天与の聖女   作:かまくら御前

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 二次創作が書いてみたいんですよね。

 でも、色々書いてみたい物がありすぎて履修が難しいという...

 とりあえず、この話は完結させたいとは思っているのですが、私は書く速度が速くないので並行で書くことはできないんですよね。
 
 そんな、心の声でした。
 


復帰、神風、あの時の話...

 

 「はい、もう大丈夫ですよ」

 

 病室にて、医者の男がそう言う。

 

  「ありがとうございました」

 

 アレティは医者の男に礼を言う。

 

  「いえいえ、こちらこそ。アンドレイア様を救ってもらいましたから。ですが...申し訳ありません。脇腹の傷だけは消すことができませんでした」

  「いえ、全然大丈夫です。むしろ、あんなに死にかけだった私を治してくださりましたから。お腹の傷位軽いものですよ」

  「寛大なお心、感謝します。それでは、お大事になさってください」

 

 そうして、アレティは病室を出る。

 

  「目が覚めてからさらに一週間ですか...やっと動けますね」

 

 アレティが目が覚めてから一週間がたっていた。

 

 その間、リハビリをしたり、レイアが毎日お見舞いに来ていたのでレイアとお話をしたりしていた。

 

  「今日から、授業の再開ですか...とりあえず、教室に向かいましょう」 

 

 教室まで歩いていく。

 

 教室の前まで着き、扉をノックする。

 

  コン、コン「すみません。入ってもよろしいでしょうか」

 

  「構いません。入りなさい」

  「失礼します」

 

 許可が出たので、部屋の中に入っていく。

 

  「グリア様、お久しぶりです」

  「ええ、聖女様。お久しぶりです。では、空いている席にお座りください」

 

 アレティはそう言われ、レイアの隣に座る。

 

  「アレティ、治ったのね」

  「はい、レイアさん。お見舞いありがとうございました。お陰様で退屈せずに済みました」

  「そう、役に立てたならうれしいわ」

  「お話はそれくらいでよろしいですか。お二人とも」

  「えっと...申し訳ありません。大丈夫です...」

  「分かりました。では、話をさせてもらいます。まずは今一度、アンドレイア様を救っていただきありがとうございます」

  「はい」

  「と、もう一つ。一人で行ったことへのお説教です」

  「はい?」

 

  「救えたのは救えました。ですが、それは結果論です。貴女が聖堂にいる誰かに声をか

掛けていれば、もっと楽にアンドレア様を救えたかもしれません」

  「それは...申し訳ありません。ですが、時は一刻も争います、レイアさんがいなくなって2時間は経っていた。急いで探さなければ、手がかりもなくなってしまうかもしれません」

  「その気持ちもわかりますが...」

  「それに...あの男に勝てる者を想像できません」

  「私は勝てましたが...私以外ではおそらくだめですね。はぁ...分かりました。今回はそう言う事にしておきます」

 

 こうして、説教も終わり、授業に入る。

 

  「では、外に行きましょう。今日は魔法の勉強をします。それに、アレティ様がそこまで早く、魔法を習得できた理由も気になりますから。それが分かれば、アンドレイア様も想定より早く習得できるかもしれません」

 

 魔力の授業をするために、教室を出て勉強する場所に向かう。

 

 

  「それでは、まず聖女様がそこまで早く魔力を近くできた理由を、説明してもらいましょうか」

  「ええ、分かりました。まず言っておくと、この方法を知っても、知覚できるかは分かりません。」

  「え...でもアレティ貴女、あんなにすぐにできるようになったじゃない...」

  「確かに、私は一週間ほどでできるようになりました。ですが、かなり個人差があるんです。ただ考え方を変えるだけですから...」

  「考え方...」

 

アレティは知覚した方法について説明していく。

 

  「図書室にいらっしゃる司書様に教えていただいたのですが、魔力の知覚を自身が分かりやすいように、解釈するんです。」

  「解釈ですか...」

  「はい、グリア様がおっしゃっていたような、ふわふわした方法で分からないのなら、自分で都合のいいように解釈するんです。まあ、ですからこの方法は個人差があるんです。一人、一人解釈が違いますから」

  「なるほど...そのような考え方が...この方法は貴族では、出てきませんね。頭の固い連中ばかりですから」

 

 一通り説明しおわり、その説明を聞いていたレイアは呟く。

 

  「考え方...私の、分かりやすい方法で、解釈する...」

 

 レイアは、思考の渦に入り込んでいく。

 

 それを見たグリアは、ため息をつき苦笑いを浮かべ、アレティに向き直る。

 

  「はぁ...全く...集中すると周りが見えなくなるのは、アンドレイア様の悪癖ですね。いいでしょう、こちらはこちらで進めていきましょう」

  「えっと...その前に一ついいでしょうか...?」

  「はい?どうされました」

  「レイアさんを拐った集団のボスの男性...あの男性を倒したのはグリア様なんですよね...?どうやって倒したんですか」

 

 あの時の男...アレティが戦っているときは、全く本気を出していなかった。

 

 身体強化の魔法だけで、属性魔法すら使わせられなかった。その身体強化の魔法も、半分の出力すら出していなかっただろう。

   

  「そうですね...私としては、聖女様が勝てたことのほうが問いのですが...」

  「手加減されていただけですよ。実際、遊ばれていましたし。ただ、相手が私のことを舐めていて、大きな慢心があったからですね」

  「ふむ、あの男も言っていましたが、それで勝てる実力差ではないはずですが。まあ、いいでしょう。わたしが倒せたのは、単純に私のほうが強かったからですね」

 

  「へ?」

 

 私のほうが強かったから、単純明快、至極簡単なこと。なるほど、それはそうだろう。

 

 だが、それを実現するには、どれほど難しいことかアレティには分かる。

 

  「えっと、あの、グリア様。そんなにお強かったのですか...?」

 

  「そういえば先生、あの男にな、なんだっけ、確か...戦場の戦乙女みたいな、呼びかたされたわね...」

 

  魔力を知覚するために、思考の渦に入っていたレイアが、話に入り込んできた。

 

  「レイアさん。感覚はつかめましたか?」

  「いえ、まだ全然だめね。でも、がむしゃらにやっているときよりは、なんだかできそうだわ」

  「良かったです。何か、相談があれば、私にお聞きください」

  「そうさせてもらうわね。それで...何の話をしてたのよ」

  「グリア様が、あの大柄の男性をどうやって倒したのか、気になったので聞いてみたんです」

 

 大柄の男。その単語を聞くとレイアは顔を思いっきり顰かめた。 

 

  「げ...!大柄の男...そういえば私も気になるわね...目の前で見ていたけど、先生が何か唱えたら、男が倒れていたわね...それで、先生。どうやったの?」

 

 レイアも、会話に加わりグリアに問いかけてくる。

 

  「はぁ...実際に見せたほうが良さそうですね。風よアネモス

 

 ビュゥ!と手のひらに風が吹き荒れる。

 

  「しっかり見ていなさい。集まりなさいシラ《rt》《/ruby》」

 

 グリアが、そう詠唱すると風が、みるみるうちに圧縮されていく。

 

  「これは...」

  「すごいわよ、この魔法...ありえない魔法制御能力だわ...」

 

 風の圧縮も終わり、手を前に突き出し、とうとう魔法が放たれる。

 

  「《ruby》神風《rt》プネウマ」

 

 ドゥン!と、まるで大砲のような音が鳴る。

 

  「これが...グリア様の本気の魔法...」

  「あの時、使ってたのはこれだったのね...」

 

 2人は、グリアが使った魔法に驚愕する。

 

  「これが、私が作った魔法。神風です」

 

 神風。確かに、この魔法なら、あの男を倒せるかもしれない。

 

  「成る程...だから神風の戦乙女なんですね。ですが、戦乙女はどこから...」

 

 アレティは、戦乙女の由来を聞こうとグリアを見ると、ものすごく微妙な顔をしていた。

 

  「あ、あの...何かだめでしたでしょうか?」

  「いえ、いえ違うのです。ただ...その名前は黒歴史なんです。だから、あまり聞きたくなく...」

  「黒歴史ですか...」

  「ええ、その名前は、私の冒険者時代のすこし、はっちゃけていた時代の二つ名ですね。」

 

 「若気の至りです」なんて苦い顔で言っている、グリアにとっては、思い出したくない記憶なのだろう。

 

  「二つ名ですか?グリア様。かなりの高ランク冒険者だったのですね」

  「これでも、Aランクでしたから」

  「Aですか!?人類の最高位ですよ!?それを黒歴史と...」

  「え?え?な、なに...そんなにすごいの、それ?」

 

 レイアは、聖堂で育ったので外の世界をほとんど知らない。

 

 だから、冒険者についても、ほとんど何も知らない。

 

  「すごいなんてものじゃ無いですよ...人類が到達できる限界と言ってもいいでしょう...」

 

  「そんなに...!?そんなにすごいのに、なんで私の先生なんかやってるのよ...」

  「そうですね...」

 

  『依頼を受けてもらい、感謝します。まさか、神風の戦乙女の貴女が来てくれるとは思いませんでした』

 

  『構わないわ。たまには戦闘依頼以外、受けてみても良いかもって思っただけだから』

 

  『ええ、それでいいです。それじゃあ、自己紹介しましょう。私の名前はイア。よろしくお願いします』

 

  「出会いが...あったんです。私を変える出会いが...」

 

 そういうグリアの顔は、穏やかだった。

 

  「?」(なんだか、懐かしさを感じてるみたいね)

  

  「さて、長く話してしまいましたし、授業を再開しましょう。アンドレイア様は魔力の知覚を。聖女様は魔力の流し方を練習しましょう」

 

 授業が再開される。果たしてレイアは魔力の知覚が出来るのか...

 




 
 備考:グリアは、少しはっちゃけていたなんて言っていたが、大嘘である。
 それは、それはもう大暴れしていた。あらゆる魔物を暴風のように吹き飛ばし、遂には竜すら倒した。
 
 本当は、Sランクへの昇格もできたのだが、とある令嬢に引き抜かれ、そのまま冒険者を引退した。
 当時は、それはもう荒れた。やれ、バーサーカーが冒険者を辞めただの、ソイツはグリアじゃないだの、あの脳みそが筋肉でできている奴が、冒険者以外やれんのかなど...

 数日後、正式な手続きをしに来たグリアにバレ、噂したやつ全員ボコボコにされた。逆に安心した。
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