ミニライブにたどり着いた……。
酒寄家に召集され、かぐやの秘密をばらされ僕は当初の目的を忘れていた。
まずは芦花に説明できるようになんとかこの現状をうまくまとめないといけないのだ。
そのためにも酒寄さんには頭を使ってもらわねば。
「へい、酒寄さん? とりあえず、芦花に説明できるようになんとか話しても大丈夫な部分まとめて?」
「そんなAIにまとめてもらうみたいに投げないで? 私にもどこまで話していいか分からないが?」
「生みの親でしょなんとかしてよ」
「生みの親言うな。産んでないし相手もいないわ」
ごめんて。でも酒寄さんがこの件の第一人者なんだから、考えてもらわないと困るんですよ。
「とりあえず、僕が料理してた理由は説明してもいい? これは芦花からも聞かれてるから。入院期間にいろいろ面倒見てくれたお礼兼諸事情ということで」
「諸事情て。まあそれでいいんじゃない?」
「なら、なんでかぐやが料理してたのを知ってるかについてだけど、どうするか。やってるところを後ろから見てたのが1番分かりやすいけど、そしたらなんでかぐやのこと知らないのかって言われるからね」
「そこは……かぐやがいるの知らなくて来てて、かぐやはその時……なにしてたら名前は知らないけどその場面を見れるんだ……?」
「そこだよねぇ……」
難題過ぎる……。
顔も名前も知らないのに、料理してるところを見られてるとか、赤ちゃんならまだしもこんなに大きくなったかぐやの状態では上手く隠せる理由がない。
事情を明かせるなら話は早いんだけど、それはさすがに……。
ぐぬぬ、難しい。
「いっそのこと事情を話しちゃえば?」
「芦花が信じてくれるかどうか。まあ、僕が言うなら嘘ではないと信じてはくれそうだけど、それはそれとして頭おかしくなったのか心配されそう」
「その幼馴染同士の信頼してる感じ羨ましいわ」
「どーも。こっちは今嘘もつけないし下手なこと言えば長年の勘で突破されそうでヒヤヒヤなんですけど」
仕方ないとはいえ、非常に勘の鋭い僕の幼馴染は、最近より鋭さを増しているのでまじで隠し事出来そうにない。
元々してたことだっていつバレるか……。
「かぐやがさ、最初はめちゃめちゃ警戒してて顔を隠してたとかは?」
「あの登場の仕方で、警戒心高いはさすがに嘘だってバレるよ」
「むぅ、なら私が警戒してたとか」
「あー、それならあるかも? でも、だったらまず家にあげるなって話になるじゃん」
「手立てが、ない……!」
「無理ゲーすぎるぅ」
どうあがいても説得できそうにない……!
月から来た暫定宇宙人の赤ちゃんが1週間で成長してその間に見てたことも覚えてましたなんて、言えるはずもなく……!
というか、羅列した僕もそれで説明されても理解できるはずもない。
そもそも月から来た宇宙人ってなに? ってなるし。
で1週間で成長とは? ともなる。
かぐやがあまりにも常識外すぎて説明のしようがない……。
「分かった、もう諦めるしかない」
「うーん、さすがにもう思いつかないわ。素直に説明しちゃっていいよ。芦花の疑惑を回避できないと、荒鷹くんやばいでしょ」
「うん。たぶん軟禁されるか常時監視とかされそう。でも、ちゃんと説明したところでそれはそれで頭おかしくなったのかと勘違いされそうで」
「詰みじゃん。なんかごめん巻き込んで」
「いいよもう。首を突っ込んだのは僕の意思だから仕方ないよ。とりあえず話せるだけ話して、ダメなら諦めるよ」
「了解」
にっちもさっちもいかないので諦めて素直に話すことにしました。
だって、良い案が浮かばなかったから。
さぁ、僕の明日はどっちだ……。
てか、かぐやがやたら静か……。
あ、ご飯は喋りながら酒寄さんが食べ終わってます。
さすがに冷めるのはまずいからね!
「できたぁー!!!」
「うわ、びっくりした」
「今度はなにやらかしたのよ……」
「見て! 携帯ゲーム機見つけたんだっ! で、それに今こうしてこうやって……」
「それ、私が昔使ってたやつなんだけど」
「ほらこれ、犬DOGE!」
「聞いてないし……まったく」
先ほどまで静かだったのはなにやら酒寄さんの小型ゲームになにかをしていたようだ。
かぐやの手元には、ドット絵の柴犬みたいなのが写っている。
てか、こんな短時間で元のゲーム機から改造みたいなことをしたのか。すご、天才ってやつ?
料理も出来て、ゲームの改造、プログラミングってやつかな? も出来る。当人は愛嬌抜群の少女、神は二物も三物もあたえてるじゃん。
まあ、常識は置いて来てしまってるからそこまでバランス取ってるのかな。
「彩葉の学校行く時に見かけてさ! 欲しいなーって思って作った!」
「そうなんだ、かぐやは頭良いのかも」
「かぐや頭良い? よく分かんないけどやったー!」
「なんでも喜ぶじゃんこの子」
「あんまし甘やかさないでよ? 本人の成長……成長か? によくないから」
それはまあそうだけど。褒めてあげるのは大事ですよお母さん?
……察して睨むのやめてね、直感働きすぎです。
「そろそろ帰ろっかな。酒寄さんも、念願のヤチヨのミニライブあるでしょ?」
「あ、やば! この時間までに勉強しようと思ってたのに!」
時間を確認したら結構いい時間になっていた。滞在時間が思いの外伸びてしまったよ。
そろそろ帰ろうかなと腰をあげたところ、かぐやが驚いて縋り付いて来た。
「えぇっ!!! アキ帰っちゃうのぉ! やだやだ一緒いて!」
「僕の家ここじゃないから無理だって」
「やぁ〜だぁ〜!!! アキも住めばいいじゃん!」
「無茶言うなぁっ!? 男女が一緒に住むのは仲良しの人だけだからね!?」
わがままたれるかぐやが、説得しようとしてるけど、普通に無理なものは無理だが?
さすがにそんなことしたら芦花にまじで言葉に言えないことされかねないからね。
「え、アキと彩葉、仲良くないの?」
「え、や、そんなわけではないけど」
「ならいいじゃん! アキも一緒に料理しよ? おねがぁい!」
落差とおねだりで籠絡しようとしたってそうはいかないよ?
残念ながら僕は芦花以外のおねだりは基本的にきかないのだ。
芦花ならなんでもきくのはお約束。
「甘えた顔してもダメですぅ。僕には大事な帰る家がありますので〜」
「ぐぬぬ、お願いがきかないなんてぇ〜!」
酒寄さんが信じられないものを見てる顔してるけど、なに?
おねだりぐらい断れる……よね? え、もしかして、酒寄さん出来てない感じ?
見返したら、少し顔を赤くしてそっぽを向かれた。
察し。
これは、大変だろうなぁと他人事ながら思う。
「彩葉をハッピーエンドに連れてくの手伝ってよ! てか、アキも一緒にハッピーエンドいこ? ね? おねがぁい」
「ハッピーエンドかぁ……」
「お? もしや……」
ハッピーエンド。いい響きだね。
でも、僕のそれはもう定まっている。どんな道のりであろうと。
誰と、どこへ向かうかは、遠い昔に夢を見て。
あの日、大事な親友に背中を蹴られ。
そしてこの前、決意したばかりだ。僕の人生全てをかけている。
過去も、今も、未来まで、全て僕は彼女に捧げていて、これからも捧げていくと決めているのだから。
「悪いね。僕のハッピーエンドはもう、決まってるから」
覚悟は決まっている。
ならば、進むだけ。
まあ、まだ告白も出来てないから進捗ダメです。
……芦花には振り回されてるんだけどね。
元気にはなっていってるように見えるから、もう少し我慢かな。
「…………そっか。アキは、ハッピーエンドをもう決めてるんだ。そっか、そっかぁ〜〜!!! なら、アキは私の……なんだっけこういうの、ししょー? せんせい? ってやつだ!」
僕の顔を見てなにやら思うとこでもあったのか、ちょっと考え込んだ後とても嬉しそうにはしゃぎ始めた。
師匠て。なんなら先生もだいぶおかしい気がするけど。
大袈裟すぎない? まだ辿り着いてないからどちらも当てはまらないのでは。
「言い方大袈裟すぎでしょ、まだゴールしてないからその呼び方は却下」
「えぇ〜〜〜! いいじゃんべつに! 好きに呼ばせて! ししょー! それとも、せんせー?」
「どっちも嫌だなぁ。そんな大それたことしてないただの一般人なんだけど」
「かぐやが呼びたいの! いいでしょぉ?」
「はいはい、もう好きにしてください。でも、他所ではあんまり言わないでよ? 僕が疑われるから」
「うたがわれる? どゆこと?」
「そこからか……」
ちょっと説明するには時間が……というか、酒寄さんがソワソワしてるから、撤退した方が良さそう。
「それは酒寄さんにでも聞いてよ。じゃ、帰るね、ばいばい」
「ぐぬぬ、また遊ぼうね! バイバーイ!」
最後まで元気だなぁ。
室内なのにめちゃ手を振ってるし、扉が閉まるその時まで、ずっと手を振ってた。
さ、家に帰って、どうするか。
……せっかくだし、ヤチヨのミニライブ行こっかな。
参加だけなら無料だし、芦花を誘って、ついでにその後説明しようか。
気が重いけど、時間をかけたらたぶん拗れかねないだろうし。
よし、そうと決まれば先に連絡だ。
『芦花、この後時間ある?』
幼馴染にトークを送る。
既読は……わ、もうついた。
『あるけど、なに』
やだ、すっごい冷たさを感じます。
うん、自分が悪いね。仕方なし。
『ヤチヨのミニライブ行こう。その後、2人で話したいことがあるからさ』
『分かった。どこで集まる?』
『僕んちでいい?』
『いいよ。また後でね』
『うん、後で』
よし、これでいい。
後は、ライブ見て、うまく話せれば問題なし。
……話せるかが1番難しいんだけどね。
無事帰宅した僕は手洗いうがいをした後、ツクヨミへログイン。
場所はいつもの僕の家。
芦花はまだ来てないみたい。
先に来てるかと思ったけど、さすがに家主不在では来ないかな。
一応芦花には僕がいなくても入れるように権限は渡してある。
本当は招待しないと他の人は入れないようになっているけど、芦花は例外なので。好きに使っていいとも言ってあるよ。
「さて、どう説明するか」
1人なので縁側でぼんやりミラーボールをみたいな月を見ながら考える。
ツクヨミの空はいつでも明るい。夜でもね。
不夜城とでもいうのかな。1人寂しい時はこうしてツクヨミを散歩するのも気晴らしになっていい。
ここには、誰かたちがいるからね。
「おまたせ、アキくん」
「ううん、今きたとこ」
ぼけっとしていたら、芦花が来た。
今日に関しては本当に今来たので嘘じゃないよ。
やっぱりカフェでの一件のせいかいつもよりテンション低めかな。
申し訳なさがすごい。
「時間ももうすぐだし、今日のライブ会場に移動しよ」
「そうだね」
とはいえ、時間は差し迫っているので、芦花の機嫌は後でなんとかしよう。
今は一旦移動しないとね。
サクッと近いところへワープ。
あとは徒歩で移動だ。
すでに人はたくさん集まっていて、ないはずの熱気が感じられる。
きっとどこかに酒寄さんもいるんだろうな。なんならかぐやもいそうだけど。
「彩葉も来てるんでしょ? 一緒じゃなくて良かったの?」
「向こうは向こうで楽しみたいだろうからさ。僕は、芦花と一緒がいいかな」
「……そっか」
酒寄さんの限界顔は見たくないので、今回は別行動。
というか、かぐやがいたら巻き込まれかねないので、退避の意味合いもある。
あの子やたら僕も巻き込もうとしてくるからね。
まあ、芦花といたいのは間違いではないし本心なので!
芦花の反応はなんか、ちょっと複雑そう?
さっきよりは雰囲気柔らかくなった気がする? 気のせいかな?
『キタキタキター!!! これがないとツクヨミの夜は始まらない! 本日もヤチヨミニライブの開演だあぁぁぁ──っっ!!!!』
「お、始まるみたいだね」
「ね、ヤチヨのライブ来るの久しぶりだからちょっとワクワクして来たかも」
「僕もだよ。毎日やってるからなんだかんだ来ないんだよね」
「だよね、わかる。そう言う意味では今日は誘ってくれてありがとね」
「いえいえ。こちらこそ一緒に来てくれてありがと」
お互い顔を見合わせ笑い合う。
良かった、機嫌は戻ったみたいだ。
やっぱり悲しそうな顔も雰囲気も、芦花には似合わないね。
笑っていて欲しい、ちゃんと笑顔でね。
『5! 4! 3!』
ヤチヨの大ファンらしい忠犬オタ公さんのカウントが、会場に響く。
来ている観客も声を合わせて同じようにカウントしている。
僕らも、そんなに大きな声ではないけど、一緒になってみた。
会場のボルテージは、高まっていく。
「2」
「1」
『0!!!』
会場の全員と、オタ公さんの声が重なった。
そして、そこには、鳥居が現れた。
赤く、大きな、ヤチヨのシンボル。
その最上段に、彼女はいた。
「お待たせっ! えっへへぇ〜。…………ヤオヨロ〜〜〜〜!!!!」
定番の大きな挨拶と共に、観客たちを見回して熱狂の渦に引き摺り込んでいく。
ん? 僕らの方を見てニヤついた?
気のせいかな? さすがに、個人にファンサなんてしないよね。
隣に立つ幼馴染と、鳥居を見上げる。
「神々の皆っ! 今日も最高だった〜?」
ヤチヨの問いかけに観客たちは思い思いの言葉を吐き出していく。
テストの点が良かったとか、メイクばっちり決まったとか、些細なことも。
遅刻したとか、上司に怒られたとか、ちょっと悲しいことも。
「振り回されて、大変だったかな……」
「幼馴染が隠し事ばっかりで大変でーす」
「ごめんて」
僕は1日振り回されて目を回しそう。
隣の幼馴染は僕を横から刺してくるし。
最高とは程遠いかも。まあ、隣に君がいてくれるなら、どんな日でも最悪にはならないからいいか。
最高でなくとも、最悪がないならそれだけでとても良いことだと、僕は思ってる。
「うんうんっ! よ〜し。今宵も皆を、誘っちゃうよ〜!」
また観客を見回して、その喜びも悲しみも等しく受け取って、ヤチヨは笑った。
「Let's go on a trip〜〜〜〜!!!!」
こうして、圧巻のライブが幕を開けた。
隣には、大好きな幼馴染。
こうして一緒に見るのは初めてだ。
毎日やってるライブだけど、こうして君と見れるなら、それだけで思い出の1ページになるよ。
────幾千の 時を巡って今 僕ら出会えたの──ほら 見失わないように──手を離さないで
そして、ヤチヨの合図と共に会場が海水で満たされる。
さすがにちょっと怖気付いたけど、そこはツクヨミ。溺れることはないので安心仕様。
隣で芦花が笑ってるけど、君も一瞬呼吸我慢しようとしたのバレてるからね?
幼馴染の笑顔を眺めていたら、いつのまにかヤチヨがどこからともなく番傘を取り出して歩き出していた。
鳥居から、水の橋のようなものを架け、その上を優雅に歩く。
────ねぇ 耳を澄ませて 星の降る音が聴こえるでしょ
澄んだ歌声が、会場を響き渡る。
────もっと 近くに来て 誰も知らない 世界が待ってるの
ヤチヨは宙に飛び上がり、無数のミニヤチヨに分裂して、僕らの方は へ降りて来た。
歌声は変わらず響かせながら、小さくなった歌姫は、観客たちと戯れる。
それは、僕らも例外ではなかったようで。
「!」
「わ、なになに」
「!!」
「どうしたの?」
僕の左肩、芦花の右肩に陣取ったミニヤチヨは、僕らを反対側に押そうとしてる。
まるで、僕らの距離をもっと近くしようとするように。
なになに、応援されてる感じですかもしかして。
押されるがまま距離を近づけると、満足そうな顔をして僕の肩のミニヤチヨは飛んで行った。
あれ、芦花の肩の子は残ってる?
「♪」
「座っちゃったよ」
「チロちゃんが居場所取られた顔してる」
「あらま。チロちゃんこっちおいで」
肩に座って楽しそうなミニヤチヨを、なんだか羨ましそうに見るチロちゃん。
可哀想なので僕の肩へ移動。
わりと嬉しそうなのでよかったです。
────暗がりの道も 月明かりが照らすの
いつの間にか橋の上に立っていたヤチヨが、一歩踏み出すと、足元から七色に輝く魚たちが立ち昇る。そして、彼女の周りを泳ぎ回る。
────空 海の匂い 君に届くかな 距離なんてないのかな
ヤチヨが手を大きく広げて、それに合わせて魚たちが空へと泳ぎ上がる。
鳥居の周りを埋め尽くすほどに数を増やして、視界をカラフルに染め上げていく。
────どんなときも きっとどこかで 見守っているからさ
たくさんの虹色の魚たちは、今度は流れ星のように水面へと泳ぎ流れていく。
そこにはミニヤチヨも少し混じっているようで。
「あたっ」
「!」
「大丈夫?」
「♪」
僕の顔にぶつかったミニヤチヨが、頭にバッテンのマークをつけて、ごめんねしている。
こちらこそなんかごめん。
隣の芦花の肩にいる子はそれを見て楽しそうに笑ってますけど。
いやあの、戻らなくていいの?
結局、僕にぶつかったミニヤチヨまで頭の上に座り始めた。
どういう状況なんだこれ。
楽しそうだからいいけども。これ、ファンに見られたらやばそう。
頭の上のミニヤチヨと、芦花の肩のミニヤチヨが手を振っている。仲良さそうでなにより。
チロちゃんはポジション泥棒が2人に増えて驚いてるみたい。
なんか……大変だね。
────ほら くしゃくしゃになって笑う 日を集めて紡いで
水面へと向かっていた七色の魚たちは、また、空へと集まっていく。
そこに、ヤチヨも共に浮かび上がっていく。
────未来へ踏み出す日の 君と 心震わせて
曲のクライマックスが近いのか、数多の魚たちが、宙へと泳ぎ上がり、埋め尽くしていく。
鮮やかな虹色の渦。観客の熱気を体現したかのようだ。
────叶うさ今 物語を 巡ろう
ゆっくりと鳥居の上に降りていくヤチヨと共に、魚たちは幻のように消えていく。
そして、歌の終わりと共に、静寂が訪れた。
夢のような時間、まさしく一瞬の出来事のようで。
熱心なヤチヨファンでもない僕でも感動してしまった。
もっと来ても良かったかもしれない。
終わりの余韻に浸っていたところで、観客たちもようやく現実に帰ってきたみたいで。
そこかしこからヤチヨを呼ぶ声が、感動を伝える声が聞こえてきた。
「良かったね」
「うん、久しぶりに来たけど、良かった」
「で、この子達はまだいると」
「うん、戻らなくていいの?」
「♪」
「? ! ♪」
「大丈夫みたい」
「今ので分かったの? 芦花すごいね」
「いや、なんか「え? んー! おっけー♪」みたいな雰囲気を感じたの」
「♪」
「合ってるみたいだね。すご」
「私もびっくりなんだけど」
頭の上のミニヤチヨと、芦花の方の子は、いまだに座っている。
チロちゃんもまだオロオロしてる。落ち着いてね。
とはいえそろそろ撤退しないと、いろいろまずいのでは……?
このライブシーンで、ミニヤチヨがごめんねしてるところで心を持ってかれました、可愛すぎた。
結果がこれです、察してね。
気付いたらここすきたくさんされたようでとても嬉しいです!どこで反応してもらえたか分かるんで大変助かっております!
使用楽曲 星降る海