒寄さんも後ろ向いて震えてるから同罪では? 

 いやまあ僕も芦花とチーム別になったらなんとも言えないけども。

 

「てか、1人足りないよね? どうするの?」

「そこは、ご安心。お助けヤチヨがいるでしょ?」

「あー、確かに。でも、いろ大丈夫?」

「だだだ、大丈夫、なはずずず」

 

 ダメそう。

 まあ、頑張ってもらってそこは。

 なんて話してるうちに、空から桃がー……──また僕の上狙ってるな!? 

 

「あぶなっ!」

「呼ばれて飛び出てじゃじゃーん! ……ちっ、外したか」

「おいこら、聞こえてるぞ」

「ヤチヨに潰されるのはご褒美でしょうがそこ変われ」

「やだもうこの子強火すぎ!?」

 

 またも上からの強襲を今度は華麗に回避! 

 ってところだと思ってたら味方のはずの狐っ子に追撃されたよ! 

 どうなってんだこの子。

 

「とりあえず人数は問題ないでしょこれで」

「うん、1名トリップしてるけど、見ないふり見ないふり〜」

 

 KASSEN専用のスポーツウェア的な装いのヤチヨに酒寄さんは大変、その、盛り上がっております(オブラート)。

 ええ、直球で言うなら顔面がお見せできない様相です。なんてこった。

 で、なんでその顔の酒寄さんを見て芦花はちょっと嬉しそうなんでしょうか。僕は幼馴染の行く末が不安です。頼むからもうちょいまともな道を歩いてくれ。

 

「どーしよ。いろとヤチヨ組ませたら機能しないのでは?」

「でも、敵として当たっても何もできないんじゃない?」

「確かに。じゃあ一緒にやってもらうか。あと1枠は、芦花がいいんじゃない?」

「私? いいけど、あ、アキくんか私しかいないのか」

「そゆこと。なら、バランス的に僕がハトモリたちとやるよ」

 

 というわけでチーム分けは終了。

 芦花と別チームなのはちょい悲しいけど仕方なし。

 お助けヤチヨの性能は調整されてるからバランス良いだろうしね。

 まだ酒寄さんが夢の世界だけど、移送されたら帰ってくるでしょ。

 それでは、各陣地へれっちごー! 

 

 

 

「で、どうする?」

「僕はボトム行くから、2人でトップ落としてきて」

「あいあ〜い! 任されたし!」

 

 開始前の作戦会議。

 まあ、どっちに行くかは最初から決めてた。

 問題は、()()がどっちに来るか。

 出来れば守たちの方に行って欲しいけど。こっち来たらどうしよっかな。

 牛鬼狙いで避けるのが1番かなぁ。

 なんて考えてるうちにカウントダウン。

 まあ、来たらその時だ。頑張りましょ! 

 

「じゃ、行ってくる!」

「秋鷹もがんば!」

 

 真実と守が飛び出していく。

 守はガンランスのブースト機構で、真実は空飛ぶ絨毯に乗って飛んで行った。

 僕は自前の翼があるんでね。

 それじゃ行きましょ! 

 

「マップ確認ってと。お、よかったこっちはヤチヨだ」

 

 ほっと一安心。こちらに向かって来てるのがヤチヨでよかった。

 これで心置きなく楽しめる。

 

「よーし、まずは周りの雑兵のお掃除、かな!」

 

 高高度から急降下して、ミニオンたちに突っ込む。

 飛んでくる弓は、避けて銃剣で弾いて、集団の真ん中に突撃! 

 

「おりゃりゃー!」

 

 マシンガンモードで全方位に乱射。

 くるくる回りながらお掃除していく。

 ある程度片付いたら、また集団に突撃してお片付け。

 繰り返しているうちに牛鬼が見えて来た。

 けど、そろそろかな? 

 

「お覚悟ー!」

「だよね!」

 

 高速回転した光る傘で襲撃をしてきた。

 なかなか怖い武器だ。くらえば下半身とお別れしちゃいそう。

 その場を飛び退き回避。

 距離をとってマシンガンで牽制。

 弾丸は、そのまま傘を盾にして防がれちゃった。

 おっと、それ盾にもなる感じですか。

 

「盾にもなるなんて万能だね!」

「伊達に長生きしてないのですよー! お次はこれだ!」

 

 光る傘をその場でぶん回した? 

 とか思ってたら斬撃が飛んできた!? 

 

「あぶなっ! お姫様のイメージにはそぐわないのでは!?」

「今時戦わないお姫様なんて夢の中だけでしてよ! ほらほらもっと行くよー!」

「わっ、ちょっ、はしゃぎすぎでしょお姫様ぁ!?」

 

 ビュンビュン飛んでくる切断属性の光輪を動いて動いて避けていく。

 お転婆すぎでしょこの電子の歌姫! 

 この輪っか当たり判定デカそうだからギリギリでは避けたくない。

 となると大回りになるんだけど、そうするとマシンガンの弾幕が到達するのが遅くなって牽制にならない。

 ショットガンの距離には寄れないし、うーん。

 遠距離によってライフルで削るか。

 

「ひゃー、付き合ってられないね!」

「逃げるなー! おのこなら正面から戦いなさーい!」

「遠距離職に無茶言わないでね!?」

 

 距離をとってライフルモードで撃ち始める。

 ヤチヨはそれを避けながら文句を言ってるのが聞こえた。

 さすがに無謀でしょあれと正面からは。

 ちまちまと撃ち合うと、ヤチヨがビー玉の吹き玉で撃ち返してきた。

 傘の柄から吹き込んでる? どういう仕組みなのそれ。

 てか先端から出てるのか、おもしろ。

 

「まあ、さっきのに比べれば簡単」

「むきーっ! 余裕そうじゃん! なら!」

 

 なんだ? なんかちょい、デカ目のビー玉? 

 とりあえず撃ち落として……!? 

 

「うわ! 爆発した!?」

 

 派手な爆発共に煙が撒かれた!? 

 やば、ヤチヨ見失った!? 

 右、いない! 左、もいない! 上か!? 

 

「成敗!」

「さすがに早いね!」

 

 折り畳んだ傘での振り下ろし。

 反射的に銃剣で受け止めることに。

 

「ふっふっふ。ようやく距離を詰めれたね」

「お転婆歌姫には付き合えないよ?」

「このダンスは終わりまで付き合ってもらうんだからっ、ねっ!」

 

 うっかり力負けして叩き割られそうになったので、受け流しつつ退避。

 さすがに近接職ほどの筋力はないので、やり合う趣味はないね。

 近いのをいいことにショットガンで反撃。

 

「お返しだっ!」

「そっちこそ危ないものばっかりではなくて!?」

「現代はそういうものでしょ!」

 

 開いた傘の盾でまたも防がれる。

 が、視界を一瞬切った! 

 

「それはそう……あれ」

「こっちだよ!」

「!? やば!」

 

 飛翔と跳躍で背後をとる。

 狙うのは……牛鬼から! 

 

「もらい!」

「あーっ!? それヤッチョの!?」

 

 牛鬼の周りを飛び回りながらショットガンで蜂の巣にする。

 そのまま櫓も占拠。

 よし、大将落としがでた。

 

「よーし。お仕事完了! さ、あとはヤチヨと遊ぼうかな?」

「ぐぬぬっ。お婆ちゃんを手玉にとって遊ぶとは。最近の若者はマナーがなってないね!」

「そんな若々しい見た目でおばあちゃんとかやめな? まじで今のおじいちゃんおばあちゃんキレちゃうよ」

「いや〜それほどでも。ヤッチョ童顔なもので?」

「こんなところで照れ照れしないでよ」

 

 反対側の様子は……芦花と真実が落ちて酒寄さんと守が競り合ってる感じ? 

 んー、向こうに加勢した方がいいかな? 

 でも、ヤチヨめちゃ上手いからここで縫い付けといた方がいいか。

 

「さ、終わるまで、踊りましょう! 電子の歌姫様!」

「むきーっ! 今度こそ傘の錆にしてくれる!」

「それは刀だね!?」

 

 上段振り下ろしで距離を詰めて来たヤチヨから、バックステップで逃げる。

 うわ、地面めり込んでるし。どんな筋力なんだ。

 

「避けるな〜!」

「やーだねっ!」

 

 中距離でマシンガンの弾幕をばら撒く。

 ヤチヨは傘を盾にしつつ距離を詰めてくる。

 しばらくイタチごっこだ。

 逃げる僕と追うヤチヨ。

 みんなの憧れのお姫様に追われるだなんて、なかなかできない体験だな。

 なんて思ってたけど、守から通信が入った。

 

『ごめん! 酒寄さん強かった!』

『おっけー! 僕が大将落とし狙うよ。本丸の防衛は任せた』

『了解!』

 

 あちゃー。やられちゃったか。

 さすがに酒寄さんは強いね。

 こっちの大将落としに着く前に、決着をつけないと。

 

「悪いね。うちのメンバーやられちゃったみたいだから、遊びは終わり」

「逃げるの!?」

「負けたくはないのでね!」

 

 ショットガンを連射して、軽く足止めした後、反転。

 相手の本丸へ飛翔する。

 後ろからヤチヨが追っかけて来てるけど、僕のほうが早いかな。

 さてさて、マシンガンで道中のミニオンを蹴散らして……! 

 あー、まじか。

 

「ここは通さないよ。アキくん」

「うへー。なんとかなりませんかねROKAさんや」

「だーめ」

 

 ぐぬぬ。早くしないと後ろからヤチヨは来るし。

 うちの本丸に酒寄さんが着いちゃう。突破力的にはまだ大丈夫だろうけど、時間はない。

 むむぅ、芦花を、()()こと、が、出来る、のか? 

 

「? こないなら、こっちから!」

「う〜、とりあえず引き剥がすしか!」

 

 芦花のネイルガンを大きく避けつつ、周りに弾幕を飛ばす。

()()()()()()()()()と思いつつ、その厚さに手を抜いたりはしない。狙ってないだけ。

 でも、芦花にはそれが一番よく効くだろうから、避けてくれるはず。

 

「本気のアキくんは数が多いね! でも!」

「! まじか、そんなに弾く!?」

 

 想定よりもがっつりと弾かれてしまった。

 全然動いてないし、肝座りすぎ? やだかっこいい。

 

「仕方なし!」

「えっ、ちょ、うわ……アキく────」

 

 このままだと芦花を動かせる気がしなかったので、あまりやりたくはないけど、急接近。

 芦花の膝裏と背中に手を回して。

 からの……ぶん投げ! 

 

「そい!」

 

 そんなには飛ばないけど、まあ怪我はしないから大丈夫。

 とりあえずどかせたからよし! 

 

「これで……終わりだ!」

 

 一気に階段を駆け上がって大将落としにショットガンを打ち込んでフィニッシュ! 

 僕らの勝ちだ! 

 

 

 

「「「いぇーい!」」」

 

 3人でハイタッチ。

 

「いやぁ、秋鷹に助けられたわ」

「さす鷹」

「どうもどうも。2人も酒寄さん相手によく頑張ったじゃん」

「ROKAが硬くてさ〜。まじで倒せないの。なんとか相討ちに持ってったけど、すごい上手くなってるよ」

 

 なるほどなるほど? 

 それは教えた僕も鼻が高いですな。いや、芦花のセンスが良かったから僕のおかげではないけどね。

 さす芦花。このまま練習すればほんとに僕にも勝てるのでは? 

 なんて話してたら、向こうのチームとの回線が繋がった。

 画面には酒寄さんと芦花が。

 

『秋鷹さすがに上手いね』

「どーも。いろもさすが。防御ならハトモリも結構仕上げてたんだけどね」

『まみまみ落としてからはわりとやりやすかったよ。ROKAのおかげかな?』

『アキくんに扱かれましたので〜。あ!てか、アキくん? 最後の────』

「あー聞こえない聞こえない。それじゃまた次のラウンドで!」

 

 回線オフっと。

 

「なんかあったの?」

「や? 別になにも?」

「……あとで事情聴取しとくか」

 

 それはやめていただけると。

 僕でも芦花でもやめてね? 

 

 

 

 2ラウンド目。

 ポジション入れ替え今度は僕がトップへ。

 2人をボトムへ。

 変えてくる読みで僕らもポジションチェンジ。

 その結果のお相手は……げっ、変わらず? 

 空かされてしまった。まさかの入れ替えずに継続だ。相性的に僕がヤチヨとやった方が良かったのだけど。

 まじかー。

 出来れば当たりたくなかったな。

 確認したマップには、酒寄さんと芦花の接近が見えていた。

 

 







後半に続くよ!
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