インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆 作:ジーク・フリューゲル
一夏は海に出た。海は青く、砂浜は暑かった。
「織斑くーん、あとでビーチバレーしようよ~」
「いいよ」
ちなみに一夏は青いトランクスと白のパーカー着ていた。そして首にカメラをぶら下げていた。
いきなり鈴が一夏に飛びついてきた。着ている水着はスポーティーなタンキニタイプ。オレンジと白のストライプでへそが出ている。
「いきなりなにすんだよ鈴!?」
「いやー、この方が眺めいいし」
鈴が一夏に乗っかっているとセシリアがやってきた。
「鈴さん!何をしてるんですか!」
「え?肩車」
鈴がそう言うと周りの女子が騒ぎ始めた。
「鈴、下りろ誤解が広まる」
「わかったわよ」
一夏に言われて鈴は下りた。
「コホン。一夏さん、突然で悪いですけどさっそくサロンオイルを塗ってください」
「「「ええええ!」」」」
セシリアの言葉に女子が大声で叫んだ。
「私サンオイル取ってくる!」
「私はシートを!」
「私はパラソルを!」
「じゃあ私はサンオイル落としてくる!」
「塗ってるなら俺の手間を増やすな!!」
一夏は叫んだ。
「さあ、お願いします」
「背中だけだな」
「そうですわ」
一夏はサロンオイルを左手に出す。体温と日光であっためてセシリアの背中に塗る。
「一夏さん上手ですね」
「・・・・そうか」
そうこうしている内に一夏はセシリアの背中にサロンオイルを塗り終える。
「あの・・・一夏さん。その・・・・前も・・・」
「イヤ、さすがにこれ以上は」
「ですが・・・」
「はいはい、あたしが塗ってあげるわ。ぺたぺたっと」
「鈴さん、何を邪魔して!!」
「いいじゃん。サンオイル塗れば何でも」
「ああもうっ!いい加減に――――」
怒って体を起こすセシリア。すると水着が下に落ちた。一夏は咄嗟に手で目を隠した。
「あ」
「きゃああっ!?」
セシリアは耳まで真っ赤になってうずくまる。
「あー・・・ごめん」
「今更謝ったって・・・絶対に許しませんわよ!」
「うん、じゃあ逃げる」
「て、おい!悪いセシリア!」
一夏はカメラを持つとその場を去った。セシリアは振り上げた拳をどうにもできずにそのままの格好で固まっていた。
「たく鈴。お前やりすぎだぞ」
「うるさいわね。そんな事より、一夏!あのブイまで競争よ!」
鈴が指す方向にはブイが浮いていた。
「いきなりだな」
「負けたら駅の『@クルーズ』でパフェおごんなさいよ」
「誰が奢るか」
「それより勝負する気あんの?」
「・・・あまり泳ぎたく無いんだけど。わかったやってやるよ」
「じゃあ行くよ。よーい、ドン」
一夏と鈴は同時に飛び込んだ。どちらも先を譲らなかった。すると鈴がいきなり沈んで行った。
(あいつ足つったな!)
一夏は急いで鈴の下へ向かい腕を掴んで水面に出た。
「大丈夫か、鈴」
「一夏、あんた・・・」
一夏は鈴を担いで泳いで行った。
「ほら見ろ。準備体操しないから」
「わ、わかったわよ。今度からはちゃんとするから」
岸に上がった鈴は一夏の説教を受けていた。
「それじゃあ少し休んだらまた泳ぐわよ」
「もう懲りろよ」
「そうですわ」
「「セシリア!」」
「鈴さん、今の状況で懲りたらどうです」
「で、でも~」
セシリアは鈴の耳元でささやく。
「一夏さんといちゃいちゃ独占させませんわ」
「ちょっ、あんた」
「雪風さん」
「!わかった」
女子の雪風さんとセシリアは鈴の両腕を引っ張り立ち退きさせる。
「ちょ、ちょっと~。一夏~、い~ち~か~、い~~~~ち~~~~~か~~~~」
「・・・・自業自得だ」
一夏はそう呟いた。
「あ、一夏。ここにいたんだ」
振り向くとシャルロットと――
「シャル、そこにいるミイラは一体何なんだ?」
シャルロットの隣に、バスタオルを巻いたミイラがいた。
「ほら、一夏に見せたら。大丈夫だよ」
「だ、大丈夫かどうかは私が決める」
「おい、シャル。それラウラか?」
「うん。はら、せっかく水着に着替えたんだから、一夏に見てもらわないと」
「ま、待て。私にも心の準備というものがあって・・・」
「ふーん。だったら僕だけ一夏と一緒に海で遊んじゃうけど、いいのかなあ?」
「そ、それはダメだ。ええい、脱ばいいのだろう、脱げば!」
ラウラはそのままタオルを脱ぎ捨てる。水着はレースをふんだんにあしらった黒い水着。いつもの飾り気のない伸ばしたままの髪は左右で一対のアップテールになっている。
「ラウラ、その水着は自分で選んだのか?」
「そ、そうだ。自分で選んだ方が良いと言われてな」
「結構似合ってるじゃん」
一夏はそう言うとカメラのシャッターをきった。
「こ、コラ!勝手に撮るな!」
ラウラは顔を真っ赤にしながら言った。
「そう言うお前はそれを脱がんのか」
ラウラは一夏のパーカーを指した。
「いや、これは・・・」
「ラウラ、一夏にだって事情があるんだから」
唯一事情をしるシャルロットが止めた。
「えいまどろっこしい!さっさとそれを脱げ!」
ラウラが一夏からパーカーをはぎ取った。そしてラウラが見たのは、傷だらけの一夏の体であった。
「・・・・・」
それを見たラウラは黙り込んだ。シャルロットも何も言わなかった。
「・・・その、すまん」
ラウラは謝った。
「イヤ別にいいよ。見れたなら仕方ない」
「だが・・・」
「これも俺にとっては守ったて証なんだ。気にするな」
「・・・わかった」
ラウラは頷いた。
「お~い、織斑君。ビーチバレーやろー」
「ああ。いいよ。行こうぜ、シャル、ラウラ」
「うん」
「わかった」
一夏と女子達とバレーをやっていると、水着姿の千冬がやって来た。
「織斑先生もやりますか?」
「いいのか?」
「はい!」
千冬もバレーに参加した。その後、一夏と千冬の攻防戦が起き、引き分けに終わった。