インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆 作:ジーク・フリューゲル
一夏、箒は砂浜に立っていた。
「来い、白式」
「行くぞ、紅椿」
二人はISを展開した。
「箒。よろしく頼む」
「本来なら女の上に男が乗るなど私のプライドが許さないが、今回だけは特別だぞ」
一夏は箒の背中に乗った。
『織斑、篠ノ之、聞こえるか?』
オープン・チャンネルから千冬の声が聞こえた。
『今回の割く作戦の要は一撃必殺だ。短時間で決着を心がけろ』
「了解」
「織斑先生、私は状況に応じて一夏のサポートをすればよろしいですか?」
そうだな。だが、無理はするな。お前はその専用機を使い始めてから実戦経験は皆無だ。突然、なにかしらの問題が出るとも限らない』
「わかりました。出来る範囲で支援をします」
箒は落ち着いた返事をしたがやはり浮ついた。
『聞こえるか、織斑』
「はい、聞こえています」
『今の篠ノ之は自分の力に浮かれている。お前がフォローしろ』
「はい」
千冬はオープンチャネルに切り替える。
『それでは作戦を開始する』
「「了解!」」
箒は一気に上空三百メートルまで飛翔した。紅椿のスピードは瞬時加速と同じか、それ以上である。
しばらく飛ぶと福音が見えた。
「目標確認!」
「加速するぞ!目標に接近するのは十秒後だ。一夏、集中しろ!」
「ああ!」
一夏は雪片を構えた。エネルギー刃が形成させ、スラスターから粒子が放出された。
《73・・・・77・・・83・・・・86・・・89・・・92・・・95・・・97・・・99・・・・・100%》
《ENERGY FULL CHARGE》
「チャージ完了!」
「目標に接近!」
一夏は瞬時加速を使って一気に詰める。
「ハアアアアアァァァァァァッ!!!」
一夏は斬りかかったが福音はそれを避けた。
「避けられた!」
《敵機確認。迎撃モードへ移行。《銀の鐘》、稼動開始》
福音は一夏達に向けて銀の鐘を放った。一夏達はそれを散開して避けた。
「箒!援護を頼む!」
「任せろ!」
箒は刀で攻撃したが福音はそれを受け止めた。しかし箒は福音に蹴りを入れて離れた。すろと下から一夏が攻撃してきた。福音は攻撃を受けた。
「喰らえ!」
一夏はパーティクル・フェザー二発放ち二発とも福音に当たった。
「ハアアアアア!!」
一夏はパンチ、蹴り、雪片の連続攻撃を繰り出した。
「いいぞ一夏!」
「そこですわ!」
「そのまま押し切っちゃえ!」
「行ける!これなら行けるよ!」
作戦室では待機メンバーが一夏の戦いを応援してた。
「・・・・」
そんな中、千冬は無言のままだった。
「織斑先生、どうしたんですか?」
「・・・いや。唯妙な胸騒ぎがしてな」
「妙な胸騒ぎ・・・」
真耶が呟くとコンピューターからアラートがなった。
「・・・織斑先生、大変です!!」
「どうした?」
「織斑君達がいる所を中心に半径50キロに謎のシールドが張られています!!」
「何!?」
千冬は直ぐに二人に連絡した。
「織斑!篠ノ之!聞こえるか!?応答しろ!!」
だが聞こえるのはノイズ音だけであった。
「一夏!決めろ!」
「これで終わりだ!!」
一夏が雪片を振り下ろそうとしたその時
「ッ!!」
突如、黒い光弾が飛んで来た。一夏は雪片で光弾を弾いた。
「この攻撃・・・まさか!」
一夏は上見上げた。そしてそこには
『また会ったな』
ファウストがいた。
「一夏・・・。あいつはタッグマッチの時の」
「ファウスト!何故お前が此処にいる!?」
『貴様に闇の力を見せるためだ』
「闇の力だと?」
『そうだ。丁度そこにいい玩具がある』
ファウストは福音の方を向くと手に闇を出現させた。
「ッ!やめろ!!」
一夏は叫んだがファウストは福音に闇を放った。福音は闇に包まれて行った。
「なんて事を・・・」
箒は呟く。
「お前!ラウラと同じことをしたのか!?」
『そうだ。だがアイツとは違い今回は感情を使わず無理やり闇に染めた』
「無理やりだと・・・」
『そろそろ現れる』
闇が晴れるとそこには福音がいた。しかし先程までの美しい銀ではなく、闇を思わせる漆黒で赤いラインがあった。
『さあ行け!
ファウストが叫ぶと福音の目が赤く光、一夏達に襲ってきた。
「くっ!」
箒は二本の刀で防ぐが福音の力が強すぎて押されてしまう。
「箒!」
一夏は雪片で攻撃しようとするが福音は《銀の鐘》が変化した《闇の鐘》で攻撃してきた。
「くっ!」
一夏は前にサークルシールドを張り防いだ。福音は腕をクロスさせると闇の球を天に向かって放った。
「あれは・・・まさか!!」
一夏は何が来るかわかった。
「箒!!今すぐ此処から逃げろ!!」
「どう言う事だ!?」
「いいから早く!!」
一夏がそう言ってると上から無数の弾が飛んで来た。福音はダーククラスターを使えるのだ。
「箒!俺がアレを防ぐ!お前はそのうちに逃げろ!!」
「だ、だが・・・」
「危ないと感じたら逃げろて言ったろ!!」
「わ、分かった・・・」
箒は後ろを振り向き脱出するために飛んだ。ダーククラスターが箒目がけて飛んで来たが一夏がパーティクル・フェザーを連射して相殺してた。しかしまだ大量の数が飛んで来た。
「くっ・・・だったら」
一夏は雪片のエネルギー刃を帯状に伸ばすとセービングビュートでダーククラスターを落としたが、まだ数十発残っていた。
「くそ・・・きりが無い」
一夏がそう呟いていると
ピコン、ピコン
「!!」
一夏は胸元を見るとエナジーコアが点滅していた。一夏は白式のエネルギーを見ると残りエネルギーが僅かしか残ってなかった。
「うあああ!!」
一夏は箒の方を見ると箒がダーククラスターに襲われていた。一夏はエネルギーの事など考えず腕を十字にクロスさせクロスレイ・シュトロームを撃ち、ダーククラスターを撃ち落とした。
しかし、後四発残っていた。
箒は振り向くと四発のダーククラスターが迫っていた。
「っ!!」
箒が目を瞑ったその時だった
「箒!あぶね!!」
声が聞こえたその瞬間、箒を影が覆った。目を開けると一夏が身を挺してダーククラスターから箒を守っていた。その時ちった火花が箒のリボンが燃えて、髪を下した状態になった。
「あ・・・あぁぁ・・」
余りの出来事に箒は言葉が出なかった。ダーククラスターが止むと一夏が落ちてきて箒は受け止めて抱いた。
「一夏あぁ・・・何故あんな事を・・」
箒を涙声になっていた。
「・・・もうエネルギーが・・残ってなくて・・・ああするしか・・」
「だが・・・!お前が・・・」
「もう・・慣れてるよ・・・こんなの・・」
そう言って一夏は箒の髪を優しく撫でた。
そんな事をしてる間に福音が両腕にエネルギーを溜めていた。そして腕を真っ直ぐに伸ばし闇の光線を撃った。
「っ!!」
それに気づいた一夏は箒を突き放すと腕を広げ光線から箒を守った。
「一夏かかかかかあああああああああぁぁぁぁっ!!!」
箒は手を伸ばすが無残にも届かず一夏は墜ちて行った。ISは解除され海に墜ちて行った。
その時、一夏に向かって謎の飛行体が飛んで来た。
『な、なんだアレは!?』
「あれは・・・」
箒は飛行体に見覚えがあった。それはストーンフリューゲルであった。ストーンフリューゲルが近づくと一夏は光に包まれストーンフリューゲルの中へ入って行った。
ストーンフリューゲルはそのまま何処かへ飛んで行った。
『逃がしたか。まあいい』
ファウストはそう言うと闇に包まれて消えた。福音も何処かへ飛んで行った。
「・・・・・」
箒は無言でその場に佇んでいた。