前4話であれだけシリアスかましといてなんですが、原作入ります(急)
つまり、金色のお姫様が、スタンバイ?
ろかまみの身長差が22センチという情報を手に入れたので、過去の身長のところを修正しました(白目)
でも、12センチってのがちゅーするのにちょうど良いとかなんとか?
運命の虹色
目覚めてからは、本当に目まぐるしくて。
とりあえず芦花には泣かれた。
「アキくんのバカ……ほんとに、本当に心配したんだから。いなくなっちゃうかと、思ったんだから」
「ごめんね。いなくなったりしないから、安心してね」
それはもう大層泣かれた。途中で僕ももらい泣きしかけた。
で、めっちゃ謝った。
動けないから口だけだけど。
芦花には、「今度、奢って」ってだけ。
はい、何を奢らされるのか分からないけど、仕方ないね。
で、芦花の連絡で皆かっ飛んできた。
まず真実と守。
真実は部屋入って僕が起きてるとこ見て脱力してへたり込んだ。
「やほ、真実」
「ほんとに……ほんとにさぁ……はぁ」
守は、バカヤロウって一言だけ言って目元隠してた。
心配かけちゃってごめんね。
で、その後僕の両親と、芦花の両親。
「もう……この歳にもなって寝坊だなんて……」
「呑気な寝顔だったな……」
「心配したんだからね?」
「まったく……」
ほとんど同じタイミングだった。
やっぱり、どちらも痩せてて申し訳なくなった。
でも、僕が起きて本当に嬉しそうだった。
酒寄さんは、バイトで来れなかったみたいだけど、後日見舞いに来てくれた。
なんだか、隈は凄いし、ちゃんと食べてないのか限界から、限界ギリギリくらいになってる気がする。
非常に申し訳ない。
で、ここからが大変だった。
まず、リハビリ。
なんと驚いたことに、僕は1ヶ月ちょいも寝てたらしい。
そりゃ、皆不安で痩せますよ。
それから、起きたのがちょうど僕と芦花の誕生日だったようで、運命を感じた。
芦花にはなにも贈れてないから、今度用意しよう。
そういえば芦花も真実もインフルエンサーの活動は休んでるらしい。私生活の都合とか理由をつけて。もちろん僕のせいだって言うのは分かっている。まっこと申し訳なく。
あとあとSNS見たら、ちょいバズくらいになっていた。
それくらいには急な活動休止宣言だったようだ。そりゃまあ元々2人とも週3とか4とかなんかしら投稿とかしてたしね。
で、そんだけ寝てたら学年は変わっていたけど進級は問題なかった。1年の時の成績は良好でしたので。
ただ、リハビリの都合上、僕は7月くらいまでは学校には戻れないらしい。なんてこった。
まあ、予習はしまくってるから勉強は問題ないけど、はたして皆は大丈夫かな……。
戻るまでに小テストはあるし、たぶんテストも挟まるけど、僕は力にはなれそうにない。
そんなわけで、僕は皆にお見舞いは減らしてもいいよって言ったんだけど……。勉強して欲しいしね。
「無理、毎日行く」
「言うに事欠いてそれか」
「……はぁ。たかちー、治ったら奢り」
「荒鷹くん、さすがに、それはどうかと……」
なんでぇ?
皆の勉強時間とか、大事だと思うんだけどなー。
「別に勉強なんて、ここでも出来るでしょ」
「いやいや、ここ病室。あと、僕リハビリとかでいない時もあるし」
「連絡してよそういうのは。いる時に来るから」
「強情だねぇ!? 酒寄さんに負担かけて申し訳ないけど、面倒見てあげてよっ!?」
「や、私もキャパシティには限度がありますので……」
「嘘つけ! 週5フルタイムでバイトしながら成績最上位維持してるやつが言うことじゃないでしょうが!」
「怪我人は大人しくしてな〜」
「なら、勉強しにここに来ないでよね!?」
「それとこれとは話が別だな」
「味方がいないっ!」
最終的に看護師さんから許可は出なかったので、なんとかなった。
ちなみに理由は、患者が興奮して怪我が悪化しそうとのこと。
……理不尽じゃないでしょうか。
「へい、大将やってる?」
「居酒屋かな? ここ病室だけど?」
「たかちーらしい突っ込みで安心だわ〜」
「こっちはおちおちのんびり出来ないんだけど?」
「自業自得ってやつだよ、荒鷹くん」
「わかっちゃいるけど、こうも凸られるとね」
「…………」
「芦花はなにか喋って!?」
それから、僕はリハビリして、ちょいちょい病室にくる4人の嵐をなんとかいなして。
時折あの日のことを思い出しては、決意を再確認して。
3ヶ月が経った。
時は7月5日。ようやく退院して学校に行く許可が降りたので、久方ぶりの登校をした。
「ようやく帰ってきたな」
「待ってたよ〜またお弁当よろしく〜」
「私は別に……「問答無用〜!」あ、はい」
「おかえり、アキくん」
皆のそばに帰ってきた。声をかけられてようやく、日常に戻ってきたなと感じられた。
いつもの4人は皆同じクラスで安心した。席は、酒寄さんだけ離れてた。僕の隣に守、後ろは芦花と真実だ。後ろからの視線が突き刺さっていて背中がムズムズすることが多い。うん、自業自得です。
「あの、芦花さん? なにか?」
「なんでもないよ、バカくん」
「名前の原型なくなった!?」
「当然だよね〜」
「なー」
「味方ぇ……」
「荒鷹久しぶりじゃん! 元気してた?」
「あー、うん、まあね」
クラスメートは変わっていて、前一緒だった人にはあれこれ聞かれたけど、流石に事件のことは言えなかったから、事故で誤魔化しておいた。
そういえば、あの日のことは事件になりはしたものの、僕らの顔が写ってる動画や写真は何もなかったらしい。
真実が不思議がってたけど、僕には少しだけ心当たりがあった。
そんなことができそうな、ネットに強い人……人? に心当たりがあった。
けど、それはまた今度会えたら聞いてみよう。
「アキくん、帰ろ」
「今日は寄り道する予定だけど……」
「私も行く」
「あ、はい」
それから、芦花はあれからびっくりするくらい僕に過保護になってしまった。
仕方がないとはいえ、目を離した隙に僕が用事とかでいなくなるとすぐにトークが飛んでくる。
で、そんな状態ですので、彼女は食が細くなってしまったし、ちょっと顔色がよろしくない。
真実もちょい痩せたように見えるけど、彼女は守がいるし、僕が戻ってきて安心したのか普段通りの生活に戻しつつあるので、一旦後回し。後々お礼はするけどね、芦花のこととかとか。
そんな芦花の状態は僕としても好ましくない。
今の彼女に好きと伝えたところでちゃんと伝わらないと思うのです。どんな芦花だってもちろん大好きだけどね。
まずは、彼女を元気にするところからかな。ちゃんとご飯食べさせて、僕に過保護なのをどうにかして、前のいつでも煌めく最高な幼馴染に戻ってもらわないと。
奢り、と言われたのをいいことに学校終わりにご飯食べにいったり、お家に凸ってご飯作ったり(両親の許可は得たよ)して、食育? 的な感じだ。
すぐにどうにかなるものではないけど、時間かけてなんとかしようと思う。かれこれ10数年拗らせてるのだ、今更なんともない。
さぁ、頑張って行きましょ!
そんな僕は今は1週間ほど経った7月12日。3連休前の、最後のバイトをこなしたところだ。
バイトに戻りたいと、話をして両親を説得するのはまあ、ちょい大変だったけど、普段通りの生活に戻すには必要だったからなんとか説き伏せた。
問題は芦花だった。
「やだ、無理。別に元々必要なかったでしょ」
「いやいや、酒寄さんのフォローっていう大義名分があるでしょーが」
「むっ、それは……そうだった、けど」
もー全然許してくれない。なんなら私もバイトすると言って聞かなかった。挙げ句の果てには酒寄さんのフォローという理由も忘れてたし。
バイトをしたくて聞いてきたなら止めはしないけど、芦花の場合は僕が心配でやりたいだけだろうから。
なので、お断りした。芦花のためにならないし、芦花の身にもならないだろうから。
そこからはひたすら芦花とのすり合わせだ。どこまで妥協してくれるか。ダメなのはどこか。
途中で涙目になった時はまずいと思ったけど、なんとか理性を総動員したのと、禁じ手の手を握るでなんとか回避した。
目覚めた時のあれから、手を握られると芦花は安心するようになったみたい。
なんとか協議の末、週2くらいで許してもらった。
それでも猛反対されたけど、さすがにリハビリしなきゃだし、そろそろ酒寄さんが限界すぎて不安になって来たのでゴリ押した。
めちゃくちゃ渋々だったけど、ね。芦花には終わったら連絡、って釘を刺された。はい、かしこまり!
そして元々僕がいなくともお店をぶん回していたスーパーバイト戦士酒寄さんはというと、もちろん僕がいなくなった穴とか、最近入ったらしい新人ちゃんの面倒をみたりと過労一直線では? という状態。
僕のいない間にバイトだけでなく、学校の皆の勉強面の面倒も見まくってくれてたので、限界超ギリギリくらいになっております。
今はそんな酒寄さんとのバイト終わりの帰宅途中。
途中のでっかいモニターにヤチヨが出てきて酒寄さんの精神が回復した音が聞こえた。
ふと周りがざわつくので、空を見上げるとなんだかカラフルな流れ星が。
「酒寄さん、流れ星? だよ。願い事すれば?」
「願い事? ……そんなの自分で叶えないと意味ない……」
「いいからいいから、口にするのはタダだし、有言実行とも言うでしょ」
「む、それはそう、かも? ………………か、金」
「……えぇ」
あまりにもな願い事を聞いてさすがにドン引き。やだ、僕の友達現金すぎ? 意味が違うな? いや、仕方ないのだろうけど。
僕? そりゃもちろん芦花
もう、願いを違えたりはしないよ。まだ、本人には伝えれないけどね。
早くなんとかしないとね。
「……3連休がやってきたよ……ようやくしっかり休める……1日6時間眠れる……」
ぼんやり願いのことを考えていると、酒寄さんがお爺さんを幻視するくらいの疲労感を漂わせながら、呟いた。
だめだ、限界すぎて、眠ることしか考えてない……!
1日6時間寝れるって、今まで何時間睡眠だったのか。
聞くのはやめとこ。怖いや。
「あぁ……早く寝たい……」
「歩きながら寝ないでね。さすがに今の僕じゃ酒寄さんはかつげないよ」
「分かってる……ちょっと音楽聴くね」
「どうぞー」
イヤホンを片耳だけつけて音楽を聴き始める酒寄さん。
なにかを刺激されたのか、目尻に雫が。
限界すぎませんかね? 急に泣かれるのはさすがに驚くんだけど?
そんな限界超ギリギリ酒寄さんを送るいつも通りになった帰り道。
彼女のアパート前にある電柱が────え。
目を擦った。問題なし。
頰を引っ張った、痛い。
スマコンつけてる? いや、家だな。
目を疑うとはこう言うことを言うんだなと、しみじみ思った。
酒寄さんは気付いてないけど、僕の視界に謎に七色に光る電柱があった。
自分でも嘘だと思いたいけど、残念ながら現実らしい。
非常にゲーミングな輝きを放つそれに、僕は今すぐ帰りたくなった。
いや、帰ろう。厄介ごとの予感しかしない。
「酒屋さん、はいこれまかない。じゃ、帰るね、ばいばい!」
「ふぇっ? は、え、なに? うん、ばいばい?」
賄いを押し付け、来た道を折り返す。急足で。
酒寄さんにバレる前に、帰りた────スマホが鳴ってる。
着信画面、相手は……ですよねー。
出るしかなかった。
『荒鷹くん』
「なんでございましょう」
『戻れ』
「や、あの、まだ全快ではなくて」
『い い か ら』
「はい」
逃走失敗!
僕はしょぼしょぼと、また道を折り返す。
気持ちゆっくり目に歩いて行く。
先ほどのゲーミングな電柱の側には、今にも開きそう(どういうこと?)な扉を閉めようとしている酒寄さん。
あ、負けた。
強引に押し開いた扉の中には、酒寄さんが驚くものがあったようで。
めちゃ驚いてるのが背中からでも分かる。
「あのー、酒寄さん?」
「あ、やっと来た! よくも置いてったわね!」
ごめんて。さすがにあんな七色の電柱見たら帰るでしょ。
一般人は、摩訶不思議なものは触れないようにするのが長生きする秘訣だって、ゲームの中の誰かが言ってたような気がする。忘れたけど。
酒寄さんは一般人ではなかったようで。
その腕の中には、ずいぶん可愛らしい、というか、電柱から生まれてくるには不釣り合いすぎる赤ちゃんが。
「……どゆこと?」
「私が聞きたいんだけど。てか、荒鷹くん、電柱見えてたわよね」
「……ノーコメントで」
「それ、答え言ってるようなもんよ?」
僕らを不思議そうにみていた赤ちゃんは、放って置かれていることに気づいたのか、その顔をくしゃくしゃにさせて────やばい!
「酒寄さん! 赤ちゃん泣いちゃう!」
「え、え、嘘でしょ! 私何もしてないよ!?」
「そうじゃなくて!」
「びえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
こんな遅い時間に赤ちゃんの号泣が響き渡る。
あー、とても近所迷惑なやつー。
てか、カラスは泣いてるし、やたら犬も吠えまくってる。
挙げ句の果てには酔っ払いおじさんがどこかで管を巻いてるのまで聞こえてきた。
治安悪すぎて笑えてくるね! 笑えるかこんなん。
「どどどどどうしよ」
「とりあえず、酒寄さんの部屋に匿うしかないんじゃない?」
「でも、でも私、この子育てれないよ!?」
「とりあえずだから! 一旦連れて行くしかないでしょ!」
「びえぇぇぇぇぇぇ!!!!! びゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「あぁぁぁ!!よしよしよしよし、べろべろばぁー!だめだ泣き止まないよぉぉぉぉ!!!」
あぁもう、赤ちゃんガチ泣きだし酒寄さんも動揺止まらないし!
僕も病み上がりでそんなに余裕ないんだけどぉ!?
助けて芦花〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
温度差で風邪引きそう?
大丈夫だ、この先にあれほどシリアスな話はない(はず)
あとは、お姫様に振り回されるだけだヨ!