芦花と幼馴染   作:キイカ

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燃え……燃え……。


炎上!?あれ?

 

 

 

 後日、かぐやの編集も終わって動画が上がるということなので、芦花と一緒に見ることにした。

 場所はあえてツクヨミの僕の家。こっちなら画面を宙に表示できて2人で見やすいからね。

 さてさて、かぐやの動画はっと。

 

[ペットポトルロケット飛ばしてみた! &NGシーン! ]

[美容系インフルエンサーのROKAにメイク教えてもらった! &NG? シーン! ]

 

「おい待て、これ絶対映しただろ」

「うん、確実に映ってるだろうね」

「メイクのやつも、これ」

「こっちはアキくん顔は大丈夫だろうけど……」

 

 やられた。釘刺したけど、NGシーンがあるってことは、確実に僕らも出てるじゃんこれ。

 あとで保護者にクレーム入れなきゃ。

 とりあえず内容見るかぁ。

 

『かぐやっほー! 今日はペットボトルロケット! 飛ばすよ! 今回はいろ……Pは忙しいから、友達に手伝ってもらってるよ!』

『誰かは秘密ー! じゃ、始めるよっ』

 

【かぐやっほー!】

【今日もかぐやちゃん可愛い】

【友達が羨ましいな】

【かぐやちゃんの友達だから、さぞ可愛かったりするのでしょう】

 

 おっと、早速言及されてる。

 まあ、芦花は可愛いので間違いではないね。

 

「早速お世辞来てるね」

「いや、お世辞じゃないでしょ。事実じゃん?」

「……もう」

 

 なんでそんな不満げなのでしょう? 可愛い顔が台無し……にはならないけど、もったいないですよ? 

 

『かぐや、いっきまーす! とんでけぇっ〜〜!!』

 

【おぉ、結構飛んだ】

【1回転とは、芸術点高いですね】

【その、微妙そうな顔はなにwww】

【すごい不満そう笑】

【飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで回って回って回って回って回って】

【やめい、古いわ】

 

『思ったよりびみょかったから2発目!』

 

【びみょかった笑笑】

【そんなもんだろwww】

【でも楽しそうだ】

【確かに】

【かぐやちゃん見てると童心に帰りそう】

【元々子供だろ定期】

【やめい、刺すな】

 

『かぐや、打ちまーす! それぇっ!! …………やば!』

 

【!!??】

【こっち来た!?】

【いきなりスリルある動画は聞いてないですよ!?】

【うわめっちゃ画面揺れた】

【これカメラ? それともカメラマン? に直撃してない? 大丈夫?】

【てか、なんか一瞬男女が映ったような】

 

 見てる人がびっくりするくらい迫力のあるシーンだった。

 カメラの方に向かってたからなおさらかもね。

 ここで動画のテロップで、「カメラマンは無事だよ!」と流れた。

 いや、うん、無事だけどさぁ。軽くない? 

 

「なにもなくて良かったね」

「痣もなくて安心したよ」

 

【あ、無事なんだ良かった】

【カメラマンさんが撮ってたのね】

【てことは、あの男女は気のせいではなく……?】

【どういう関係なんだろ】

 

 おいおい、さっそく勘繰られてますけどこれ大丈夫かな。

 なんて間に動画は一旦締められて、NGシーンのところへ。

 予想通り第3射のところだった。

 

【NGシーンキタ】

【なにが起きるのかワクワク】

【さあ、第3射目らしいが……】

【おぉ、3回転すご】

【これには審査員もにっこり】

【芸術点満点ですな】

【あれ、画面外へ……】

【ん? 声が】

【!!!???】

【!?!?!?】

【!?】

【画面外で何が起きた!?】

【またカメラマンに飛んでったのか?】

【にしては、男? の声が焦ってたけど】

【あ、カメラが動いた】

【わーお】

【これは、どういう?】

【こんな真昼間からいけませんよ!?】

【かぐやちゃんがニヤニヤしながら撮ってるのが頭に浮かぶな】

 

『アシスタントさんの方に行っちゃって、カメラマンさんがアシスタントさんを庇って倒れ込んじゃった。ちょーっとかぐやは黙っておくね⭐︎』

 

 あの時は気付いてなくて後から撮られてるところを見たけど、このタイミングでしれっとカメラを弄りに行ってたのか。悪童すぎる。

 押し倒してるところとか撮るのはどうかと思うんですが。

 一応僕らにはモザイクがかけられてるから、顔を割れてない。

 でも、声の方はピー音だとか、調整とかはされてないから普通に僕らの声が流れてる。

 これ、知ってる人ならバレるでしょ……。

 

「かぐやめ……」

「ちゃっかりしてるんだからもう」

 

【確信犯だろもはや】

【顔はモザイクかけてるあたりNGシーンで使う気満々だったでしょこれwww】

【え、てか女の子の声、聞いたことある気がする】

【男の声もなんか、覚えがあるような】

【くっそ、カメラが遠くて会話の内容は聞こえん!】

【1番肝心なところ! かぐやちゃん!】

【いや、ここかぐやちゃんのチャンネルなのになんで本人がフェードアウトしてるの】

【面白そうな気配があればそりゃかぐやちゃんなら飛びつくだろ】

【なんか、甘い匂いがします】

【お、向こうも気付いたみたいだ】

 

『動画はこれで終わり! またね!』

 

【ここで終わり!?】

【そんな! 生殺しですよ!】

【続きは! 続きはないんですか!】

【なんか甘酸っぱそうな青春を叩きつけられた気がした】

【気がしたんじゃなくて、本当にされてるんだよなぁ】

【最後の女の子の声、気のせいじゃなければROKAの声と似てたような】

【言われてみれば?】

【男の声は秋鷹っぽさがあった気がする】

【秋鷹って、SETSUNAの? なんでかぐやちゃんと?】

【分からんけど、知り合いなんじゃない?】

【いいなー】

 

 動画の終わり方雑! 

 あと、思いっきり見てる人にバレてる! 

 いやまあまだ確信はされてなさそうだけど、メイク動画もあるから、ROKAは確実にバレるじゃん。

 てか、なんかコメントにも生暖かい目で見られてるみたいで、なんか、恥ずかしい……。

 

「ちゃんと私たちのところ使われたね」

「やってくれたねあのわるわらべ」

「コメント欄も大盛り上がりだったみたい。ふじゅ〜があの時すごい飛んでたよ」

「嘘でしょ?」

 

 確認したら本当だった。

 甘酸っぱい青春をありがとう、だとか。

 これどんなラブコメ? 、だとか。

 これが許されるのは相当仲良くないと無理、だとか。

 うへぇ、なんてこった。さすがに使用料もらわないと割に合わないぞ? いやまあ、酒寄さんの生活費に回るだろうからそんなことはしないけどさ。

 もう1個の動画見るの不安になってきた。

 

「もう1つ、見る?」

「見るしかないでしょ。確認しないと、連絡できないよ?」

「ぐうぅ」

 

 なんか内容が察せられる気がするけど、僕は動画の再生ボタンを押した。

 

『かぐやっほー! 今回は美容インフルエンサーのROKAにメイクを教えてもらうよ!』

『こんROKA〜。ROKAでーす。実はリアルでもお友達なかぐやちゃんに今日は可愛くなる魔法をかけたいと思いまーす』

 

【かぐやっほー!】

【こんROKA!】

【おお、ROKA様がいる】

【知り合いだったんだ】

【てことはこの前の動画の、やっぱりROKAじゃん】

【まじか、じゃあ男の方は?】

【そっちは分かんないけど、この感じならその内出るんじゃない?】

【お相手が楽しみだ】

【元々可愛いかぐやがもっと可愛くなると聞いて】

【いったいどうなってしまうんだ?】

 

 あれ、思ってるより燃えてはない? 

 てか、ペットボトルロケットの方も、僕らがいたことにはそんなに悪い反応はなかった。

 終始黙ってカメラマンに徹してたからかな? 

 最後のNGシーンのところは出ちゃったけど。

 

「芦花バレちゃったね」

「まあ、別に気にしないし。アキくんの方がやばいんじゃない?」

「そうなんだよねぇ。まじで気をつけないと」

 

『見てみてっ! め〜〜〜っちゃ可愛くないっ? 盛れすぎっ! さすがROKA!』

『いやいや、素材がいいからね。私も楽しくなっちゃった。ファンの皆〜、どうですか、可愛いでしょ?』

 

【が、顔面が、つよ、い】

【元々良かったのに、なに?】

【素の顔が可愛いに完璧なメイクの掛け算は卑怯ですよ! ファンを殺す気ですか!】

【かぐやちゃんもいいけど、嬉しそうに笑うROKA様可愛くない?】

【可愛い】

【素晴らしい】

【つよつよ顔面待ちが2人、画面が花でいっぱいだ】

【これもカメラマンくんが撮ってるのかな? 羨ましい】

【確かに。前の動画もそうだったし、いるのかも?】

【こんな顔面国宝2人といれるなんて妬ましいぞ】

【いったいどんな徳を積んだらお近づきになれるんだ?】

【カメラマンもさぞ嬉しいだろう】

 

 それは僕も謎なんですが。

 芦花がまず最高に可愛くて素敵な幼馴染なのはもう自明の理だとして。

 かぐやも悪ガキっぽさはあるけど、どう見ても可愛い。

 真実も芦花の横にいても遜色ないくらい可愛いし、酒寄さんはあんな食生活で健康面は終わってそうなのに、綺麗でクールな感じがする。

 なんか、周りに顔面強い女子多くない? 

 そりゃ妬まれるよね。

 学校でもよく睨まれてるというか、羨ましがられてるというか。たまに男子に恨み言言われたりすることもあるけどね。気にしない気にしない。

 

「芦花めっちゃ褒められてるよ」

「ね。まあ、あんまり興味はないかな」

「そうなの?」

「うん、やっぱり親しい人じゃないと、なんかあんまり響かないというか」

「なるほど」

「ところでアキくん、私たちといれて嬉しい?」

「そりゃあね。こんなに優しくて素敵な幼馴染といれるんだから、前世の僕は相当徳を詰んだんだろうね」

「……むぅ」

 

 なぜか捲れられた。なぜだ。

 変なことは言ってないと思うんだけどなぁ。

 

『NGシーンだよ!』

 

【きたきた】

【これを待ってたんだ】

【今回はどんなNGが】

【ファっ!?】

【顔ぉっ!?】

【いや草】

【そうはならんやろ】

【なっとるやろがい】

【でも顔が良いから化け物にはならない】

【これ、前に姉がミスったところ見たけど、こうはならなかったよ】

【↑絶対に姉に言わない方がいいぞ。生きていたいなら】

【いや待てその顔で寄ってくるな!】

【カメラブレブレ笑】

【そりゃあそうなる】

【お? 一瞬映った?】

 

「やっぱりここ使うよね」

「まあ、NGって分かりやすかったしね」

 

 迫って来たかぐやを避けようとして手元がブレたから、予想はしていたけどね。

 てかコメント欄の盛り上がりようよ。確かにあの顔は笑っちゃうかもだけどね。

 

『これはおまけ!』

 

【おまけ?】

【NGシーンではないんだ】

【なにかになにかな】

 

『ROKA! せーのっ』

『『ピース!!!!』』

 

【ぐわぁ】

【ひゅっ】

【ウッ】

【目が、目がぁ!】

【焼かれてて草 私もです】

【チーン】

【コメント欄全滅しとるやんけ】

【ROKA様顔面強すぎない?】

【顔面最強が並んでしまった】

【並のファンには耐えられなかったか】

【え、これもカメラマンくんが撮ってる?】

【こいつ超人か?】

【これ耐えるのすごいな】

【あれ】

【お?】

【2人が画面に手を振ってる?】

【もしかして、カメラマンくん固まってる?】

【ぽいな】

【いやまあ仕方ないよね】

【うんうん分かる分かる】

 

 やっぱ顔良いなぁ僕の幼馴染。

 満面の笑顔でこちらにピースしている芦花は、最高に可愛くて、キラキラ輝いていて素敵すぎる。好き。おっと、うっかり好きが溢れてしまった。

 出来ればあんまり広めたくはないけど、でも僕の幼馴染はこんなに可愛いんだぞとむしろ世界に知ってほしさもある。ぐぬぬ、二律背反とはこういうことを言うのか。難しいね。

 

『あれ、〜〜くん?』

 

【やっぱり固まってるじゃん】

【てか、ROKA様くん呼びなんだ】

【絶対仲良しじゃん】

【もしや例の幼馴染では?】

【! それだ!】

【あぁ、噂の】

【なるほど、辻褄が合う】

【ということは、カメラマンは幼馴染くんだったってこと?】

【なるほど理解した】

 

「うわ、バレた」

「いや、幼馴染の話はしてたけど。よく思いついたよね、そこを繋ぎ合わせるの」

「勘の鋭いファンがいたようですねぇ」

 

 よくもまぁくん呼びだけで幼馴染だった気付いたよ。

 普通に呼ばれてそうなのにね。意外と幼馴染をくん呼びとかってないのかな。

 他の幼馴染のケースを知らないから分かんないや。僕らはもう10数年この呼び方で定着してるから違和感ないしね。真実とかも何も言わないし。

 

『おしまい! またね!』

 

【おつ!】

【かぐやちゃんの動画を見てるはずなのに、なぜか別のカップルを見せられた気がした】

【NGシーンがあるたびに出てくるんじゃと思ってしまう】

【かぐやちゃんなら上手いことやってくれるはず】

【かぐやちゃんとROKA様の絡み良かったから是非ともまた見たい】

【カメラマンくんの正体も】

【いつか明かされるでしょ】

【とりあえず切り抜き切り抜き】

【今回いろP空気だったな】

【勉強してるんじゃない?】

【忙しいらしいしな】

 

「終わった」

「まあ、大丈夫そうだったね」

「うん、燃えてはないかど……ちょっとかぐやのチャンネルなのに話題になりすぎじゃない?」

「そこはかぐやちゃんがなんとかするでしょ」

「投げやり〜まあいっか」

 

 燃えたらまあその時考えよう。

 とりあえず酒寄さんに動画は投稿する前に見せてねと連絡しとこう。

 

 

 







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